< 2023年12月 店主の独り言 >

 今月は今話題の「ゴジラ」のお話し。

 私は1959年生まれ。最初のゴジラの時は生まれていませんが、テレビのウルトラQ、ウルトラマンといった怪獣物は再放送ではなくリアルタイムで見ていました。子供だった僕の知っているゴジラは宇宙から来た怪獣をやっつけ地球を守る味方という位置づけでしたが、僕も知恵が付いてくるとゴジラが「寅さん映画」のシリーズのように感じられて見るのを止めてしまいました。

 その後、アメリカの「スターウォーズ」や「未知との遭遇」を見てからすっかり日本映画は見なくなりましたが、1995年、新シリーズのガメラ1を友人と一緒に観て、子供だましではなくリアリティのある怪獣映画の出来に驚きました。その新ガメラ1、2、3、は全て良く出来た映画でしたが、特に「2」は札幌が舞台。「水曜どうでしょう」の鈴井さん、大泉さんがちらっと出ており、2023年11月末にススキノ交差点にオープンした「ココノ ススキノ」の場所に元あったデパート「ヨークマツザカヤ」の建物に怪獣が巣を作るという設定で、札幌の地下鉄や建物が沢山出て来ます。

 ストーリーや映像がしっかり作られている新ガメラの後に驚いたのが、2016年の「シンゴジラ」でした。今、ゴジラが出現したら日本の社会は対応に追われて後手後手になる。まさに東日本大震災の状況をゴジラに置き換えたような内容は、ガメラを超えるメッセージ性のある内容でした。そのゴジラにとって金字塔とも言える出来の「シン」の後に、満を持して製作された2023年11月公開の「ゴジラ-1(マイナス・ワン)」。一応は家内に一緒に観に行くかい?と聞きましたが、当然断られて私は友人と共に観に行きました。そして「-1」の出来も素晴らしかった。

 「シン」と、「-1」は監督が違うので、スタイルはかなり異なります。僕の印象では、怪獣映画のジャンルでは「シン」が今もトップだと思います。でも、怪獣が出ている娯楽大作映画としての出来は「-1」が勝っていました。「シン」は現代の行政や政治家に対する疑念が根本にあり、その無能さをゴジラがあぶり出し、「-1」は登場する一人、一人、普通の人達が、与えられた場所で力を出し合い、協力しながらあのゴジラに向かって行く。怪獣映画は誰が見ても感動するとは言いませんが、僕は気合の入った怪獣映画はやっぱり見たくなってしまいます。