2020年 8月

7月、私は積丹に行って来ました。

皆さん、この時期はウニ丼目当てと思うでしょう。確かにウニは欲望の片隅にはありましたが、1番の目的は積丹スピリットの蒸留所見学です。この会社は蒸留器を持ってスピリッツ(高アルコールの蒸留酒)を造っていますが、このお酒に風味付けをする為のボタニカル(木の実や、ハーブ類)の多くを自社畑で栽培しているのです。

通常ジンの蒸留所では、高アルコール原酒に購入したボタニカルを数種類入れ、それを蒸留してジンを造ります。しかしここでは、まず自社農場のボタニカル・ガーデンを拓き、4年間かけてハーブ類を自社栽培と乾燥や熟成をさせて、5年目の今年に蒸留器を設置して酒造りを始めました。例えて言うならカレーを作るのに、クミンを始めとする香辛料の元となる薬草類を育て、その葉や実を乾燥して、香辛料を作ってから、カレーを作り始めるような事です。

さらに通常のジンでは、ジュニパーベリー(西洋ねず)の実を主体(7~8割程)に、更に10種類ほどのボタニカル類を加えたミックス・ハーブを作り、アルコール原酒に入れて風味を付けてから蒸留します。しかしここ積丹では、輸入に頼るジュニパーベリー以外で、味わいの鍵となる地元のボタニカル(赤エゾ松の新芽、オオバコロモジ、キハダの実、エゾヤマモモ、他)を、その各品種に適した方法で個別に蒸留し、単一ボタニカルのジンを7種(試験蒸留では20種類を製造済)造ります。その単一品種のジンを、ジュニパーベリー主体のジンにブレンドする方法で製品を造ります。

分かりやすく言うと、全部のハーブをごった煮にせずに、各ハーブのエッセンスを作り、それを香水のブレンダーと同じ手法でお酒に仕上げるのです。こうして出来た積丹ジン「火の帆(ホノホ)・KIBOU(キボウ)」を味わった時、私はジンというカテゴリーを超えた、全く新しいお酒の誕生を感じました。フランスかぶれ的に言うと、命の水「オー・ド・ヴィー」か、森の精「エスプリ・ド・ラ・フォレ」といった感じでしょうか。

「急がば回れ」と言う言葉は知っていても、実際には中々出来ない現実の中で、こうして手間と時間をかけて造られたお酒には凄まじい力を感じました。さて、虫に刺されながらハーブ農園を見学し、試飲を終えて蒸留所を後にした私と家内は、10年以上前に宿泊した「なごみの宿いい田」さんに向かいました。

積丹スピリットの社長さんに近所でお薦めの宿を伺うと、「いい田」を紹介されたので今回も予約を入れました。

あとはお風呂に入って、ごはんを食べるだけ。ここは民宿的な宿ですが、料理が凄いのです。ススキノの和食店で修業された息子さんが作る魚介のコース料理、そして2色のウニはその甘さと美味しさに私と妻はしばし無言で食べ続けました。事前にワインの持ち込みをお願いして、持ち込み料を払い、グラスも持参しました。

持参したワインは白がドイツのリースリング種のトロッケン(辛口)タイプと、赤は少し熟成したカリフォルニアのピノ・ノワール種。始めはこの料理には白が合うとか、赤の方が、、と話していましたが、正直、ウニが出て来た後の事はあまり覚えていません。

とにかく今の積丹には、私の心を狂わす物がありました。時期は限られますがウニ。そして、おばあちゃん家に泊まった様なしつらえと、素晴らしい食事の「いい田」。更に、新しい積丹産のジンは9月末頃には当社に再入荷する予定です。

私が命の水「オー・ド・ヴィー」と感じた、強烈で風味豊かなスピリッツを味わってみませんか。

2020年 7月

今月は音楽の話。

私は流行りの音楽を聴くのが大好き。中学の頃に流行っていたフォーク・ミュージックから始まり、ロック、ブルース、ソウル、ジャズと、節操なくカッコいいと思うものを聞いて来ました。

