仕事が遅い私は、忙しくなると店で徹夜をします。地下街は夜12時すぎに全ての出入り口が閉められると、地下鉄が動き出す朝6時まで閉鎖され、外に出ることが出来ません。徹夜仕事の途中でトイレに行く時、照明が消され人っ子ひとりいない地下街を歩くのは不気味なものです。
警備室に残業届けを出して仕事をするのですが、何年も前に当直のガードマンさんと話をしていてトイレの話になりました。「男性用よりも女性用の方が落書きが多いのですよ」と言われて興味を持った私は、その方にことわって誰もいない女子トイレに入ってみました。
そこで驚いたのは落書きではなく個室の数です。男性用は小用が6個と個室が4つ。女性は必ず個室を使うので私は10ぐらいあると思ったのに、確か6つしかありませんでした。地下街で働いている人は圧倒的に女性が多いので、これは問題ですよね。
話は戻りますが、シャッターの中で仕事をしていても、10時を過ぎる頃から人の流れが逆になり大通駅に向かって行くのが分かります。時々大声を出したり、歌を歌ったり、楽しい一時だったのでしょう。 私はこの中の何人かの人はうちの得意先で、フジヰのお酒を飲んでくれたのかなあナンテ考えながら仕事をしています。
酒屋は皆さんの楽しい一時をお手伝いする仕事だから、皆さんが楽しんでいる時に働き、逆に皆さんが働いている時に私たちは休める因果な商売です。
今月私のお薦めは、赤が今月のリスト52番のデュラトンの1ランク下で、1月リストに出ていたアルトス・デュラトン01年¥1,200と、白は54番ドイツのリーザーです。
スペインは今最も熱いワイン産地ですが、若いワインが多い。そんな中このワインは現代的な果実味と5年を経た熟成感が上手く調和して大変気に入りました。 本来なら今月のリストから選ぶべきですが、このワインの社内試飲が2月になってしまった為です。
一方、白はドイツワインです。ぜひ一度お刺身で醤油にレモンを搾ってこのワインをお試しください。魚のお刺身と酸味豊かなリースリング種の絶妙なハーモニーに驚かれることでしょう。
最後にスタッフのメンバーチェンジ等もあって、今月のワインショップフジヰニュースの発行が遅れてしまいすみませんでした。