社長の独り言


2017年12月

近年、北海道産ワインの評価が上がるにつれて、行政側でもワインを応援するイベントが増えています。

今回、「道産ワインと胆振地方の食・魅力発信セミナー」が11月16日、

洞爺湖のウインザーホテルで開催され、私も参加させていただきました。


2008年、日本開催のサミット会場となった、北海道で最も豪華なホテル、ウインザー。

今回はここの総料理長が6種類の道産ワインに最適な料理を地元の食材を使って考案し、

ワインと食の組合わせを体験するという贅沢な会。

ただ私はウインザーで食べた事があるのは、前にここで購入した数種のパンしかありません。

そんな「おのぼりさん」状態でしたが、第一部のセミナーで飯島総料理長さんのお話を聞いて驚きました。

飯島さんの前職場は日本で最高の朝食と評価された、栃木県那須高原に4万2000坪の敷地を持つ高級リゾートの二期倶楽部。

那須では敷地内のガーデンで野菜栽培と、調理の両方をされていた飯島さん。

更に雄大な自然が残る北海道に来て、素材探しと新しい食材を使った料理に打ち込んでいる姿に私は感動を覚えました。

洞爺湖を見渡す山の頂上に立つお城のようなホテル、

私のイメージでは日本中どころでは無く、世界中から最上の物を取り寄せているイメージでしたが、

飯島さんが来てからは地元の食材にこだわり、地元の生産者とミーティングを重ねて、独自の味わいを追求しているそうです。

そして今、ウインザーでは地元のお祭りや、イベントに積極的にブース等を出して参加しています。

出店の際は食器やサービスも含めて本物にこだわり、

食で感動していただくことで、洞爺の皆さんに愛されるホテルを目指していると語っていました。


次の第二部は試飲と試食。

最初の鶴沼ヴィンヤード白は、マスカット香が華やかで食事とは合わせ辛いイメージでしたが、

生の帆立を使ったマリネにマンゴーを加えることで、

マスカットとマンゴー二つの香りが口中で共鳴し、閃きのある前菜となりました。

今回、私の注目はロゼワイン。

千歳ワイナリーのピノ・ロゼに、ヒラメのお寿司と、霜降り和牛のローストの2品が用意されます。

お寿司はポン酢・紅葉おろし・シソを使って、ワインの酸味と上手く調和していました。

でも次の霜降り和牛の様な強い食材には、赤ワインでなければ負けてしまいそう。

そこで牛にドライフルーツのソースを加える事で、フルーティなワインとの相性が良くなり、

ピノ・ノワール種のタンニンと旨みを持つ辛口のロゼが、肉の脂肪分に溶け込んでゆくような感覚は初めての経験でした。

こうして今回、6種のワインに12品の料理が用意されていました。


さて、農学部で有名な北大は、今、ワイン研究にも目を向けています。

道庁から市町村までの行政も、ワインが町おこしに役立つと気付き、動き始めています。

当然、葡萄農家さんと、ワイナリーは全力で打ち込んでいます。

5年、10年後、道産ワインが更に美味しくなり、

道民だけではなく、全国のワイン好きから愛される事を願って私も努力を続けて行きます。

そこで皆さんの応援方法は、例えばカニやシカ肉など地元の良質な食材を入手した時に、

道産ワインと共に味わってみませんか?

洋食でなくてもいいです。

いつもの調理法でも、別に小皿を数枚用意して、ミネラル分の多い塩、粗引きコショウ、

レモン汁、柚子こしょう、オリーブオイル、バルサミコ酢等を各小皿に入れます。

そして食材とワインが調和する調味料を色々食べ比べをしてみると、食卓に楽しい会話と発見が見つかる事でしょう。


さて、今月のオススメワインです。

まずは地元から、余市・田崎正伸ソーヴィニヨン・ブラン16年。

大手である北海道ワイン㈱の契約農家の中で別格の扱いを受ける田崎農園。

ここが試験栽培を始めたソーヴィニヨン・ブラン種の初成り葡萄からの白。

植えて3年の若木ですが、爽やかな酸味を持った味わいはまさにソーヴィニヨン・ブラン種。

今後、木の成熟と共に、将来が期待されます。


フランス・ボルドー地方からは、ムーリ村のシャトー・ベレール・ラグラーヴ97年。

20年を経てまさに飲み頃のボルドーです。

若くてジューシーなボルドーも楽しいですが、熟成による旨みと複雑さにはかないません。

「まさにボルドーの真骨頂!」といった感じです。

また、今年二十歳になられた若い方々へのプレゼントとしても最適ではないでしょうか。


仏ブルゴーニュ地方からは 期待を裏切らないグロ・フレール・エ・スールの

オート・コート・ド・ニュイ地区の赤で、作柄の良かった15年産。

以前は果実味豊かで力強いスタイルで知られる生産者でしたが、

オーナーが病気をして以来、洗練されたエレガントな造りを目指しており、味わい深いワインとなっています。

2015年は良質な葡萄が収穫され、上質な果実味にオーク樽の香ばしさが合わさり、

若いうちからでも芳醇な味わいを楽しむことができます。


同地区での上級品は、ヴォーヌ・ロマネ村の名門ジャン・グリヴォでこの村の12年産。

ジャン・グリヴォは18世紀の末にまで遡る由緒正しき造り手です。

ベルベットのようなエレガントな喉越しが、このドメーヌの共通の特徴。

この赤ワインは、ヴォーヌ・ロマネ村内の数区画からのブレンドから造られています。

綺麗なチェリーの風味、しっかりとした果実味とタンニンを楽しめる、旨みのあるワインです。


ブルゴーニュの白では、若手生産者の中で注目度ナンバーワンのバンジャマン・ルルー14年。

果実の純粋性を表現する達人で、オーク樽のニュアンスはほんの僅かしか感じさせないようにしており、

果実のみずみずしさを感じることができる上質なワインです。

奥まった位置のオーセイ・デュレス村は、控え目な値付けで良品が見つかる、とっておきの産地です。


ムルソー村の人気生産者フランソワ・ミクルスキの赤、白。

当主であるフランソワ・ミクルスキ氏はボーヌで醸造学を学んだ後、カリフォルニアのカレラで研修を受けます。

白は天然酵母を用い、発酵に3~4ヶ月もかけます。

熟成はオーク樽で12ヶ月以上、樽のニュアンスが出過ぎないように新樽比率は20%以下に抑えています。

赤は15~17日間ステンレスタンクで発酵させた後、オーク樽にて14ヶ月以上熟成させます。

希望小売4,000円以上の品が特別価格で限定入荷です。


南仏からは、エステザルク農協が造る安旨ワイン、プティ・アンデゾン赤。

当社で大人気ワインであるダンデゾン・ヴィエイユ・ヴィーニュのセカンド的ワインです。

16年ヴィンテージよりシラー種はダンデゾンのシラー種のみを使用し、グルナッシュ種は南部の葡萄を使用。

シラー種2/3、グルナッシュ種1/3で、今まで以上にダンデゾンの品質に近づきました。

ダンデゾンは無濾過、無清澄で濃厚ワインでしたが、このプティアンデゾンも力強い果実味は流石です。


シャンパーニュ地方からは、リッチな味わいで有名なゴッセ社グランド・レゼルヴ・ブリュット。

1万円弱のプレミアム・シャンパーニュが、なんとビックリの価格です。

豪華なおせちと共に味わう、年越しの泡はゴッセで決定です。


イタリアからは、コスパの高さで知られるファルネーゼ・ファンティーニ社のシャルドネ種と、ピノ・グリージョ種の白2種。

辛口評価で知られるルカ・マローニ誌で常に最高評価を受けている生産者です。

2種共に、12度で約20日、ステンレスタンクで発酵させます。

その後、良質な澱とともにステンレスタンクで約3ヶ月熟成させます。

シャルドネはレモンライムの香り、ふくよかな果実味とミネラルのフレイバーがあり、

ピノ・グリは香ばしさとメリハリ感が楽しめ、共に爽やかでバランスの良いワインです。


スペインからボデガス・カスターニョの赤、ソラネラ15年。

カスターニョ家では、自然が与えてくれた贈り物、天然の良質な土壌と、モナストレル種を大変誇りに思っています。

彼らは先祖代々受け継がれてきた伝統を決して忘れることなく、更に新しい技術の開発に心血を注いできました。

3品種のブレンドによる完熟した濃厚な果実味は飲みごたえがあり、少し贅沢な時間を与えてくれます。


ドイツ、モーゼル地方からは、コスパワインの代表格トーマス・バルテン家のやや甘口リースリング15年。

畑の50%以上が急勾配の斜面で、その傾斜はなんと40%~75%。

ワインは自然なものであるべき、そして自然のままであり続けるべきと考え、

培養酵母は使わず、自然酵母を使って発酵させています。

デザートワインまで甘くないので、どなたでも飲みやすい万能ワインです。


チリからコイレ社のロヤル・カルメネール13年。

コイレは、1885年から6世代にわたる栽培醸造家のウンドラーガ氏が2006年に設立したプレミアム・ワイナリーです。

コルチャグア・ヴァレーで最も標高の高いアルト・コルチャグア地区に畑を所有し、

バイオダイナミックとオーガニック農法で栽培しています。

凝縮したスパイス、オレンジピールにカカオ、森林を思わせるクリアな香り立ちがあり、

しっかりしたコクと深みのある均衡のとれた味わいで、滑らかなタンニンが余韻まで続きます。

インパクトのあるワインをお探しの方におすすめです。


アルゼンチンからは、トップ・ワイナリーのモンテヴィエホが造るマルベック種の逸品、リンダフロール08年。

畑では環境に配慮した有機農法による栽培を実践し、

ミッシェル・ロラン氏監修でポムロールのシャトー・ル・ゲ等のテクニカルチームがワイン造りを担当、

世界でもトップ・レベルのワインを生産しています。

味わいはふくよかで滑らかな果実味と、フレンチオークの上品な樽香が見事に調和しており、

9年の熟成により濃さだけではなく、飲み頃の旨みも楽しめます。


ハード・リカーでは 仏アルマニャック地方の名門サマランス社の8年熟成アルマニャック・ブランディ。

単一種の葡萄(ユニ・ブラン種)、単一蒸留所、単一生産地で、シングル・ド・サマランスと名前が付けられている通り、

全てシングルにこだわりぬいており、このほかにも芳醇なフローラルの香りをつけるため澱を加えたり、

自然な甘みだけを出すためにリキュールや砂糖を加えないなどのこだわりを持って造られています。

滑らかな口当たりを持ち、香り高い上品な香りが口中に広がる高品質なアルマニャックです。


ラムでは、プランテーション・オリジナル・ダークラム。

カリブ海の島でバーボン樽熟成の後、クオリティーの高い物だけを、

わざわざフランスへ運び、コニャック樽で再熟成と、何とも贅沢な造りのラム酒です。

ストレートでももちろん美味しいですが、ダークラム仕様のカクテルを秀逸に仕上げます。

「マイヤーズでは少々甘くて・・・」と思ってらっしゃる方に最適な味わいです。

なお、同じプランテーションで、アルコール69%もあるダークラムと、

3つの島からのラムをブレンドしたスリースターズ(ホワイトラム)も、本当はお薦めに入れたいくらいの品質でした。


ビールでは、ベルギーの欧和(オーワ)ブリュワリーが造る黒欧和(クロオーワ)。

以前、某航空会社の機内誌に今井礼欧氏の記事が載っていて、是非当店でも取り扱いたいなと思っていたビールです。

しかも今回はボルドーで”クロ・レオ”を造る篠原麗雄氏とのコラボとなると見過ごす事が出来ません。


食品からはスリランカのマーズ・ハッピー・ライフ・キッチン社のカレーペースト。

料理をカレー風味にしたいけど、普通のカレー粉ではもの足りない、そんな時に最適なカレーソースです!

スパイシーで酸味のバランスのとれた味わいです。

瓶に入っているので、開けても冷蔵保存出来るので便利です。

マンネリ化した家庭料理にちょっと変化球を投げてみてはいかがでしょう。


ドイツ・メステマッハー社からはライ麦、オート麦等から作られたとても重たいパン、ドライコルン。

これほど栄養素の高いパンはないでしょう。

原材料は、有機全粒ライ麦、有機オート麦、有機大麦、有機亜麻仁、海塩、有機ゴマなど、身体に良い物ばかり。

繊維質、ビタミンB、ミネラルたっぷりです。

おすすめの食べ方は、厚めにカットしたセミハードチーズをのせてこんがりトーストします。

クリーミーなチーズがドイツパンの複雑味、酸味を包みこみ、あとをひく美味しさです。

朝食にいただいたら、朝から元気に活動できそうです。

このパンは、7枚カッとされていて、丁度一週間分です。

ワインのおつまみにも最適で、ミネラル豊かな白ワイン、酸味やスパイシーな赤ワインにもよく合います。

※お腹に負担をかけない為、玄米のように、何度も良く噛んでお召し上がりください。


北海道からはアグリシステム社の小麦ヌーヴォー。

ボージョレ・ヌーヴォーにあやかり、最近、様々なものが初物と称して紹介されています。

この道産の粉もそのひとつ。この粉で、パンを焼きましたら、いつものパンより粉の味わいが深く美味しく感じました。

初物に感謝する心も相乗効果になっているのでしょうか。

とても簡単に作れ、かつ美味しいパン「ドデカパン」の作り方を、YouTubeで紹介しています。

「世界一簡単かも??基本のドデカパンの作り方」で検索ください。

ドデカパンをこの粉で焼きましたら、フジヰスタッフにも大好評でした!

藤井 敏彦

2017年11月

10月、家内の両親が数年ぶりに札幌に来ました。

初日の夕食はうちの家族3名と両親の5名で、

札幌駅西側に出来た、六花亭ビルの上にある「モリエール・カフェ 降っても晴れても」でディナー。


ワイン屋の仕事をしていると、沢山の美味しいお店とお付き合いがあって、お店選びはかえって悩んでしまいます。

今回は両親が高齢なのと、義父の江戸っ子気質もあって、

何皿も出てくるコース料理では無く、メインの料理中心でくつろげるお店で選びました。

前菜のサラダはとても綺麗な盛り付けと、具材ごとの味付けが見事で、小食の義母も完食してくれました。

メイン料理は私と息子と義父の3名は牛肉の赤ワイン煮を選び、女性陣は魚料理のクネル。

男性ですとサラダと、メイン一品では足りないと思われますが、 メインの料理を半分ほど食べた頃にクネルにはリゾット、

肉にはビーフシチューとご飯が熱々の状態で、おかわりの様に盛りつけられ、お腹は十分満たされます。


〆のデザートはミシュラン北海道版で三ツ星評価を受けたレストラン・モリエールのカフェですから、

提供の仕方も、味わいも大満足。

両親に喜んでいただき、私もホッとしました。

翌日は私が運転して、藻岩山の頂上から札幌の景色を眺め、

その後はお義母さんの希望で北大のイチョウ並木を散策、夕食は自宅で鍋料理を頂きました。

その食事中、義母から驚くべき話しを聞かされたのです。

この「独り言9月号」で、私は家内と東京の新名所となった「ギンザ・シックス」に行った事を書きました。

ギンザ・シックスではランチの値段が超高いので、

このビルを出て、裏側にあるラーメン店「むぎとオリーブ」で安くすませた話です。

義母はその話が気になり、ギンザ・シックスに行った際にそこの案内の方に

「このビルの裏にあるという「むぎとオリーブ」というラーメン屋さんは何処にあるの?」と聞いたそうです。

私はその話を聞いて目が点になりました。

義母は「その方は親切で、ラーメン店に近いビルの出口を教えてくれて、

出ると正面にあったのでラーメンを食べて来た」と言っていました。

ギンザ・シックスのスタッフの方、義母が失礼なことを伺いましたが対応していただきありがとうございます。

お返しで次に私が伺った際には、ギンザ・シックス内で食事をさせていただきます。


それでは今月のおすすめワインです。

北海道からは、藤野ワイナリーがリンゴで造るスパークリングワイン、シードル16年。

札幌市の中心部から車で約30分強で、気軽に行くことができるワイナリー。

亜硫酸塩(酸化防止剤)を最小限に抑え、無濾過であることと天然酵母で醸造する、

より自然に寄り添うワイン作りを目指しています。

アルコール度数6度と低めな為、アルコールに弱い方でもお楽しみいただけます。

リンゴの爽やかさが楽しめるワインです。

長野県からは小布施(オブセ)ワイナリーのちゃぶ台ワイン16年。

フランス産のアリカント・ブーシェ種を親に持つ日本の伝統的赤品種であるアリカント種を使用。

このワインはイタリアやフランスでよく見かけるような、ワイナリー内の計り売りワインのイメージで造られました。

適度に濃さのあるバランスの良いチャーミングな味わいで、

テーブルではなく、ちゃぶ台に置いて、コップで家族や仲間と楽しく気軽に飲めるワインです。


フランス・ボルドー地方からは、サン・ジュリアン村の名門シャトー・タルボ14年。

高騰しているブルゴーニュ地方に比べ、やっとボルドー地方の価格が落ち着いて来ました。

しなやかで魅力的なサン・ジュリアン村の第4級格付け。

年末に向けて今のうちに確保したいワインです。

ボルドーの白では、クロ・フロリデーヌの白14年。

名醸造家、故ドュニ・デュブルデュー氏が所有するシャトーの一つ。

氏はスキン・コンタクトや樽発酵、熟成など、現代的な手法を取り入れた先駆者。

剪定などは全て手作業、有機肥料の使用や除草剤の不使用など、化学肥料などの使用を抑えています。

ソーヴィニヨン・ブラン種とセミヨン種を主体に造られ、

石灰質土壌の畑に由来する爽快な果実味、透き通るようなミネラルが特徴の白ワインです。


お値打ちボルドーでは、シャトー・ピュイグローの11年。

銘醸『ル・パン』のティエンポン家が、ボルドー、コート・ド・フラン地区に所有するシャトー。

1983年のファースト・ヴィンテージより評論家にも絶賛され、

安定した品質と抜群のコストパフォーマンスで大人気のシャトーです。

ボディは力強く、熟した赤い果実の豊満な果実味と、しっかりとした渋みがとてもバランスの良いワインとなっています。


ブルゴーニュ地方からは、リュリー村のシャトー・ダヴネイ白09年。

8年熟成により飲み頃を迎えた、貴重なブルゴーニュの白。

ニコラ・ポテル氏の下で白のスペシャリストとして名声を高めた、

ファブリス・レンヌ氏が醸造に加わったことで、 今、評価を高めている注目の生産者です。

09年らしい完熟したアプリコットの風味に、木樽由来のカスタードの上品な香りが合わさり、余韻まで長く楽しめます。

お値打ちブルゴーニュでは、ヴェルジェ社のマコン・ヴィラージュ16年。

通常ヴェルジェのマコンで一番ベーシックなワインは、マコン・ヴィラージュ"テール・ド・ピエール"ですが、

この年は雹が降り難しい年だったので選別を厳しくし、言わば上級品を格下げして出されたワインです。

希望小売¥2.500のところ、特別価格での入荷です。


赤では、特級畑クロ・ド・ベーズの最大所有者としても知られる、

ジュヴレ・シャンベルタン村の名手、ピエール・ダモワが造るACブルゴーニュの赤14年。

ジュヴレ村のお隣、フィサン村やクーシェ村の樹齢40年のピノ・ノワール種を使用しており、

村名クラスと言っても過言ではない、タンニンと果実味が重なった味わいが楽しめます。


南仏からは、ローヌ地方の頂点に立つギガル社のシャトーヌフ・デュ・パプの赤11年。

ギガル社の創業は戦後間もない1946年。

その後、わずか半世紀にして北部ローヌ最上の生産者へと大成長を遂げました。

平均樹齢50年の葡萄を使用し、温度調節をしながら3週間の醸し発酵。

3年間大樽で熟成。よく熟した赤い果実のアロマ、タンニンはこなれており、プラムのフレーバーがあります。

複雑でリッチ、ボリューム豊かで、誰もが満足できる飲み心地のワインです。


ロラトワール・サン・マルタンが南仏ケラーヌ村で造る赤13年。

畑の主となる部分は、ラストーの丘から200mあまりの、ケラーヌ村の北東にあります。

栽培は農薬や化学肥料は使わず、ビオディナミ農法を実践。

熟した果実味にスパイスの風味が合わさった、まさに理想のローヌワインで、ジビエ料理とは最適です。


ロワール地方からは、今注目の生産者ジョナタン・ディディエ・パヴィオのプイィ・フュメ16年。

収量が激減し、「16年産は入荷しないのでは?」と思われたワインが数量限定入荷です。

フュメ香(スモーキーな香り)と、澄みきった果実味で楽しませてくれるスタイルは、この年も健在。

旨みの乗ったスモーク・サーモンに最適です。


お値打ちなロワール地方の白では、プイィ・フュメやサンセール村に程近いカンシー村の生産者トロテローの15年。

粘土石灰質土壌のソーヴィニヨン・ブラン種は、豊富なミネラルに凝縮した果実味と柔らかな酸味とが調和し、

爽やかな品種の個性と、複雑さが見事に表現された逸品です。


シャンパーニュ地方からはJ・コンテのブリュット。

高騰していくシャンパーニュで、古木のピノ・ノワール種50%、ピノ・ムニエ種35%と、

黒葡萄主体で造られたふくよかで、お得なシャンパンを見つけました。

泡立ち細かなクリーミーな口当たりに心地良い酸味。

こなれた味わいで複雑さがあり、この価格では驚きの上質な味わいが楽しめます。


次はイタリアからのお得な泡、アントニーニ・チェレーザ社のスプマンテ。

実はこのスパークリング、当社で人気のスプマンテ「マスティオ・デラ・ロッジア」がメーカー欠品し、

代替で取ったのですが、試飲をすると活気のある泡と爽やかな果実味で、こちらも定番化に決定。

一度お客さまに紹介してみようと思いオススメに入れてみました。


スペインからフルボディタイプの赤で、アタラヤ社の最上級品のアラヤ15年。

ステンレスタンクで27度以下に保ちながら発酵、マロラクティック発酵は樽で行います。

熟成はフレンチオークとアメリカンオークのバリック樽で15ヶ月後、 ろ過も清澄もせず瓶詰めします。

ガルナッチャ・ティントレラ種のポテンシャルの全てがこのワインに詰まっています。

濃くて強いフルボディワインがお好きな方にお薦めしたいワインです。


ドイツのモーゼル地区からプリュム社のリースリング種で、トロッケン(辛口)タイプの14年。

プリュムは、モーゼル川沿いの険しい傾斜の土地に葡萄畑を作った先駆者の一人で、

何世代にも渡り近代的手法で高品質なワインを生産してます。

粘板岩土壌の土壌からの、フルーティで華やかな芳香をもったワインです。

辛口でも果実味が豊かで、酸とのバランスの取れた爽やかな味わいが楽しめます。


アメリカ、カリフォルニア州のノース・コーストからボドキン社のソーヴィニヨン・ブラン14年。

シェークスピアの史劇「ヘンリー5世」にちなみ、ボドキン(矢じりの古語)の名を冠した気鋭のワイナリーです。

醸造家のクリストファー・クリステンセン氏はスタンフォード大学を卒業後、

20代の若さでメドロック・エイムズにて醸造家として活躍する傍ら、

2011年より自らのブランドで、繊細な食事にも調和するな上品なソーヴィニヨン・ブラン種の白を造り始めました。

ハーブのように爽やかで、果実味の凝縮感の強い仕上がりになっています。


次は近年注目される、東欧からの白。

1450年創業のクロアチアの老舗ワイナリー・イロチュキ・ポドゥルミが、

クロアチア原産のグラシェヴィーナ種で造られた辛口白ワイン。

今や世界標準となったドライアイスや窒素ガスで酸化を防ぎ、

ステンレスタンクによる醸造でみずみずしい果実味と爽やかさがあり、

魚介類は勿論、鶏肉や豚肉料理にも調和する、ふくよかさも楽しめます。


今月は当社では珍しい清酒のお薦め。

仏・ロワール地方でワインを造っている新井順子女史が、杜氏として仕込んだ酒。

熊本震災の復興に少しでも役立てばとの思いを込めて熊本の米を使用し、地元茨城の蔵元と造りました。

「順子・純米大吟醸・吟のさと」は2種類あり、通常のヤブタ式搾り器で搾った物と、

もろみを布袋に入れて、袋をぶら下げ搾った、袋吊りの二種。

ヤブタ搾りと、袋吊りの飲み比べはとっても楽しめました。


食品からは、毎年秋に入荷するフランス産のとてもお得な、マセズ社のトリュフチョコです。

高価なトリュフ・チョコが500gも入って、この価格は驚きです。

味も量も大満足いただけると思いますので、まだ召しあがったことがない方はぜひお試しください!