そして今の私のお気に入りは「クオシモード」と、「インディゴ・ジャム・ユニット」で、共に今は解散した日本人のジャズ・ユニットです。2つのグループは共にメンバーは4名で、ピアノ、ベース、ドラム、パーカッションという構成。特にインディゴの方は、この4人が自身の楽器で戦うように、他のメンバーと応戦を繰り広げ、もう一方のクオシモードはバトルをしながら、メロディも重視といった所でしょうか。

それでもこの2グループ一番の見せ場は、ドラムとパーカッション二人の打楽器による応戦です。ただ、誰もがこの音をカッコいいとは思わないようで、家内と二人でドライブ中に私がこの2グループのCDをかけていると、「聞いていると、何か急かされているような気持ちになるので、止めて!」と言われてしまいます。

こう考えると家内とは映画の趣味も、音楽も、食べ物も、突き詰めると全ての好みは違っていますが、今のところは夫婦を続けています。子が「かすがい」なのでしょうが、息子は息子で映画はあまり好きではなく、音楽の趣味も全然違います。

でも考えてみたら私の両親も全く好みは別でしたから、何とか妥協点を探りながらでも一緒に暮らすのが家族なのかもしれません。無理して合わせようとはせずに、お互いの個性を尊重しながら家族を続けて行く事こそ、平和の第一歩かなと思います。

2020年 6月

今月は息子と車のお話。

39歳でやっと結婚が出来、42歳で息子が生まれた晩熟の私(笑)。その息子も18歳になり、遂に車の免許を取りました。今、私の車は初期型の古い日産ノートでオートマですが、前の車は「おフランス」製のポンコツ・マニュアル車。「男ならマニュアルだ!」という親父のたわ言を聞いてくれ、試験場がコロナ閉鎖になる目前で免許を取りました。

例えば自動車保険。今まで事故もなく、車も古い為に安かったのですが、30歳以上の条件から、18歳でも保証する「年齢制限無し」になると、保険料は2倍以上! そして車の前後には、初々しい若葉のマークが付きました。

さて私にとって最初の車は、1980年頃会社で買ったスズキ・アルトで、価格は最安値の全国一律47万円。当時、フジヰは地下街ポールタウンにあり、店頭販売だけの酒屋でした。その頃、軽自動車の価格は60万円以上でしたので、フジヰが配達用に買える車はアルトだけ。ペナペナなトタン板で作ったような車体は550kgと軽く、2サイクル3気筒のエンジンは550CCでしたが低回転からスムーズに吹け上がり、板バネでリジット・サスペンションのリアがピョンピョンと跳ねながら走っていました。

話は戻って息子の話。運転はビュンビュン飛ばす私と違い、息子は静かでスムーズなスタイル。私が助手席でツベコベ言っても、マイペースで運転しています。

今乗っているノートは2005年車ですが、ワインを扱っていると感覚がズレて05年産はそろそろ飲み頃と思って、私はまだまだ乗るつもり。息子の車の好みは分かりませんが、私は61歳になっても二人乗りのスポーツカーに憧れる永遠の車少年です。

2020年 5月

今月は何を書こうか?

毎月の締め切りが近づくと、私の頭の隅にはその思いが潜んでいます。ただ今月は、「コロナの事だけは書きたくない!」という気持ちが大きくなって来ました。

今までの我が家では、息子がつけなければテレビは消えていて、1日に1度もテレビを見ずに過ごす事がよくありました。でも今日の感染者は何人か? ダイヤモンド・プリンセス号は? 東京オリンピックは? 志村けんが、と毎日、毎日、新たなニュースが入ってくると、NHKニュースから他局のニュースへと、どんどんチャンネルを変えて見入ってしまいます。そんな状態が1ヶ月以上も続いたせいで、今うちのテレビはずっと点きっぱなしです。家でも、職場でも気を使い、手洗い、マスク、外出は三密を避けて行動していますから、もうテレビのニュースは止めて、翌朝の新聞でいいんじゃないかという気になってきました。

もちろんテレビが悪いのではなく、ウィルスや病気が敵であって、役所や医療機関の方は戦い続けています。でもせめて仕事を終えて家にいる時は、コロナのニュースは止めて、好きな映画を観たり音楽を聴いたり、ちょっと美味しいものを食べたりして、これから私はリラックスしたいと思います。そして翌朝から、また仕事と共にコロナと戦いましょう。このメリハリがあれば、長期戦になっても頑張り続けることが出来そうな気がします。

