古いワインを飲む前に

目安ですが、10年を越えた様な古いワインを飲む際は、
若いワインとは違う面が多いので、
ご参考までに飲み方のアドバイスを書いておきます。

まず古いワインは過去の遺産とも言える貴重品です。

発酵は約1ヶ月で終わりますから、
その後は誰かが大切に保管をしていたことになります。

当然その間に保管料や、金利負担が掛かりますから、
古酒は安くはありません。

しかし当初の倍の価格になって、
味も2倍美味しいかは、お好みも左右します。

一般にワインの味わいは、
発売した時が一番濃さと強さを持っています。

向こうが透けず黒々とした色調だったのが、
その後5年、10年と経る事で、

茶色混じりの淡い色調となり、
味わいは熟成をして角が取れて柔らかくなります。

この熟成という言葉を別の表現で言うと、
枯れてゆく事でもあるのです。

濃さ強さは衰え、変わりに若い時にはなかった
熟成した風味が少しずつ出てきます。

元々ワインに溶けていた味の成分が、
結晶化してオリと呼ばれる沈殿物になります。

移動をした古酒は、このオリが舞って濁った状態になっています。
暗く涼しい所に2週間ほど寝かせると、
オリは下部に溜まりワインは澄みます。

さらに飲む2日ほど前に瓶を立てると、
オリは瓶底の一カ所に溜まります。

そして皆が揃った時に、
キャップシールを全部外しコルクを抜きます。

コルクは20年を過ぎると弾力を失い折れ易くなりますので、
なるべく瓶を動かさずに、慎重に栓を抜きます。
グラスに注ぐ動作を繰り返すと、
せっかく沈めたオリでワインが濁ってしますのでので、

瓶は斜めのままあまり動かさず、
グラスを移動して一度に注ぎ分けます。

古酒は酸化に関して弱いので、
若いワインの様にグラスを回してスワリングせず、

いたわるようにして頂くと、味わいが長持ちします。

このワインが生まれた頃の自分を
思い出すのもいいでしょう。

古酒と共に若いワインを開け、
味わいの差と時間の経過を体感するのも楽しいです。

せっかく貴重な古酒を飲むのですから、
大切にワインを扱っていただき、

いい状態で味わっていただきたいと思っています。

最後に古酒は一瓶、一瓶状態が違うので、
一期一会の気持ちで味わいましょう。

 

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