今春、一人息子が就職した為に、休日は夫婦だけで出かけることが増えました。
こうして9月の休日、家内と二人でモエレ沼公園に行って来ました。前回ここに来たのは、まだ子供が小さかった10年以上前。その時、私たちの目は子供しか見ていなかったのでしょう。改めてゆっくりと公園を眺めると、全体で100ヘクタール以上という規模以上に設計者イサム・ノグチ氏の才能と、その遺志を受け継ぎ20年以上かけて公園を整備、発展させて来た札幌市のエネルギーに圧倒されました。前回来た時もモエレ山や、ガラスのピラミッドはありましたが、今思うに眺めていただけだったのでしょう。
今回、山を登ったり公園内を散策していると、大きな神の手のひらの中で、私はもてあそばれているような気持ちになりました。公園内の山も、木も、土も水も自然の物ですが、植物が一糸乱れずに並んでいる様は雑木林とは異なり、私の脳裏にはエジプトのピラミッドが思い浮かびました。更に十数年前には無かった施設が幾つか増えており、多分、長期的な計画で今も完成に向けて工事が続いているのでしょう。自宅へ運転中、札幌の市民税は有意義に使われているなぁと嬉しい気持ちになりました。
さて夕方になり公園を出て三角点通りから家に向かうと、見知らぬスーパーを発見して入店します。ここ「スーパー・マルコ」は入口から活気があり、私はワクワクしながら奥に進みます。そして見つけたのは生きの良いイワシが12匹以上入って98円! 前の晩に赤ワインを買っているので今夜はお肉と思っていましたが、今日はイワシのトマト煮込みにしませんかと私から提案。始め家内は魚の下処理の数の多さに難色を示しましたが、代替のメニューが思い浮かばずイワシを購入。
夕食は安価な南イタリアの赤、サリーチェ・サレンティーノ・リゼルバ2014年と、家内が作った、イワシのトマト煮を美味しくいただきました。皆さんもモエレ沼公園で雄大なイサム・ノグチ・ワールドを体験していただき、帰りにスーパーマルコでお買い物のドライブコースはいかがでしょうか。
そしてモエレ沼が気に入った方には、美唄のアルテピアッツァをお薦めします。こちらは山の裾野で高低差のある敷地の中、廃校になった木造の小学校を利用し、安田侃(ヤスダ・カン)氏の作品と自然とが調和した素晴らしい公園の美術館です。