< 2025年 5月 店主の独り言 >

 私もたまにはお得意先の飲食店に行きます。

 4月に家族と「べつみや」さんに伺いました。ここは別宮(ベック)さんご夫婦のお店ですが、誰もが漢字を見て「ベツミヤ」と呼ぶ為、店名は間違った読み方の「べつみや」にしたそうです。ここはお手頃な料金で普段使い出来るイタリアンかビストロといったお店で、この日もそら豆とホタテの前菜から、鴨肉のステーキまでコース料理を堪能しました。所で家内は昨年からネット等でじわじわ話題になっている4毒抜き(小麦、植物油、砂糖、乳製品)をしている為、予約時に家内はグルテンフリーなのでパスタは無しでリゾット等でお願いしました。すると自家製パンも家内のは米粉で、僕と息子は小麦と別々のパンを用意してくれました。

 その「4毒抜き」とは東京の歯科医・吉野敏明氏が提唱しており、検索すれば色々出て来ますのでご興味ある方はご覧下さい。さて話は戻って「べつみや」さんのお話、このお店が昨年開店した後に美男美女のお二人に玉のような赤ちゃんが生まれました。奥様は生後2ヶ月ぐらいからベビーベットをお店に持ち込み、赤ちゃんと共に仕事を始めたそうです。伺った時も奥様は赤ちゃんをおんぶ紐で抱っこした姿で、料理やワインをサービスしていました。

 お店の運営と赤ちゃん、お二人にとってはどちらも譲れない大切なもの。方法も色々あるでしょうが、お二人が選んだのはお店での子育ての両立。奥様がいた約3時間、赤ちゃんは駄々をこねることなく寝ているか笑っていました。今日は特別機嫌が良いのですか?と聞くと、店では毎日とてもいい子ですが、家に帰ると急に駄々をこねて泣き始めるそうです。皆さん驚きませんか?生後7ヶ月の赤ちゃんが今いる場所は職場か、家か、理解しているというのです。自営業だからこそ出来る事ですが、両親が働いている姿を見ながら成長するお子さんは幸せだなぁと思います。

 そして全ての子どもは両親の愛の結晶ですが、国や社会の宝物でもあります。ですから育てるのは両親や身内だけではなく、周りも出来る範囲で子育てに協力するのが務めでしょう。この日、美味しい料理とワインを味わいながら、生まれた家庭環境はそれぞれでしょうが、どのお子さんも各家庭で健やかに育って欲しいと思わずにはいられませんでした。そんな訳で「べつみや」さんの食事は私にとって味わいを超えた感動を体験出来ました。このお店には〇シュランの星よりも輝く希望を感じました、ごちそうさまでした。