< 2024年 7月 店主の独り言 >

 6月に妻と共に安平(アビラ)町に行って来ました。

 当社で扱う「いぶりナッツ」の生産者「スモークアップ・ジャパン」さんへの訪問がメインです。この会社は「電界風味添加装置」という機械を開発、販売する会社ですが、この機械で出来る燻製のデモンストレーション用に、ゆで卵やナッツを自社で燻しています。普通、機械の販売でしたら、展示会やイベント会場でその卵やナッツをタダで配って販路を広める所を、それぞれ「かしわのたまご」、「いぶりナッツ」と名前を付けて販売もしているのです。このサンプル品が一般の食品メーカーの物より良質で商品力が高いので、当社でもここのナッツ類を扱っています。

 ナッツやゆで卵は沢山のメーカーから様々な燻製した商品が出ています。通常は燻製室の下部でチップを燃やし、熱で燻した風味を食品に付けますが、ここでは低温にしたチップの煙を電子の力を使って短時間で食品に吸着させることで、食品に熱がこもらずに燻製が出来ます。ですから黄身が半熟のゆで卵をその状態のままで加工でき、マヨネーズなど液状の物でも燻製に出来るそうです。今回伺ったのは、良質な商品を造り続けているこの会社の秘訣が知りたかった気持ちがありました。会社で機械担当の河合さんと社長の小坂さん、お二人に話を伺いました。河合さんは電気や機械に詳しく、小坂さんは味わいの要を担っていて、私の印象ではワインショップフジヰの社長と専務の様に性格の違う二人が協力して上手くいっている感じがしました。

 その後、お昼はお薦めされた地元の名店、「そば哲・遠浅店」へ。大食の僕が蕎麦屋さんに行くと、いつも頼むのは一人で「もりそば」と「かけそば」のダブル。ここは特に麺が引き締まって美味しかったので、冷たいもりそばがおすすめです。そして食後は安平町の鹿公園に行きました。園内は丘や池があって多少標高差もあるので、散歩をしても景色に変化があります。広い公園を奥に進むと、小学校のグランド半分程の広さに鹿が15頭程暮らしていました。札幌の公園の多くは平地にあって歩いていても変化が乏しいのですが、ここは森の中にいるようで気持ちが良かったです。他にも「あびら道の駅」には本物の蒸気機関車D-51が、電気機関車や貨物列車と共に展示してあります。札幌から車で1時間半弱、お蕎麦を食べて、公園で散歩し、道の駅で「かしわのたまご(燻製卵10個1,500円)」をお土産に買うコースはいかがでしょうか。