2021年 3月

昨年の春、家内がホームセンターで三千円台の格安テントを買った事から、我が家のキャンプが始まりました。春から9月末まで6回、場所は札幌近郊から、遠くは道東の屈斜路湖(クッシャロコ)まで行きました。

理由はもちろん楽しいからです。青空の下でゆっくりと飲むビールは格別ですし、日が沈み、焚き火と共に味わう食事とワインは、家のホットプレートで食べる焼肉とは全然違います。この為なら、テントや炊事用具、寝袋等を運び、翌日に撤収する手間も気になりません。

すると家内は、2月の連休で冬キャンプに行こうと言い出したのです。でも我が家のキャンプ装備では、翌朝には凍死でしょうと言うと、ニセコ・真狩村の「焚き火キャンプ場」は、灯油ストーブ付きのテントに、暖かい寝袋と毛布・枕がセットで、夕食と朝食付。食器類も無料貸出しで、3月までは一人9,000円弱だと言うのです。

僕らは職業柄、ワインとグラス、チーズとパンは持って行きましたが、何も持たずに身一つで行って、キャンプ体験が出来て、後片付けも不要でした。家内は冬も焚き火がしたいと言い出し、センターハウスで薪を一束(700円)買うと、焚き火台、マッチ、焚き付けを渡され、無事火も起こせて焚き火体験も出来ました。ただ、火に手をかざしても外は正直寒かった。

食事はテント内で食べます。夕食は雪見鍋で、スタッフの方がカセットコンロと鍋、食器類をテントまで持って来てくれます。持参したワインは、三笠・山崎ワイナリーのピノ・グリ2019年。ふくよかなコクと、爽やかな酸味が調和した味わいは、鶏肉と野菜のお鍋にピッタリでした。このお鍋に入っていた豆腐がとても美味しかったので聞くと、真狩豆腐工房の「すごい豆腐」という商品でした。

翌朝、うちのスタッフのお土産用に買いに行くと、湧水がガンガン出ている水汲み場の横にこの豆腐屋さんはありました。車にあった大、小、2本のペットボトルに湧水を汲んで飲むと、澄んだ味わいで確かに美味しい水。当然、この水を使って作られたお豆腐も美味しいわけです。

この水汲み場には車がどんどん来ていて、僕ら以外は皆さん大きなペットボトルを20~30本も汲んで車に積み込んでいました。また、今回のテント1泊プランには、近隣温泉のチケットも付いていたので、初めての京極温泉に1時間半ゆっくりと浸かり帰路に就きました。

では最後の結論、今回の冬テントを皆さんにお薦めするかどうか。実は同じ日、僕ら以外に二組の若いカップルも宿泊されていました。僕らは広さ7畳程の4人用テントでしたが、その二組はドームテントと言う宇宙ステーションの様な大きなテント。こちらは寝袋ではなく、テント内にはソファーやテーブルと共に、大きなダブルベッドが2台ドーンと設置されていました。中の様子は、まるでホテルのスィートルームの様なお部屋です。興味がある方は、真狩村の「焚き火キャンプ場」で検索してください。

冬に快適なのは温泉旅館でしょうが、非日常を体験したい方にはここの冬キャンプをお薦めします。冬の夜、ウイスキーやブランディをチビチビ味わいながら、焚き火を眺めるのがカッコいいと思う方にお薦めします。