2018年 4月

今月はちょっと昔のお話。

今年の2月末で、狸小路3丁目のドンキホーテが入っているビルの1階にあった果物店「サン・フルーツ」さんが立ち退きで閉店されました。私が子供の頃、ここはサンデパートという百貨店で、そこの果物店なので「サン・フルーツ」となったのでしょう。そしてワインショップフジヰも、元々は札幌北1条西3丁目にあった果物店「フジヰ食料品店」がルーツです。元は同業者だったこともあって、私はサン・フルーツさんの前を通る度に挨拶をしていました。

1972年の札幌オリンピックと共に出来た、地下鉄南北線と地下商店街。その商店街ポールタウンの開業時に、フジヰ食料品店の支店として入店。始めは果物店として営業し、途中から輸入洋酒の販売を始め、その後ワインの割合が増えて「ワインショップフジヰ」という店名になりました。


私が子供の頃、町には今の様な「スーパーマーケット」は無く、八百屋さん、魚屋さん、肉屋さん等が単独で営業するか、市場(イチバ)と呼ばれる共同店舗に入って営業していました。北1条のフジヰは、1階が果物を中心に食品類、お菓子、酒類を販売し、2~3階は「パーラーフジヰ」の名でレストランを営業。4階は住み込みの従業員さん達と共に私達家族も暮らしていました。

うちの家族は両親と、私と弟の4人で六畳一間。タンスで狭くなった部屋に、毎晩、家族の布団を敷くだけでギリギリでしたが、住み込みの従業員さんは大部屋に何人もが狭いスペースの中で暮らしていました。


さて今の商店は、全国チェーンのスーパーが多くなり、個人商店はどんどん減っていく一方。サン・フルーツさんはビルの立ち退きで閉店されましたが、店主のお父さんはここに新しいビルが出来ても、家賃が高くなって入れないとぼやいていました。当社の得意先の飲食店さんでは、サン・フルーツさんからレモンや、果実類を買っている店が多かったので、この界隈で再び営業して欲しいと願っています。


さて今月のおすすめワインです。

仏ボルドー地方からは、レ・フィエフ・ド・ラグランジュ09年産。メドック格付け3級のシャトー・ラグランジュのセカンドワインです。115haを所有し、収穫は手摘みで行い、ステンレスタンクで15~25日間発酵後、新樽を25%使用して樽熟成を行います。深みのある赤色で、ブラックカラント、スパイス、タバコ、チョコレートの香りを感じ、肉厚で長い余韻が楽しめるワインです。メーカー希望小売¥5.200が特別価格で限定入荷しました。しかもグレートヴィンテージの09年は間違いなく買いでしょう。

同地区の白は、グラーヴ村のクロ・フロリデーヌ・ブラン14年。1982年には僅か2haの畑を所有するにすぎなかったこのシャトーをボルドー大学醸造学部教授ドゥニ・デュブルデュー氏と夫人が拡大し、現在は31.9haを所有します。樽の香りとミネラルがバランス良く合わさったワインで、同価格帯のブルゴーニュを買うより満足感があります。定価¥4.150が特別価格でのご提供です。

同一オーナーでブライ地区のCh レイノン ソーヴィニヨン・ブラン15年。白ワインがお好きな方、このレイノン白もとってもお勧めです。木の芽を思わせる香りと辛口なのに蜂蜜を思わせるふくよかさ、春野菜やゆずの風味を利かせた魚介にとっても良く合います。一昨年に亡くなられたドゥニ・デュブルデュー博士の心意気をそのまま継承しています。


次はブルゴーニュ地方から、ドルーアン社のモンタニー村の白13年。メゾン・ジョゼフ・ドルーアンは1880年に古代ローマ要塞の内側のボーヌ村に創立されたワイナリーです。130年以上もの間、家族経営にこだわり、頑なに創業当時から受け継がれるテロワールへの信念を守り、「エレガンスとバランス」を追求し続けています。モンタニー村のシャルドネ種は、活き活きとした柑橘系果実の味わいがありながらも、まろやかな厚みもある凝縮感を楽しめます。フレッシュでチャーミングな果実味のある、バランスのとれたワインです。

同じブルゴーニュから、ミュザールのサントネ村のピノ・ノワール赤96年。ミュザールは、サントネ村の歴史あるドメーヌです。しかもこちらの赤は、22年も熟成した、村名付きブルゴーニュとしては破格のお値段。熟成香の、きのこや枯葉のような香りが広がります。飲み心地は少し枯れ始めていますが、味わいは複雑です。熟成したワインがお好きな方におすすめです。


南仏からは、アンドレ・ブリュネルのヴォークリューズ地区の赤。この生産者はシャトーヌフ・デュ・パプの最もエネルギッシュで、力量のある生産者の一人です。土壌は出来るだけありのままで、たまに使う肥料はオーガニック。土は、年4回掘り返し、全ての畑で除草剤は使っていません。問題がなければ、銅などの農薬は全く使いません。グルナッシュ種主体で、スパイス感と熟した果実味が楽しめる超コスパワインです。

北部のアルザス地方からは、クザヴィエ・ヴァイマン ミノリ リボ・ミックス14年。アルザス自然派を代表するクリスチャン・ビネール氏とのコラボで造られた日本限定の逸品です。華やかなライチと柑橘の香り、旨みの乗ったふくよかな果実味が食欲をそそります。3品種のブレンドによる味わいがバランス良く、和食全般に合わせられる味わいです。


