奥手な私は(笑)、39歳でやっと結婚が出来、今56歳ですが息子はまだ中学2年。
そんな訳でまだまだ元気に働かなければなりません。
そこで昨年から週1回の休みに、豊平川の河川敷で始めたジョッギング。
自宅から河原に降りると一条大橋なので、そこから幌平(ホロヒラ)橋まで片道約2キロ半を走り、
中島公園に出て公園をゆっくり歩いて1周し、また幌平橋から市条大橋まで走っていました。
週1回の運動で汗を流すのは爽快なのですが、周りから膝に負担がかかるので走るよりは
「ウォーキング」が良いよと言われ、 今年からは腕をよく振りながら早足で歩いています。
ウォーキングで幌平橋に着くと、河原から中島公園に入り鴨々(カモカモ)川に沿って散歩をします。
公園をゆっくり1周すると、地下鉄幌平橋駅1番口の手前に公園管理事務所があります。
ここは昔STVが寄贈したという50メートルの競技用屋外プール(1996年閉鎖)がありました。
ここのプールの深さは端だと1.4メートル程あり子供は入場禁止。
子供の歓声が無い大人の社交場でした。
夏場2ヶ月程の営業でしたが、設備が古い事もあって料金は1日200円位だったと思います。
公園付近にはススキノで働く方も多く暮らしているので、
特に平日はホステスさんや怖いお兄さんが多く独自の雰囲気でした。
泳いでいる人は少なく、プールサイドで肌を焼いている人ばかり。
20年以上前、毎晩ススキノ交差点角の屋台で甘栗を炒っていた日焼けしたお兄さんも
ここのプールの常連で、プールサイドでコンガの練習をしていました。
友人の話では、中島スポーツセンター(2000年閉鎖)で相撲の札幌場所が開催されている時は、
おすもうさん達が中島プールで泳いでいたそうです。
さて、今はない施設の話だけではつまらないので、最近の中島公園のお話を一つ。
雪印乳業が寄贈した天文台が立つ岡田山と、キタラ・ホール北側との間にある切り株をご存じでしょうか。
直径が50センチ程あるその切り株は、よく見ると函館の方が欠けてはいますが北海道の形をしています。
私も友人からこの話を聞いて探しましたが、案内板が無く見つけるのは少々難儀しました。
休日に中島公園でゆっくりと過ごすのが楽しいと思えるのは、私も年を取ったという事なのでしょう。
皆さんも中島公園でなくても、ご自宅のそばで心休まる場所を探してみては如何でしょうか。
今月のお薦めワインです。
北海道からは余市のオチガビ・ワイナリーのケルナー14年。
創業2年目となり手慣れて来たのでしょうか。13年とは明らかに異なり、完熟感があります。
天候だけでなく、ワイナリー全体が良い形で運営できていると思わせる仕上がりです。
同じく赤のツバイゲルトも14年は良い仕上がり。
熟した風味と共に、短期間の樽熟成が、味わいにまとまりをもたらしたのでしょう。
三笠・タキザワ・ワイナリーからは、長沼町産コックス・オレンジ・ピピン種のリンゴを主体に造られたシードル。
葡萄よりも糖度が低いリンゴでは軽くシンプルな味わいになりがちですが、
このシードルは果実感と旨味が充分にあり、完成度の高いシードルです。
奥尻ワイナリーからは、ピノ・ノワール・ロゼ14年。
同じ葡萄で赤ワインを造り、樽熟成でもすればもっと高い商品になると思いますが、
あえてロゼに仕立てて価格も控えめの設定。
こればかり売れては会社も困るとは思いますが、これはお得なワインといえます。
千歳ワイナリーからはケルナー辛口14年。
作柄の良かった14年らしく、完熟感と爽やかな酸味が溌剌としたスタイルで、ケルナー種の典型のような味わいです。
札幌の藤野ワイナリーはキャンベル種からの辛口ロゼ・スパークリングワイン。
アルコール発酵後に二次発酵と熟成を約半年経て、フレッシュな果実感が落ち着いて熟成旨みが開いて来ました。
かつお出汁を使ったお惣菜に寄り添う、北海道の薄旨系ワインです。
今月もボルドー地方に良品が多く見つかりました。
サン・ジュリアン村からはシャトー・グリュオ・ラローズ08年。
9、000円近い高級品ですが、今の相場は楽に一万円を超えています。
評価の高いこのシャトーが3割程安いこの価格ですから、
10年以上先の記念日に向けて熟成させてみるのは如何でしょうか。
ムーリ村のシャトー・ムーラン・ナヴァン05年。
素晴らしい出来の05年が10年を経て、そろそろ飲み頃に入って来ました。
今ですと果実感と熟成感の両方が楽しめますが、
古酒好きの方にはもう数年待てば、枯れ始めた味わいになってくるでしょう。
さて食事の途中で、もう少し赤ワインを飲みたいと思う時がありませんか?
