2006年 9月、10月

まずは、このフジヰニュースが遅れ今回9~10月合弁号となってしまいました。お待ちいただいていた方には御迷惑をお掛けしてすみませんでした。

さて独り言です。現在我が家のお米は白米ですが、一時期妻の健康志向から玄米になったことがありました。
私は好き嫌いはない方なので初めのうちは難なく食べられたのですが、毎日続くと何故かげんなりして来ました。
 
私にとってお米は、おかずを食べた後に口の中を洗う水の様な所があって、玄米だとその洗う水が濁った感じがしてどうもダメなのです。その時は必死の思いで妻に頼み、白米に戻してもらいました。

今年も家内と息子は8月一杯実家に帰っており、私は独身生活。妻の何度かの帰省を経て、私もたくましくなりました。コンビニ弁当から、お米を炊く事を覚え、8月中は1日も欠かさず弁当持参です。もちろん、おかずまで作れるテクニックはなく、スーパーのメンチカツと、野菜の入った魚のすり身の揚げ物が定番メニューです。

共に揚げ物なので野菜も取らねばと思いキャベツの千切りをしていましたが、切るのが面倒なのと昼にはパサパサになってしまいます。そこでキャベツの葉を一枚剥がし手で5~6センチにちぎり、おかず用タッパに何枚か敷き詰めて上から酢を少量かけます。その上にメンチカツをのせて蓋を閉めると、キャベツはみずみずしくタッパもカツの油が付かないので洗うのが楽な事を発見しました。

こうして毎朝タイマーで1.3合のお米を炊き、朝食の納豆ご飯と弁当を作っていた所に問題が発生しました。お米の残量が減ってきたのです。台所の下を探しましたが、あとは残っていた玄米しかありません。
そこで考えついたのが、1合の白米に0.3合の玄米を加える増量作戦です。さらにご飯の上に白ゴマをかけると見た目にも玄米が目立たなくなりました。しかし何よりも不思議なのが、あれほどイヤだった玄米ですが必要に迫られ、自分で炊事をしてみると難なく食べられるようになったのです。

必要は発明の母と言いますが、自炊は低レベルであっても様々な発見が出来るのです。そして来春の妻の帰省時には、次のチャレンジでおかず作りでしょうか。

さて今月、私のお勧めワインはジャン・ミッシェル・ギュイヨン氏が造るジュヴレシャンベルタン村の1級畑で02年産のジャン・ミッシェル・ギュイヨン ジュヴレイ・シャンベルタン 1er クロ・プリュールと、99年産のジュヴレイ・シャンベルタン 1erレ・シャンポネです。

ブルゴーニュ地方のピノノワール種にとって02年と、99年は共に素晴らしい作柄の年。4年前の02年は今も新鮮な果実の風味がたっぷりですが、多くの99年産は7年を経て若い果実味が落ち着き、若い時に持っていた濃さ強さは衰え始めています。

この状態で飲むと果実味は思った程強くなく、熟成した旨味はまだ少ない為に味わいが閉じた印象を受けます。ただ、もう2~3年程待つと99年産は熟成香が開いて来て、果実味が減った分を補ってくれるのです。同様な例が現時点で飲む96年産のボルドーワインで、濃さが落ち着いても旨味がのってこなく「今、閉じている」と言われる事が多いのです。

このジュヴレイ・シャンベルタン 1er クロ・プリュールは99年ですが、元々の果実味が凄かったらしく今も豊かな果実味があって閉じた印象がしません。多分、あと3年もすると閉じるのかもしれませんが、今も02年と同様に楽しめるのは驚きです。

もう1本は南仏コルビエール地区のシャトー・テルサック03年。南仏と言えばグルナッシュ種が有名ですが、最近は果実味豊かなシラー種の比率が増えて柔らかい味わいのワインが増えてきました。そんな中このテルサックは、グルナッシュ種のスパイシーさを全面に出した男酒で、私は塩、コショーだけで焼いたシンプルなステーキが食べたくなりました。