イタリアからはラ・ビアンカーラが造るサッサイア IGT ガルガーネガ・デル・ヴェネト 16年。人気が高く入手困難となっているイタリアの自然派ワインの白です。人為的介入を極力抑え、無施肥による有機農法を実践し、すべてのワインを野生酵母で発酵しています。今回入荷のサッサイアは、ガルガーネガ種100%(ヴィンテージによってブレンド有)で酸化防止剤無添加タイプ。タンクの上澄みの部分から造られた、きれいでピュアな果実味と旨味が楽しめます。

トスカーナ地方の赤ではポリツィアーノ家のロッソ・ディ・モンタルチーノ15年。創業1961年、現オーナーのフェデリコ・カルレッティ氏は二代目を担っています。農学を修めた後、北イタリアのワイン産地での経験を経て、1980年にポリツィアーノに入社。最高品質の葡萄を収穫する目的のために、最適な土壌やミクロクリマを求め、クローンを厳選し、最適な植樹のレイアウトを施し、剪定法を研究しました。ロッソ・ディ・モンタルチーノは、チェリーやベリー系の豊かな香りに、ホワイトチョコレートやローストされたコーヒーのニュアンスが感じられます。程良く濃さのある、飲みやすいワインです。

南部ラッツィオ州からはファレスコ社テルース ロッソ・ラッツィオ15年。太陽燦々と輝くイタリア・ラッツィオ州からシラー種で造られたスパイシーなワインです。シナモン、ナツメグなど香り系のスパイスに、デーツなどドライフルーツを思わせる凝縮感。これからの行楽シーズンにはもってこいのワインです。


近年人気のスペインからはナヴァラ地方アスル・イ・ガランサ社アブリル・デ・アスル・イ・ガランサ16年。スペイン北部のナヴァラ地方でビオロジック栽培から生まれたコストパフォーマンスの高い赤。ワイナリー名の「アスル・イ・ガランサ」は、「アスル」はスペイン語で青、 「ガランサ」は、輝きのある深い赤色を意味し、強い日差しと乾燥した空気によって際立つ強烈な空の青さと、美しくテロワールが表現された果実味豊かな赤ワインの色を合わせて名付けられました。春のすがすがしさを表したかのような「アブリル(4月の意)」と名付けられたこのワインは、まさに春の陽気の中で楽しむのにぴったりの赤ワインです。


近年、地味に人気が出てきたオーストリアからは、ブルゲンラント地区のマインクラングがピノ・ノワール種で造る赤16年。デメテルの認証を受けたビオディナミ農法で育てられたピノ・ノワールの赤。ブルゴーニュの高騰が著しい中で、ピノ・ノワール好きには嬉しい価格帯であり、果実味がきれいで、酸味、タンニンのバランスが良く、純粋に果実の旨味が楽しめるお買い得感のあるピノ・ノワールです。


今注目のポルトガルからは、ドウロ地区モンテ・カシュカシュのレゼルヴァ・ブランコ 14年。地葡萄のラビガト種100%で造られたふくよかでリッチな味わいの白。口当たりは滑らかで、洋梨、アプリコットなどの熟した果実味に程よい酸味があり、 フレンチオークの上品な樽の風味が広がる中ですっきりとしたミネラル感がアフターまで続く、この価格では驚きのパフォーマンスです。輸入元終売により、希望小売価格1,900円が特別価格で入荷しました。


ルーマニアからは、デアル・マーレ村のヴィル・ブドゥレアスカが造るヴァイン・イン・フレイムのシャルドネ種17年。今注目の東ヨーロッパのルーマニアで造られた、しっかりとした樽感が感じられるシャルドネ種の白です。ここはルーマニアの伝統と最新のワイン技術の融合により、安価で上質なワインを生産するワイナリーです。トロピカルな厚みのある果実味と、オーク樽が合わさりニューワールドを思わせるようなリッチな味わいに仕上がっています。


次はハードリカーから、英国からキングスバリー社ヴィクトリアン・ヴァット・ジン。ジンの味わいを決める中心軸は何と言ってもジュニパー・ベリー(ネズの実)。贅沢にもそのジュニパー・ベリーを通常の2倍以上使用し、シングル・カスク(1タンク分)で仕上げられたジンです。そのため生産本数は346本、またこのジンがリニューアルするため今回のラベルでの出荷は最後となります。大きな声では言えませんがラベルが変わる時は味わいも変わる時が多いです。この貴重な逸品をお見逃しなく。


当社はワイン主体ですが、清酒も扱いはございます。地元、札幌の千歳鶴で純米生うすにごり。札幌の老舗酒蔵、千歳鶴が造る季節限定の生酒です。明治五年の創業以来、女性が初めて杜氏となり、千歳鶴は転換期を迎えています。6代目杜氏となる市澤智子さんが酒造りに加わったことで新たなラインナップも増え、このうすにごりも誕生しました。従来のものとは異なる爽やかさと旨味が加わることで味わいに広がりが生まれています。ワイングラスでお飲み頂くと色調、香り、味わいをより楽しむことができます。

食品ではスペインのサンセホ・ホットチョコレート。このホットチョコレートはスペインの高級デパート『エル・コルテ・イングレス』等で販売されているそうです。スペイン旅行で味わった本場の味を再現出来ます。キッチンに飾っておきたいインスタ映えする可愛い缶です。ココア・ドリンクだけではなく、お菓子作りの材料としてもおススメです!


最後はワイン・アクセサリーで、コルカー。現物をお見せできないのが残念ですが、コルク栓に付属のピンを指して、可愛いマスコットに仕上がります。とあるワインバーでは、手持ちぶさたのお客様にコルクと、このコルカーをお渡しして、仕上げていただくそうです。マスコットが仕上がるにしたがって、お客さまも笑顔に!コミュニケーションツールとしてもお使いいただけます。


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