今月は小学校5年生になった息子の話。
息子は日本ハム、稲葉選手の大ファン。その稲葉選手を夢見て、4月末から近所の少年野球チームに入りました。このチームは選手数が少ない為に、背番号は入団順に決まるシステム。
1日体験後に入団希望を伝えると、14人目の部員だったらしく翌週には背番号14番のユニフォームが貸し与えられました。因みに稲葉選手の背番号は41。その逆の14番になったと、息子は大喜びでユニフォーム姿の自分を鏡で何度も見ていました。
強豪他チームでは部員数が多く、6年生になっても背番号をもらえないお子さんがいるそうですが、このチームはこぢんまりとした家族的なムードで、おっとりタイプの息子も気に入ったようです。
さてユニフォームは借りましたが、今まで使っていたグローブもバットも軟式野球協会の規格品ではないそうで、スパイクシューズと共に買い揃えなければなりません。規格品で選ぶと、用具はそれぞれが1万円以上になります。しかし愛する子供が心身共に成長できるのなら、親は赤提灯に寄るのを我慢します。
通常は近所のグランドで練習なので徒歩で参加できますが、試合となると親が交代で車を用意して球場まで子供達と用具を運びます。家内は私への牽制なのか「私は(マニュアル・ギアですぐ故障する)前の車は運転できなかったけど、国産・オートマになって私でも送迎が出来てホントによかった」と何度もつぶやいています。
野球の練習は毎(土)(日)の朝から夕方まで。私は日曜勤務も多くて練習の見学も出来ませんでしたが、先日初めて車の当番と共に参加しました。7:30集合、9:00より試合、10:30まで奮闘しましたが、コールド負けで試合終了。その後は30分の昼食を除いて3時過ぎまで練習。
息子は試合経験もなく、入団したてですから当然補欠。しかしこの日はメンバーが12名しかいなかったので、息子は打者のバットを下げたり、ファールボールをタオルで拭いて審判に渡したり、1,3塁コーチとして立ったりと、補欠でもベンチで座っている暇はありません。
家で息子に何か用事を頼んでも面倒がってなかなかしてくれなかったのに、グランドでテキパキと雑用をこなす息子の姿は親にとって驚きでした。運動音痴の私と家内の子供ですから行く末が稲葉選手とは思いませんが、家庭では教えられなかった何かを息子は野球を通して学んでいるようです。
そして今月のオススメワイン。
今月は熟成した飲み頃ワインが多く見つかりました。ボルドー・カスティヨン地区からはシャトー サント・コロンブ04年。コンサルタントはミッシェル・ロラン氏ですから、肉付き豊かなメルロ種の特徴と樽からのヴァニラ香が8年を経て上手く調和しています。どなたにも安心してお勧めできる、低価格の飲み頃ボルドーです。
次は同じボルドーでも甘口の貴腐ワイン、ソーテルヌ村のシャトー・サンミッシェル07年250ml。私自身、食後に甘いワインを少し飲みたいなと思っても、750mlは最低でも5~6人いないと開けられません。ところがこの貴腐ワインは250mlという珍しい小瓶。少人数でもこのワインとチーズがあれば、食後の一時がさらに幸せな気持ちになるでしょう。
ブルゴーニュ地方からはラ・トゥールのブルゴーニュ赤99年。ピノノワール種にとって作柄の良かった99年産がこの価格です!しかも、あえて樽を減らして多くをタンクで熟成させた為に、酸化や枯れたニュアンスが無く練れた果実味が豊かに広がります。古酒の入門には最適の1本です。
古酒といえばスペイン、ティエラ・セレナのテンプラニーリョ・リゼルヴァ03年。大樽と小樽の両方を使って熟成させた味わいは、ココアやヴァニラの風味とふくよかな果実味が調和しています。この価格で飲み頃ワインが見つかるのは世界中でスペインしかないでしょう。
最後は地元北海道・三笠市の山崎ワイナリーの新ヴィンテージ。ケルナー種の白とバッカス種の白、ツバイゲルトレーベ種の赤は共に11年産ですから、フレッシュではつらつとした味わい。
一方ピノ・ノワール種09年と、メルロ種10年は8~9ヶ月間樽熟成させており、果実味と木樽の風味が楽しめます。タンク熟成の11年産も、樽熟品もメリハリのある味わいで、今飲まれると爽やか風味で美味しく頂けます。あと1~2年冷暗所で熟成させると、酸味が丸くなりこなれた味わいになってきます。