食後に濃いめに入れたお茶と共に、このチョコを味わって頂くと、私はちょっとゴージャスな気分に浸れます。

小分けにして、おすそ分けしても喜ばれると思います。

藤井 敏彦

2017年10月

9月の定休日に、店内の空調設備の点検・洗浄をしました。

当社が扱っているのはワインですから当然、空調には気を使います。

お客様の店舗部分は1階だけですが、地下と2階は商品庫で、業務用エアコンが全部で6台。

エアコンとセットの熱交換器も5台。この11台と、屋外の室外機4台も洗浄してもらいました。

店を移転して10年目。

この場所は元、大手ハンバーガー・チェーンの店が入っていた為、

各階には大きな業務用エアコンが2台づつ設置され、

今は熱の出る厨房が無いので元の機材のままで十分だろうと、そのままで営業しました。

しかし夏場は思ったように室温が下がらず、その後に空調機器の清掃を実施しましたが効果も感じられず、

結局は1階のエアコン2台と室外機を交換してやっと店内温度が下がりました。

しかし、地下と2階部分は元の設備のままなので、いつかは手を付けなければ、と思っていました。

今回は清掃だけでなく今の空調設備の状態も判断してくれるような業者さんを探していると、

昨年のエアコン洗浄3,000台、エアコンの修理、施工100台という業者さんを見つけました。

ホームページから見積もり依頼をすると、誠実そうな営業の方が来て店の設備を見に来ました。

その方の話しを聞いていて、空調の専門家らしい信頼感があったので、私は直ぐに洗浄を依頼しました。


そして当日、その営業担当の方と他6人の計7名が、揃いのユニフォームを着て朝8:30に集合して作業が始まりました。

前回の清掃時も私は立ち会いましたが、天井に埋め込まれたエアコンのボディを外し、

ビニールで囲んでから掃除機でフィルターのゴミを吸い取る作業でした。

しかし今回はボディだけでなく、本体を分解しプロペラやモーターを外してエアコン内部のラジエターをむき出しにします。

その周りをビニールで囲い、車の洗車に使うような高圧ポンプで洗剤を噴射して汚れを落とします。

本来ラジエターはアルミ地金の色でシルバーなはずですが、うちのは油と埃で真っ黒。

これでは空気がラジエターを通過できず、冷却効果が出なかったのが一目でわかりました。

作業をした方が、「この汚れは油なので、以前のハンバーガー店の汚れだろう」と言っていました。

噴射した洗浄水はタールの様に真っ黒で、ビニールの中を通ってバケツにどんどん溜まります。

外されたフィルターやプロペラは、大きな桶の中で丁寧に洗います。

こうした流れ作業が夕方の5時過ぎまで続き、全ての機械の清掃が終わりました。

そして恐る恐る、地下と2階に設置された古い機械の寿命を聞いたところ、

今回の洗浄でもう何年かは使えるだろうと言われました。


業務用のエアコンは当然高額で、それを何台も交換すると多分2~300万円にはなるでしょう。

私は後2~3年は頑張ってね、と機械にお願いしました。

そして今回依頼した、日美装建さんのプロの仕事には感謝しました。

当社の主な納品先であるレストランさんは、厨房があり油汚れも多いと思います。

フィルター、ラジエーターが詰まると、冷気が出なくなり、

その結果モーターは止まることなく回り続ける為に、故障してしまうそうです。

時々、空調の点検、洗浄をお薦めします。


それでは今月のお勧めワインです。

今年もヌーヴォーの季節がやってきました。

シャトー・カンボン(M.ラピエール)ボージョレ・ヌーヴォー。

有機栽培ボージョレ・ヌーヴォーの代表格シャトー・カンボンが昨年よりもお安くなりご紹介です。

雑味の無いきれいな味わいは故ラピエール氏の伝統をしっかりと受け継いでいます。

今年の新顔は、ジョヴェール(ジュンコ)ボージョレ・ヴィラージュヌーヴォー。

元ドメーヌ・ボワルカのオーナーだった新井順子女史がブルイィで葡萄の摘み取りから醸造まで丹念に行います。

急勾配な畑、ポン・デュ・ディアブルからの出汁系旨みのきいたヌーヴォーをお楽しみください。

イタリアからは、大人気ファルネーゼのノヴェッロ(新酒)。

ボージョレとノヴェッロの違いはノヴェッロはイタリア全土で造られ、品種も規定がないので、

その生産者の個性、地域性が反映されています。

南イタリアの太陽の恵みをたっぷりと感じられる、濃厚な果実の味わい。

新酒ならではのフレッシュ感と葡萄の凝縮によるフルーティさがマッチして、

飲みやすいけれど飲み応えのある味わいとなっており、それゆえ、ワイン初心者から幅広い層に人気があります。


フランス・ブルゴーニュ地方シャトー・ド・サントネが造るメルキュレ村の赤。

除草剤に頼らず耕作するとともに、草生栽培を施して土壌の微生物層を活性化するなど、ビオロジック栽培を実践しています。

また、ワイン醸造は伝統的な手法を取りながらも、空気式圧搾機や自動ピジャージュなど、常に最新の設備を投入し、

テロワールの特徴を最大限引き出す醸造が行われています。

グレート・ヴィンテージの2010年産。熟成感が程良い、エレガントなワインです。


南仏からは最高峰のシャトーヌフ・デュ・パプを造るジャナスがヴィオニエ種100%で造る白。

2015年はローヌ地方はグレートヴィンテージで、

ボリュームのある果実味があり、ワインアドヴォケイト誌で90点の高評価。

凝縮感と風味の豊かさは同じヴィオニエ種で造られるコンドリューを彷彿とさせ、この価格では驚きの上質な味わいです。


ロワール地方からは、アルフォンス・メロ・サンセール・ブラン。

ロワール川上流域でビオディナミ(自然農法)を実践する生産者で、凝縮と樽熟成による複雑さが楽しめます。

このワインが僅かにラベル不良があり特別価格となりました。

次の16年は雹害のため、この地域は収穫量が少なく価格が高騰しています。

中身勝負というお客さまにもってこいのワインです。

同じロワール地方でマルク・ブレディフのヴーヴレ村の白。

マルク・ブレディフは、1893年エルネスト・ブレディフ氏によって創設されました。

1980年にパトリック・ラドゥセット男爵に引き継がれ、

これまでの伝統に新たな技術を導入し飛躍的な発展を遂げています。

完熟したシュナン・ブラン種からの蜜のような香り、

柔らかい果実味と強すぎない甘みが絶妙なバランスで、まったりと飲みたい時におすすめです。


アルザス地方からは老舗ワイナリー、ヒューゲル社が造るお手頃な白ワイン。

アルザスの高貴品種を組み合わせて造られたジョンティは、 ゲヴュルツトラミネール種、ピノ・グリ種、

リースリング種、ミュスカ種、シルヴァネール種の品種の個性を見事に調和させた逸品。

輸入元希望小売価格2,100円が特別価格で入荷しました。


イタリアからはバローネ・ピッツィーニのスパークリング・ワイン、フランチャコルタ。

シャンパーニュを凌駕するほどの上質なスパークリングワインを産出するフランチャコルタから、

30ヶ月の瓶熟成を経て造られた極辛口のブリュット・ナチュレ。

ワイナリーは環境に配慮した有機栽培に力を注ぎ、

葡萄本来の個性を味わうワイン造りをすすめており、年々評価を高めています。

2013年産はシャルドネ種60%とピノ・ネロ種40%のブレンドで、構造がしっかりとした、風味豊かな味わいになっています。


イタリアの赤では、ラ・ソガーラのコミス。

アンナベルタ社の別ブランドであるソガーラは、ヴェネト州ヴェローナの方言で”ソゲ”という言葉からきています。

これは畑で葡萄の枝を束ねるために使っていたロープを指します。

昔と現代を繋ぐ、また大切な友人との絆を繋ぐという意味が込められています。

コルヴィーナ種、コルヴィノーネ種、カベルネ・ソーヴィニヨン種の3品種のブレンドが、

バランスよくまとまり、飲みごろのおいしさが楽しめます。


次は超お得な、でかボトル入りワイン。

エミリア・ロマーニャ州産の葡萄から造られる、モンテベッロ・サンジョベーゼ(赤)と、トレビアーノ(白)。

2本分の1,500mlボトルで、香り高くバランスの良い赤と白が超特価980円!!

この価格は見逃せません。BBQでもクッキング用でもこれ一本で大丈夫。質も量も兼ね備えたデイリーワインです。


イタリア中部のウンブリア州で有機栽培と、自然派の醸造を実践しているバローニ・カンパニーノ。

ロッソ・ダ・ターヴォラはここのワインで入門編の赤。

世界遺産アッシジの裏山で有機栽培の葡萄から造る風味豊かなワインですが、

定価2、200円の品が、輸入元で扱いをやめる為に終売特価でご案内です。

完熟した葡萄からの旨みと、果実味の豊かさが印象的な一品です。


シチリア州からはヴィニエティ・ザブがグリッロ種から造る白。

グリッロ種はマルサラ酒用の葡萄でしたが、近年のクリーンな醸造法により、

現在ではシチリアを代表する白ワイン用品種となりました。

サンブーカのアランチョ湖周辺の畑からのグリッロ種をやわらかくプレスした後、香りを引き出すために低温で発酵。

熟成はステンレスタンクで行います。

華やかな果実の香りに、フレッシュでありながら厚みがあり、後味には心地よいほろ苦さを感じます。


スペインからはボデガス・ランガの白。

ここでは代々受け継がれた畑を大切に管理しながら、1867年に小さな醸造蔵を建て、ワイン造りを開始しました。

こちらのπ(パイ)は、標高900メートルの高地畑で栽培されている、樹齢60~80年の古木ガルナッチャ・ブランカ種を使用。

凝縮した果実味、落ち着いた酸、豊かなミネラル感でなめらかな口当たりです。

スモーキーでミネラリーな余韻が続き、心身ともに解きほぐされるような感覚を楽しめます。

このワイン、個人的には「ぎょうざ」に最適と思っています。

皆さんも一度、スペインのガルナッチャ種白と、ぎょうざをお試しください。


スペインで力強い赤を生む、トロ地区。ここで人気の生産者ボデガス・マツのエル・ピカロ。

「マツ」という名は、日本語の「待つ、松」からわびさびをイメージしてつけた名前で、

日本人にはとても親しみやすい生産者名です。

このエル・ピカロはバリックで発酵し5ヶ月ほど樽熟成したタイプ。

若々しい青年を表すラベルの通り、豊かな果実味に満ち溢れ、ジューシーな香りと力強い味わいの赤ワインです。


ドイツからは20年以上熟成した古酒です。

廃業したモーゼル・シルト社が持っていた94年産白が当時と変わらない価格で入荷しました。

エルデン村で最高の畑、トレプヒェンの斜度は約75%、モーゼル渓谷の中でも最も険しい斜面に広がっています。

畑の向きは南南東。さらに樹齢の高い葡萄がワインに独特の個性とスタイルを与えています。

今回は完熟を待って遅摘みしたシュペートレーゼ規格のワインを、

甘さ控えめにに仕上げた「ハルプ・トロッケン」タイプです。


次は近年、注目されるポルトガルから、ソラール・ドス・ロボスの白。

産地はポルトガル南部のアレンテージョ地方で、2002年に設立された若いワイナリーです。

父から引き継いだ、娘のフィリパ女史が、最新の技術と女性ならではの感性で品質の向上に努めています。

品種は地元品種と、仏系品種の計4種のブレンド。

このブレンドが上出来で、柑橘風味の切れの良い辛口ですが、

完熟した葡萄の果実味が感じられ、余韻も楽しめます。

女性らしいイラスト風な可愛いラベルも、とってもキュート。


こちらも注目の産地、南アフリカから、フェアヴァレー社が造るピノタージュ種の赤。

元の小作人である、黒人労働者達が共同で独立し、誕生した初のワイナリー。

アパルトヘイト撤廃後の象徴とも言える、革新的なワイナリーが造るコスパの高い赤ワイン。

南アフリカのオリジナル品種であるピノタージュ種100%で、豊かな果実味とスパイシーさが楽しめます。

空気に触れさせることで全体のトーンが落ち着き、まとまり感が生まれるので、時間をかけて楽しむこともできます。


今度は大人気チリ産のエスピノ・ピノ・ノワール。

フランスの辛口評価本「クラスマン」誌が、最高の3つ星評価を与えるブルゴーニュの生産者はわずかに15軒。

その一人である、シャブリ地区のフェーヴル氏がチリで造るワインです。

全体の40%はグリーンハーベストで収量制限し、完熟した集約のある葡萄に仕上げます。

発酵後は、一部をフレンチオーク樽で熟成させますが、多くはタンクによる熟成。

収穫も16年産と若いですが、香りにキノコや腐葉土を思わせる熟成香が感じられます。

チリ・ワインでも、フランス人が造ると、何故かチリっぽく無く、フランス風に感じてしまいます。


次は食品からで、ギリシャのオリーブ・オイル2種類。

この二種はよくあるオリーブの品種違いではなく、海側の産地と、山側の産地で区別しています。

香り高く爽やかな味わいの海側と、ふくよかでコクのある山側は、 お料理やお好みで使い分けできます。

良質で知られるギリシャのオリーブですが、ネックは高価なお値段。

そんな中で、750mlで1,500円は絶対おすすめです!

サラダやマリネには海側オリーブを使い、お肉や魚に合わせるなら山側がお薦めです。

またこの価格ですので、揚げ物やいため物のオイルに使うと、上質な仕上がりになります。


最後は北海道の「風土火水」のお味噌。

原料は北海道十勝の有機大豆に、無農薬・無化学肥料栽培したななつぼし玄米と、天日塩。

この最高の原料を、日本で最高の自然派味噌の造り手、福井県のマルカワ味噌に依頼しました。

1年間かけて仕込まれた、本物の味噌をお試しください。

藤井 敏彦

2017年 9月

今月はお盆休みで家内の実家に行ったお話。

今や、東京の観光名所となった銀座6丁目の新商業施設「ギンザ・シックス」に私も行って来ました。

ここに入っている海外の有名ブランド品には興味がありませんが、

地下の食品売り場に新しいスタイルのワインや、日本酒のショップが気になっていました。


館内に入るとお盆時期だからでしょうか、地下の食品街も大変賑わっています。

長野のワイナリー直営店では、自社ワインだけではなく自家製のジャムや食品類が並び、

新潟の清酒メーカーのショップでは、日本酒以外に麹を使った甘酒、塩麹、酒粕を使ったスイーツが並んでいます。

そして、どの店でも買い物をされているお客様は殆どが女性でした。


そして屋上の庭園とウォーター・ガーデンを散歩して、時刻は昼過ぎ。

家内がここでランチをしましょうと言い、レストラン街に行くと、

どのお店も待ちのお客様が店の外まで並んでいます。

何軒ものメニューを見ましたが、どこも驚くような銀座価格。

親子丼が3,000円以上しているのを見て、

私は「地下のパン屋さんでパンを買って、ベンチで座って食べようや」と提案。


もちろん妻は反対で、二人の間に険悪なムードが広がります。

そこで妥協案は、このビルを出て近所の(安めの)お店でランチを食べようという事になり、

見つけたのが店外に数人並んでいる小さなお店。

店名「むぎとオリーブ」からスパゲティのお店と思いきや、ラーメン屋さんでした。

5分程順番待ちの間に家内がスマホで検索すると、

このお店はミシュラン誌にも載っている無化調(ムカチョウ・化学調味料無添加)ラーメンの有名店でした。


家内は醤油味の「鶏SOBA(トリソバ)」880円、私は100円アップの鶏SOBA大盛りを頼みます。

ラーメン店らしからぬ店名から女性受けを狙った優しい味と思いきや、スープは醤油の味がビシッと決まり、

ちじれの無いストレート麺はアルデンテのスパゲティを思わせるハリを持った仕上がり。

安くても良質な味わいに満たされ、銀座のランチは大成功でした。


これには後日談があり、家内が東京の友人と会った際に「ギンザ・シックス」の話しになったそうです。

多分家内は、「うちの旦那はケチで、ここは高いから外で食べよう」とでも言ったのでしょう。

すると元同僚の女性は、私もここは高いと思って外に出たら、

人が並んでいたので入った店が、同じ「むぎとオリーブ」だったそうです。

皆さんにもお薦めします、「ギンザ・シックス」で買い物の後にここで食事が出来ない人は、

このビル裏側の正面にあるビル1階にある「むぎとオリーブ」です。

数人並んでいても回転が良く、それほど待たずに食べられると思います。


それでは今月のおすすめワインです。

千歳ワイナリーが余市産ケルナー種から造る白16年。

余市町登地区・木村農園産のケルナー種でも、樹齢20年以上の区画が中心に造られています。

2017年7月に山梨県で開催された「日本ワインコンクール」の審査会において、

ここのケルナー2015年産が、欧州系品種の白部門にて金賞を受賞しました。

同時に、この2016年産も同部門で銅賞を受賞しました。

北海道を代表するミネラル豊かな辛口白ワインです。


赤では、余市町にある平川ワイナリーのセレニテ赤15年。

主体品種であるレゲント種は、ファルツ地方ジーベルディンゲンの連邦ぶどう交配研究所で、

ジルヴァーナー種とミュラー・トゥルガウ種の交配種に、さらにシャンボーソン種をかけ合わせたもの。

特定のカビ菌に耐性があり、ビオワインの生産に向く品種です。

ふくよかでキメ細かなタンニンが混じり合った複雑な味わいで、北海道の濃い赤ワインを探されている方におすすめです。


次は新しく取り扱いを始めた滋賀県のヒトミワイナリーから、

白葡萄を原料に果汁と種皮をしばらく漬込む『醸し』という製法で造られたデラオレンジ。

色素が抽出され、オレンジ色のような色調になる事からオレンジワインと呼ばれています。

山形県産のデラウェア種から造られたワインは、はちみつのようなデラウェア種の香りのニュアンスを感じる個性豊かなワインです。


ブルゴーニュ地方からは、シャトー・ド・サントネのオート・コート・ド・ボーヌの白15年。

除草剤に頼らず耕作するとともに、草生栽培を施して土壌の微生物層を活性化するなど、ビオロジック栽培を実践しています。

また、ワイン醸造は伝統的な手法を取りながらも、空気式圧搾機や自動ピジャージュなど、つねに最新の設備を投入し、

テロワールの特徴を最大限引き出す醸造が行われています。ミネラル豊かで凝縮感のある辛口ワインです。

赤では、ジュリエット・シュニュが造るブルゴーニュ・ルージュでモントル・キュ09年。

暑かった09年を表現するように果実味たっぷりで、8年を経て熟成し、旨みと香りが複雑に絡み合います。

今まさに飲みごろのブルゴーニュをお楽しみください。


アルザス地方からはマルク・クレイデンヴァイツのアンドロー村のリースリング15年。

クレイデンヴァイツ氏は早い時期からビオディナミ農法に取り組んできました。

1989年よりビオディナミの称号であるデメテールが認定されています。

花崗岩質土壌で繊細な味わいとリッチな味わいを醸し出しています。

林檎のような香りと、果実味の凝縮感が楽しめます。


南仏からはサン・シニアン地区のパン・デ・マルグリットが造るルー・ガベル15年。

ここはラングドック地方にあるベルルーという人口180人弱の小さな村で営む家族経営のワイナリー。

所有する10ヘクタールの畑では基本的に農薬を使用しない有機栽培を実践しており、

サン・シニアンのテロワールをそのまま表現したいとの思いから、樽熟成は行わず、

酸化防止剤も必要最低限に止め、ピュアな果実感を表現したワイン。

滑らかな口当たりで、凝縮した果実味と旨味を伴ったスパイスの複雑さが楽しめます。


同じ南仏からルーション地方のワイン、ヤエの赤。

フランスのルーション地方のまだ知られていないワインの魅力をカジュアルに知ってもらいたいという思いから生まれた、

輸入元オーデックスがルーション地方に住むジャン・プラ氏と協力してブレンドしたオリジナルワイン。

南仏らしいふくよかな果実味とスパイス感、そして09年産から11年産の葡萄のブレンドにより複雑で程良い熟成感があります。

コスト・パフォーマンスに優れたワインです。


イタリアからは、トスカーナの老舗ワイナリー、ヴィッラ・プッチーニ社がヴェネト州のシャルドネ種で造る白。

柑橘類やメロン、リンゴなどのフルーティな香りがあり、生き生きとしたフレッシュな果実味が楽しめます。

輸入元希望小売価格1,200円が特別価格で入荷しました。


白ではウマニ・ロンキ社を代表する有名白ワイン、カサル・ディ・セッラ。

このヴェルディッキオ種はあまり冷やしすぎないで”チョット温いかな~”ぐらいがベストな冷たさです。

ふくよかな果実実に一本芯の通った味筋。魚介はもちろんコールドミートでも十分お楽しみ頂ける味わいです。


シチリア州からムルゴ社のエトナ・ロッソ15年。

エトナ火山の麓、標高500~550mにあり非常に冷涼かつ雨の少ない気候のため、

葡萄はゆっくり成熟し、果実味と酸どちらも豊かに育ちます。

発酵後に滓引きし、エトナ地方の伝統的な栗の樹を使った樽(30~130hl)で熟成させます。

ピノ・ノワール種、ガメイ種を思わせる爽やかな赤ワインです。


サルディーニャ島のセッラ&モスカ社が造るカンノナウ・ディ・サルディーニャ。

軽やかなのに旨みがあり、しかも香りが素晴らしいワインで、デイリーワインに最適な一本。

レゼルヴァ規格の熟成タイプは先のワインを二回りほど複雑で濃くした感じです。

5年を経てキノコや、腐葉土などの熟成香が楽しめます。


MGM・モンド・デル・ヴィーノ社のイル・サローネ14年。

お手頃価格で美味しいワインを造るというコンセプトの元、ワイン法を無視するかのように

イタリアの複数の州のワインをブレンド、しかもイタリア地場葡萄品種。

濃くてはっきりとした風味は秋の季節にピッタリです。


スペインからはマリオーナ社のモスカテル/ソーヴィニヨン・ブラン16年。

輸入元の品切れの為ご迷惑をおかけしていましたワインがやっと入荷しました。

華やかなマスカットの香りなのに辛口、この意外な組み合わせが、逆に面白い風味を醸し出してくれます。


オーストリアからは、グリューバーが造るグリーン・ペップ16年。

この国を代表するグリューナー・フェルトリーナー種100%で造られた白ワイン。

「キュートな」を意味するペップというワイン名が正しく当てはまるような白。

フレッシュな果実味、酸味とミネラル感の心地良さがあり、親しみ易い味わいです。


ドイツからはゼルバッハ・オスター社のスパークリング・ワイン。

350年の歴史を持つ名門が造る限定生産のゼクトは、

2008年産のピノ・ブラン種、ピノ・ノワール種、ピノ・ムニエ種の3つのピノをブレンドしており、

瓶内熟成期間が72ヵ月という贅沢な造りをしています。

泡立ちはきめ細かくクリーミーで、複雑さと味わい深さがあります。この価格は間違いなくお買い得!


ドイツ・モーゼル地方で評価の高い生産者フリッツ・ハークのアウスレーゼ規格でゴールドカプセルの熟成した04年産。

ブラウネンベルグ村のユッファー・ゾンネンウーア畑の特徴は、完熟しても豊かな酸味を持ち甘く感じないことです。

アウスレーゼであっても、料理に合わせられるようなイメージで、

アウスレーゼ・ゴールドカプセルのようにトロリとしたものでも、ミネラルと酸味が豊かです。

オーナーのオリヴァー氏はアジアを訪れ、気候、料理共にドイツワインに合っている、特に日本食が一番と感じたそうです。


カリフォルニアからはヴァレンタインのメルロ種で熟成した04年産。

ソノマの北端からわずか500メートルに位置するメンドシーノのエコー・ヴァレー産です。

ヴァレンタイン氏は、この盆地が生み出す昼夜の寒暖差を利用して

凝縮感とエレガンスを併せ持つ高品質な葡萄を作り続けてきました。

このワインは、2015年にこの世を去ったヴァレンタイン氏のプライベート・ストック。

13年を経た熟成感を楽しめる飲み頃ワインです。


ワインの次は蒸留酒、吹上焼酎が造る風憚(フウタン)の芋麹仕込み25%。

芋焼酎の本場、鹿児島で米麹を使わずに芋のみで仕込んだ珍しい焼酎。

原料には生育が難しく鹿児島でもあまり生産されていない栗黄金を100%使用。

芋の風味が際立つような味わいと思いきや芋の臭みは全く無く、思わず呑まさるほど澄んだきれいな味わいです。


食品では、スペインのアンドレス社のピコス。

日本の乾パンの様な軽い食感で喉にも詰まらず、ほんのり塩味と小麦の味が楽しめます。

ワインのおつまみは濃い味が多いので、箸休め的な役割を果たしてくれます。

人で例えると、口数は少ないけど、みんなの話を聞いて、受け止めてくれるような存在!? 必要不可欠的なおつまみです!

現地では、名産の生ハムを巻いておつまみにしています。


イタリアからは最高のワイナリー、テヌータ・サン・グイド・サッシカイアが作るエキストラ・ヴァージン・オリーブ・オイル。

グリーン・オリーブの鮮烈な香りと心地よい苦み、

まさにトスカーナ州を代表するようなインパクトのある風味で味わった人を虜にしてしまいます。

数量限定の入荷です。お見逃しなく。


「サッポロッピー」という名前ありきで始まったノン・アルコール・ドリンク。

地元を愛する札幌人による、札幌人への飲み物で、 ホッピーの札幌版です。

うんちくなしに、焼酎やハードリカーで割って、お気軽にアルコールを楽しみたい方に!

