今月は親バカのお話。
2020年4月から調理師として働いている息子は、拘束時間の長い飲食業界で何とか1年を迎えることが出来ました。先日、私が一人残業中に息子から連絡が来て、前の料理長が独立するので、今の料理長と息子が一緒に食事に行くことになり、お祝い用のワインを今から買いたいとの事。普段の営業中と同様に、息子から好みや予算を聞いて何点か選び、ワインの説明をします。
閉店後で他に誰もいないので、好きなCDを少し大きめな音量で聞きながら品選びをしていました。そのうち、多分、録音時にベースの音を強めにしたせいで、少し低音が暴れて聞こえる部分があったので、私はアンプの音質調整で低音を削って再生した所、それが息子には驚きだったようです。
もっと大型で、過入力にも対応できるスピーカーであればいいのだが、与えられた環境の中でいくらかでも良い音で再生したいから調整すると伝え、元の状態と、低音を削った時の音とを、息子相手に比較を行いました。昔、自分も中~高生の頃は、低音ドンドン、高音シャリシャリの派手な音が好きだったけど、こういった音は飽きちゃうよと言うと、少し理解してくれたようです。その時の息子は少し憧れの眼差しをもって私の話を聞き、まるで映画の親子のワンシーンの様でした。
普段、家に居る時は親とは話さず、自分の部屋でスマホを触ってばかりですが、こうして共通の話題で息子と話していると、親冥利に尽きる程に嬉しくなりました。コロナ禍で、経済的には厳しい状況ですが、久しぶりの息子との語らいで家族から新しい力をもらいました。