新たに750mlを開けるには気が引ける時に、このハーフサイズはいかがでしょうか。
オー・メドック地区のシャトー・ジロンヴィルのハーフ10年。
作柄の良かった年らしく完熟感とタンニンがたっぷりあり、一口目からボルドーの美味しさが楽しめます。
次はメドック地区の銘酒、シャトー・ポタンサックのセカンド・ワイン。
天候の良かった09年産だけに瑞々しい果実味がたっぷり。
熟成香は開いていなくても、この時期の溌剌とした味わいも大変魅力的です。
今月は2、000円以下でも良品が見つかりました。シャトー・ラ・マロティーヌ赤は最高の年10年産。
完熟葡萄を潰して瓶に詰めたようなリッチな味わい。
シャトー・ヴュー・ジョルジュはボルドーでは珍しい有機栽培で05年産。
暑かった05年らしい豊かなタンニンが果実味と調和してきました。
シャトー・デュ・ピュイ・フォール04年。
タンニンが強かったこの年も11年を経て、こなれ始めて味わいにまとまりが出て来ました。
ボルドーの最後は白。シャトー・ヴァランドローのオーナー・テュヌヴァン氏は、
サン・テミリオン村の自社畑にブルゴーニュ地方の葡萄シャルドネ種を少量植えました。
当然シャルドネ種はこの地方の認定品種ではない為、
産地名は名乗れず格下の「ヴァン・ド・フランス」規格になりました。
このテュヌヴァン氏のいたずらの様なワインは年産たったの480本。
ロマネ・コンティですら年産6,000本ですから、
マニアにとっては喉から手が出そうなほど貴重なワインです。もちろん、味わいも完成度の高い仕上がりでした。
そして、ブルゴーニュ地方からも良品が多く見つかりました。
ヴァンサン・ルグーのボーヌ赤12年。
ヴァンサン氏はDRC(ロマネ・コンティ社)の元栽培担当社員で、
今は自身の名前で葡萄を栽培しワインを造っています。
ボーヌ村で畑名も付かないですが、素直な果実味に酸とタンニンが調和した味わいは、正に良質なピノ・ノワール。
無名な生産者の5,000円の赤と思わずに、
ボーヌ村の葡萄が持っている味わいを100%出し切った様な赤ワインが、5000円強で入手出来ると思ってみませんか。
私にとっては今月一番の、衝撃的な1本でした。
ボーヌ村の名門ネゴシアン(ワイン商)・シャンソン社でマコン地区の白13年。
元々評判の良い造り手でしたが、新オーナーがシャンパーニュのボランジェ社となって更に品質を上げています。
南のマコン地区らしいふっくら感だけではなく、ミネラル感と爽やかな酸味が味わいに奥行きを与えています。
セリエ・ド・クロワ・ブランシュはネゴシアン物(ワイン商が仕立てたワイン)ですが、
ニュイ・サン・ジョルジュ村の畑名付で01年産。
14年を経た豊潤な熟成香が広がり、果実味は思ったほど枯れておらず、多くの方に楽しんで頂ける赤です。
ボージョレ村で高い評価を受ける自然派の生産者、ニコラ・テスタール氏の赤。
しかも7年経た08年産が少量入荷しました。
新酒で知られるガメイ種ですが、生真面目に造られた物は10年程は楽に熟成します。
「どうせボージョレでしょう!」と言っている方々に、飲ませてあげたい1本です。
そして、まずはマチュー・ルーが造るこの価格を見てください。
高騰しているブルゴーニュ産シャルドネの白と、ピノ・ノワールの赤がこの価格ですよ!
