今月は私の仕事の話。
私はワインショップフジヰの社長ですが、実は札幌中(ナカ)地区の酒小売組合の理事長でもあります。私の親も組合の役員をしていたので組合費は払っていましたが、自分の仕事だけで手いっぱいだった為に組合の集まり等は不参加でした。しかし数年前、同業大手の「リカーズかめはた」の社長さんから、そろそろ酒小売組合の仕事も手伝ってくれないかと頼まれ、逆らうことも出来ずに役員になりました。その後、中組合前理事長のムラオカ食品・浜井社長から、「私はお酒の販売で長く営業させていただいたので、酒業界に恩返しをする気持ちで組合の理事長を引き受けた」と伺い、私も業界への恩返しと次の世代に引き継ぐ為に、理事長を引き受けました。
今の酒小売免許は申請を出せば、ほぼ自動的に下りますが、昔は条件が厳しくて簡単に販売免許はもらえませんでした。そのような特権的な免許制の中で同業者の組合が出来、会費を積み立てて慰安会等を行っていたようです。しかし現在、販売免許は誰でも取得が出来、家庭用ビール販売の大半を占めるスーパー、コンビニの多くが組合には加入しないので、組合員の多くは古い酒屋さん主体になっています。当然、組合員数は減り続け、現在の酒小売組合の理事長には特権や恩恵は全くありません。組合としては地元の税務署や警察署と共に「飲酒運転防止」、「未成年の飲酒防止」等のキャンペーンを毎年行っています。
さて札幌の酒小売組合は中と東、西、南、北、5組合があり、この5組合を束ねる協議会会長は人望が厚い北組合「銘酒の裕多加」の熊田さんでしたが、2023年9月にご病気でお亡くなりになりました。新会長は南組合の山田理事長が引き受け、新体制に向けて動き出しています。札幌の酒業界は酒小売組合の酒屋さんと、「リカーズかめはた」さんの様な大手の業務用酒販店の両面で進んでいます。また世代交代や新規参入もあって、酒組合内にある青年部は積極的に活動をしています。私が理事長を続ける間で、何か多くの酒屋さんが興味を持ってくれるような事が出来ればと思いながら私は会合に参加しています。