敵の脅威には、恐れるだけでは勝てません。緊急事態の中でも喜びを見つけて、それをご褒美に一日一日乗り切って行きたいと思います。あ、やっぱりコロナの話になってしまいましたね。(笑)

2020年 4月

今月は当然ウィルスのお話。

世界中の人間を不安に駆り立てる事が、これほど容易に出来るとは驚きでした。中国で新型コロナウィルスによる肺炎が増え、同じ症状の患者が韓国と日本でも見つかる。間もなく欧米へも飛び火が始まる。

日本では手洗い、マスク、外出を控える等の呼びかけに、多くの市民が直ぐに対応した事の結果でしょう。日本人はお上からの通達に、一致団結するスピードが速く、今回はそのお陰で、発症地に近かったのに、患者数の増加が比較的緩やかだったのかもしれません。ニュースで諸外国の患者数の増加を毎日見ていると、なかなかヤルナ日本人と思ってしまいました。

しかし、これは我々日本人には絶対出来ないというニュースを見てしまいました。患者が急増したイタリアで、自宅待機をしていた市民が、バルコニーや窓から国歌などの歌を歌い始めたのです。1軒が始めると、アパートやマンションの窓がどんどん開き、家族が集まって歌い始めます。ベランダに立ったお母さんは、台所から持って来たフライパンとナベ蓋をぶつけて伴奏をしていました。私も築38年のマンション(約200世帯弱)に住んでいますが、自分から窓を開けて歌おうなんて思いもしません。

更にこの歌声はお隣フランスにも飛び火したそうで、夜になると最前線にいる医療関係者に感謝をしようと、アパートの窓から歌やエールを送り始めました。同じ状況下でも国民性の違いをまざまざと見せつけられた思いです。

仕事より日々人生を楽しむことを大切にする。食べて、歌って、毎日の生活を楽しむのが人生のすべて、こんな国民性の人々がワインを造ると、理論を越えた味わいが生まれるのかもしれません。

2018年 11月、12月

今月は葡萄のお話。

葡萄にとって重要な二つの時期は、開花時期と、実が熟す8~9月の天候です。ヨーロッパも、山梨、長野も、葡萄の開花は6月上旬。しかし、春の遅い北海道では7月上旬が開花時期。この時期に穏やかな晴天が続いてくれると、おしべの花粉が、めしべに受粉し、一粒の葡萄が結実(ケツジツ)するのです。一房の葡萄は100粒程あるので、100本のめしべがそれぞれ受粉しないと、一房の葡萄にはなりません。そして750mlのワイン1本を造るには、200gほどの小振りの葡萄が5房、1キロの葡萄が必要です。

さて今年の北海道で6月末から7月上旬は、蝦夷梅雨(エゾツユ)と呼ばれる長雨がずっと続きました。この開花時期に雨や低温が続くと、花粉はめしべに付かずに流れてしまいます。すると葡萄の木は、寂しいことに実がない状態で成長します。今年の道内の農家さんは、皆さん一様に春先の長雨で土が乾かず、やきもきしていました。その蝦夷梅雨の影響で、葡萄農家は2割減~半分に収量が落ちたそうです。ただ今年の8月、9月は晴天が続き、なんとか受粉できた葡萄の実はすくすくと熟してくれたようです。

ワイン用葡萄の収穫は一般に9月後半から10月後半まで。この調子ですと、量は少ないが良質な葡萄が収穫されているようです。私は毎年、7月上旬と、10月になると、天候に恵まれるように願っていますが、最高の年なんて10年に一回あるか無いかです。厳しい年でも農家さんは、ある程度の量と品質の葡萄を仕上げるそうです。

そして醸造家はその年の葡萄を見極めて、最適な仕込みの方法で美味しいワインに仕上げます。地元産のワインを飲む楽しみの一つは、「この年は暑かったから、やっぱり濃い味わいだ!」とか、「冷夏だったのに風味が豊かなのは、皆の努力の賜物だね!」とその年の天候や、自然の息吹を感じられることです。