また、そのままで、大人のノンアルコールドリンクとしても、おススメです。

ラベルが白と、黒の2種類あり、柑橘主体の爽やかな白と、

少しスモーキーさがある黒ラベルがございます。

藤井 敏彦

2017年 8月

今月は少し堅いお話し。

7月中旬、新聞記事で著作権協会(ジャスラック)が店内のBGM用に

音楽を無断使用したとして札幌の理容店を提訴したとありました。

実は当店にも2~3年前、著作権協会から同様の通達が届き、

それまでレコード店で購入したCDを店内で聞く事に使用料が発生するとは知りませんでした。

詳しい方に聞くと個人で音楽を聞くのと違って、営業用で音楽を使うと使用料が発生すると言われました。


そして著作権協会からの請求を払わずにいると提訴されてしまうと聞き、

当店では著作権協会に加入していない安価な有線放送(月額690円)と契約をして、

この事を著作権協会に伝えると使用料の請求は止まりました。

その後は営業時間中にその有線放送を流し、

閉店後に1人で音楽を聴きたい時は好きなCDを聴く形で、使い分けて音楽を楽しんでいます。


昔レコードを聴いていた頃は、今より面倒で、雑音も多く、

同じ個所を何度も聞こうとすると、レコード針の上げ下げが大変でした。

CDになってクリアな音で、音飛びも無く、リピートもボタン一つで何度でも出来て夢のようです。

しかし完璧なコピー品が簡単に出来るようになり、新たなルールが必要になったのだと思います。

良い音で、簡単に音楽が聴けるようなったのですから、新しいルールに沿って楽しむ事が必要なのでしょう。


それでは、今月のお薦めワインです。

栃木県のココファームの、こことある 余市ツヴァイゲルト 15年。

こことあるシリーズは自然の味わいを生かした適地適品種のワインです。

余市登地区の中川農園と小西農園の葡萄を、10R(トアール)ワイナリーの醸造家ブルース・ガットラヴ氏が、

北海道岩見沢にて野生酵母で醗酵させました。

エレガントさと奥深さのあるこの葡萄の実力が凝縮されています。

後味に白ワインを思わせるニュアンスがあり、魚料理にも合わせられる赤ワインです。


次はフランス・ボルドー地方から、シャトー・ド・フランのセリジエール06年。

サン・テミリオン村のトップシャトーであるシュヴァル・ブランとアンジェリュスのオーナー同士が、

手を組んで生まれたシャトー・ド・フランのスペシャル・キュヴェがセリジエールです。

通常では3,000円前後で販売されているものをお得な価格で見つけました。

凝縮したメルロ種の深みがある果実味に、

新樽比率の高いオーク樽からの品のある香ばしさが合わさり、スケール感のあるワインに仕上がっています。


ブルゴーニュ地方からは、アンリ・ボワイヨのブルゴーニュ・ブラン13年。

ボワイヨ家は1630年からの記録に残るヴォルネイ村で最も古い家柄の一つで、ドメーヌの創業は1885年。

現在の当主アンリ・ボワイヨ氏は5代目で、その息子も06年からドメーヌの仕事に参加しています。

リュットレゾネ(減農薬農法)を実践し、出来るだけ化学物質の使用を抑えています。

自社畑でなくても果実味の凝縮感、樽由来のバニラ香が合わさった素晴らしい白ワインです。


北のアルザス地方からは、シュルンバジェのリースリングでプランス・アベ14年。

1810年創業の伝統あるドメーヌで、重たさのないリッチさがこのドメーヌのスタイル。

現在は7代目アラン・ベイドン・シュルンバジェが当主。

栽培はすべてビオロジック(一部はビオディナミ)です。

130ヘクタールもある自社畑の約半分はグラン・クリュで、

スタンダード・キュヴェにも15年未満のグラン・クリュの若木が3~4割も格下げして使用されています。

凝縮感のある果実味とミネラル、柑橘類のような香りとキレのある酸が、暑い夏にぴったりです。


南仏からは自然派の生産者シャトー・ルジエールのグラン・ド・ニュヌ・ブラン14年。

ミネラルと果実味があふれる白ワインで、骨格がしっかりとしているのでお魚系のお食事と相性が抜群です。

また、フランスのワイン誌ベタンヌ・エ・ソーヴではこの蔵元を

「今後、このドメーヌがこの地域の白ワインとして頂点に近づいていると思っています」と高評価。

ルーサンヌ種他のブレンドで、完熟した果実味とバランス良さを持った、見逃せない逸品です。


今注目の、シュド・ウエスト地方からはジュランソン村のクロ・ラペールで上級品ヴィタージュ・ヴィエイユ08年。

有機栽培で、古木のグロ・マンサン種他からの白は、完熟したふくよかさのある果実味に、

味わいを引き締める心地よい酸味とミネラル感が伸びていく、奥行と広がりを持った熟成白ワイン。

9年の[熟成期間で複雑さが生まれ、ゆっくりと時間をかけて楽しむことができます。

希望小売3,200円が売り切りの特価で大変お買い得となりました。


イタリア・ヴェネト州からはカ・ルガーテが造るソアヴェ・クラシコのサン・ミケーレ15年。

2000年から化学肥料の使用を止め、牛糞、オーガニック・コンポストによる土、植物由来のミネラルの肥料を使用しています。

最初はレモンのような柑橘系の爽やかな香りがありますが、

次第に熟した果実や蜜のような凝縮感ある香りへと変化していきます。

一般的ながぶ飲み用ワインのイメージとは対照的に、味わいの凝縮度が高く、

さわやかなソアヴェの特徴が感じられつつも、しっかりと味わえるスタイルとなっています。


アブルッツオ州で大人気、ファルネーゼ社が造るドン・カミッロ15年。

サンジョベーゼ種85%、カベルネ・ソーヴィニヨン種15%からのワインを、

贅沢に小樽で3~4ヶ月だけ熟成させ赤は、完熟した果実感とスパイスを感じさせるアロマに、

バランスのとれた適度な樽香が調和して、複雑な風味を出しています。

凝縮された上品なタンニンがあり、サンジョベーゼ種のもたらすふくよかな果実味と、

カベルネ種の骨格を引き出した、パワフルで魅力のあるモダンスタイルのワインです。


スペイン・ナヴァラ地区で、新潮流として注目されているビーニャ・ソルサルが造るシャルドネ16年。

有機栽培を実践し、畑を区画ごとに細分化するなど、テロワールも大事にしており、

醸造においても近代醸造技術を思慮深く利用し、新樽や参加防止剤の使用を極力避けています。

フレッシュかつ上品なバランスの良い味わいなので、アペリティフから前菜、魚料理まで、幅広く合わせられます。

優しい味わいがお好きな方に飲んでもらいたい逸品です。


スペイン中央部ラ・マンチャ地区からオチョ・イ・メディオのマルベック16年。

濃い赤のイメージを持つマルベック種ですが、良い意味で期待を裏切ってくれるバランスの良いスペイン・ワイン。

長野のワイン名産地、桔梗ヶ原と同じくらいの標高(850m)で育まれた葡萄は、

酸と果実味の調和に優れ、旨みのある飲み飽きのしないタイプ。

マルベック種の新たな名産地となる可能性を感じさせるワインでした。


オーストリアからはハイサン・ノイマンが造る白ゲミシュター・ザッツのヌースベアク15年。

今、世界中ではカベルネ種、シャルドネ種等の単一葡萄品種のワインが主流ですが、

ゲミシュター・ザッツはオーストリアで造られる混植・混醸のワインです。

つまり、畑で複数の品種を栽培し、醸造も複数の葡萄を同時に行う昔ながらの製法です。

グリューナー・フェルトリーナー種、他7品種からの複雑で百花繚乱の様な味わいは、

きっとワインに新たな楽しみをもたらしてくれること間違いなしです。


ドイツからはトップ生産者の仲間入りを果たしたシュロス・リーザーの白。

モーゼル地方で最上の畑であるヴェレン村のゾンネンウーア(日時計)畑からのワイン。

リースリング種からのペトロール香、ビッグヴィンテージである15年の

豊かな酸味とミネラルが凝縮したワインは、10年、20年と熟成が可能なワインです。


ポルトガルのアレンテージョ地区からは日常飲むのにおすすめの赤ワイン。

生産者はアレクシャンドレ・レウヴァスで、アトランティコ・レセルヴァ14年。

安定した品質の高い造りで、世界各国のコンクールで金賞を受賞しています。

地元葡萄にカベルネ種をブレンドした赤をフレンチとアメリカンオーク樽で熟成させることで、

オーク樽由来の複雑なアロマが生まれ、味わいにも厚みをもたらし、

トップのインパクトから余韻まで楽しむことができます。


アメリカからは抜群のコストパフォーマンスを誇る人気ブランド、キャッスル・ロックのピノ・ノワール12年。

あえて自社畑や醸造設備を持たず、優れた畑および高い醸造技術を持つワイナリー等と

契約することにより、効率的に生産拠点を広げています。

カーネロス地区の豊かな陽光に、霧と冷たい海風が加わるこの地区は、

カリフォルニアらしい豊かな果実味と樽の風味に、

エレガントな酸味、適度に熟したタンニンが調和して、絶妙のバランス。

ほんのりとしたスパイシーさが味わいを引き締め、食欲をそそります。

5年を経て少し熟成感も開いて来た、コスパの優れたワインです。


現在、コストパフォーマンスで最も注目度の高い東ヨーロッパのルーマニアから、

ドメーニレ・サハティーニのピノ・ノワール14年。

ワイナリーと畑のあるムンテニア地方はブルゴーニュ地方と同じような気候であることから

良質なピノ・ノワール種が産出され、果実味と酸味のバランスも良く、

少し渋みと土っぽさを感じさせるコート・ド・ボーヌ地区のピノを彷彿とさせる味わいです。

タンクで発酵、熟成させ、木樽無しでこのバランスの良さですから驚きます。

ここで樽熟成させたものを味わってみたいと思うのは、私だけではないでしょう。


ハードリカーからは、シボーナ社のマディラ・フィニッシュのグラッパ。

暑い夏にこそ度数の強いグラッパで暑気払いをしましょう。

樽に残ったマディラ酒のふくよかな甘みと、マスカット種のグラッパ特有の華やかな香りの融合が

気持ちを落ち着かせ、ゆったりとした気分で食後のひと時を楽しませてくれると思います。


アメリカ・パタゴニア社のポリシーのひとつが自然保護。

近年、アウトドア向け衣料の販売だけでは限界を感じ、食物連鎖の修復を目指し、食品を手掛けることになりました。

衣料同様、「最高の製品を作り、環境に与える不必要な悪影響を最小限に抑える」ことを土台に造られた独自のビールです。

通常の大麦だけでは無く、「カーンザ」という土壌改良に役立つ穀物も使って、ビールを醸造。

この「カーンザ」は無農薬で、年に複数回収穫ができる多年性の植物。

15%程加えられたカーンザの辛みがアクセントになって、多くの人が素直に美味しいと感じる味わいです。

飲むことによって、自然保護に貢献しているようで、ちょっと良い気分になれるビールです。


食品ではフランス・マーカル社のポレンタ粉(トウモロコシの粉)を混ぜたマフィンがうちの家族にとても好評です!

卵1個に、だいたい同量(70g)の菜種油、砂糖、ポレンタ粉、小麦粉、

牛乳または豆乳にベーキングパウダーをまぜて焼くだけ。

黄金色のマフィンはなんとも食欲をそそり、つぶつぶ食感が心地よく、我が家の定番おやつになりました。

レシピのもとになったのは、ブラジルのポピュラーなおやつ「ボーロ・デ・フバ 」です。

そのレシピが店頭にございますので、どうぞチャレンジしてみてください!

また甘さを控えて、チーズなどを加えたらワインのおつまみになりそうです。


「風土火水」は北海道産の有機栽培に特化した食品のブランド。

まずは十勝産有機小麦のふすま(小麦の外皮)。

有機栽培だからこそ、安心していただける小麦ふすまです。

パンやクッキーに混ぜて焼くと香ばしい風味で、ヘルシー志向のおやつが出来上がります。

某レシピサイトに載っていたふすま100%のクッキーを作りましたら、スタッフに大変好評でした。

そのレシピは店頭にございますので、どうぞお試しください。


最後は「風土火水」の大豆ミート。

これを茹でて粉をまぶし、お肉料理(豚の生姜焼きや回鍋肉など)にまぜて作ると、

肉と区別がつかない位、肉もどきの食感です。

因みに家族もお肉と信じて食べていました。健康に気使うヘルシー志向の方におすすめです!

藤井 敏彦

2017年 7月

今月は夫婦のお話。 

先日、家内と二人で遅めの昼食をとる事になりました。

その日は車に乗っていたので、私は大好きな「ゆりや食堂」で、もりそばとラーメンの両方を食べたいと言った所、

家内は円山西町にある眺めの良いカフェでランチをしたいと言います。

結局、妥協案でまず食堂へ行って私がそばとラーメンを食べて、

その後カフェに行き私はコーヒー、家内はキッシュ・セットを食べて帰りました。


改めて思いますが、男と女は好みが違うのです。

これで思い出すのが、結婚当初お互いに映画が好きだったので、

休日の前夜にDVDを借りて一緒に映画を観ていました。

私はドカーン、バキューンの戦闘物やスポ根物を選び、 家内は文芸路線。

観終えるとお互いに感想を言うのですが、

家内は私の薦める映画のどれを見ても毎回、「人間が描けていない」の一言。


私は、文芸物にも駄作と名画があり、戦闘物も同様で、

それぞれのジャンルで良さを楽しもうと言うのですが、根本的に好みは平行線でした。

決定打となったのは、忘れもしないフェリーニ監督の「道」。

貧乏でハチャメチャな夫と、弱く、けな気な娘との生活は、何も希望が無く、過ぎてゆく。

ハッピーエンドが好きな私は、「道」を観終えると暗く落ち込むだけ。

やり切れない思いを言葉にできない私は、映画の中で娘が何度も言っていた「ザンパーノが来たよ!」を茶化して言うと、

「この映画の意味を何も感じないの?」と責められ、二人の映画鑑賞会は途切れました。


映画の好みだけではなく、食べ物の好みだって人それぞれ。

お互いの好みを主張するだけではなく、相手の希望も取り入れながら、

映画「道」のパターンには行かないようにと願っています。


さて、今月のお薦めワインです。

まずは地元から、小樽のアーバン・ワイナリー、オサ・ワイナリーからTabi(タビ)をご紹介します。

小樽にゆかりのある葡萄、旅路種の収穫を時期をずらして行い、ブレンドする事で、

フレッシュな酸味と完熟した風味を合わせ持つ複雑な味わいです。

寿司とのマリアージュを一番に考えられた絶妙なブレンド。お寿司好きな方にオススメな逸品です。

三笠、山崎ワイナリーのピノ・ノワール15年。

樹齢10年~18年のピノ・ノワール種から造られるワインは、

深みのある赤い果実、針葉樹林を思わせる深く冷涼な香り。

果実味と伸びやかなミネラルは、土地や気候の特徴を感じられるピノ・ノワールです。

北海道の赤ワインを代表するピノ・ノワールです。

長野県にある小布施ワイナリーのソーヴィニヨン・ブラン16年。

ハーブ香に爽やかな白桃、蜂蜜やパイナップルの香り、

そしてマッタリしすぎない濃さと、グレープフルーツ系のアフターが心地よいです。

日本のソーヴィニヨン・ブランでは珍しくphの低いワインなので、数年の熟成に耐えることができます。

山の幸とあわせて飲みたいと思った1本です。


次はフランス、ボルドー地方シャトー・ラローズ・トラントドンで、最高の年09年産。

シャトー・カマンサックのオーナーのエリゼ・フォルネ氏がディレクターを務めています。

所有する、サン・ローラン村の142ヘクタールの畑は、メドック地区最大。

上品でしっかりとしたボディを持っており、華やかな香りと木樽の風味もあります。

熟成を経た複雑さも開き始め、飲み頃に入り始めたボルドー赤ワインです。

ボルドー右岸のフロンサック地区からは、シャトー・メイネイの2002年。

新樽比率が8割と高く、始めはフレンチオーク樽の香ばしさが楽しめます。

次にヨモギを感じさせるほんのりとしたメルロ種の青さが調和し、

複雑なブケを楽しむことができる、今がまさに飲み頃のボルドーです。

同じくボルドーの右岸、カスティヨン地区で有機栽培を実践するシャトー・デュ・ロックの畑の中で、

若木から造られるワインが、「アンフォラ(素焼きの壺の意)」です。

樽を使わずにコンクリートタンクで発酵・熟成しているため、

渋みは控えめで瑞々しいピュアな果実味が口中に広がります。

まだ若い14年産ですから、今の状態ではアンフォラで醸造したような

葡萄を搾って瓶に詰めたような果実味たっぷりのワインです。

有機栽培葡萄の美味しさを、樽に入れずにそのまま味わって欲しいというオーナーの気持ちが伝わります。

次はサンテミリオン村で超有名なシャトー・ヴァランドローではなく、 ここのオーナー、 テュヌヴァン氏の事を、

評論家のパーカー氏が親しみをこめて、 バッド・ボーイ(ヤンチャ坊主)と名付けました。

すると、チュヌヴァン氏はその「あだ名」を、お値打ちなワインの名前にして発売しました。

数万円するヴァランドローとは違い、畑はサンテミリオン村ではありませんが、

彼が選んだ区画は恵まれた畑で、良質でありながら、お手頃価格。

このバッド・ボーイで10年を経た07年産が入荷しました。

たっぷりとしたベリー系の果実味と、木樽の風味が調和した飲み頃ワインをお見逃しなく。


次は仏ブルゴーニュ地方から。

シャンボール村のアンリ・フェレティグ家が造る、お手頃価格の赤。

ピノ・ノワール種とガメイ種を半分ずつブレンドした「コトー・ブルギニヨン」の赤です。

混醸(各葡萄品種を粒の状態で混ぜて、同時に発酵する)で造られているため、

豊かな果実味と心地よい酸味が、若いうちからに溶け込んで調和しています。

次は中堅で評価の高いヴァンサン・ジラルダンが、サン・ロマン村のシャルドネ種で造る12年産。

ビオディナミ栽培を行っていましたが、ブルゴーニュの天候の問題で、

完全なビオディナミでは不便な点もあるため、2011年よりリュット・レゾネ(減農薬)へ移行しました。

サン・ロマン村は標高が高く冷涼な為、酸味とミネラル感もあり、野菜のマリネや蒸し料理によく合います。

そしてシャサーニュ村からは、名門ギィ・アミオのアリゴテ種の白12年。

遅摘みによるリッチな味わいがこのドメーヌの特徴で、

それぞれの畑が本来持つミネラル感とともに荘厳な世界を提供してくれます。

果実味は豊かですが、鋭い酸とミネラル感があり、

アリゴテ種らしさと、バランスのとれた出来に仕上がっています。

爽やかなだけではなく厚みも欲しい、という方におすすめです。


次はロワール地方から、サンセール村ダニエル・ショタールが造るソーヴィニヨン・ブラン種の白。

土壌は全体の70%がキンメリジャンの粘土石灰質、30%がカイヨット(白亜)です。

葡萄の平均樹齢は20年、最も古い葡萄は樹齢40年です。

アロマを最大限に引き出すため、14度の低温で発酵させることで、

青っぽいハーブのニュアンスや、タニックなフレイバーが出ないようにしています。

スキンコンタクトなし、マロラクティック発酵をせず、 綺麗な澱と共にタンクで約8ヶ月熟成。

還元香もなくミネラルの凝縮したソーヴィニヨン・ブランです。

次はジュセ夫妻がシュナン・ブラン種で仕込んだ自然派のペティヤン(微発泡性ワイン)で、

リズ・エ・ベルトラン・ジュセ ラペティアン モンルイ・シュール・ロワール。

2004年に設立の新しい生産者ながら、フランスの3つ星レストランでもオンリストされている実力派。

化学肥料や農薬を使わない有機栽培で、野生酵母による自然発酵。

泡を得るための二次発酵の際も、蔗糖と酵母は無添加。

ノン・ドサージュでSO2も添加せずに造られており、自然派ワインの真骨頂が味わえます。


アルザス地方からは、自然派生産者の雄、ビネール氏が、

気心の知れた友達のジャン・リュック・シェランジェ氏とコラボして造っている、 クザヴィエ・ヴァイマンの、

ミノリ リボ・ミックス14年です。 葡萄はエーデルツヴィッカーと言われるブレンド・タイプ。

ピノ・グリ種主体のふくよかな果実味に、ゲヴュルツ種の香り高さが調和しています。

自然派アルザス・ワインのお試しに最適な逸品です。


イタリアからは、自然派第一人者であるアンジョリーノ・マウレの下で、ワイン造りを学んだ、

ダニエーレ・ピッチニン氏がヴェネト州で造る、ビアンコ・ディ・ムーニ15年。

シャルドネ種と土着品種のドゥレッラ種とのブレンドで造られるワインは、

心地よい酸味と充実した旨味が楽しめる澄んだ味わいで、暑い季節にはぴったりの白ワインです。

次は南部プーリア州の濃厚赤ワイン、プロゲット・ヴィーノのパッソ・デル・スッドゥでアパッシメント15年。

収穫した葡萄を乾燥させ、干し葡萄状にしてから発酵させた、アマローネ・スタイルのフルボディワイン。

燻製のような香りと、ビターチョコレートのような渋みと甘味の強い味わいは、

とてもインパクトがあり、飲みごたえがあります。グリルしたお肉料理、熟成チーズ等と相性が良いです。

イタリア・シチリア島からは有機栽培で造られたワインのご紹介です。

チェビコ社、ピプント・イオの赤(ネロ・ダヴォラ種+カベルネ種)と、白(カタラット種+シャルドネ種)の2種。

どちらも地元品種と国際品種をブレンドしてバランス良く仕上げられています。

白は華やかな香りとフルーティでクリーンな味わい。

赤は複雑でやや重厚なタイプ。どちらもきれいな果実味が料理を引き立ててくれます。


スペインからはマルケス・デ・グリニョンがラ・マンチャ州の高地で栽培されたカベルネ・ソーヴィニヨン種から造る赤。

気候は大陸性気候のため、夏は暑く乾燥しており、冬は寒い日が続きます。

また昼夜の寒暖差も激しいため、成熟した高品質の葡萄を得ることが出来ます。

ここの素晴らしい葡萄を更に高めるため、コンサルタントに仏ミッシェル・ロラン氏を起用しました。

発酵は天然酵母と人工酵母を使い、アリエ産のオーク樽で18ヶ月熟成。

フルボディなワインをお探しの方に満足していただけるワインです。


ドイツからは、貴重なリースリング種の古酒。

当社で扱いのある生産者カール・エルベス氏が、かつて醸造責任者を務めていた蔵元がモーゼル・シルト。

そのワイナリーが廃業した為、蔵元に残しておいた取って置きの古酒が限定入荷しました。

リースリング特有のペトロール香と、熟成感が見事に合わさった甘口。

リースリングが熟成に耐えうる事を証明してくれるようなワインです。

年によってラベルが違いますが、当時ホテルも営業しており、ホテルのラベルと一般販売用のラベルの違いです。


カリフォルニア州からはブレッド&バターのシャルドネ15年。

冷涼なソノマ地方カーネロス地区と、温暖なモントレー地方アロヨセコ地区の二つの畑の葡萄を合わせています。

タイプの違う畑の葡萄を合わせる事によって、複雑味溢れる優雅なスタイルに仕上がっています。

ナッツやバターの香り、ふくよかでミネラル感のある凝縮した味わいは、ムルソーの白ワインのようです。

少し完熟した甘味があるのが特徴で、バター・ソースの魚介料理、クリーム系のパスタやスープと良く合います。


食品ではマルカワみその自然栽培の玄米甘酒(すり)。

ここまで素材にこだわった甘酒は他にないでしょう。

こだわり抜いたこの甘酒は、一流のスポーツ選手にも支持されています。

大リーグで活躍中の前田健太選手は、広島時代から試合前と、試合中に

この玄米甘酒を同量の水で割り、少々のレモン汁をいれて飲まれているそうです。

米と麹を発酵させた“米麹”から作る甘酒には、ビタミンB1、B2、B6、パントテン酸、ビオチンなどの必須ビタミン群を含み、

病院で受ける栄養補給用の点滴と同じような成分であることから「飲む点滴」といわれており、

古くから夏バテ対策のドリンクとして愛飲されてきました。これからの季節ぜひオススメです!

そして本業のマルカワさんが作る有機みそ。

素材にこだわり続け、全国でも珍しく昔ながらの蔵に住みついている麹菌を使用し、麹を造っています。

素材は有機大豆と有機米、すべて国産の物を使用し、塩はモンゴル地方で採取された天日湖塩を使用。

自然の醗酵速度に任せて、一年間木桶でゆっくりと熟成しております。


次は小豆島の醤油屋、ヤマヒサのぽんず。

日本の伝統的な技で製造されている材料で作っているので、ぽん酢だけで美味しいです!

レシピ1、旬のカブやきゅうりをジップロックの袋に入れ、ぽん酢を軽く入れ一晩、美味しい浅漬けになります。

レシピ2、豚肉のソテーにせん切り青しそと共にポン酢ひとかけ。夏らしい味わいです。もちろん冷しゃぶにもおすすめです!

毎年秋に、当店に入荷する小豆島・ヤマヒサのオリーブ新漬け.。

そのオリーブの花の酵母を採取し、その酵母により仕込んだ醤油です。

自然の神秘と人のたゆまぬ追求心から造られた芸術品のような醤油ははなやか香りの、やさしい味わい。

白身のお刺身や冷ややっこなどのかけ醤油に。また花醤とオリーブオイルやレモン汁と合わせ和風ドレッシングもおすすめです。

最後はヤマヒサの、のりの佃煮。

小豆島の醤油がのりを引き立たせ、とにかくご飯がすすみます!

炊きたてのあったかいごはんに合わせていただくと、日本人に生まれて良かった~と思わせるご飯の最高の友です!