当然この価格ですから期待をせずに試飲しました。
すると想像以上に悪くない出来に驚きました。
自然な果実感と各品種の特徴が楽しめて、この価格は驚きますよ。
マコン地区のジャン・テヴネ氏が造るボングラン白10年。
過熟するまで収穫を遅らせ、醸造も半年近くかける事で、独自の豊潤で強烈な味わいが広がります。
この風味の豊かさはスタイルが違いますが、ムルソーの白以上かもしれません。
ある意味、マコンのイメージが変わる程のインパクトを持っています。
熟成ワインでは、ルー・デュモンのシャンボール村の赤95年と、
レーヌ・ペドーク社のプイィ・ロシェ村の白05年。
共に豊かな熟成香が楽しめながら、果実味が枯れた感じが少なくて良心的なお値段です。
ワイン好きが集まる会にこの様なワインを持参されると、皆の注目を集める事でしょう。
ロシニョル・フェヴリエと、ロブレ・モノは共にヴォルネ村でビオディナミ栽培を実践している生産者。
この二人のブルゴーニュ規格の赤が入荷しました。
ロシニョル氏は、寡黙な味わいの中に凛とした芯を持つスタイル。
ロブレ氏の方は完熟した果実味とタンニンがたっぷり詰まったグラマラスなタイプ。
同じ村で、同じ有機栽培を実践する自然派のワインでも、こうして味わいが異なるのがワインの面白さだと思います。
南仏からは、ギガル社の上級ワイン各種。
エルミタージュ村の白はマルサンヌ種主体。
濃厚で強烈な味わいは作柄の良かった10年産ならではの出来で、これから10年は熟成の楽しみが待っています。
ギガル社の本拠地コート・ロティ村の赤、ブリュヌ・エ・ブロンドも良年の09年産ですが、
エルミタージュ村の赤と違ってシラー種に少し白葡萄のヴィオニエ種をブレンドしている為、表情が開き始めています。
飲み頃の旨みが楽しめるのは、シャトーヌフ・デュ・パプの赤。
南仏にとって最高の07年産は、8年を経て強いアルコール感とスパイス感が果実味に溶け込み、まとまりと旨みが出て来ました。
お得な赤では、シャトー・フォルティアのシャトーヌフ・デュ・パプ。
暑かった09年らしく、ドライフルーツとスパイス香が華やかにグラスから広がります。
今は4~5,000円するシャトーヌフで、良年の09年産がこの価格は貴重でしょう。
ロワール地方からは、ソーヴィニヨン・ブラン種からの白2種。
一番人気サンセール村の定価が3,500円はする今、
限定とはいえアルフォンス・メロのこの価格は破格!華やかな香りと清らかな酸味が楽しめます。
一方シェニエ社のセラフ白は村名付きではありませんが、多分良好な区画の葡萄を使っているのでしょう。
この低価格でも立派なソーヴィニヨン・ブラン風味が楽しめます。
アルザス地方からは2種。
シュルンバジェ社のテール・ダルザスは自社畑だけのブレンド・タイプ。
コクと複雑さのあるピノ系3品種を使い、完熟感たっぷりの味わいに仕上げています。
トリンバック社のレゼルヴ規格リースリング種は切れ味の鋭い辛口。
ミネラル感たっぷりの味わいをシャープな酸がきりきりと引き締めています。
レモンを絞って食べる料理には最高のお共になるでしょう。
イタリアではピエモンテ州バルバレスコ村から2種。
バルバレスコ村で伝説とも言える生産者アルド・ビアンコの10年産は、
最高の年だけに完熟したタンニンがたっぷり感じられます。
