今月は久しぶりに車のお話しです。
90年生まれの愛車ルノー・キャトルは今年で二十歳。当然、色々なところにガタが来ています。電気関係では点火系統に問題があるようで時々ぐずり出すようになりました。
さて、たまにはこぢんまりとした温泉にでも、、、と話していると、息子がプール付きの大きな温泉に行きたいと言い出したので登別温泉に行くことになりました。10時過ぎに出発し、問題なく昼前に高速を降り、登別の厚生年金病院を越えて目的の宿まであと数100メートル程の所、急にエンジンがせき込み出したと思ったらストンと止まってしまいました。
その後、セルは回ってもエンジンはウンともスンともいいません。すると家内は「とうとうキャトルともお別れだねえ~」の一言。自動車保険のレッカーサービスに連絡をして、2時間弱で迎えが来ることになりました。電話を受けた方は、地方だと外国の車の修理は難しいので札幌まで運びますかと言われました。登別から札幌までは約130キロ。保険の契約では35キロまでは無料ですが、後は実費ですから5~6万円はかかります。
キャトルを迎えに来たレッカー車は、長い荷台をスルスルと後方に下げながらスライドしてすべり台のスロープのようにセットします。愛車にロープをかけウインチで引っ張りスロープを登らせてから固定すると、荷台を定位置に戻して作業完了。途方に暮れているお父さんの横で、初めてのレッカー作業を見た息子は興奮状態。ところで札幌ではレッカー専門の業者さんが来ますが、今回は室蘭の「ボデーオート菅原」という修理工場の社長さんが来てくれました。荷台に乗せる前にエンジンの様子を見て、確約は出来ないが古い車を得意とする者もいるのでうちで治してみるよと言って車は室蘭に運ばれました。
その後、徒歩10分でホテルに着き、息子は念願の温泉プールです。2時間以上プールと温泉で遊び、夕方になって菅原さんから電話が来ました。不具合は各点火プラグに高電圧を順番に飛ばすディストリビューター。これに付いているコンデンサーが中で断線しているようで、接点をさわるとエンジンが止まったり動いたりするそうなのです。ところが今の車はこのデスビが無く、コンピューター制御のダイレクト点火方式。工場にある車と従業員のも見たがどれにも付いていない。コンデンサーさえあれば直るのだがと言われました。
温泉の夕食でお酒を飲まなかったのは初めてでした。翌朝、宿を出た私たちはバスで室蘭に向かいます。工場に着き整備担当の方に話を聞くと、部品が無いのでコンデンサーを分解してハンダで接点を直してくれたようです。ボンネットを開けると、デスビの横にある3センチ程の小さなコンデンサーが包帯のようにビニールテープで巻かれていました。
こうして行きと同様に高速を通って札幌に無事着き、掛かり付けのルノー札幌に事情を話すと、出先で腕のいいメカニックさんがいる工場で本当に運が良かったですねと言われました。早速、お気に入りのワインを3本菅原さんの工場に送り、家内の思いとは裏腹に、まだキャトルとの生活は続いています。
さて、今月のおすすめワインです。
やっぱり今は爽やかな白ですね。ルイ・モロー シャブリ 08年は果実味とミネラル感が イキイキと舌の上で弾けます。この価格でしたら絶対お得です。
でも少し樽の風味が欲しいという方にはChボーモン・レ・ピエリエール 07年。有名なボルドー産なのにこの価格で樽のニュアンスが楽しめるのは驚きです。
安旨白を毎日楽しみたいという方にはチリ産の白、コノスル リースリングとポルタ シャルドネとポルタ ソーヴィニヨンブラン。チリにありがちなモッタリ感が無く、豊かな果実味と爽やかな酸味が引き締め、スルスルと美味しく飲めてしまいます。暑い夏には最適なワインです。