藤井 敏彦

2017年 6月

5月の連休中に東京から友人家族が来て、一緒に美唄のアルテピアッツァ公園に行って来ました。

始めは温泉を考えましたが、石山通りは渋滞するので逆方向からの選択でしたが大変喜ばれました。

私が接待する際に心がけるのは地方から来た方は豪華な所、

そして東京など都会から来た方は北海道らしい広大な風景が望める所。

昨年この家族が来た時は、広大な農場内にある月寒の「じんぎすかんクラブ」に行って来ました。

ここのマトン肉は絶品ですが、あの過密な東京で生活している人にとって、

広大な自然を目の前にしてのジンギスカンとワインは何よりも贅沢な事だと感じました。


そこで今年も北海道らしい場所に、

プラス何か心をくすぐる所はないかと探したのが、安田 侃(カン)さんの彫刻公園。

7ヘクタールの丘陵地帯に彫刻が点在し、

敷地内にある廃校になった木造の小学校の教室にも作品が展示されています。

教室の壁にはコートを掛けていたであろう釘の跡が均等に並び、生徒さんの名前もうっすらと読み取れます。

目をつぶると子供の甲高い声がこだましそうな中で、柔らかな曲線の彫刻はその歓声を吸い取っている様な気にさせます。


ここで東京の友人が一番驚いたのが、

掻き入れ時とも言える連休中で晴天の午後、7ヘクタールの中に人が100名程しかいなかった事です。

東京で話題の展示会だと入場するのにも並び、鑑賞するのも数珠つなぎで立ち止まる事が出来ないのに、

この素晴らしい施設をゆっくりと独り占め感覚で楽しめる贅沢さは信じられないと喜んでいました。

この後は、三笠の山崎ワイナリーに寄って直売所でワインを購入し札幌へ帰ります。


夕食は二条市場の片岡精肉店で、厚さ約1センチにカットした超厚切り生ラムを購入して、今年は自宅でジンギスカン。

ワインは、まずイタリア・メディチ家の微発泡・ランブルスコ赤でドルチェ(甘口)。

ベル・ジンギスカンのたれには、少し甘味のあるランブルスコがピッタリでした。

2本目はピノ・ノワール好きな友人の為に、ジャイエ・ジルのパストゥグラン11年。

繊細なピノに骨太なガメ種をブレンドする事で、味わいの強い羊肉との調和を試みましたが、少しワインの力負けでした。

3本目は羊とは定番のボルドー赤。

オー・メドック地区のシャトー・ラローズ・トラントドン09年。

完熟した果実味とタンニンが、羊の脂身をきれいに洗い流してくれます。

それと厚切りの羊には、「たれ」よりも塩コショウが良かったです。

最後4本目は、友人が持参したジョルジュ・ルーミエのシャンボール・ミュジニで最高の2010年産!

友情をお金に置き換えるのは忍びないですが、時価25,000円は楽に超えるでしょう。

1時間半ジンギスカンの煙にまみれ汚れた居間の中で、

上品でけがれが無く、澄みきったサクランボ風味の花びらが静かに開きます。

当然、グラスもリーデル社の物に変えてゆっくり味わいましたが、

一番汚れていたのは室内では無く、自分の舌(ベロ)。

脂の強い羊肉まみれだった私の舌に載せられたシャンボール村のピノは、まるで野獣と美女。

真っ白い絹のシーツの上で鑑賞すべき物を、油で汚れたコンクリートの床に放り出された状態。

しかしこんな状況でもワイン好きは、「少しずつ香りが開いて来た」、

「こっちのグラスの方が酸味がきれいに延びる」とか言いながら夜は更けて往きました。


さて今月のお薦めワインは地元から。

札幌の藤野ワイナリーでキャンベル種のサン・スフル(酸化防止剤無添加)16年。

昨年も好評だったこの赤は、アルコール発酵終了後に瓶詰して販売、

購入後は皆さんが瓶内で始まる乳酸発酵を見守ります。

今の状態では、葡萄を搾って瓶に詰めたような果実味たっぷりのワイン。

冷暗所で保管頂くと、少しずつ乳酸発酵が始まることで酸味の鋭いリンゴ酸が減り 、

微炭酸の発生と共に柔らかな乳酸が形成されます。

次は栃木県ココファームの赤・風のルージュ14年。

葡萄は余市・藤沢農園産ツバイゲルトレーベ種約八割に、山形産メルロ種を二割ブレンド。

ツバイ種のスパイシーさに、メルロ種のふくよかさが上手く調和しています。

しかも、近年で最良の作柄だった14年産は今や貴重品です。


次は仏ボルドー地方から。

2010年以降ブルゴーニュ地方が高騰する中、

ボルドーは目立った値上がりが無く、為替の利点もあって今お値打ち感が出て来ました。

オー・メドック地区のシャトー・ラネッサンと、シャトー・カントメルルのセカンド・ラベルは、

共に9年を経て熟成旨みが開いて来た08年産。

ここ1~2年程はふくよかな果実味と、熟成旨みの両方が楽しめる時期でしょう。


そして今も高騰の続くブルゴーニュですが、今月もお値打ちな物を見つけました。

まずは赤から、ジャン・バティスト・ベジョのブルゴーニュ・ピノ14年。

2,000円以下でも痩せた感じが無く、果実感が楽しめるのは驚きでした。

次は毎年安定して良質なワインに仕上げてくるエルヴェ・シャルロパン氏。

マルサネ村ロンジュロワ畑は、日当たりの良い東南向き斜面中腹の区画。

豊かなタンニンで知られるこの村ですが、ここでは完熟した果実味がふくよかでタンニンと調和しています。

「パスカル・ラショー」はヴォーヌ・ロマネ村の名門ロベール・アルヌーが始めたネゴシアンのブランド名。

ブルゴーニュ規格の赤は作柄が良く、少しこなれた12年産が入荷。

買い葡萄でも、良質な小粒品種ピノ・ファンで造られた赤は品の良さを感じます。

定価3,100円が特別価格で入荷しました。

ニュイ・サン・ジョルジュ村の名門ロベール・シュヴィヨンのパストゥグラン13年。

少量のガメ種を加える事で、不思議ですがピノの風味が開いているのに、ガメ種の風味はあまり感じられません。

同じシュヴィヨンで上級品のピノ100%・ブルゴーニュ赤よりも私は気に入りました。

これはブレンドのマジックなのか?今の時期だけの短期的な風味かもしれませんが、

ピノ好きでしたらこの味わいを是非一度味わって欲しいと思いました。

次はブルゴーニュ白、シャブリの名門ウィリアム・フェーヴル社のサン・ブリ村。

ブルゴーニュでこの村だけが、例外的にソーヴィニヨン・ブラン種を栽培しています。

なぜ、この村だけ?と思いますが、シャブリ地区はコート・ドール地区よりも、

ソーヴィニヨン種で知られるロワール河サンセール村の方が近いのです。

異端児のサン・ブリですが、味わいは正攻法の爽やかなソーヴィニヨン種。

へそ曲がりと言われているが、自分は真っ直ぐだと自覚されている方にお勧めします。

こちらもシャブリ地区から、ジュヴレ・シャンベルタン村の雄、フィリップ・シャルロパンが造るシャブリの白。

赤の味わいと同様に、この白も凝縮した強さを持っています。

最高の作柄だった10年産が7年を経て少し熟成感も出て来ました。

更にもう1~2年寝かせると、豊かなブーケ(熟成香)も開いてくるでしょう。


南仏からは、最高の出来だった10年産の赤が2種入荷しました。

サンタ・デュックの古木からのローヌ赤。

暑く乾燥した年だけに、ドライ・フルーツやスパイスの風味と7年を経た熟成感の両方が楽しめます。

この価格では向かう所敵なしでしょう。

次はリラック村のシャトー・モンフォーコン。

ここは南仏でも濃度勝負ではなく、上品さを持ったスタイル。

しかし暑かった10年産は例年よりもエレガントさが弱く、強さがハッキリと感じられます。

この凝縮し野性味まである果実味と、それを必死に手なずけようとする生産者の思い、

この両方を思い感じながら味わってみて下さい。

南仏からの白ではマレノン協同組合のアムンタナージュ白。

手間のかかる有機栽培ワインは一般に2~3千円以上しますが、

ここの組合員は有機葡萄を安価で生産し、このような低価格で販売しています。

4品種のブレンドも、バランス良く仕上がっています。

また、有機ワインに多い還元(カンゲン)香や、アニマル香も無く、誰もが楽しめる白ワインです。


アルザス地方からの白はシュルンバジェ社のテール・ダルザス。

ここは認証は取っていませんが、自社畑は有機栽培。

この安価なブレンド・タイプも全て自社畑のワイン。

品種もシルヴァネール種やシャスラ種を使わず、上級品種だけで造っています。

格上の味わいでこの価格はお得です。


スペインからはヴァルフォルモサ社のカヴァ、クラシック・ブリュット・ナチュレ。

スパークリング・ワインで「ブリュット(辛口)」規格の残糖は1リットル当たり15gまで認められていますが、

ガス圧が高いと残糖10g程では、糖分は甘さとしてではなく「コク」として感じられます。

そしてブリュット・ナチュレの規格では残糖は0~3g。通常この残糖では、線の細さを感じてしまいますが、

ここでは長期熟成による旨味で味わいを調和させています。

そしてスペインの白では2点。

まずはテルモ・ロドリゲス氏がルエダ地区で造るバサ。

地元のヴェルデホ種は私のイメージでは、ソーヴィニヨン・ブラン種のメリハリ感と、

シャルドネ種のバランスの良さが合わさった無敵の品種。

旧価格の1,800円でも人気でしたが、円高から店頭1,300円にお安くなりました。

次はリオハの大手マルケス・デ・カセレス社が発売するリアス・バイシャス地区の白。

前述したヴェルデホ種は爽やかなフルーティ・タイプで、

リアス・バイシャス地区のアルバリーニョ種は、爽やかさに上品さと複雑さが少し出て来ます。

ここはスペイン白で最高の産地ですから高額ですが、この特別価格は驚きです。

ヴェルデホ種とは違った魅力を持っています。


オーストラリアからはヴィクトリア州ホッフキルシュのピノ・ノワール。

南極に近くなる南部は冷涼な気候で、近年は良質なピノ・ノワール種の産地で注目されています。

栽培、醸造共に自然派のこのワインは素直な果実味と特有の旨みを持ち、

オーストラリア・ワインも様々なスタイルが出てきた事が実感できます。


ワインに香草、果実、糖分、ブランディ等を加えた物がフレーヴァード・ワイン。

ヴェルモット類はワインに「ニガヨモギ」を始めとする香草やスパイスと甘味を漬け込んだお酒。

スペイン・シェリーの大手ゴンザレス社が、満を持して発売したヴェルモット「ラ・コパ」は、

ベースのワインを安価な物ではなく、同社のシェリーの中でも特別な古酒をベースにしています。

上物の甘口ワインに、良質な香草とスパイスですから、仕上がりは格別な旨みを持っています。

このままで素晴らしい食前酒ですが、

コニャック産ブランディでも加えると食後酒でも通用する強さと複雑さを楽しめるでしょう。


食品からは、小豆島(ショウドシマ)・ヤマヒサ社のお醤油2種。

まずは「こだわり醤油本生」、

国内産で無農薬の大豆と小麦を杉の大樽で発酵、熟成させ、火入れをせず瓶詰めしました。

始めは味が強く感じますが、逆に少量でも旨み十分なので、

上からかけるのではなく、醤油皿に取って、極少量付けて食べて見て下さい。

塩辛さではなく、複雑な旨みを味わう気持ちでどうぞ。

次はここの再仕込醤油の「豆しょう」。

醤油は蒸した大豆と炒った小麦に、種麹(タネコウジ)を添加して全体を麹(コウジ)にし、

塩水の中に入れて発酵、熟成させます。

再度、大麦と小麦で出来た麹を、今度は塩水では無く、

出来上がった醤油に入れて再び発酵、熟成させたのが再仕込。

豆からの旨み成分は2倍、逆に塩分は少ない為に、

濃いけど塩辛くない不思議な味わいです。

赤身の刺身や、ステーキにお試しください。

藤井 敏彦

2017年 4月

前にも一度ここで取り上げましたが、 朝日新聞金曜の夕刊に

「さっぽろレトロ建物グラフティ」という連載記事があります。

出版社の和田由美さんによる、ほのぼのとした紹介文と、

松本浦(ウラ)さんが描く建物は、写真よりも味わい深く記憶と重なります。

そして2月10日、私が時々伺う「ゆりや食堂」が掲載されました。


当社の飲食店のお客様は、皆さん現代的なピカピカのお店ばかりですが、

私が子供の頃にあった食堂がそのまま残っているのが、ここ「ゆりや」さんです。

「食堂」好きな私は、月に一度はここの暖簾(のれん)をくぐります。

ここでいつも頼む物は、もりそばとラーメン。

始めに蕎麦湯をもらい、湯をすすりながら待っていると、もりそばが来ます。

蕎麦たれは甘辛く厚みのあるタイプ。

のど越しのいい麺と共に味わうと、ふぅーと心の緊張が抜けてゆきます。

半分ほど食べて少したれが薄まると、わさびは使わずに唐辛子を一振りかけて残りを頂きます。

そばを食べ終え蕎麦湯をすすっていると、ラーメンの登場です。

澄んだスープにほんの少し縮れた麺、具はナルト、メンマ、チャーシュー、ねぎ。

透明感のあるプレーンなしょうゆ味は、子供の頃食べたラーメンの記憶がよみがえります。

こちらも何もかけずに食べますが、半分ほど食べると最後に白コショウを一振りかけてスープを味わいます。

そして思うのです、この味には今時のラーメン店にある粗引き黒コショウではなく、粉の白コショウが合うなぁ~。


私がもう少し年老いたら、休日の昼下がりにぬる燗の清酒をちびちび頂き、

その後に蕎麦かなぁ~なんて考えながら、食べ終えて帰ります。

ちなみに東京っ子の家内は、この「食堂のラーメン」に入れ込む私の気持ちが分かってもらえません。

多分、私にとってのソウル・フード(魂に染み付いた食べ物)なのでしょう。


さて、今月のお薦めワインです。今月は新入荷が多いので、お薦め品も沢山ございます。


まずは北海道。余市・リタファームからは十六夜(イザヨイ)の白2種。

デラウェア種と、旅路種は共にアメリカ系の食用葡萄なので、グレープ・ジュースを思わせる香りがございます。

デラはその香りが穏やかで、旅路はマスカット系の香りが華やかです。

またこの2種の白は、共に葡萄の皮と種を一緒に発酵させているので、

オレンジがかった色調と、複雑な「にが旨み」を持っています。

スパイシーなアジア系の食事にいかがでしょうか。

千歳ワイナリーからはピノ・ノワール種で2種類。

葡萄は余市産ピノで最も有名な木村農園産。

少し冷夏だった15年産ですが、溌剌とした果実感が楽しめます。

一方、リザーブは最良の14年産ですから、一回り豊かな果実感と樽香が楽しめます。

札幌の藤野ワイナリーはハセ・ロゼ。

食用葡萄のワインですがキャンディ香も余り出しゃばらず、爽やかでフレッシュ&フルーティなスタイル。

還元香等のネガティブな風味が無く、自然酵母を手なずける術を見つけたのでしょう。

ただ、酸化防止剤・無添加なので、保管は冷暗所でお願いします。


次は長野県・小布施ワイナリーの白2種。

まずはアメリカ台木を使わずに自根栽培している白葡萄をブレンドしたヴィーニュ・フランセーズ。

栽培から渾身を込めた自社畑産ワインがこの価格はお値打ちです。

次はフランス南西部のプティ・マンサン種からの白。

この品種は低収量ですが、果皮が厚く高温多湿な日本でもうまく育つ注目の品種。

ここ小布施だけではなく、ココファームも山形で栽培しています。

価格はそこそこしますが、一度味わっていただければ良質な白の可能性を感じていただけると思います。


次は仏ボルドー地方からの上級品2種。

銘酒ピション・ラランドのセカンド・ワイン、レゼルヴ・ド・ラ・コンテスで最高の10年産がお値打ち価格で入荷しました。

次は安定して高評価を受けているシャトー・ラグランジュの12年。

共にこの2種は今の相場では1万円近くにはなるでしょう。

今開けるとフレッシュな果実味で楽しめるでしょうし、熟成香を望むのでしたら、

更に5年程待っていただければ、素晴らしい未来の贈り物になるでしょう。

もう少しお手頃な価格のボルドーは4種類。

マルキ・ド・シャスのレゼルヴで、サン・ジュリアン村の葡萄で造った赤。

作柄の良かった10年産だけに、完熟したカベルネ種からの杉を思わす香りが広がります。

スモーキーなポイヤック村系ではなく、デュクリュ・ボーカイユ系の瑞々しい果実味はまさしくこの村の特徴でしょう。

そしてシャトー・シトランのセカンド・ワインで最良だった09年産。

直近の収穫年でも2千円近いワインが、最高の09年産でこの価格は注目!

次は共にオー・メドック地区の人気シャトー、カントメルルと、ラネッサンの共にセカンド・ワイン。

11年産のラネッサンは溌剌とした果実感、08年産のカントメルルは少し熟成した風味が楽しめます。

やっぱりボルドーは熟成していなければ、、と言う方には2種。

まずはリストラック村のシャトー・フルカ・デュプレ96年。

カベルネ種が完熟したこの年は、ふくよかな果実味と豊かなタンニンを持っており、

21年を経て熟成香とタンニンが溶け込んできました。

これから数年間が熟成のピークだと思われます。

リュサック・サン・テミリオン村のシャトー・フランス・ド・ロックは良年の05年産。

12年を経てキノコやハーブ系の熟成香が開き始めました。果実味もふくよかで誰もが喜ぶボルドーでしょう。

ボルドーの最後は有機栽培で有名なシャトー・ル・ピュイのセカンド・ワイン。

濃度や、樽風味は無くても、透き通った果実感は味覚を充分満足させてくれます。

特別価格で入荷しましたので、ボルドーの自然派ワインを体験してみるには最適の1本でしょう。


次はブルゴーニュ地方から。今月は白の良品が多く見つかりました。

まずはシャブリ地区からで、名門ウィリアム・フェーヴルの1級ヴァイヨン畑のシャルドネ種。

1級畑らしい凝縮したミネラル感と果実味が幾重にも重なっています。

上級シャブリの理想と言える様な仕上がりです。

でも、やっぱりシャルドネ種はコートドール・ボーヌ地区が良いと思っている方には、3種類。

ムルソー村のアルベール・グリヴォーのACブルゴーニュ規格のクロ・デュ・ミュルジュ畑で13年。

一度メーカー欠品しましたが、作柄の良かった13年が再入荷しました。

ラベルを見ずに味わうと、まさしくムルソー村の様なふくよかで厚みのある味わいが楽しめます。

ピュリニー村に多くの畑を持つアンリ・ボワイヨ家のACブル白13年は、ボーヌ近辺の村のシャルドネ種をブレンドした白。

ブレンドによる厚みと調和したバランスの良さは、ちょっと驚くような仕上がりでした。

3番目はサヴィニー村のシモン・ビーズでペリエール畑のシャルドネ種14年。

13年に夫が急死し、妻の千砂さんは家族とドメーヌを背負って行く事を決意した14年。

NHKの番組で1年間取材を受けた、あの年の葡萄から生まれたワインです。

涙もろい私はつい、ひいき目で見てしまうのをお許しください。

そして目下、絶好調のフレデリック・マニャン氏が造る白2種。

マニャン家はモレ・サン・ドニ村ですから、当然ピノ・ノワール種を得意とする生産者。

なのにサン・ロマン村とACブルのシャルドネが驚くほどの出来でした。

自社畑では無いのに、この白の完成度はすごい!


ブルゴーニュの赤では、フェヴレ社が所有するポマール村の最上リュジアン畑からの赤で10年を経た07年産。

しかもこの年にこの畑を購入したので、初めての収穫で当然、力の入った仕上がりとなっています。

まだまだ熟成可能なポテンシャルを充分に感じさせます。

次は有名ドメーヌの少し熟成した入門ワイン2種。

ポマール村の名門、ミッシェル・ゴヌーのACブル11年。

この村特有の凝縮した果実味だけではなく、中心に骨格を感じさせる味わいはさすがです。

次はヴォーヌ・ロマネ村のミッシェル・グロで、こちらはお隣ニュイ・サン・ジョルジュ村の11年。

6年を経ていますが、この村特有の果実味とタンニンが今もたっぷり。

数年の我慢の後には、楽しい思い出が待っている事でしょう。

今からでも魅力たっぷりで楽しめるのが、 リュリー村の名門ラ・フォリーが造る特醸品キュヴェ・マリー。

発酵中タンク上部に集まる果皮を混ぜる際に、ピジャージュ(棒や足で果皮を混ぜる)をせずに、

ルモンタージュ(タンク下部から果汁を抜き、果皮の上に注いで混ぜる)だけで発酵させる為、

タンニンが柔らかく果実味が際立っています。


ロワール地方からは赤と泡の2種。

地元のラブレ組合が造るお値打ちシノン村の赤。

未熟な青さの代名詞だった、ロワールのカベルネ・フラン種ですが、

今では爽やかで溌剌とした味わいで、とてもバランスの良い仕上がりになっています。

ラングロワ・シャトーが造るクレマン(泡)は、4品種を使って複雑さと独自の味わいを持っています。

地元のシュナン・ブラン種50%、カベルネ・フラン種10%に、シャルドネ種30%、

ピノ・ノワール種10%を加えて、シャンパーニュ地方を超える泡を目指しています。

アルザス地方からは有機栽培を実践するクリスチャン・ビネール家のシルヴァネール種。

この品種、一般的には格下に見られていますが、この生産者は上級品種を超える味わいに仕上げています。

多分、先代か先々代が植えたシルヴァネール種を、

今も大切に栽培し、細心の注意を払って醸造しているのでしょう。

こういったやせ我慢に、私はつい応援したくなります。

南仏からはサンシニアン地区のスーリエが造るグルナッシュ・ブラン種主体の白。

有機栽培を実践し、醸造も自然派のスタイルで行っています。

一般に有機栽培は手作業が増え、収量も下がる為に価格が高くなってしまいます。

そんな中で栽培、醸造共に自然派のワインでこの価格は驚きです。ぜひ一度お試しください。

フランス南西部からはマディラン地区のシャトー・サン・ベナジ01年。

地元葡萄のタナ種は強烈なタンニン(渋味)が特徴で、飲み頃までは辛抱が必要。

01年産は16年を経て、タンニンがこなれ果実味と調和し、今まさに飲み頃の美味しさが楽しめる状態です。

シャンパーニュ地方からはお手頃価格の2種。

お値打ち感たっぷりのルノーブル・アンタンス・ブリュットは、シャルドネ種40%、ピノ・ノワール種30%、ピノ・ムニエ種30%。

特にシャルドネ種は有名なシュイィ村産で、切れの良い酸味がスーッとのびて味わいを引き締めています。

一方ドゥ・カントナール・ブリュットも、

シャルドネ種は有名なコート・デ・ブラン産60%に、ピノ・ノワール種30%、ピノ・ムニエ種10%。

もう一回りふくよかで、バランスの良い味わいが楽しめます。


イタリア・ピエモンテ州からは赤2種。

まずはフォンタナフレッダ社のバローロ村12年。

北部にとってこの年は難しい年でしたが、ここではバローロらしい豊かさと、風格のあるタンニンが楽しめます。

天候以上に、人の努力が成果を結んだ味わいです。

次はロベルト・サロットが造る、お隣バルバレスコ村の、リゼルヴァ規格で97年産。

この年のイタリアは最高の作柄に恵まれ、各地で素晴らしいワインが造られました。

味わいは完熟を超えて、干し葡萄からのワインを思わせる凝縮感が20年を経た今も感じられます。

伝説の97年産が入手できる最後のチャンスでしょうか。

南イタリアからは赤、白の2種。

南部ラッツィオ州のマチョッカが地元のパッセリーナ種主体で造る白。

ここの大地の恵みを全て味わってほしいとの思いから、果皮と種も一緒に自然派の醸造を行い、

瓶詰まで酸化防止剤を添加していません。

葡萄の風味に畑の空気、日差し、土壌を一緒に煮込んだような豊潤な味わいを持った白。

赤はシチリア島モルガンテ社のネロ・ダヴォラ種13年。

温暖な気候の中で完熟した葡萄は、凝縮した果実味と柔らかなタンニンが調和しています。

低収量栽培を守り、丁寧な醸造によって生まれた、バランスの良い良質な赤ワインに仕上がっています。


今人気のスペインからは赤と、白の3種。

温暖なテラ・アルタ地区の若い生産者アルタビン。

入門編とも言えるプティット・レッド12年は、ガルナッチャ種主体に、シラー種、カリニャン種のブレンド。

果実味とタンニン、スパイス感が5年を経て調和して来ました。

この価格ではあり得ない程の満足感と、バランスの良さが楽しめます。

次の赤は最高の産地リベラ・デル・デュエロで高評価を受けているヴァルデリス。

ここのファースト・ラベルは94点評価を受ける素晴らしい赤ですが、定価4,500円。

そこで入門編として造られたのが、同じ自社畑の葡萄でも樽熟成無しで瓶詰したホーベンです。

タンク熟成による瑞々しい果実味がたっぷりで、色調も縁まで真っ黒。

複雑さは無くても、この低価格でこのフルボディ感は驚きです。

白はナヴァラ地区のソルサルがガルナッチャ・ブランカ種で造る辛口。

温暖な産地とは思えない引き締まった青リンゴの味わいは、北部の冷涼な産地を思わせます。

スペインといえば今も赤ワインのイメージですが、近年、白の出来には本当に驚かされます。


昨年あたりから、社内で旨安ワインと言えばポルトガル産です。

スペインの隣で温暖な気候の中、葡萄は完熟し良質なワインが出来ますが、

輸出はポートやマディラばかりで国外のワイン愛好家には知られていませんでした。

ベーシックなエストリア赤、白は何と500円!

この価格でもバランスが良く、毎日の食卓に最適なテーブル・ワインです。

この上級品といえるのがエンコスタ赤、白でこちらは900円!

