2010年 1月、2月

年が明けて話題の映画「アバター」を見てきました。


とにかく、唖然としてしまうほど完成度が高い!!例えて言うなら和、洋、中の各三つ星シェフが一同に集まり、てんこ盛りで、飛び切り美味しいバイキングレストランに来ているような超!娯楽大作でした。


新境地を開いたと言われている「3D」映像も確かに自然で違和感無く、私はメガネの上から3Dメガネを掛けましたが、掛け心地も全然問題ありません。難癖をつけるとすれば、平日の2時の回でも凄い人で、恐らく200人ほどがチケット売り場に並んでおり、入場までの間、少しイライラした事ぐらいでしょうか。


映画「スタートレック」のようにスポック氏だけが異星人だと違和感がありますが、全員が異星人だと1時間もしないうちにそれが普通に感じてしまいます。この映画は宇宙の果ての惑星を舞台に、アニメの世界のような環境の中で宇宙人が飛び回るのですが、監督の仕事が素晴らしく、僕は揺れ動く若者の心を描いた青春映画でも見ているような心境でした。糸井重里さんがHPでこの映画のことを”動物映画の良さがある”と書いていましたが、なるほどと思いました。


帰宅すると、文芸派路線の映画しか見ない家内はお金をもらっても見たくないと言うし、恐がりの息子は映画のポスターを見ただけで嫌がるので家族とは話が出来ません。だからこの思いを「独り言」で言わせてもらいます。とにかく2、100円と3時間あったら、ワインを飲むのを1回止めてでも「3D」で絶対見るべきだと思いました。


さて、今月のおすすめワインです。

今回はボルドーで良い物が見つかりました。シャトー・ラ・フォンテーヌ・ド・ロービエ95年、シャトー・ル・トレフォン86年、シャトー・レ・オード・ポンテ92年の3種はお手ごろ価格で熟成した旨味がたっぷり楽しめます。ただ長期熟成をして瓶底にオリもございます、購入後は数日でも休ませてオリを沈めてからお楽しみ下さい。


白はニュージーランドのシレーニ ソーヴィニヨンブラン09年と、ドイツのダインハルト ヘルゴッツアッカー・ハルプトロッケン01年。

普通ニュージーワインは2~3千円しますから、半値に近い価格でこの味わいは立派な物。一方ドイツは私の大好きなリースリング種。ファルツ地方でトップの生産者が造るやや辛口タイプは最高の作柄だった01年産。9年を経て果実味に酸とミネラル感が調和し始め、下手な赤ワインがかすむほど豊かで芳醇な味わいが楽しめます。ぜひ一度、熟成したリースリング種のワインを味わってみてください