それと、北海道産ワインを開ける時は、出来れば一品でも北海道産の食材と一緒に合わせていただけると、更に楽しみが増えると思います。高価な毛ガニやアワビでなくても、ジャガイモや、キノコ、道産の肉や魚でもいいのです。北海道という大地の恵み豊かな土地に住んでいる事に感謝していただきましょう。

2018年 10月

やはり、今月は9月に起きた地震のお話。

9月6日は仕事が終わらず、残業中の午前3時過ぎに揺れが始まりました。直ぐに止むかなと思っても揺れは止まらず、 オイオイまだ続くのかと感じ、こりゃまずいなと少し怖くなった時に、 「ガシャン」と瓶の割れる音がして、受け身の気分から我に帰りました。

揺れが収まり見に行くとワイン数本が床に落ちて割れています。家内に連絡すると、家は被害はなく大丈夫と聞いたので、私はそのまま店に残る事にしました。間もなく停電になりましたが、非常灯が点いたので懐中電灯を持って店内を見回ると、幸運なことに店の1階と地下は破損が無く、2階の数本のみ。水道も出たので、暗い中でモップとバケツを持って2階を何とか片づけました。

さて、外の様子はどうなっているか気になり、4時過ぎに電灯を持って外に出てみるとネオンの街は真っ暗。明かりは時々走ってくる車のライトだけで、 皆がスマホの明かりで慎重に歩いています。ニッカの大看板のあるススキノの交差点に行くと、100人以上の人が呆然とした表情で歩道上に座り込んでいて、パニック映画かゾンビ映画のようでした。暴動が起こってもおかしくない雰囲気で心配になり、店に戻り仮眠をしようと横になりました。

1時間ほど仮眠していると、朝6時前に「ガー、ゴー」と音がして目が覚めました。窓から外を見ると、朝日の中で飲食店の生ゴミを集めるゴミ収集車が作業をしていました。

普段はこの収集車を見ても何の感情も湧きませんが、全てが止まった街の中をいつも通りに収集作業を行っているのを見て、地震が起きても札幌の街はこうして生きているぞ!という熱い思いがこみ上げてきました。起きて通勤用の自転車で街を走ってみると、多くのコンビニは閉まっていましたがセブン・イレブンは開いていました。店内は暗いですが、何故かレジは作動しています。 多分、非常電源等の準備があったのでしょう。

一回りして店に戻る途中、近所のヤマト運輸集荷センターの前で担当の方がいて色々話を聞きました。この停電は送電線が切れたのではなく、大元の発電所の故障が原因で全道が停電となり、復旧には時間がかなり掛かるらしいと。店に戻ると、間もなく専務が自転車で店に来ました。店内を点検後、電気もすぐには回復しないだろうから、今日は臨時休業にしてスタッフに自宅待機をメールで連絡。専務と交代で私は家に帰って寝ることにしました。

その日の夜も私は寝袋持参で店に泊まり、7日朝5時頃に店の電気が点きました。こうして7日の11時から店舗の営業を開始し、業務用の配送業務は8日から始めました。地震から時間がたち、街は少しずつ平常に戻りつつありますが、今も私の耳から今も離れないのは、地震後の朝に聞こえたゴミ収集車の作業音。その音は「どんなに最悪の暗い夜でも、必ず朝は来る!」という気持ちを私に与えてくれました。

地震で被害を受けられた方々には、お見舞い申し上げます。

2018年 9月

夏休みは家内の実家がある東京へ行きました。

毎年、話題の街や施設を見ながら、何か面白い物は無いかとキョロキョロしています。実は私、スーパーとデパートが大好きなのです。40年前に初めて青山のスーパー「紀ノ国屋」を見て品揃えの素晴らしさに魅了され、30年前、売り場に伝説のバイヤー、勝山さんがいた頃の広尾のスーパー「ナショナル麻布」では、飛ぶようにワインが売れて行くのを茫然と見ていました。