一回り豊かな果実味と、数品種のブレンドによる調和した味わいが楽しめます。

ニューワールドからは白2種。

オーストラリアのウェルウッドはピノ・グリージョ種からの白。

この低価格でも豊かな果実味と、ナッツを思わせる香ばしさが豊かに広がります。

次はお隣ニュージーランドからヴァヴァサワーのソーヴィニヨン・ブラン種。

グラスから立ち上る柑橘や夏野菜の香りと、爽やかな酸味のメリハリのある味わいは、

この品種のお手本になりそうな出来栄えです。


ハード・リカーからはブランディとリキュールの2種。

ガロティエ社のカルヴァドスは、有機栽培のリンゴを蒸留したブランデー。

リンゴの皮を思わせる香りが、グラスから華やかに広がります。

次はフィリップ・ド・ブルゴーニュがオート・コート・ド・ボーヌ地区の桃から造ったリキュール。

完熟を過ぎて、過熟したような桃の香りと、凝縮した風味はただ者じゃございません。

食後に、このリキュールを一口頂くと幸せな気分になる事、間違えなしです。

次はノン・アルコールのドリンク。

コニャック地方フェヴリエ家(仏・2月の意)のユニ・ブラン種100%果汁で、ガス無しと、ガス入りの2種。

そのままでも美味しいですが、同じコニャック地方産ブランデーに少量加えても美味しく頂けます。


次は今話題のワイン用保存器プルテックスのアンチ・オックス。

仕組みはよく解りませんが、柔らかなシリコン製で蓋状の物を瓶にはめると、ワインの酸化を抑えます。

当社では、ボージョレ・ヌーヴォーにつけて数日ごとに時間経過を見ましたが、

最後は1ヶ月を経ても、お酢にはなりませんでした。

ただ酸化した風味にはなりませんが、味が何か違う方向へ向かっている感じがしたのも事実です。

飲食店のグラス・ワイン用には、一度試してみる事をお勧めします。

食品では3種。

タツヤの柿の種と燻製ピーナッツは、ちょっと癖になる程の良い組み合わせに驚きました。

次は品切れていましたカリフォルニア産の枝付きレーズンが、別のメーカーで入荷しました。

最後は新入荷、ベトゥルッツェッリ社の瓶入りグリーン・オリーブ。

シチリア産でこの低価格。サイズは大950g、小290gがございます。

藤井 敏彦

2017年 2月

寒中お見舞い申し上げます。

本来であれば社長の藤井が、この「店主の独り言」を担当しておりますが、

今回のみ私、藤井雅裕(専務取締役)がお詫びとご報告を兼ねて書かせていただきます。


昨年11月、12月に多くのお客様から「新しいワインショップフジヰ ニュースは

まだ出ないのですか」とお問い合わせをいただきました。

社員一丸となって繁忙期の前にフジヰ・ニュースをお届けするため作業をしておりました。

しかし11月中旬、急に私は言葉をうまく喋ることが出来なくなり、

検査を受けたところ6cmを越える髄膜腫(ずいまくしゅ)という大きな脳腫瘍が見つかり、

摘出手術のため入院することになりました。

当社は社長を含め7人で運営している零細企業のため、

毎日の業務をこなすことで精いっぱいとなり、このニュースが年を越してしまいました。

また、私が欠けた事でお客様への接客や飲食店様への対応で

ご迷惑をおかけしたことが多々あったかと思います。

本来であればお会いして申し上げなければいけませんが、

ひとまずこのフジヰ・ニュース上でお詫びさせていただきます。

大変に申し訳ございませんでした。

幸い、理解あるお客様のおかげで、会社は何とか新年を迎えることができました。

本当にありがとうございました。

私は12月中旬に10時間を超える大手術が成功し、

合併症もなく、いくつかのリハビリをこなし、昨年末に退院することができました。

開頭手術というリスクの高い治療でしたが、トップレベルの技術を持った医師、

粘り強く、親身になってくださる看護師、

有数の技術を持った技士や療法士の方々のおかげで無事克服できたと思います。

中村記念病院の皆さま、ありがとうございました。

退院後は順調に回復し、少しずつですが仕事に復帰しております。

今後は健康管理に努め、皆様にご迷惑のかからないようにしていきますので、

今後ともよろしくお願いいたします。

最後に私を支えてくれた妻と二人の息子にこの場を借りて感謝の気持ちを表したいと思います。

貴方たちが居てくれたおかげで病気に打ち勝つことができました。

本当にありがとう。これからも末永く、共に笑い、共に泣き、時にはケンカし、楽しい人生にしていきましょう。

次のおすすめワインは入院明けの私ではなく、店主の藤井よりさせていただきます。


ではここからは、いつもの店主の藤井による今月のお薦めワインです。

まずは北海道から、千歳ワイナリーで新発売になったケルナー種の上級品、プライベート・リザーブ。

優良な区画のケルナーを遅摘みした白は、

非常に凝縮した果実味を持ちながら甘くなっていません。

豊かなミネラル感が味わいを引き締めているからでしょう。

こうして今までとは違った新しいタイプのケルナー種が出てくる事で、

道産ワインの品質がまた一段階上がりました。

次は道産ワイン大手、㈱北海道ワインからの自社農場の鶴沼産ゲヴュルツトラミネール種14年。

ここでは新型の選果機を導入して更なる品質向上を図り、

その上13年産より600円も価格を下げて14年産を発売しました。

今、道産ワインの各生産者は、品質と価格の両面で努力を重ねているのがわかります。


山形県からは、タケダ・ワイナリーのブラン・ド・ノワール(黒葡萄で造った白ワインの意)樽熟成14年。

黒葡萄のベーリーAを優しく絞り、その透明な果汁を樽に入れて発酵、熟成させました。

香りよりも味わいに、厚みとにが旨味等の複雑さを感じることでしょう。

フルーティーで果実味たっぷりタイプよりも、

この白は和食も含めてお食事との相性が良いと思いました。ぜひお試しください。

長野県の名門、小布施ワイナリーからは、お値打ちな品2種。

白は近隣にあるカクトウ農園のシャルドネ種で上級品レゼルヴ・プリヴェ15年。

小布施の曽我社長自身は過剰な新樽香を嫌う方ですが、 カクトウ農園の優良区画の

シャルドネ葡萄を見た時に、これは新樽100%で醸造しなければならないと感じたそうです。

ナッツやバニラの香りと凝縮した果実味は、分かりやすく言うと良く出来た「ムルソー村」のスタイルです。

赤ではオーディネール・メルロ&カベルネ14年。

ミディアムな果実味にタンニンと酸味が調和した赤。

柔らかで澄んだ果実味に、もう少しで熟成旨みも開きそうな気配です。


次は仏ボルドー地方から2種。

果実味とタンニンがたっぷりのボルドーがお好きな方にはムーリ村のシャトー・モーヴザン・バルトン11年。

この年から新オーナーとなったバルトン家が、高価な光学式選別機を使って厳格な選別をしているのでしょう、

11年産ですがグレート・ヴィンテージの様な凝縮感が楽しめます。

今後も楽しみな新シャトーが又一つ見つかりました。

次も同じムーリ村で名門、シャトー・プジョーのセカンド、ラ・サル・ド・プジョーで熟成した07年産。

ボルドーに濃さ強さを望む方にはお薦めしませんが、

枯れ始めた果実味に溶け込んできたタンニンの感じがお好きな方には、たまらない1本だと思います。

しかし、少し前までセカンド・ワインは早飲み用で熟成はしないと言われていましたが、

こういったワインを飲むと考えを直さなければなりませんね。


ブルゴーニュ地方からはトリコン家のシャブリ14年。

ここ5年ほど毎年、高騰を続けるブルゴーニュ。特に人気の高いシャブリ地区は

値上がり幅も大きい中で、お買い得シャブリが見つかりました。

安価なだけではなく、味わいにメリハリがありシャブリらしさが楽しめます。

安いだけで、薄っぺらで酸っぱいだけの白だろうと思っている方!そんな貴方にこそ飲んで頂きたい1本です。

赤では古酒に強いセリエ・デ・ウルシュリーヌ社で、ラドワ村のレ・ブリコット畑赤08年。

ブルゴーニュでお値打ち品を見つけるコツは、まず信頼できる生産者、

そして超有名ではない村の良い区画のワインを探す事です。

少しマイナーなラドワ村ですが、1級畑に接する東向き斜面(日当たりの良い)のブリコット畑はまさにその好例です。

今も表情が開いてとても美味しいですが、

古酒好きの私にはもう2~3年熟成させたいと思ってしまう程のポテンシャルを感じさせます。


ロワール地区では有名なサンセール村の名門アンリ・ブルジョワ家が造るお値打ちな白のプティ・ブルジョワ。

サンセール村のソーヴィニヨン・ブラン種は3,000円を楽に超えますが、

サンセール村の付近で栽培されたソーヴィニヨン種は、

村の物と近い味わいを持ちながらも価格は約半分になります。

次はモンムソー社が造るアンジュ地区のフレッシュなロゼ。

完熟した果実甘みと、澄んだ酸味が調和してとても爽やかです。

女子だけでなく、男子でも美味しく飲める甘さ加減だと思います。


人気のスペインからは2種。まずはカラタユド地区のNKホワイト。

標高1000mの高地で栽培されたマカベオ種からの白は、野暮ったさが無くクリーンで引き締まった味わいです。

赤では45番ロス・フレイレスのシネルジア・バリカ07年。

地元のモナストレル種80%にカベルネ種20%を樽熟成させた赤は07年産。

10年を経てモナストレル種の果実味と、カベルネ種のタンニンが、木樽風味と共に調和してきました。

やっぱり力のある赤は、10年前後経ることで美味しくなってくるのが分かります。


アメリカからは安価ですが、クエイル・クリークのワインが良かったです。

個人的にはシャルドネ種白と、メルロ種赤が、素直な果実味で甘さが気にならず、

バランスの良い仕上がりで気に入りました。

飲食店のグラス・ワインや、毎日の食卓に合わせるデイリー・ワインには最適の赤、白だと思います。


今注目のニュージーランドは、良質ですが小規模生産者が多い為、安価なワインが殆どありません。

そんな中でバードのピノ・グリ種(定価2,200円)が、在庫処分の形でお安くなって入荷しました。

完熟した果実味がたっぷりのピノ・グリ種に、6年を経た熟成旨みも開き始めて来ました。


食品ではスペイン産ホセ・ロウ社のオリーブ3種。

一番人気はアンチョビの旨みとオリーブの塩味が楽しめるアンチョア。

面白いのは熟成した梅干しを思わせるシットリ感の

ブラック・オリーブのネグラ・デ・アラゴンでしょう。

藤井 敏彦

2016年11月

今月は寝室のお話し。

もう季節は冬ですが、今年の夏も暑く寝苦しい日がありました。

夏休みのキャンプから帰って来た息子は、自分の部屋が暑いと言ってベランダにマットを敷いて寝袋で寝始めました。

翌朝体が痛くなっても知らないよと言っても聞かないのでそのままにした所、

風が気持ち良くて熟睡できたと言い、その後は毎晩ベランダ寝。

その数日後、家内が私も寝てみると言い出し実行。

すると家内と息子は毎晩、一つしかない寝袋をジャンケンで争うようになりました。

今まで家内は布団がフカフカしてないと寝られないと言っていたのに、

コンクリートの床に敷いた厚さ1センチ程のマットで寝ているのです。


1週間程して、家内は私にもベランダ寝を体験してみたらと言い出し、私もトライしました。

幅1.5メートル程の狭いベランダの床に寝てみると

コンクリートの床は確かに硬いのですが、薄いマットでも十分快適。

その日はベランダに出ても風を感じませんでしたが、

横になってみると床のあたりは心地良い微風が頬を撫でるように流れ、

見上げるとベランダの壁にさえぎられ細く切り取られた空でも星はキラキラ輝いています。


気が付くと寝返りもせずにぐっすりと寝いり、翌朝は日を浴びて気持ち良く目覚めました。

翌晩から私は部屋の寝床に戻りましたが、ベランダ寝は意外に楽しい体験でした。

更にベランダが気に行った家内は、夕食も折りたたみのテーブルと椅子を出して外で食べるようになりました。

北国にとって長くはない夏のひと時、

キャンプに行かなくてもベランダへ一歩踏み出せば、手軽に屋外の空気を楽しむ事が出来ますよ。


さて、今月のお薦めワインです。

まずは、ヌーヴォーのお知らせ。

今年もフランスから11種類、イタリアから2種類、そしてカシス・リキュールの新酒が入荷します。

今年初登場のユドロ・ノエラ以外は、当社で毎年安定した品質で人気の高い新酒ばかりです。

私はいつも熟成したワインばかりを探していますが、この時期だけは私も出来たての新酒が恋しくなります。

皆さんも、年に一回ぐらいは初物を味わってみませんか。


次は北海道の奥尻島から、シャルドネ種の白15年。

島の畑は海に近く、潮風は微量の塩分を葡萄の実に付着させます。

その実を発酵させると、塩分がミネラル感となって独自の味わいになります。

天つゆではなく、塩で食べる天ぷらに合わせてみては如何でしょうか。

そして、余市で15年に創業した平川ワイナリーのポワレ(洋梨の発泡酒)。

元洞爺湖ウインザーホテルのソムリエ平川氏が転身し、始めたワイナリーです。

通常のスパークリングワインは2~3気圧以上の発泡性がありますが、 こちらは約1気圧と僅かな微発泡。

ガス圧を楽しむのではなく、少し高めの温度で熟した果実の風味を味わって欲しいと平川氏は話していました。


仏ボルドー地方からはシャトー・カロン・セギュールのオーナーが所有する別シャトーのカベルン・ガスクトン02年。

この年はグレイトではなく平均的な作柄でしたが、収穫を遅らせたカベルネ種は良質な仕上がりになりました。

14年を経て青さもこなれて、熟成香と熟成旨味が楽しめる飲み頃ワインです。

次はサン・ジュリアン村のシャトー・タルボ11年。

この年パーカー90点評価の格付けシャトーで、この価格はかなりのお値打ち。

あと10~15年後の楽しみに取って置きたい方には、丁度良いボルドーだと思います。


お値打ちボルドーでは、大人気のオー・メドック・ジスクール12年。

柔らかでふくよかな果実味にタンニンが調和し、今から楽しめるバランスの良い赤です。

そしてこの価格は今の相場より2割ほどお得だと思います。

でも、やっぱりボルドーは10年以上熟成させなければ、、、という方には

オー・メドック・ド・ラベゴルス05年か、プルミエ・コート・ド・ボルドー地区のシャトー・レスコンブ93年。

ラベゴルス05年産は優良年らしい完熟した果実味と、11年を経た熟成香の両方が楽しめます。

レスコンブ93年産は23年を経た複雑な熟成香と、

少し枯れ始めた果実味にタンニンが溶け込んだ古酒の世界が感じられます。


そして今注目のボルドー・白では、シャトー・ラグランジュが造る新しい白、フルール・デュ・ラック13年。

このシャトーではソーヴィニヨン・ブラン種主体のレ・ザルム・ド・ラグランジュを造っていますが、

こちらは逆にセミヨン種主体で造られた白ワインです。

品種特有のふくよかな果実味と、樽発酵による木樽の風味は、かなり上級な白の満足感に近い物です。


ブルゴーニュ地方からは有名生産者が造る、ベーシックなピノ・ノワールの赤2種が入荷しました。

フィリップ・シャルロパン・パリゾのブルゴーニュ赤13年と、

モンジャール・ミュニュレのオート・コート・ド・ニュイ地区の赤12年。

共に瑞々しい果実味と、良質な樽からのバニラ風味が、グラスの中からじわじわと開いて来ます。

少しこなれたピノ・ノワールでしたら、クロワ・ブランシュの06年産ヴォルネ村の赤がお薦め。

10年を経た香りは、果実でもドライフルーツを思わせます。

味わいは香りよりも若い印象で、果実味に酸味とタンニンが混じり始めたぐらいでまだまだふくよかです。

価格は近年のACブルゴーニュ程で、人気の高いヴォルネ村の06年がこの価格は注目です!


フランスで今月の旨安大賞は、セクレ・ド・シェでトゥーレーヌ村のソーヴィニヨン・ブラン種。

この品種は柑橘系スタイルのタイプが多いですが、こちらは野菜系の香りがグラスから広がります。

当然ラタトゥユ等の野菜料理には最適の白でしょう。


イタリアではソアヴェの名門タメリーニ家の白。

この上に畑名付きの上級品もございますが、私にはこちらの並品でも十分美味しく楽しめました。

しっかりと味がありながら、濃すぎずに爽やかさもあって丁度良いバランス感が素敵です。

同じヴェネト州で有機栽培を実践するエンピリアのビアンコ・ディ・クストーザ白。

トレビアーノ種、ガルガネガ種に数品種をブレンドした白はフルーティ系ではなく、 野菜やハーブ系の風味が主体。

食事と共にゆっくりと味わいたくなります。


今月は熟成ワインでお値打ちな物が見つかりました。

カリフォルニアからはヴァレンタインのカベルネ02年。

昨年亡くなったここの創業者が、自分用に売らずに残して置いたワインを、

輸入業者が残された家族に頼みこんで限定入荷しました。

14年を経てもまだ果実味とアルコール感がたっぷりで、収穫時の果汁の力を感じずにはいられません。

更なる熟成にも十分耐えうる赤でしょう。

そしてドイツからはモーゼルシルトのヴュルツガルテン畑の遅摘みリースリング種で、

約20年を経た97年と、94年の白2種。

2種共に遅摘みし、完熟したたリースリング種の甘みと、豊かな酸味が今も溌剌とした印象。

カリフォルニアの赤は創業者の遺品でしたが、

こちらは蔵元のモーゼル・シルト社の廃業によって放出された、共にいわく付きのお宝ワインです。

通常、長期熟成を経たワインは、保管料や金利負担等によりどんどん高くなりますが、

今回の赤、白は、今発売されている若いワインと変わらない価格で入荷しました。

ですからこの商品が完売後は代品がありませんので、気になる方はお早めのご注文をお薦めします。


スペインからはシェリーの逸品です。

名門ヴァルデスピノ社が年に一回だけ発売する特別のマンサニージャ。

海沿いの場所で造られたこのフィノ・タイプは、別格の新鮮さと、塩味がはっきりと感じられます。

これ程に澄んだ味わいは、スペイン・ヘレス地方のシェリーの蔵元に行って、

特別に瓶詰前の樽から試飲をさせてもらったレベルではないかと思います。

シェリーをよくご存じの方にこそ、味わっていただきたいシェリーです。


ハードリカーでは、北海道・十勝ワインのブランデー原酒。

1985年に蒸留し、30年以上樽熟成させていた原酒を、加水せずに小瓶に詰めました。

59%のブランデーを生のまま極少量、舌の上に乗せると強烈な辛さと刺激が突き刺さります。

その刺激をこらえて、5秒、10秒待つと、今度は少しずつ甘味と果実感が感じて来ます。

ほんの数滴で舌の上では、地獄と天国の両方が体験できる貴重な液体と言えるでしょう。


今年も蜂蜜のお酒ミードが、元の蜂蜜と共に訓子府(クンネップ)から届きました。

菅野さんが蜂から採取した菩提樹の花の蜜。

この蜂蜜を発酵させたのがミードです。

特に菩提樹の蜜は複雑な風味と濃さを持ち、イメージする蜂蜜とは全く別の物です。


食品からはサバティーノ・タルトゥーフィ社のトリュフ・ソルト。

一般には「塩」単体にトリュフの香りを付けますが、

ここでは豆のさやにトリュフ香を付けて、それに塩を加えた為に、塩分はあまり強くはありません。

ですから味付けされたポテト・チップス等に振りかけても塩辛さは目立ちません。

ちょっと良質なオリーブ・オイルにかけると、即席のトリュフ・オイルになり、

このオイルを魚や肉料理にかけていただくと、高級レストランの味になったように思えます。

まずは2グラム入りの小袋でお試しください。


藤井 敏彦

2016年 9月

今月は本のお話しです。

今、当社でも扱っているマンガ仕立てのワイン・ガイドブック、小久保 尊(タケル)著「図解 ワイン一年生」。

私は仕事柄、ワインの本を見つけると購入するようにしていますが、この本は今まで見た事が無い衝撃的なワインの本でした。

著者・小久保 尊は33歳で、千葉県でワインバーのオーナー・ソムリエとか。


ワインは中世以降ヨーロッパでの飲み物だったので当然ですが、

国内のワインの本は現地の書物を翻訳するか、見本にする物が殆どです。

欧州では2000年以上の年を経て葡萄品種や産地が淘汰され、

各葡萄産地内では区画による品質の上下が認知されています。

しかし日本でワインが飲まれるようになったのは近代から。

そして今では世界各地でワインが造られるようになり、

物流の整備も進み札幌にいても世界各地の物が入手できるようになりました。

伝統的な産地では歴史を超えたワインが残り、

新興産地では今までワインを飲まなかった消費者に向けた新しいワインがどんどん生まれています。

しかし今までのワイン・ガイドブックは、欧州の伝説的なワインしか取り上げていませんでした。

この筆者は今、日本で買える様々なワイン(伝統的な物と、新興産地の物)を同列に並べて、

その時の気分や好みに合わせて選びましょうという切り口で本は書かれています。


この新しいワイン選びに使われるのが、産地ではなく葡萄品種による分類。

そして沢山ある葡萄品種を覚える為に、各品種をアニメのキャラクター化しました。

このキャラクターが良く考えられており、カベルネ・ソーヴィニヨン種は優等生の男の子、

シャルドネ種は誰からも好かれる可愛い女の子、

ピノノワール種は人を寄せ付けない気品と美しさをを持った女性といった具合。

まずはこの性格分けがとても的を得ていて感心します。

でも、いろいろワインを飲んで来ると、同じ品種でも違うスタイルの物がある事が分かってきます。

出身はフランス・ボルドー地方のカベルネ種だって、

アメリカや、チリで栽培されるとその産地の味わいが加味されて、少しずつ変わってきます。

そういった違いをこの本では、ボルドー地方では優等生タイプのカベルネ君が、

アメリカに行ったカベルネ君だとサングラスをかけていたり、

ブルゴーニュの地方のピノ・ノワールちゃんは黒毛で影のある暗さを持っていましたが、

アメリカのピノちゃんは金髪でガムをクシャクシャ噛んだ姿で違いを表現しています。


もう一点は品種や産地でワインを分類していますが、銘柄を明記せずに目安となるアバウトな小売価格を伝えています。

たとえば「日本のビールは350缶で230円ぐらいで、とても美味しいですよ」と書いてある感じです。

当然ビールメーカーはキリン、アサヒ、サッポロ、サントリーがあり、

各社とも何種類か出していますが、どれを飲んでも美味しいですよと言う事でしょう。

この手の本は筆者の好みが当然あり、普通は好みのメーカーの商品が推奨されています。

この推奨銘柄が無いという事は、勘ぐって言うとメーカーのお抱えになっていない事です。

ガイド本を見て各名産地の推奨品の輸入元が1社に集中していると、

多分この筆者はその会社と関係があり、味ではなく自分の都合で銘柄を選んでいると思われます。

このデリケートな部分をこの本はバッサリと捨てました。

ブルゴーニュの説明で、「千円、二千円台でブルゴーニュを買えば、

まずひどい目にあうと思っておいた方がいいです」と言って、

ピノ好きな筆者は安物買いでガッカリするぐらいなら、五千円以上の物を買ってピノの良さを堪能してほしいそうです。


このあたりの割り切りの良さは、私も業界関係者だけに「アッパレ」と言いたい気分です。

内容の約1/3はマンガ仕立てで読みやすく、文章の所も重要な所は始めからアンダーラインが引いてあります。

誰もが読みやすい「おちゃらけた本」に見えますが、筆者のワインに対する思いは公正で、厳格で、何より純粋なのでしょう。

ワイン好きでしたら、1本買うのを我慢してでもこの本をジックリ読んでみてください。

結構、ワインの本質を突いているような言葉に出会える事でしょう。



さて今月のお薦めワイン、まずは北海道から。

余市のオチガビ・ワイナリーのバッカス種15年。

創業から3年を迎え、栽培、醸造、共に安定してきました。

そして今までケルナー種より高額の設定だったバッカス種の価格が、15年からお安くなりました。

お得な価格でふくよかな果実味と、熟した風味が楽しめます。

次はタキザワ・ワイナリーのミュラー・トゥルガウ種15年。

この年からミュラーは醸造法を変えて、3種類の醸造法でワインを造りブレンド。

フルーティな果実味はそのままに4割ほどを果皮と種と共に醗酵させた事で、

果皮からのタンニンや旨みが味わいに厚みと輪郭を与えています。

地元の葡萄を醸造によって更に磨きあげる試みがなされています。

そして十勝ワインのピノ・ノワール13年。

地元ワインのパイオニア、十勝ワインが造るピノは熟成させ飲み頃になってから発売しています。

今、道産ワインの多くは15年の中で、13年産を発売するのはメーカーの心意気でしょう。

3年を経て熟成旨みが少し開いて来ました。

長野県・小布施ワイナリーのメルロで、葡萄は佐藤明夫氏のキャトル・サンク農園の14年。

やはり長野産メルロは完熟感があり、ボルドー右岸の物に近い風味を持っています。

涼しい北海道にはない、熟したチェリーの果実味とスモーク風味が楽しめます。


フランス・ボルドーからは、シャトー・レオヴィル・ラス・カーズが造るクロ・デュ・マルキ10年。

何度も言いますが、値上がり前の10年産を見つけたら即、買です。

完熟感と凝縮感がたっぷりで、二周りは豊かな風味が楽しめます。

将来の楽しみに取って置きたいワインでしょう。

さて、ボルドーの09、10年産は当然美味しいですが、今、狙い目はその前後の年です。

オー・メドック地区の大規模シャトー、ボーモン11年。

この年は思いのほか出来が良く、めっけもんが見つかる年。

そして次は高額で知られるポムロル村から、クロ・ブラン・マゼイル11年。

熟したメルロ種からの豊かな味わいの赤は限定の入荷です。

ラベルではなく、中身と価格を優先する方にお薦めします。

日本で大人気シャトー・モンペラと同一オーナーで、トゥール・ド・ミランボーのレゼルヴ赤。

完熟したメルロ種からのチェリー・シロップ風味に、

上質な木樽の風味が混じってこの価格ですから、お隣、英国での人気もうなずけます。

作柄の良かった09年と、06年産マグナム瓶が限定入荷。

ボルドー地方シャトー・ル・ノーブル11年は大変お得なオーガニック・ワイン。

自然派ワインに多い癖などはなく、素直な果実味ときめ細かなタンニンが楽しめます。

今月入荷のフランス赤で、旨安大賞決定!