大樽熟成の伝統的スタイルは今から楽しめますが、
更なる熟成は飲み手にとって素晴らしい喜びに変わる事でしょう。
ネッビオーロ種は10年以上熟成させてから、という方にはグラッソ・フラテッリのバルバレスコ00年。
15年を経てタンニンが和らぎ、こなれた味わいになって来ました。
同じ価格で強さをとるか、熟成感をとるか、楽しくも贅沢な悩みと言えるでしょう。
イタリアでも人気急上昇のピノ・ノワール種。
ヴェネト州のマルカート社は、2、000円以下で良質な赤を仕上げて来ました。
レベル的には評価の高いの生産者が造るブルゴーニュ・ルージュあたりでしょうか。
高騰しているブルゴーニュより、3~4割は安く感じられました。
濃くて強いタイプでは、共にモンテプルチアーノ種で造られた2種。
マルケ州のウマニ・ロンキ社のサン・ロレンツォは、果実味とタンニンと樽風味がバランス良く楽しめる赤。
カンティーナ・トロのカジオーロは、伊ガンベロロッソ誌で「赤丸付き2★」評価を受けた08年産。
今発売中の10年産より300円安く、2年分長く熟成していますので、お早めにどうぞ。
ドイツからはファルツ地方クロスターのピノ・ノワール種。
半分を6ヶ月木樽熟成させたピノが1,000円強と言うだけで驚きですが、
しかも良質なのです。今月、赤の旨安大賞はこれに決定!
ポルトガル微発泡ワイン、ヴィニョ・ヴェルデの大手ブランド「ガタオ」。
暑い時期に最適なこの白を2本買うと、ガタオのロゼが1本もらえます。
1本で1,000円が、3本で2,000円ですから、1本は約667円。こちらは今月、白の旨安大賞です。
バーベキューの時に、コップでグビグビ飲んでいただくには最適なワインでしょう。
今から約4000年前にワイン産地として知られていたイスラエルの赤が入荷しました。
しかし中東の砂漠地帯で葡萄は暑すぎる為、畑の標高は500~1200mの高地。
ここ30年で他国からの投資や、有名コンサルタントの先生も集まり、この国から良質なワインが生まれています。
一度試されると、この品質に驚く事でしょう。
今月はリキュールもお薦めです。
仏ブルゴーニュ地方・カルトロン社のカシス・リキュールは当社でも大人気ですが、
アンズと、イチゴのお酒が半額以下の値段で入荷しました。
そして、北海道・訓子府(クンネップ)町の、菅野養蜂(ヨウホウ)場が菩提樹(ボダイジュ)のハチミツで造ったミード。
昨年からメーカーで切れていましたが、やっと今年の分が入荷しました。
食品からは、伊トスカーナ州のオリーブ・オイル2種。
オリーブも果実ですから、温暖な南部では完熟したコクが楽しめ、
北部では爽やかで香り高いスタイルになります。
イタリア中部と言えるトスカーナは、そこそこのコクと香り高さの両方が楽しめる所が醍醐味です。
サルストリ家が有機栽培の単一品種で作った13年産オイル(定価3,000円)が、在庫処分価格で入荷しました。
そして今や20,000円以上もするイタリア赤ワインの逸品サッシカイア。
ここの畑の一角でオリーブも栽培され、極少量オイルも作られています。
こちらは3品種のブレンドで、複雑さと香り高さが楽しめます。
このランクのオイルは香りが命ですから、加熱時には安価なオイルを使って、
仕上げの香り付けにこういった上物を使うと、プロの味に一歩近づきます。