今年は例年より肌寒い春ですが、4月に息子の幼稚園の入園式がありました。
親にとって初めての入園式は感慨深いものがあります。息子が先生の前で緊張してイスに座っている姿を見ていると、親バカも加わって「もしかしてうちの子、なかなか良い子じゃない?」と思ってしまうのです。毎日見ているせいで、子供の日々の成長に気が付かなかったのでしょう。そう思うと40年前の私の入園式で、多分落ち着きのない子供だった私を見て、今は亡き私の両親はどう思ったのかが知りたくなりました。
私が子供の頃は、時計台そばにあった実家の果物店の4階に住んでいました。両親が店を閉めて戻ってくるのは毎日10時か11時。当然僕ら子供も寝るのが遅くなり、私は幼稚園の送迎バスに何度も乗り遅れました。さらに遅刻をして幼稚園に着いても、所かまわず騒いでばかりいて先生を困らす問題児でした。
その後、私は小、中、高と先生を困らす問題児のまま大きくなり、色々寄り道をしながらやっと大人になりました。自分は問題児だったのに、自分の子供には寄り道せずにストレートに良い子になって欲しいと願ってしまうのが親なのですね。
今は天国にいる「おとうちゃん、おかあちゃん、心配ばかり掛けてごめんなさい。息子は優等生ではなかったけれど、孫は良い子になるように見守ってください」と仏だんの写真に手を合わせました。
- 2005年 4月
- 2005年 6月