ブルゴーニュ地方からは、良質な白2種が入荷。

白の名門アンリ・ボワイヨのブルゴーニュ規格の白12年と、

シャトー・ド・ピュリニー・モンラッシェが、シャサーニュ村のシャルドネ種で造る白11年。

共に数年を経て若さが落ち着き始めた頃で、そろそろ飲み頃になって来ました。

こういった名門生産者の物でこなれた物は滅多に見かけません。

今、シャンボール村でグングン評価を上げているエルヴェ・シゴーのシャンボール13年。

有機栽培からの澄んだ果実味と、清らかな酸味がとってもチャーミング。

現在7,000円以上しているこの村の赤が、この価格は見逃せません。


ピノ・ノワール種の赤のお値打ち品では次の3種がお薦め。

まずは大人気ジャエ・ジルが造るパストゥグラン11年。

セメントタンク熟成ですが一部を樽熟させたのでしょう、うっすらスモークが香ります。

ピノの香り高さと、ガメイ種のコクが、5年を経て混じり始めています。

二番、セリエ・デ・ウルシュリーヌは自社畑ではなく、ネゴシアン(ワイン商)のワインですが、

ここのブルゴーニュ規格のピノ・ノワールは素晴らしい作柄だった02年産。

14年を経た熟成香と共に、素直な果実味が今も十分楽しめます。

三番目はニュイサンジョルジュ村のはずれに暮らすショーヴネ・ショパンのコート・ド・ニュイ・ヴィラージュ12年。

4年を経てニュイ地区特有のタンニンと、果実味が調和してきました。

旨安の中でも私が一押しするのはショーヴネ・ショパン。

正にこれからが飲み頃の、お値打ちで良質なピノ・ノワールです。

今月はヴォルネ村でビオディナミ栽培を実践するフェヴリエ家の飲み頃赤が限定入荷しました。

まずは本拠地ヴォルネ村の98年産。

18年経た豊かな熟成香と、熟成旨みがきれいに楽しめます。

そして隣のボーヌ村に所有するシャルドヌロー畑の赤で98年と96年。

こちらは共にもう少し熟成が進み、香りに紹興酒や麹のニュアンスがありますが、

味わいは果実味とタンニンが調和した感じで香りよりは若い印象でした。

約20年を経た名醸地のワインとしては破格にお安く、味わいもまだしっかりしています。

誕生年の方だけではなく、古酒入門にも最適なワインでしょう。


南仏からは白、赤2種のワインです。

白ではラ・クロワ・グラシオがピクプール種からの辛口。

長女が醸造を担当し、フレッシュな果実味とミネラル感が調和した白に仕上げています。

地中海沿岸で採れる生カキだけでなく、魚介類にピッタリのワインです。

赤ではラストー村のコンブ・デューが造る赤で2000年産。

作柄の素晴らしかったこの年ですが、16年を経て今ではほとんど見かけない貴重なワインです。

味わいはグルナッシュ種と他の品種が調和してきましたが、今も強さを持っています。


ロワール地方からはサン・マルタンのミュスカデが、少しお安くなりました。

瓶詰め後2年を経てフレッシュさが落ち着き、少し味わいが調和して旨味がのって来ました。

この価格は注目です!

山のふもとサヴォワ地方からはリュパンがルーセット種で造る白。

アルプスからの澄んだ空気を味わうような爽やかな味わいです。


イタリアからはエミリア・ロマーニャ州で有機栽培を実践し、

バリバリの自然派の醸造を行うイル・ヴェイの赤、白が入荷しました。

若干、自然酵母由来の酸化風味がございますが、澄んだ果実感と、旨味を感じさせる味わいはここ独自の物です。

赤ではボッター・カルロ社のサリーチェ・サレンティーノで、樽熟せさせたリゼルヴァ規格。

この価格で強さと、複雑さを持った赤は中々見つかりません。

そして更に2~3年熟成させる事も十分可能でしょう。


カリフォルニアからはメーカーで品切れていた旨安ワイン、

エイリアスのシークレット・エージェント赤がやっと再入荷しました。

今までこの地では単一品種の濃くて強い味わいのイメージでしたが、少しずつ調和のとれたタイプが出て来ています。

この赤も数品種のブレンドで、ミディアムな果実味とバランスの良い味わいが楽しめます。


スペインからのお薦めは白1種と、赤2種。

白はアラゴン地区ランガのパイ・ブランコ。

ここの畑が3.14ヘクタールだったことから畑名を「パイ(円周率)」と名付けました。

古木のガルナッチャ・ブランカ種を樽熟成した白は、筋肉隆々の引き締まったスタイルでほれぼれするほどです。

シャルドネ種を使わずに、2,000円以下で、パーカー氏が90点は付けそうな出来に「あっぱれ!」と言ってあげたい出来。

赤ではメルム・プリオラーティのアルディレス07年。

プリオラート地区の急斜面畑で栽培された、ガルナッチャ種、カリニェナ種、他が9年を経て少し調和してきました。

この地区の赤は通常3,000円以上するのに、半値に近い価格でパーカー91点の出来。

こちらも又「あっぱれ!」の出来です。

最後はスペインの天才的サッカー選手、イニエスタ氏のワイナリーの上級品でプレミウム。

シラー種、カベルネ種、等3品種のブレンドを18ヶ月樽熟成させた赤は、凝縮した果実味と木樽風味が充分楽しめます。

サッカーファンでなくても納得できる上級ワインです。


次はウィーンのあるオーストリアからの白。

この国の白グリュナー・フェルトリーナー種は良質な事で知られますが、小規模生産者が多い為に価格も、3000円前後します。

フーグル家の白は半値以下の価格で、品種特性がしっかり楽しめます。

ちなみにこの白品種、岩見沢の10Rワイナリーさんが少量栽培しています。


今月はカリフォルニアから良質な物が多数入荷しました。

白はヴィラ・マウント・エデンがビエン・ナシード畑のシャルドネ種で08年産。

8年を経てグラマラスな完熟感と、カスタード・クリームを思わせる木樽風味が混じり始めた「コテコテ」の白。

バターをたっぷり使った料理が恋しくなります。

アメリカの赤で名産地と言えばナパ・ヴァレー地区ですが、値段もハイクラス。

コン・クリークは地元農家とのネットワークを生かして、お値打価格で良質なワインを造っています。

カベルネ種のタンニンと、シラー種の果実味を生かしたこの赤は、価格以上の濃さと豊かさを持っています。

一度ナパ・ヴァレーを飲んでみたいと言う方には最適の入門ワインでしょう。

ナパのカベルネ種で有名銘柄を追いかけると値段は数万円以上になりますが、

地元で多く栽培されるジンファンデル種では頂点の物でも1万円ほど。

カリフォルニアでコスパを求める方は、この品種抜きには考えられません。

サイクルズ・グラディエーターは、日当たりの良い事で知られるパソ・ロブレス地区のジンファンデル種を中心にブレンドし、

フレンチオーク樽でしっかりと熟成させる事で、フルーティさと複雑さの両方が楽しめます。

そしてオーク・リッジのエイシェント・ヴァイン。

ジンファンデルの銘醸地ロダイ地区の自社畑の中でも、最高齢120年~80年木の実を使って醸造した逸品は、

ネクターやシロップの様な果実味と骨太なアルコール感が口の中で爆発します。

アメリカン・スピリッツの真髄とも言える強烈なワイン。


ハードリカーからは、モルト・ウイスキーの最高峰ザ・マッカランの18年。

日本でもNHKテレビ「マッサン」の放映後、ニッカ、サントリーの熟成年数入りの物は完売したままです。

今から20年以上前、世界のハードリカー市場はウィスキーからラムやテキーラ等を使ったカクテルに需要が移り、

当時ウィスキー原酒の生産は激減しました。

そして近年になって、モルト・ウィスキーがブームになると、

飲み頃の原酒が少なく18年等の長期熟成品が今、生産出来ない状態になっています。

何せ、今から原酒を増産しても発売できるのは18年以上先なのですから。


今月の食品からは2種のジュースです。

ヴァンドームのクラシックは、ワインからアルコールを抜いて、炭酸を加えたスパークリング・タイプ。

今まで数多くのノン・アルコール・ワインを試飲しましたが、我慢できる物がありませんでした。

しかしドイツ製のヴァンドームは、きれいにアルコールだけを抜き取った印象で、

味わいはかなりワインに近いものに感じました。

日本からはは倉敷味工房で作られた夏みかんジュース。

ネクターの様な濃さは無くても、素直な果実感と柑橘の皮を思わせる爽やかな苦旨味が、大人でもお代りをしたくなります。

藤井 敏彦

2016年 6~7月

私は朝日新聞の金曜夕刊に載っている「さっぽろレトロ建物グラフティ」の記事は欠かさず見ています。

この記事は札幌のレトロな建物を写真ではなく(ここが重要!)松本浦さんのイラストと、

札幌の出版社を経営されている和田由美さんの温かみのある文で楽しく紹介しています。

そして16年5月27日のこの欄に、お付き合いのある平岸の酒屋「加島屋」さんが紹介されました。

昔、加島屋さんが北3条西2丁目の角で営業をされていた頃、私は北2条西2丁目に住んでいたのでよく伺っていました。

今年1月に亡くなった加島屋の主(あるじ)、廣岡さんは私より年上で、私にとってお兄さんの様な方でした。


私が若い頃、加島屋さんに自宅用のウィスキーを買いに行くと、

「学生のうちは安い物でいい、残ったお金で乾き物を買え」と指導されました。

その後廣岡さんは結婚され、ワインの試飲会ではいつも奥さんと二人というか、

奥さんのまさ子さんが子供をおんぶして3人で参加され、

まさ子さんは口直しのフランスパンやチーズを器用に背中の子供に食べさせていました。


廣岡さんのファッションは札幌南高のバンカラさと、アイビー・スタイルが融合した黒いエプロンと、いなせなねじり鉢巻き。

何時お会いしてもこのスタイルで、これを棺おけの中まで貫き通した、真のダンディな方でした。

お酒と缶ピースをこよなく愛し「灰皿にタバコを吸わせなくていい」が信条で、

数回吸うと爪で火種を落として火を消し、 又吸いたくなるとシケモクに火を付けて美味しそうに吹かしていました。


この連載は3年ほど続いており、家内と私は気になった建物を見に行ったり、

営業中のお店ですと中に入ってみたり、街歩きを楽しんでいます。

小樽と比べると古い建物が少ない札幌ですが、

和田さんは築50~60年でもいい味を出している建物をセンス良く見つけてくるなあと毎回感心して読んでいます。

そしてこの「さっぽろレトロ建物グラフティ」は、朝日新聞・北海道版のホームページ

www.asahi.com/area/hokkaido/articles/list0100133.htmlでも見ることが出来ます。


今月のお薦めワインです。

タキザワ・ワイナリーから今の北海道に最適なロゼ・ワイン2種。

余市産の黒葡萄キャンベル種のロゼは、醗酵前に葡萄を潰さず低温管理して

果皮の風味を果汁に浸透させ、果汁を発酵させたフレッシュで風味豊かな辛口。

もう一つのロゼは、茶色い旅路葡萄からのスパークリング。

こちらは醗酵初期の数日間は果汁に果皮と種も漬け込み、 オレンジの色調に旨みと複雑さを持ったスタイル。

食前酒だけではなく、食事と共に楽しめる太さを持っています。

奥尻ワイナリーで、一番人気の白ピノ・グリ種15年が入荷しました。

この島特有のコクとミネラル感は、特に白ワインで魅力を発揮します。

これからが時期のアスパラや、サラダ仕立ての前菜には最適の白です。

ただ、この15年産も生産者では完売でしたので当社在庫のみ。ご希望の方はお早めに!

三笠・山崎ワイナリーのバッカス種白15年は、

ふくよかなこの品種の特性を生かし、 少し甘みを残した中口に仕上げています。

次は道外の国内産ワイン。

山形タケダワイナリーのお徳用ワイン、蔵王スター1.8L。

山梨など本州の葡萄産地では、今も一升瓶ワインの需要があります。

生産農家ではコップや茶碗で気取らずに楽しんでいるのでしょう。

ジンギスカンなど人数が集まる時には最適な1本。


曽我 彰彦さんごめんなさい、今回もお薦めは佐藤家親子が栽培し、彰彦さんが醸造したワインです。

彰彦さんが炎天下で一匹、一匹、油虫を潰して有機栽培を行っているのはすごい事です。

でも曽我家自社畑物の半額に近い値段で佐藤家産シャルドネ種とソーヴィニヨン種も大変上質なのです。

長野の本家を守る兄・曽我彰彦さんと、余市の弟・曽我貴彦さんは、

共に自社畑だけではなく近隣の畑の葡萄からも安価で良質なワインを造っています。


次はフランスから、安価でも良質なボルドー2種。

シャトー・カスティロンヌ11年。こんなに安くても、ミディアムな果実味とボルドーらしいタンニンがちゃんと楽しめます。

この価格でこの味わいは驚きです。

次はマルキ・ド・シャスのグランド・キュヴェ07年。

9年を経てメルロ種とカベルネ種が調和をし始め、今もたっぷりとした果実味と熟成した風味の両方が楽しめます。

多分、優良な区画の葡萄だけから造られたのでしょう、上級品の味わいを持っています。


続いてブルゴーニュ地方からは、シャブリ村の頂点に立つ生産者ヴァンサン・ドーヴィサの14年が入荷しました。

正直言って1級畑でもないシャブリがこの価格は驚きですが、

ここの特級畑は14,000円で当社の割り当ては数本しかもらえません。

約6,000円はしますが、一度シャブリの真髄を味わってみませんか。


この4~5年、毎年高騰を続けるブルゴーニュ地方コート・ドール地区。

お値打ちなブルゴーニュを探すのが困難な中で、見つけたのがソヴェストル家のサントネ村の白。

ふくよかな果実味と木樽の風味が5年を経て調和してきた味わいは、上級シャルドネの典型とも言えるスタイルです。


南仏からはシャトーヌフ・デュ・パプの赤でシャトー・フォルティアのキュヴェ・バロン。

ここの通常のパプはグルナッシュ種70%ですが、このバロンは60%で代わりにシラー種が10%多く使われます。

これにより味わいは黒コショウのスパイス感が幾分穏やかで、果実感が豊かな赤になります。


次はロワール地方でソーヴィニヨン種最良の産地サンセール村から、対照的な白2種が入荷しました。

ポール・ドウチェ家のサンセール14年。

この村産だと3、000円以上する中で、3割以上お安いこの価格はぜったいお得。

柑橘の香りが広がり、爽やかな酸味と果実味が溌剌とした典型的なソーヴィニヨン・ブラン種の白です。

一方セバスチャン・リフォー家のサンセールはカルトロン13年。

リフォー家はビオディナミ栽培を実践し、醸造も自然酵母を使って、乳酸発酵も行うバリバリの自然派スタイル。

同じソーヴィニヨン種を使っていながらドウチェ家とは対照的で、

収穫も遅らせ貴腐葡萄混じりで複雑さと旨味がたっぷりな白に仕上げています。


イタリア・ピエモンテ州からはニコレッロが造るネッビオーロ種で99年。

ここはワインを樽熟成した後にステンレスタンクに入れて、 タンク上部の空いた所は不活性ガスで満たして長期熟成させます。

こうすると酸化が殆ど起こらず、果実味は豊かなままで熟成できます。

17年前のワインでも個体差が少なく、安心して飲む事が出来ます。

ビアンカーラのイ・マシエリはイタリア自然派の白で最も知られるワイン。

有機栽培を実践し、ガルガーネガ種主体で自然酵母、亜硫酸無添加等の自然派の醸造法で造られた白は、

通常のソアヴェとは大きく異なり、複雑でミネラル感と酸味が前面に出てきています。

自然派の入門には最適の1本だと思います。


イタリアで旨安ワインをお探しでしたら、まずはアブルッツォ州産モンテプルチアーノ種の赤でしょう。

この州で最大級の生産者トロ協同組合は、大手でありながら品質を両立している貴重な造り手。

ここの上級品リゼルヴァ11年が現地で有名なワイン専門誌で最高の3★評価を受けました。

最高評価を受けながら、この価格は驚くべき事です。そして、更に数年熟成させる余力も十分です。


スペインからは、南部イエクラ地区のカスターニョが造るソラネラ12年が特別価格になって再入荷。

地元のモナストレル種主体にカベルネ種他をブレンドし、樽熟成させた赤はパーカー氏94点評価。

この12年産の評価は2年ほど前にされ、当時ジャムっぽかった果実味も今では落ち着き始め、

各品種と木樽が調和した味わいになって来ました。この価格で94点のワインはあり得ないと思います。


スペインの白では2種類が良かったです。ラ・ビエンは地元のアイレン種からの爽やかな白。

この低価格で温暖な産地ですと、アルコールが目立ったり、 苦みが目立つ事が多いのですが、

この白は綺麗でバランスが良く仕上がっています。間違いなく、今月の旨安白に決定!

もう一つはリオハ地区の大手カセレス社がアルバリーニョ種で造る白。

このリアス・バイシャス地区はスペインとしては涼しく、酸とミネラル感が引き締まった味わいで、

価格も2,500~3,000円はする白で最良の産地。この特別価格をお見逃しなく!


カリフォルニアからはメーカーで品切れていた旨安ワイン、

エイリアスのシークレット・エージェント赤がやっと再入荷しました。

今までこの地では単一品種の濃くて強い味わいのイメージでしたが、少しずつ調和のとれたタイプが出て来ています。

この赤も数品種のブレンドで、ミディアムな果実味とバランスの良い味わいが楽しめます。


こちらもカリフォルニア産の、ウーマン・オブ・ザ・ヴァイン。

このワインは収穫年を見てわかるように、数年熟成した物。

メーカーの在庫処分価格で入荷しましたが、味わいは6~7年を経て美味しくなって来た頃。

フランスだけではなくカリフォルニアでもチリでも、丁寧に造ったワインは熟成して美味しくなります。

この価格ですから偉大なワインではありませんが、この価格で熟成旨みと複雑さがチョッピリ楽しめます。


実は当社の酒類販売免許は全種類なので日本酒や焼酎も扱えますが、

知っての通り店内に並んでいるのはワインか洋酒類です。

そんな中、あるワインの輸入業者の試飲会で清酒の出展もあり、

担当者が試飲して良かったと言うので、当社でも扱いを始めました。

新潟県越つかの酒造の飛来、私は清酒の味わいの表現は未熟な為に言うのも恥ずかしいのですが、

一升瓶で1,560円とそんなに高くない価格としては純米酒らしいコクと旨みを持っていると思いました。


食品からは、オリーブの種を抜き、そこにイワシ(アンチョビ)の身を入れたおつまみの缶詰。

当社ではアンチョビ風味のオリーブは、900g(業務用の大瓶)しか扱いがありませんでしたが、

小ぶりな350gの缶入りが入荷しました。

通常の瓶入りオリーブはお酢の酸味で嫌いな方も、アンチョビの旨み成分が合わさる事で日本人が好きな味になります。


フランスからはドゥルイ社オーガニックのリンゴ酢とマスタード。

共に澄んだ味わいは、有機栽培から来ているのでしょう。

調味料は調理中に使ってもいいですが、小皿に少量取って食卓に置き、お醤油の様に付けて食べるのもいいですよ。

絵具のパレットの様に、マスタードや、ビネガー、柚子こしょう、わさび等を並べるだけで、食卓が華やかに彩られます。

藤井 敏彦

2016年 5月

まずは先月の話の続きで、転落した方のお義母さんから電話があり 、経過も良くご本人は退院されたと連絡がありました。


さて今月はワインでも少し専門的なお話。

内容はマロ・ラクティック発酵(Malo-Lactic Fermentation 以後MLFと略す)についてです。

北海道のような涼しい産地のワインは、香り高くフルーティで豊かな酸味が特徴です。

寒冷地のワインに多く含まれる酸味がリンゴ酸で、味はレモンの様なシャープな酸味が特徴。

このリンゴ酸(マロ)を、乳酸菌(ラクテック)が醗酵(ファーメンテーション)して、

乳酸に変わる事をMLF(マロ・ラクティック発酵)と呼びます。

一般にドイツやシャブリなどの爽やかな白は、「MLF」を行わずにリンゴ酸を味わいの特徴に生かしています。

しかし、シャブリ村と同様にシャルドネ種で白を造るムルソー村では、

アルコール発酵後に「MLF」を行って、リンゴ酸を乳酸(ヨーグルトの酸味)に変え、

更に樽熟成させることで穏やかな酸と複雑さを持ったスタイルになります。


さて北海道に根付いたワイン用葡萄と言えば、ドイツ系品種の白・ケルナー。

この品種はフルーティな果実感と、爽やかな酸味が特徴なので、

今まで道内の生産者はMLFをせずに、リンゴ酸を生かした爽やかなタイプに仕上げていました。

そこに元ココファーム醸造長ブルース氏の10R(トアール)ワイナリーが、ケルナー種でMLFを行ったのです。

10Rのケルナーが発売したての頃は、MLFの風味はそんなに目立ちませんでしたが、

半年を過ぎた頃から酸味が穏やかになり「旨味」を感じさせる味わいが開いて来ました。

その旨み成分が、和食や日本のお惣菜にとても相性がいいのです。

多分、味噌やしょうゆなど発酵調味料を使った料理に、旨味を持ったこのワインが寄り添ってくれるのでしょう。


今も多くの道産ケルナー・ワインはMLFを行わずに爽やかなスタイルに仕上げていますが、

最近試飲をした藤野ワイナリーのケルナー14年はのっけからMLF風味。

一般的な北海道産ケルナーの味わいとは全く異なりますが、

このワインを味わった時に従来の壁を打ち破った新しいワインのスタイルを見つけた感じがしました。

MLFによる穏やかな酸味と、旨味、そして味わいを引き締めるミネラル感は、日本の食事に寄り添ってくれます。

酸と果実味でメリハリのあるスタイルか、旨味とミネラル感のタイプを選ぶかは?

飲み手のお好みや、合わせるお食事で選ばれるのがよいと思います。

そして間違いなく言える事は、北海道産ワインはどんどん進化をしています。


さて、今月のお薦めワインです。

まずは余市のオチガビ・ワイナリーと、千歳ワイナリーで、共に15年産ケルナー種からの白。

この2種のケルナーは、MLFを行わずにフレッシュ&フルーティに仕上げた白。

これからが時期のアスパラや、サラダ仕立ての前菜には最適の白です。

奥尻ワイナリーからは、ピノ・ノワール種からのロゼ。

ベリー系の華やかな風味主体ですが、アフターに潮風からのミネラル感と言うか、複雑さが味わいを引き締めています。

栃木県ココファームからの白は、やっと入荷した農民ドライ15年。

ここは自社畑が狭い為、日本各地の優良な農家さんから葡萄を購入して、良質な日本ワインを造っています。

このワインのうち約半分は余市産ドイツ系白葡萄が使われており、フルーティで香り高い味わいの中心を担っています。

山梨県名産の甲州種からの白は、中央葡萄酒が造るグレイス・甲州15年。

中央葡萄酒は甲州種の品質向上の為に、有名なボルドー大のデュブルデュー教授にコンサルタントを依頼し、

そこで得たノウハウを県内の同業他社に公開して、甲州ワイン全体の品質向上に力を注いでいます。

そして、この山梨県・中央葡萄酒の子会社にあたるのが、北海道の千歳ワイナリーです。


次は仏ボルドー地方から。 私は何度も言っていますが、

「素晴らしい作柄だった09年、10年を値上がり前の価格で見つけたら、迷わずに即、購入です!」

メドック地区で評価を上げているシャトー・スグ・ロング・モニエで09年産を見つけました。

完熟した葡萄からの旨みと、凝縮したコクが楽しめるでしょう。

次は今では貴重な存在になってきた05年産を、ペサック・レオニャン村のシャトー・ルーヴィエールで見つけました。

粘土質が少なく砂利質のグラーヴ地区は、濃度はミディアムですが香り高いスタイルに仕上がります。

収穫から11年を経て、この村特有のタバコの葉や葉巻を思わす熟成香と、木樽の風味が混じり始めた頃でしょう。

シャトー・デギュイユ・ケレは今注目されるカスティヨン地区で評価を上げている小さな(2.4ヘクタール)シャトー。

この価格ですが、ふくよかな果実味とローストした木樽の風味(新樽率6割)がしっかり楽しめます。

そしてこの11年産は仏アシェット誌で1★評価を受けています。


私の近年の持論は「安物ブルゴーニュ白を買うなら、丁寧に造られたボルドー白の中堅クラスを!」。

大人気シャトー・モンペラのオーナーが造る、シャトー・トゥール・ド・ミランボー白はまさにこのパターン。

トゥール・ド・ミランボー白12年の並品「パッション」でも十分美味しいですが、

同じシャトーの上級品「グラン・ヴァン」白は8年を経ただけあって木樽と果実味が混じり始めた熟成香が楽しめます。

バターを使った魚料理や、鳥や豚肉のシンプルなグリルが食べたくなりました。


さて、ブルゴーニュ地方からはボーヌ村の名門シャンソン社の古酒で、93年産ボーヌ1級マルコネ畑。

実はこの赤はまだ未試飲ですが、良い生産者と良い畑で23年を経たピノ・ノワール種が、

この価格でしたら、93年生まれで無くても買うべきでしょう。

この年の作柄も平均よりは少し良好でしたので、官能的な熟成香を期待しております。


さて、皆さんはワインの栓がコルクじゃないとダメでしょうか?

ボーヌ村の超名門!ジョセフ・ドルーアン社のサン・ヴェラン村(定価3,300円)の白で、

スクリュー・キャップ仕様が限定・特別価格で入荷しました。

瓶の中身は一緒で、栓が異なるだけで約3割も安いんです。

外見よりも中身を優先される方に、ぜひお薦めします。

次はデュボワ・ドルジュヴァルのサヴィニ・レ・ボーヌ村のピノ。

しかも素晴らしい作柄だった02年産で、タストヴィナージュ・ラベル。

このラベルは特級畑の中にあるクロ・ド・ヴージョ城で、この地の利き酒騎士団がブラインド試飲を行い、

各産地の特徴が味わいに認められたワインにだけに与えられます。

14年を経た今も、02年産らしい豊かな果実感が楽しめます。

そして、定評ある造り手ドミニク・ローラン氏のショレ・レ・ボーヌ村で作柄の良かった12年。

古木葡萄が多く残った畑を見つけ出し、風味豊かなワインをマジック・カスクと呼ばれる独自の樽で熟成させ、

果実味だけでなく旨みと複雑さを持った味わいに仕上げます。

味わった後の満足感は、ボーヌ村でも1級畑クラスを思わせます。

ジュヴレ村フィリップ・ルクレールが造るブルゴーニュ規格の赤13年。

ボン・バトン畑はシャンボール村で国道の東側の区画。

完熟を待って収穫した葡萄を自然酵母で長時間醗酵させ、しっかりと樽熟成させます。

このボン・バトンは造り手特有の凝縮感と、シャンボール村の上品さが毎年安定して楽しめます。

サヴィニ村の名門モーリス・エカールの赤。

お家騒動から本家と息子夫婦が分かれ、本家は畑を売却しましたが、

今もモーリス氏本人が醸造して昔の名前で販売しています。

さてこのワイン、酸とタンニンが味の中心に位置しており、

素直で飾り気が無く、食事と共に味わいたいタイプ。

しかも赤は1級畑で、近年ではあり得ない価格。

現代的なワインが無くしてしまった、何か、年老いた親父の背中を感じさせる様な味わいでした。


南仏からはミシェル・ガシェ氏がローヌ地区の古木葡萄で造った

赤(グルナッシュ種85%、シラー種15%)は、 アルコール15.5%!

パーカー氏も93点評価したこの12年産は、4年の熟成を経て濃さ強さは落ち着いて来ました。

少しこなれた味わいの南仏・赤でこの価格は充分お値打ちだと思います。


ボルドーの隣、南西部マディラン村からはアラン・ブリュモン氏が持つ2つのシャトー。

シャトー・ブースカッセはオーナー自身が住み、愛着のあるワイン。

地元のタナ種からの濃さ強さと共に、繊細さを合わせ持つバランスの良い赤。

一方、斜面の畑を有するシャトー・モンテュスは、タナ種の可能性を追求し凝縮と緻密さを極めた赤。

強烈な濃度を持ちながら、きめ細かで上品さすら感じる不思議なワイン。

この2つは常に90点以上の評価を受けて、マディラン村の頂点に君臨しています。

プレミアム・シャンパーニュ2種が、特別価格で入荷しました。

89年より無農薬栽培を実践するドラピエ社の大人気銘柄カルト・ブランシュ。

ピノ・ノワール種主体(75%)、ドサージュは通常の約半分の6~7g。

亜硫酸は約1/3に留めていますが、味わいは骨太で強さがあり、お食事と合わせたいタイプです。

一方、複雑さとスケール感のある味わいで知られるゴッセ社の代表銘柄がグランド・レゼルヴ。

ピノ・ノワール種42%、シャルドネ種43%、ピノ・ムニエ種15%のベース・ワインはMLFを行わず、

長期熟成(平均60ヶ月)によって酸味との調和と、豊潤な味わいを身につけています。


イタリアからはバローロ村の協同組合テッレ・デル・バローロが造るリゼルヴァ規格のバローロ。

人気のこの村で、有名生産者の物は1~2万は超えてしまいますが、組合が手掛けたこの赤は良心的な値付け。

しかも収穫は作柄の良かった07年。 頂点の生産者ではありませんが、

9年を経た飲み頃の07年産がこの価格は、ネビオロ種好きには気になる事でしょう。

さて、白ワインとは、葡萄の皮を入れずに搾った果汁だけを発酵させます。

赤ワインと同様に白葡萄を潰し果皮や種と共に発酵させると、酸化が進む事で赤茶けた色と、

皮や種からのタンニンで複雑な味わいになり、近年こういったワインを色調から「オレンジ・ワイン」と呼んでいます。

伊のオレンジ・タイプで有名なピエモンテ州のトリンケーロが入荷しました。


スペイン・ワインからは、大人気の生産者ファン・ヒルがカラタユド地区で造る赤オノロ・ベラ。

スペインのガルナッチャ種は、同じ品種である仏グルナッシュ種より果実味と骨格が豊かになり、

このワインでもその特徴がうまく生かされています。

ガルナッチャ単体でも風味豊かで、バランスの良いワインに仕上がっています。


オーストラリアからは冷涼地ヤラ・ヴァレー産ウィッカムズ・ロードのシャルドネ。

この国特有の果実味は程々に抑えられ、代わって酸味とミネラル感が色どりを感じさせます。

濃すぎず、奥行きある味わいは、お食事と調和し共に楽しめるスタイルです。

次もオーストラリアで冷涼なジーロング地区から、

ビトウィーン・ファイブ・ベルズが日本向けに造った「ジャパン」と言う名の赤。

シラーズ種にネロ・ダヴォラ種、ネビオロ種、ピノ・ムニエ種、リースリング種、シャルドネ種の不思議なブレンド。

オーストラリアに多い甘い果実感が無く、柔らかで繊細な味わいは、北国の赤を思わせる仕上がりです。


蒸留酒では有名なオスピス・ド・ボーヌ競売会のワイン用葡萄で造られたマール(ブランディ)。

近年マール、グラッパは、日本のアルコールの品質基準が厳しく、

事前検査で引っ掛かり輸入が困難になって来ました。

13年を経たマールと言うだけでも、この価格はお値打ちだと思います。


食品では岡山県の倉敷味工房から丁寧に作られた各種ソースが入荷しました。

全体に濃い味わいではないので一口目は物足りないのですが、

試食の為に豆腐にかけてゆっくり味わうと、自然な旨味がじわじわと広がります。

特に私はデミグラス・ソースと、ウースター・ソースが気に入りました。

藤井 敏彦

2016年 4月

ニュースでご覧になった方もいらっしゃると思いますが、

3月中旬の深夜に当店の隣にある飲食店が入ったビルで転落事故がありました。


9階のお店で歓談されていた方が、非常階段から転落して当店の屋根に落ちたのです!

夜の2時頃で当店は無人でしたが、そのビルの飲食店の方が大きな音に気付き、

非常階段から下を見ると屋根の上に人が倒れており、119番通報したそうです。

すぐに救急車だけでなく、消防車やパトカーが何台も来て、

店前の一方通行の道路は黄色のテープで閉鎖され、まるで映画のような状況だったそうです。


何も知らない私たちは当日も朝から普通に仕事をしていたら、

隣のビルの本社の方が来て事故の状況を知らせてくれました。

一緒に3階の非常階段に行くと、屋根のビル側の所が少し凹んでいて、

その先に血の跡と半分に割れた眼鏡が落ちていました。


屋根の修理等については中央警察署に行って担当の方と話をして欲しいと言われ、

中央署へ行くと担当の刑事さんが来て上の階に移動。

そこは小さな部屋が並んでいて、中に入ると小さな机と椅子だけで、どう見ても取調室。

話を聞くと落ちた方は意識不明の重体で、屋根の修理等はその方の意識が戻ってからと言われました。

二日後、「社長さんはいらっしゃいますか」と年配の女性が来店。

聞くと転落した方の奥さんのお義母さんで、大阪から札幌に着いて、事故現場を見に来たそうです。

お義母さんによると落ちた方の意識は回復されたそうで、

何度も謝り「いやぁ~、落ちた先がいい社長さんで良かったわぁ~」と大阪弁でおっしゃっていました。

さらに次の日は病院に付きっきりだった転落した方のお母さんも来店。

息子さんは話が出来るようになったと聞き私も一安心。


当日の夜、息子さんは9階の飲食店にいましたが、

トイレに行くと言ってなぜか非常階段を下りて行き、6階でバランスを崩して落ちたようです。

うちは2階建てですが、屋根は3階の高さなので6階から3階分だけ落ちたのと、

落下場所がコンクリートではなく、傾斜のあるトタン屋根でバウンドした為に最悪の事態にならなかったようです。

後日、大阪のお義母さんから上等な昆布の佃煮が届き、

電話で佃煮のお礼を言うと、息子さんのスマホが無いとの事。

私も両方の親から菓子折り等を頂き恐縮していたので、後で建物の間の通路を探してみますと伝えました。

閉店後に懐中電灯と脚立を持って柵を乗り越え、隣り合う3軒のビルとの隙間を探すと、アイフォンが見つかりました。

6階から落ちたのにガラス面が割れてもなく無事なアイフォンを見て、

これもお母さん方の思いのお陰と感じました。

スマホを見つけた事を伝えると大変喜び、翌日にまた菓子折を持って来て下さいました。

親にとって子供は、幾つになっても大切で守ってあげるべき存在なのでしょう。

最後に、当店はお酒を販売しています。

「酒は百薬の長」とも言われますが、量を過ぎれば悪い事しか起きません。

私自身も含め、適量で楽しくお酒と接して行かなければと改めて思いました。


さて、今月のお薦めワインです。

北海道からは増毛のシードル(辛口)。

ここのシードルは、本場フランス・ノルマンディ地方の物より果実感がしっかりあります。

リンゴの収穫は秋ですが、増毛では蔵でリンゴを越冬させ春になってから仕込みを行います。

このひと冬の熟成が、味わいに豊かさをもたらしているのでしょう。


仏ボルドーからはメドック地区のシャトー・カルカニュー10年。

まずは素晴らしい天候だった10年産。

品種はカベルネ種が主体でメルロ種が25%しかなく、ボリューム感はミディアム・ボディですが、

カベルネ種特有の杉を思わせる香りが楽しめます。

ふくよかな赤がお好みでしたら、同価格帯で同じメドック地区の

シャトー・ピエール・ド・モンティニャック10年が、メルロ種40%でよりグラマラスな味わいが楽しめます。

ボルドー右岸ブライ地区のシャトー・グラン・マレショー10年。

こちらは完熟したメルロ種が75%で、さらに完熟した果実感がふくよかです。

内側を強く焦がした樽からのスモーキーな香りと共に、ゴージャスな味わいが楽しめます。


仏ブルゴーニュ地方からは、クリストフ・ブリチェック氏の本拠地モレ・サン・ドニ村のクロ・ソロン畑12年。

高騰するブルゴーニュで、人気のモレ・サン・ドニ村の赤がこの価格は注目。

さらに味わいも果実味とタンニンが詰まっており、

ピノ・ノワール種としては骨太なタイプ。ジビエ(獣肉)と合わせたくなる赤です。


南仏からは今絶好調の生産者サンタ・デュックの自社畑2種。

ロエ村のクロット畑は、グルナッシュ種とシラー種のブレンドで、作柄の良かった09年産。

7年を経て少し熟成感も楽しめるお値打ちの赤。

一方本拠地ジゴンダス村に所有する畑、8区画のブレンドした赤がオー・リュー・ディ11年。

濃さ、強さ、スパイス感だけではなく、スミレやピノ・ノワール種を思わせる凛としたニュアンスがあります。

時間と共に開き始める風味をゆっくりとお楽しみください。


次はロワール地方で一番人気、サンセール村の白。

メロ家はこの村の名門で、有機栽培を実践しています。

華やかな柑橘とハーブの香りに、溌剌とした酸味と果実味が織りなす

爽やかな味わいはサンセール村の理想とも言える仕上がり。

定価4、000円の品が驚きの価格で入荷いたしました。

この価格でしたら箱で買うべき!


アルザス地方からはシュルンバジェ家の特級ケスラー畑産ゲヴュルツトラミネール種の白。

華やかなライチやドライフラワーの香りがグラスからどんどん広がります。

凝縮した果実味とアルコール感が9年を経て調和し、飲み頃の美味しさが開いて来ました。

素晴らしい天候だった07年産は、今や貴重な存在でしょう。


グリニャン・レ・ザデマール地区は元「トリカスタン」と呼ばれていたワイン産地。

以前1,500円程していたワインですが、馴染みの無い新名称で販売が苦戦したのでしょう。

マラール・ゴーラン社でこの地区の赤が、安価な価格で入荷しました。

グルナッシュ種、他南仏系5品種程のブレンドで、ミディアムでスパイス感が調和した味わいが楽しめます。


イタリアからは北部フリウリ州産ボルゴ・マグレード社のワインが特価で入荷しました。

特にカベルネ種の赤と、シャルドネ種の白は遅摘みしたのでしょうか、ふくよかで完熟した果実味が楽しめます。

オリジナルの瓶とラベルも斬新で、かなり気合の入ったワインだった事が分かります。

次はイタリアで大人気の白、ソアヴェのお値打ち品。

ラ・ソガーラのソアヴェはふくよかな果実感と爽やかな酸味が楽しめる味わいで、

この価格でしたら2~3割は安い感じがします。

14年の天候が良かったか、良い区画の葡萄を使っているのか、

明らかにこの価格以上の風味を持っている感じがしました。

トスカーナ州はヴェラザーノのキャンティ・クラシコ・リゼルヴァ11年。

クラシコ地区の中でも有名なグレーベ地区の生産者。

通常5、000円の品が特別価格で入荷しました。

抜栓当日よりも、翌日の方がタンニンが豊かに広がりましたので、デキャンタされた方が楽しめると思います。

久しぶりに驚いたキャンティ・クラシコです。

お値打ち品では、レッチャイアが造る現代的なトスカーナ州の赤。

サンジョベーゼ種に、カベルネ種とメルロ種をブレンドで、最高の年10年産。

今も果実味たっぷりですが、6年を経て少し熟成感も開き始めています。


有機栽培、自然酵母による醗酵といった自然派ワインの流れは、スペインにも飛び火しています。

仏ブルゴーニュのシャソルネで修業したフランス人オリヴィエ氏は、スペインへ行き独自のワインを造りました。

安価な方の、ライヨス・ウヴァは自然派特有のアニマルや硫黄を思わす還元香はありますが、

澄んだ味わいでダシ系の旨味をハッキリ感じます。

上級品のヴァリャーダは、明らかに複雑さが出てきます。

粘土や羊の生肉の香りに、果実味と細かなタンニンが重なり厚みがあります。

柔らかさと硬さが両立した味わいは、もう少し熟成をさせるべきなのでしょう。

価格や産地、品種を超えて、ここまで真剣に試飲をしたワインは久しぶりでした。

自然派の波長に合う方には大絶賛されるでしょう。


次はオーストラリアの自然派ワイン。

温暖なこの国で一番冷涼なヴィクトリア州ヘンティ地区で90年に開墾、現在はビオディナミ栽培を実践。

手摘み収穫後に自然酵母で発酵、ノンフィルター、

瓶詰め時に極僅かな(35ppm)SO2添加と、バリバリの自然派醸造を行っています。

この国らしい果実甘さが無く、旨味と風味が詰まった味わいは他に類を見ないスタイルです。


次は人気のチリ。仏シャブリ村の生産者がチリで始めたワイナリー。

あえて古樽で熟成させたシャルドネ種の白は、一般のフルーティーなチリ産ワインとは異なり、

酸、ミネラル、樽が、味わいに複雑さと奥行き感を与えています。


最後は新入荷のシェリーですが、古い方には懐かしい 往年の名門「ドン・ソイロ」が再発売されました。

従来のイメージ以上の品質を目指し、アモンティリャードは12年、

フィノでも8年以上熟成させたプレミアム・シャリーです。

昔の味を知る方だけではなく、初めての方にもお薦めします。

藤井 敏彦

2016年 3月

先日家内と真駒内の六花文庫に行って来ました。

ここは元、六花亭の真駒内店だった建物を、「六花文庫」という名の図書館(利用料金は無料です)にして運営しています。

この建物は趣のある一軒家で、中は間仕切りのない吹き抜け。

この中に、お菓子の六花亭らしく食に関する本だけが壁一面に何千冊と並んでいます。

フランス料理、和食、そば、ラーメン、はてはジンギスカン等々。

さらに食べ物だけではなくワインや、お酒、コーヒー、日本茶、とにかく口に入る物の本がすべて網羅されている感じ。

室内には読書をしながら、うたた寝したくなる様なソファーや椅子が20脚ほど置かれ、座り手を待っています。

私は前から読みたかったセレナ・サトクリフ女史(世界で最も有名な女性ワイン評論家)の本を見つけ、

ソファーで3時間ほどゆっくり活字を追いながらくつろぐ事が出来ました。


さて、社長さんの仕事は会社をどう運営するかを決めること。

これを現実的に言い換えると、売上のお金を何に使うか決めることです。

前に私は余裕ができたら二人乗りのスポーツカーが欲しいとここに書きました。

会社の規模は全然違いますが、六花亭の社長さんは市民が利用できる図書館を建てて、

フジヰの社長はスポーツカーを買っていたら、我が社の社会貢献は無きに等しい事になります。

そう思うと、私は六花亭の社長さんの爪の垢でも煎じて飲まなければという気持ちになって来ました。


さて、今月のお薦めワインです。

北海道からは余市リタファームの十六夜(イザヨイ)シリーズで、ナイヤガラ15年。

ライチやマスカットの甘そうな香りですが、味は爽やかな酸味が心地良い辛口。

食前酒や、前菜の盛り合わせに最適な白でしょう。

        
仏ボルドー地方からはミラード社のポイヤック村94年。

この年の作柄は正直言って難しい年でした。

でも22年間の熟成香と、果実味とタンニンが調和する事で生まれたこの複雑な味わいは 5年や10年では絶対に出来ません。

果実味は少し枯れ始めてはいますが、22年という歳月をこの価格で入手できる事はないでしょう。

次はシャトー・オー・バージュ・リベラルが、オー・メドック地区の畑で造った赤。

作柄の良かった09年産ですから、ボルドーは濃さと豊かさが無いと寂しいという方にも楽しんで頂ける赤です。


ブルゴーニュ地方ではヴァンサン・ルグー氏の白。

ロマネコンティ社を退社して始めた自身のドメーヌは、風味豊かな味わいの赤で地元では今、大注目。

そこで出てきたのがこの白。どんな物かなと試飲をしたら、赤と同様に風味豊かでバランス良。

ルグー氏のワインは、赤、白、共に要チェックです。

今月もサヴィニ村のシモン・ビーズ家のワインが数種入荷しました。

中でも1級マルコネ畑の03年産は、一押しの赤。

上品な味わいが売りの生産者ですが、暑かった03年産は高い糖度から一回り豊かな骨格と味わいを持っています。

13年を経て高かったアルコール感も味わいに溶け込み、複雑で奥行きのある味わいが期待されます。


ルイ・ジャド社が所有するデュック・ド・マジェンタ社の赤。

白で知られるシャサーニュ村ですが、サントネ村側はピノ・ノワール種に適した土壌。

中でも1級モルジョ畑はこの村の赤でも最上の畑で知られています。

15年を経た今でもタンニンが主張し、更なる熟成のポテンシャルを感じさせます。

ルモワスネ社の10年産ブルゴーニュ規格の赤、白。

とにかく10年産を見つけたら即買いが鉄則。

完熟した果実味と豊かな風味は、他の年ではあり得ません。

今でも美味しく、5年後は豊かな熟成香が楽しみです。

ロベール・マチスのコート・ド・ボーヌ・ヴィラージュで、熟成した08年。

8年を経て、なめし革や木桶を思わせる熟成香が広がります。

僅かに枯れ始めた果実味に、酸味とタンニンが調和した昔風なピノ・ノワール。

華やかな樽香は無いですが、少し野暮ったい感じが可愛らしく感じたのは私だけでしょうか?

ロワール河プイィ・ヒュメ地区のブノワ・ショヴォーのコトー・デュ・ジェノワ白。

火打石土壌のソーヴィニヨン・ブラン種は、華やかなハーブ香、オレンジやミカンを思わす果実味と豊かな酸味がたっぷり。

口に含むと、舌の上で風味がどんどん広がります。

この味わいで、この価格は驚きの出来!今月一番感動した白です。

バスク地方エリ・ミナのイルレギー白。

地元のグロ・マンサン種、他を使って濃さと複雑さを持った独自の味わいの白。

果実味よりもミネラル感が主体で、エビ、カニの濃厚さに負けない強さを持っています。

イタリアからはカ・デ・マンドルリのガヴィ。

地元コルテーゼ種の白ですが、リースリング種を思わせるミント系の香りと、小気味良い酸味が爽やかに広がります。

もっと北の産地の白を思わせる仕上がりです。

スペインからはカリニェーナ地区の赤ソルテオ。

このワイン、わざわざオーストラリアの醸造家にコンサルタントを依頼し造られました。

地元の葡萄3品種をブレンドし、フレッシュな果実味にタンニンが溶け込んだ柔らかなスタイル。

スペインらしさよりも、バランスのいい味わいを優先したのでしょう。


ドイツからはセント・チャールズのアウスレーゼ。

実はこのワインはアイス・ワイン用の葡萄でしたが、

温暖化で収穫日の気温が-7度しか下がらず、アイス・ワインを諦めアウスレーゼに格下げした白です。

-10度以下になれば2倍の価格で売れたのでしょうが、仕方なくこの特売価格になりました。

そんな訳で完全なアイス・ワインではありませんが、

このお値段でネクターの様な凝縮感と、清らかな酸味が楽しめるお値打ちな逸品です。

アメリカからオレゴン州ピノ・ノワール種の赤2種。

仏ジョセフ・ドルーアン社の故ロベール・ドルーアン氏が米オレゴン州を訪れ、

ピノに最適な地である事を確信して畑を購入、最愛の娘ヴェロニク・ドルーアン女史を派遣します。

その後、彼女の努力がオレゴン州全体の品質向上に貢献したのは有名な話。

そのヴェロニクさんの自社畑ドメーヌ・ドルーアンと、

ネゴシアン物に当たるクラウドラインのピノ・ノワール種が特別価格で入荷しました。

彼女の理想のピノはシャンボール・ミュジニ村だそうです。

二種共にニューワールドに多い樽香や濃度ではなく、

上品で凛としたシャンボール・スタイルのピノ・ノワールです。

チリからはラポストール社のアレクサンドル・メルロ。

コンサルタントに仏ミッシェル・ロラン氏を起用し、

ふくよかで柔らかな果実味とスモーキーな樽香が楽しめる、理想的なメルロ種の味わいが楽しめます。


最後は食品から。帯広・あいざわ農園産山幸種の葡萄果汁。

北海道でワインのパイオニアと言えば十勝ワイン。そしてこの地区でも新たな葡萄生産者が、活動を始めています。

先月当社に、甘味と酸味がはつらつとした9月収穫の果汁が入荷しましたが、

今月は少量ですが糖度の高い10月収穫の果汁も入荷しました。

タイからキングス・アイランドのココナッツ・チップス。

ジャンキーフード的ではなくナチュラルな味付けで、このお値段ですからどなたにでもお薦めできます。

マレキアーロ社製アンチョビ(カタクチイワシ)のオイル漬け。

地中海産のイワシをアルバニアで加工して、この価格が実現しました。

塩分控えめで素直な味は、ライ麦パン等にのせてそのままお召し上がりください。


藤井 敏彦

2016年 2月

12月30日の仕事納めの後は、31日に時計台で年越し。

翌1日、家内と息子が実家へ里帰りで千歳空港へ向かい、

一人になった私は話題の映画「スターウォーズ」を見に行きました。

映画は息つく暇も無い程に凄い出来で、私は大満足。

昨年の正月は戦車の映画「フューリー」を見て、一昨年は「ゼロ・グラビティ」ですから、

文芸路線好きの家内とは全く趣味が合いません。

家内は正月を実家でゆっくり過ごし、私は「ドカーン、バキューン」系の映画と、

つかの間の独身生活でエネルギー充填。

まずは布団を和室から居間のストーブの前に移動し、万年床体制にします。

後は本を読みながら昼寝をしたり、テレビや映画を見て、腹が減るとお雑煮とお餅を食べる生活。

習慣で毎朝一回は体重を記録しますが、こちらも何とか65キロ未満をキープ。

今年、唯一の汚点は、赤ワインを飲んでいる時にくしゃみをしてしまい、

布団のシーツに赤い水玉模様を付けてしまったことでしょうか。

職場であるワインショップフジヰも1月4日からは通常営業となり、

1月9日は今年最初の土曜試飲会。

僅か数日間の怠惰な生活でしたが、自分一人の生活は青春時代に戻ったような気分でした。


さて、今月のお薦めワイン。

はこだて・わいんのドルンフェルダー種からの赤。

この珍しい葡萄は、定評ある農家・余市の中井農園産。

この黒葡萄は果皮だけではなく、果肉も果汁も血の様に赤い為にふくよかな赤ワインとなります。

北国の赤の中では風味に青さや未熟さを感じず、バランスの良い味わいを持っています。

次は余市の新しい生産者・三氣の辺(ミキノホトリ)産、旅路葡萄の泡。

醸造は札幌の藤野ワイナリーで、自然酵母による醗酵とオリ引きをせずに瓶詰。

しかし、こうした自然派の醸造に多い還元香や、変なくせが目立たず瑞々しい果実感のきれいな仕上り。

食用葡萄だった旅路種ですが、ワインの可能性をはっきりと感じました。

上富良野の多田農園産メルロ種の赤。

特に黒葡萄の作柄が良かった14年らしく、13年より一回り豊かな果実味と、

自然酵母による醗酵からの柔らかな旨みを感じました。

そして、㈱北海道ワイン(おたるワイン)の自社農場・鶴沼の新製品で、ブランとルージュです。

従来ここでは単一品種のワインでしたが、 ブランはゲヴュルツトラミネール種とミュスカ種を、

ルージュはレンベルガー種に数種の黒葡萄をブレンドしています。

このブレンドが功を奏し、味わいに厚みと複雑さが楽しめます。

広大な自社畑を持つ同社だけに、このお値打な価格も大きな魅力と言えるでしょう。

更に同社が満身の力を込めたのが、定価5,000円でピノ・ノワール種と、ツバイゲルト種の上級品。

特にツバイゲルト種は新酵母による醗酵で、酸味と果実味が調和し、若くてもバランスの良い味わいが楽しめます。

長野からは小布施ワイナリーの泡。

北海道民にとって嬉しい事は、このワイン余市産ミュラー・トゥルガウ種と、ケルナー種が主体。

さらに長野産シャルドネ種をブレンド後、瓶内二次発酵できめ細かな泡を得ています。

このドイツ系品種とシャルドネ種のブレンドがいいのか、この価格とは思えない複雑な味わいが楽しめます。

次は余市の新しい生産者オーバーシーズのロゼです。

余市でも有名な藤本農園を引き継ぎましたが、醸造は山梨で行い山梨産葡萄を1割加えています。

伊の醸造家コタレッラ氏の協力もあって、初めてとは思えないバランスの良い仕上がり。

フレッシュなロゼですが、赤に通じるタンニンと旨みが楽しめます。


仏ボルドー地方からはサン・ジュリアン村シャトー・ラグランジュのセカンドワインで10年。

ここは毎年、安定して高品質を保っていますが、2010年はさすがに一回り濃さ強さを持っています。

その10年産がこの価格でしたら、相場より3割ほどは安いと思います。

ボルドーはせめて10年は寝かさないと飲みたくないと言う方には

オー・メドック地区のシャトー・トゥール・デュ・オー・ムーラン04年。

タンニン豊かな伝統的スタイルのボルドー・ワインが、12年を経て飲み頃となって入荷しました。

サン・テミリオン村のシャトー・ピュイ・バルベは最高の年2000年産。

メルロ種主体のワインが16年を経て豊かな熟成香と、少し枯れ始めた柔らかな味わいが楽しめます。

次はフロンサック村シャトー・ムーランのキュヴェ・ピヴェール11年。

このワイン、ボルドーでは少ない自然派のワインで、有機栽培されたメルロ種を

タンクで醗酵、熟成(12カ月)後、酸化防止剤のSO2を無添加で瓶詰めしました。

ラベルは人の頭を小鳥が突いている絵にバツが付いています。

多分このワインを飲んでも、二日酔いの頭痛が起こらない事を表現しているのでしょう。

ご興味ある方は、ご自身でお試ししてみませんか?

グラーヴ・ド・ヴェイル地区のシャトー・ベル・エール07年。

約5割のメルロ種にカベルネ・ソーヴィニヨン種とフラン種をブレンドした赤は、

9年を経て果実感とタンニンが調和し始めた頃。

革製品を思わせる熟成香も開き始め、正にこれからが飲み頃の美味しさが楽しめます。

さてボルドーと言えばイメージはシャトー元詰ですが、

探すと大手ネゴシアン(ワイン商)のワインにも安価で良質な物がございます。

大手のジネステ社が造るボルドー規格の赤、白がとてもよかったです。

赤のマスカロンは最高の年10年産で、完熟した果実味と木樽の風味が6年を経て調和してきました。

このワイン、仏アシェット誌での2★評価が納得できる味わいです。

白のマルキ・ド・シャス13年は、ふくよかな果実感がたっぷり。

品種はソーヴィニヨン種とセミヨン種が5割ずつですが、

現時点ではソーヴィニヨン種からの柑橘風味が華やかに開いています。


仏ブルゴーニュ地方からはシャトー・ド・サントネのブルゴーニュ規格の赤と、メルキュレ村の赤で、

共に作柄の良かった12年産ですから、熟した果実味が楽しめます。

高騰が続くブルゴーニュで、メルキュレの村名付きがこの価格は注目です。

次、アントワーヌ・シャトレは大手ネゴシアン(ワイン商)のブランドですが、収穫年と価格を見て下さい。

今や7~8,000円以上するシャンボール村の赤で、少しこなれた08年産が驚きの価格です。

濃度勝負ではなく凛とした果実感に、品のある酸とタンニンが調和した姿はまさにシャンボール村の味わい。

そして抜栓後、小一時間程経つと、少し妖艶なピノの魅力が開き始めます。

想像力豊かな方には、たまらなく魅力的なピノでしょう。

次もボーヌ村で評価の高いネゴシアン(ワイン商)のワイン3種。

まずはシャンソン社の白。モンタニー村のシャルドネ種で作柄の良かった12年産。

南部シャロネーズ地方らしい柔らかな果実味を、爽やかな酸と上品な木樽風味が調和しています。

そして名門ジョセフ・ドルーアン社のワインは、

ボーヌ村の葡萄だけで造られた、コート・ド・ボーヌ13年の赤、白。

特に白はドルーアン社を代表する1級クロ・デ・ムーシュ畑の若木も加えられています。

ミディアムで上品なスタイルは、お食事と共に時間を掛けて味わっていただくと、うっとりする表情を見せ始めます。

そして、注目のカナダ人パトリック・ピウズ氏が造るシャブリ。

果実味よりも酸味とミネラル感を優先した味わいは、骨太な酸と石を舐めたような硬質感の余韻が続きます。

この独特のスタイルは、シャブリの地でしか生み出すことが出来ない味わいなのでしょう。

お値打な物では、ベルトラン・アンブロワーズのコトー・ブルギニヨン赤、白。

白はタンク熟成とは思いますが、この価格とは思えない程ふくよかな果実感。

一方この赤は通常ガメイ種とブレンドしていますが、

13年は雹の為かガメイ種の収穫が無かった為にピノ・ノワール種単体で仕込まれました。

こちらも、低価格のピノとは思えない濃さと複雑さが楽しめます。ぜひ、煮込み料理と共にお楽しみください。

そして、ブルゴーニュで一番のお薦めが、ベルナール・ドラグランジュのブルゴーニュ赤。

ここは飲み頃まで熟成させてから出荷するため、今販売中のブルゴーニュ規格の赤が04年産!

この年特有の豊かなタンニンが、12年を経て果実味と調和し始め、熟成旨味と共に飲み頃の美味しさが楽しめます。

そして、この驚くようなこの低価格、古酒の入門には最適な1本です。

ヴォーヌ・ロマネ村の名門、グロ家の本家であるミッシェル・グロのニュイ・サン・ジョルジュ10年。

何度でも言いますが、値上がり前の価格で10年産を見つけたら即買いです。

10年の素晴らしい天候から完熟した葡萄が収穫された為、この年に不良ワインを造るのは大変困難な程。

10年産ブルゴーニュは見逃すな!です。


アルザス地方からは、自然派の生産者クリスチャン・ビネールのカッツェンタール畑リースリング種13年。

柑橘、樹脂、紅茶を思わす香りと、凝縮し、複雑な風味は強烈な印象。

美味しいというよりは「スゲー」とか「ヤバい」と言いたくなる味わいです。

従来の殻を打ち破り、新たな領域に踏み出した味を体験してみてください。

同じアルザスのポール・ブランクが古木のシルヴァネール種で造った白09年。

かなりの低収量なのでしょう、凝縮した果実感と共に、酸、ミネラル、更に塩味まで感じられます。

7年を経た09年産ですが、更に熟成しそうなポテンシャルを持った上質な白が特別価格で入荷しました。


地元のタナ種を使い、タンニン豊かなフルボディの赤で知られるマディラン村。

この村を世に知らしめた生産者アラン・ブリュモン氏のワインが特価で入荷しました。

マディラン村のシャトー・モンテュス10年と、同じ村のシャトー・ブースカッセ09年。

共に豊かで力強いタナ種の味わいがたっぷり楽しめます。

次はルイ・レオナール社のお買い得なフランスの泡。

僅かに残糖を感じますが、活気のある泡とバランスの良い味わいで、この価格はお値打ちでしょう。

カヴァではなく、フランスの泡をお探しの方にお薦めします。


イタリアからはレヴェルサンティ社のお買い得バローロ11年。

バローロ村の赤は上を見たら1万でも、2万円でもあります。

そんな中で最安値に近いこのバローロですが、

果実感とタンニンにこの村らしさがあり、これは十分楽しめるバローロだと感じました。

そして、ヴェネト州モンテ・デル・フラ社の赤バルドリーノ。

ここの赤はフランスで言うとボジョレ村の様な軽くて爽やかなスタイルなので、

フルボディ好きには受けませんが、 この赤が良かったです。

濃いわけではありませんが、すみれの香りと瑞々しい果実感がとてもチャーミングです。


そしてイタリアの自然派白ワイン2種。

エミリア・ロマーニャ州イル・ヴェイの白は有機栽培された3品種のブレンドで、2本分のマグネム・ボトル入り。

酸化防止剤のSO2は、葡萄を搾る際にのみ極少量使用。

自然派らしい還元香と果実の風味が楽しめる手作り感たっぷりの白。

トスカーナ州カルロ・タンガネッリのアナトリーノは、今流行りのオレンジワイン。

白葡萄トレビアーノ種を赤ワインの様に果皮と種も一緒に発酵させる事で、

皮からの複雑さと、種からのにが旨み、そしてオレンジ色の色調と太い酸味をまとっています。

鳥や豚肉料理、根菜類と合わせたくなる芳醇な白(オレンジ)ワインです。


そしてサン・ルチアーノが造るお手頃価格のトスカーナ州の赤。

品種はサンジョベーゼ種主体で、キャンティのスタイル。

イチゴやチェリーの香りに、瑞々しい果実味と酸、タンニンが綺麗に調和しています。

特別なご馳走ではなく、いつも通りの食卓に寄り添うような赤ワインです。

トスカーナ州でも海寄りのマレンマ村で有機栽培を実践する生産者ラ・ピエーヴェの赤、白。

両方とも澄んだ果実の風味が楽しめ、自然派ワインにありがちな還元香や、酸化のニュアンスはありません。

強く自己主張をせずに、自然体で有機ワインを造っている感じが伝わるでしょう。


スペインからアバニコ社のシンフォニア白でヴェルデホ種。

ルエダ地区で知られるこの葡萄ですが、このワインには産地名が付かない事で、

メリハリのある味わいはそのままで、お値段は半額程にお安くなりました。

これは文句なく、今月の白で旨安大賞に決定です。


こちらは、僅かな差で大賞を取れなかったトーレス社のサングレ・デ・トロ白。

こちらは地元のパレリャーダ種主体で、果実味とハーブ系の風味が特徴。

魚介類の鍋料理にはピッタリです。


カリフォルニアからはコースタル・リッジで赤、白。

温暖な気候から完熟した果実味と、程良い樽風味が香るふくよかなワイン。

カリフォルニア・ワインらしさがたっぷり楽しめる味わいで、私はジンギスカンが食べたくなりました。

皆さんは何と合わせますか?

同じカリフォルニアでスミス&フックのカベルネ・ソーヴィニヨン。

今カリフォルニアで濃い赤を探すと1万円の時代に、5000円以下でこの味わいは貴重です。

まだタンニンもアルコールも強いですが、凝縮した果実味がたっぷりで、1口目から飲み手を魅了してくれます。


チリからはファレルニア社のドンナ・マリア。

シラー種の赤ですが6割を通常収穫し、4割は遅摘みした葡萄をブレンドする事で、

ミディアム・ボディでも強さと複雑さが楽しめる味わいになっています。

最後は北海道とフランスの葡萄果汁2種。

帯広のあいざわ農園は、山葡萄を品種改良した黒葡萄・山幸(ヤマサチ)種の果汁。

ポール・ジローは、コニャック・ブランディ用の白葡萄ユニ・ブラン種の果汁。

山幸は濃縮した果実味に、野性味ある酸味とタンニンが加わり複雑で奥行きのある味わい。

ユニ・ブラン種も青タタミを思わす香りに、蜂蜜と豊かな酸味が合わさりメリハリのきいた果汁になっています。

そして、あいざわ農園では近い将来ワイナリーを目指して準備を進めています。

地元・北海道にワイナリーは益々増える事でしょう。

藤井 敏彦

2016年 1月

私の毎朝の仕事の一つに、店先の歩道の清掃があります。

今はやっと街路樹の落ち葉が散り、これからは除雪が始まります。

以前にも書きましたが、私は休みの日に一条橋から豊平川の河川敷を走って中島公園まで行き、公園を一回りします。

その公園や川原では職員の方が落ち葉清掃や、木々の剪定、補修等をしています。

河原や公園、道路、そして様々な施設は多分、国か、札幌市か、あるいは企業が、 予算をかけて

維持・管理しているおかげで、私たちは気持ち良く安全に通行でき、観光の方にも喜ばれるのでしょう。


私が札幌で生まれ育って56年。若い頃は街がどんどん大きくなり、

新しいデパートや様々な施設などが出来る度にワクワクしていました。

ところが今では近くの公園や河原を散歩することで、札幌の良さをしみじみ感じています。

ですから私を育ててくれたこの街を、感謝の気持ちを持って今日も店先の歩道を清掃しています。


最後に私にとって札幌でなければ出来ない事と言えば、大晦日の夜に行う時計台前での年越しです。

毎年12月31日の夜11時過ぎ、私は一人でシャンパーニュとグラスを持って、

時計台の前で寒さに震えながら12時の鐘の音を聞いています。

この苦行のような新年のカウントダウンも今年で34回目。

屋外なので当然寒いですが、興味のある方はどなたでも参加できます。

その際は温かい恰好をして、自分の飲み物とグラスをご持参ください。

冷え切った中で聞く時計台の鐘の音は、札幌市民であることを再認識できますよ。


さて、今月のお薦めワインです。

栃木県のココファームが、山梨の甲州葡萄で造った特別な白が、

甲州F.O.S.(ファルメンテッド・オン・スキン、葡萄の皮の上で発酵させたの意)11年。

通常白ワインは白葡萄を搾って果汁だけを発酵させる為、爽やかでフルーティな味わいになります。

逆に赤ワインは黒葡萄の果汁に、黒い果皮と、種が混じった状態で発酵させるので、

皮の色が染み出て赤くなります。

赤の発酵中は色だけではなく、渋みや旨味も染み出ることで複雑な味わいになります。

さてこのワインは、白葡萄の甲州種を赤ワインと同様に皮と共に発酵させました。

普通の白ワインと違ってオレンジ色の色調に、苦みや渋みと旨味がたっぷり楽しめます。

長野県の小布施ワイナリーのシャルドネ。

ここの自社畑産のワインは4、000円前後しますが、こちらは同じ村で尊敬されるカクトウ農園産。

良質な葡萄でも自社畑で無いだけで、3割以上お安くなっています。

醸造も半分は新樽で発酵、熟成させた贅沢な造り。

タンク醗酵からのフレッシュな果実味と、樽からのナッツ風味がグラスから広がります。

今でも美味しく、更に1~2年熟成させたくなるようなポテンシャルを感じます。


北海道・千歳ワイナリーのピノ・ノワール14年。

北海道は13、14年と作柄が良く、色調もこの品種としては十分に濃く、風味も豊かに仕上がっています。

千歳ピノの14年と、13年のリザーヴは、葡萄農家の木村氏と、

醸造家の青木氏とのコンビが造った上出来の作品。

北海道産ピノ・ノワール種の品質が、ますます上がっているのが実感できるでしょう。

上富良野・多田農園で黒葡萄のピノ・ノワール種で造られた珍しい白14年。

少し果皮の漬け込みが長かったのでしょうか、僅かに朱の混じった色調だけでなく、

黒葡萄からの果実感と旨みがはっきりと楽しめます。

多田農園の新シリーズは、ラベル変更以上に味わいも豊かになって来ました。


フランス・ボルドー地方からは、お手頃価格でヴィンテージ違いの3種が入荷しました。

まずはフロンサック村そばのシャトー・モンローズ10年。

素晴らしい天候だった年だけに、この価格でもメルロ種からの凝縮した果実味と、

少し樽からのスモーク香が楽しめます。

1箱ぐらい買った事を忘れて取って置ければ、数年後から楽しい思いが出来る事でしょう。

次もACボルドーでシャトー・フルール・オー・ゴーサン07年。

こちらもメルロ種主体ですが、8年を経て少し熟成した風味が開いて来ました。

今ですと葡萄からの果実味と、熟成香、両方の美味しさが楽しめます。

そして最後はメドック地区のシャトー・デ・グランジュ・ドール04年。

この価格でメドック産ワインというだけでも驚きですが、

更に11年を経た04年産です。

少し果実味が枯れ始めて来ましたがタンニンが味を引き締め、

土やキノコを思わせる熟成香がグラスから広がります。

濃度よりは、こなれた味わいがお好きな方に!

そしてもう少しご予算がある方には、

クラレンス・ディロンのクラレンドル・ボルドー・ルージュ10年。

当然作柄の良かった10年産ですが、こちらは無理に濃度を追求せずにミディアムで品の良い仕上がり。

味わっていただければ、さすが1級シャトー・オーブリオンのスタッフが造った品の良さが感じられるでしょう。


そしてブルゴーニュです。アルマン・ジョフロワの本拠地ジュヴレ・シャンベルタン村で09年。

赤で有名なこの村ですが、最近は1万円近く出さないと豊かな味わいを持つ物には中々出会えません。

そんな中、最高だった09年産で、この価格は驚きと言えるでしょう。

サヴィニ村のシモン・ビーズ13年産の赤と白。

日本では、妻の千沙(チサ)さんのお陰もあって人気ですが、

現地では品質で日本以上の高評価を受けています。

ビーズ家にとって13年はピンポン玉大の雹が畑を直撃し、

生産量は平年の7割減(つまり1/3しか収穫できなかった)。

そして収穫日の初日に、夫パトリック氏が自動車事故で亡くなってしまいました。

そんな運命的とも言える13年産が入荷しました。

きっと千砂さんは歯を食いしばってワインを造り、育てたのだと思います。

ご冥福をお祈りしながら、味わいたいワインです。


次はブルゴーニュとは思えない価格、ジャン・ルイ・カンソンの赤、白。

この価格だけでも驚きなのに白は12年、赤は11年産なので、少しこなれた旨みも感じられます。

お安い上に、飲み頃の旨みも楽しめて、「もってけ泥棒!」状態。こりゃ~買わなきゃ損ですよ!

そして、大手でありながら良質さで知られるジョセフ・ドルーアン社の

サヴィニー村と、ボーヌ村の赤2種。

ラベル表記は無いですが、サヴィニ村のゴドー畑は自社畑で、少しこなれた11年産。

ボーヌ系のチャーミングなチェリー風味に、酸味とタンニンと旨みが綺麗に調和しています。

これ以上何を望むのですか?と言いたくなる出来です。

そしてボーヌの1級シャンピモン畑は09年産。

複雑でスケール感のある味わいは、2~3ランク上の風格を感じさせます。

果実味と木樽の風味は今からでも楽しめますが、

表情はまだ押し黙った状態で開き始めるのは数年後でしょうか。


次はメオ・カミュゼのサン・フィリベール畑の白で、熟成した08年産。

ヴォーヌ・ロマネ村1級ボーモン畑から約300m西にあるサン・フェリベール畑は、

ヴォーヌ・ロマネ村のシャルドネ種と言えるような区画。

7年を経て果実味と、木樽の風味が調和し始めて来た頃でしょう。

シャンボール村・ユドロ・バイエのパストゥグラン13年。

一般にピノ好きな方々はガメイ種が嫌いですが、

こうした優良な造り手の手にかかると、ガメイ種が入っていても飲み手の心を捉えてしまうのです。

それは多分、ガメイ種の味よりもユドロ・バイエの味わいの方が強いからなのでしょう。

想像力豊かな方にこそ、味わっていただきたい赤です。
  

南仏からはまたまたサンタ・デュック社。

同地区で他の生産者では14年産が入荷しているのに、ここの古木ローヌ赤は09年産。

素晴らしい作柄の09年産で、さらに6年間も熟成していたら、他の生産者では敵わないでしょう。

ちょっと反則技の様な味わいを持つ赤です。

そしてシャプティエ社がラングドック地方産有機栽培のシラー種で造った赤。

スパイス感と果実味がたっぷりな赤なのに、

メーカーで終売が決まり定価1,400円が処分価格で入荷しました。

文句なく、今月の旨安大賞。

アルザス地方からはトリンバック社のレゼルヴ・リースリング12年。

同じリースリング種でも、どんどん辛口に向かっているドイツに対して、

近年のアルザスの生産者は、完熟感を求めて確実に甘くなっています。

そんな流行り事はお構いなしに、

ひたすら切れの良い辛口を造り続けているトリンバック社のリースリング種で上級品。

目が覚めるようなシャープな酸味を、一度お試しください。


ラングドック地方のディモンシュが造る自然派の白。

品種は有機栽培のクレレット種で、表記はありませんが熟成した07年産。

紅茶やハーブを思わす香り、凝縮して僅かに甘みを感じる程の果実味と、

苦旨みや少し酸化のニュアンスを合わせ持った複雑な味わい。

元の葡萄のポテンシャルを充分感じさせる、独自の個性を持った白。

南仏からは自然派の生産者マタン・カルムのマーノ・ア・マーノ11年。

有機栽培のグルナッシュ種を主体に、古木のカリニャン種をブレンド。

ドライフルーツと、自然派特有のアニマル系の香。

4年を経て酸、タンニンと果実味が調和し、熟成旨みも開き始めています。

南仏の濃さ強さと、自然派の澄んだ味わいの両方が楽しめます。

シュド・ウエスト地方カオール村の自然派、マ・デル・ペリエの赤ル・ヴァン・キ・ラップ。

葡萄は有機栽培のマルベック種とタナ種ですから強烈なタンニンを予想しましたが、

品のあるきめ細かなタンニンと果実味に驚きます。

自然派に多い還元的な香りも強すぎず、

柔らかで目の詰まった味わいは初めての方でも楽しめるでしょう。


イタリアからは、ヴェネツィア・ジューリア州のヴェンキアレッツァ。

ここは2013年創業の若い生産者。有機栽培を実践し、

自然酵母による醗酵ですが自然派特有の還元香を上手く手なずけています。

ソーヴィニヨン・ブラン種の白は、まるでニュージーランド産の様な華やかなタイプ。

ここの赤は豊かなタンニンで知られるレフォスコ種。

醗酵中にタンクの移し替えを頻繁に行い、細かで軽やかなタンニンに仕上げています。


ヴェネト州からはルイジ・リゲッティのソル(太陽の意)。

今イタリアは、アパッシメント(陰干し)が大流行。

収穫した葡萄をすぐに醗酵させず、乾燥させることで

水分が抜け糖度が上がり、濃くて強いワインが出来ます。

この赤は地元のコルヴィーナ種を約90日間乾燥させてからに醗酵させ、

カベルネ種とメルロ種のワインとブレンドした事で、強さだけではなく複雑さも身に着けています。

トスカーナ州からはモンタキアーリの、熟成したサンジョベーゼ種の赤ブルネスコ05年。

大樽熟成させたのでしょうか、オレンジの色調を持ち、干した果実やなめし革の香りが開いています。

昔のキャンティ・クラシコで上物か、ブルネロを思わせる仕上がりです。


南部プーリア州からはマーレ・マンニュムのプリミティーヴォ種(米のジンファンデル種)からの赤2種。

「ゾウ」ラベルのチャンキーはアメリカン・オークの新樽で熟成後に、

また、別の新樽で再熟成させた複雑な味と香りの赤。

「マンモス」ラベルの方は、スモークのストレートな香りに、ブルーベリーとアルコール感がガツンと来ます。

二種共に、ブラインドで味わうと、カリフォルニア・ワインと答えてしまいそうな味わいでした。

最後はナターレ・ヴェルガのシチリア島グレカニコ種からの白。

南の白とは思えない爽やかでメリハリの利いた味わい。しかもこのお値段は驚きでしょう。

今月の白・旨安大賞です。


スペインからは、カリニェーナ地区のソルテオ赤。

テンプラニーリョ種、ガルナッチャ種、マスエラ種のブレンドは、

果実味に酸味とタンニンが調和したバランスの良いタイプ。牛のラベルなので、焼き肉にも最適でしょう。

ドイツからは、モーゼル地方ザール地区のワーグナーが造るトロッケン(辛口)。

私の勝手な印象ですが、仏アルザスのリースリング種より、

ドイツのリースリング種の方が安価で良質と思っています。

そして、この白もその通りで、果実味と酸味が溌剌とした上物の白です。

オーストラリア・マーガレット・リヴァー地区の名門アッシュブルックのシャルドネ種。

ニューワールドらしい凝縮した果実味と、樽熟成によるナッツやスモーキーさの両方が楽しめます。

ムニエルなどのバターを使った料理が食べたくなる、豪華で豊かな味わいを持つ白です。

そして、ジョージア(元グルジア)のワイン。

緯度的には伊・ローマあたりと同じですから、温暖で葡萄栽培に適した場所なのでしょう。

赤、白共に完熟した果実味を持ち、ふくよかでバランスの良いタイプ。

この国もロシアから独立して、ワイン等の輸出を必死に進めています。

今後、東ヨーロッパの国々は、要チェックすべきでしょう。


食品からは、瀬戸内海の小豆島から、 ヤマヒサのオリーブ新漬け。

瓶詰めオリーブのお酢っぽさがなく、浅漬けの様な爽やかな風味は大人気で、

当店の年末の風物詩となって来ました。マンザニロ種と、カラマタ種がございます。

藤井 敏彦

 

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