そしてデパートだと、新宿の「伊勢丹」です。本当に品揃えも売り方も素晴らしく、食品と酒売り場で半日は過ごせるのですが、一番好きなのは本館の隣にある「メンズ館」。ジャケットが5~10万円、靴は7~10万円以上と呆れてしまう価格。その時の私の姿は、安価なポロシャツと半ズボンにサンダル履きで、こんな人はここでは絶対に購入はしないと断言できるスタイル。普通はここで気おくれしてしまうのでしょうが、良く見ると値札の価格表記は裏側か、表側でも小さくしか表示されていません。だから値段を見ずに眺めるだけだと、「ビビ」らない事に私は気付きました。

自分が中学、高校の頃は、「VAN(ヴァンジャケット)」の服を着たら、カッコよくなれると思っていました。でも大人になって気付いた事は、ブランド品を着ても変身はできず、自分は自分以外にはなれないという事。とは言っても伊勢丹メンズ館でかっこいい服を眺めていると、いつかはここで似合う服を購入できる人になりたいと思います。メンズ館さんには申し訳ないですが、今の所は無益な客である私をお許しください。

それでは今月のおすすめワインです。

仏ボージョレからはマルセル・ラピエール レザン ゴーロワ、久々のご紹介です。自然派ボージョレの先駆者であった故マルセル・ラピエール氏。今は奥様のマリー女史と息子さんのマチュー氏が引き継ぎ、ピュアなボージョレを造っています。ガメラー(ガメイ種好きなお客様)必飲の1本。あまりの人気に輸入元で欠品していて、当社在庫が無くなると次回入荷は早くて11月以降になるそうです。

南仏からは、「ヴェルジェ・デュ・シュド」シリーズのオー・フィル・デュ・タン ルージュ。収穫年や熟成による差異を少なく、安定した品質を保つために毎年、新酒を継ぎ足してタンクで熟成させています。まるで鰻屋さんのタレのようにしているので、チョット練れた風味と若い果実味が融合しています。何時飲んでも飲みごろで美味しく楽しんでいただけます。デイリーワインにもってこいな逸品です。また、先月号でご紹介しましたブラン(白)もお薦めですのでお試しください。

ブルゴーニュに住む仲田晃司氏が、南仏の葡萄で造るルー・デュモン・紅の豚。ジブリのプロデューサー鈴木敏夫氏のラジオ番組「ジブリ汗まみれ」に仲田氏が出演した折、映画 『紅の豚』の大ファンである仲田氏のために、鈴木氏が書き下ろした書をラベルにしました。ラングドックのメルロ種主体の果実味の豊かさとシラー種からのスパイシーさが融合し、バランス良く仕上がっています。仲田氏は南仏の葡萄も上手に作ります。氏の新たな挑戦をお楽しみください。

イタリアからは、ボッター・カルロ社サンジョベーゼ・ディ・ロマーニャ リゼルヴァ。1928年よりイタリア北部のヴェネト州、ピアーヴェ河流域にてワイナリーを営むボッター社。家族経営の伝統を守りながら良質でコスト・パフォーマンスの優れたワインを造り続けています。サンジョベーゼ・ディ・ロマーニャは、エミーリア・ロマーニャ州産のサンジョベーゼ種からの赤ワイン。この価格でもリゼルヴァ規格ですから、樽を含め2年以上の熟成を経たワイン。芳醇で豊かな果実味と、樽熟成による複雑さが楽しめる人気ワインです。

イタリアからの白では、モンカロ社レ・ヴェレ ヴェルディッキオ クラシコ。マルケ州北部にあるモンテカロットを中心に約800ヘクタールを所有する協同組合の白。安定した高品質のワインを生産することで国内外の人気も高く、ガンベロロッソ誌など国内の評価本では常に高い評価を受けている生産者です。レ・ヴェレは樽を使わずに造られたフレッシュな果実味を楽しむ爽やかな白ワインで、現地でもアドリア海の豊富な魚介類と合わせられており、魚介のパスタやオリーブオイルを使った料理との相性は抜群です。

南イタリア・プーリア州からはヴィニエティ・デル・サレント社イ・ムーリ ネグロアマーロ。日中は大変暑く、6月から収穫の時期までの約3ヶ月は40度にもなります。しかし夜は冷たい風が畑の中を吹き抜けるため、昼夜の寒暖差がもたらされ、畑が暑くなりすぎるのを防いでいます。ネグロアマーロ種はタンニンがしっかりしているため、樽熟成させることにより柔らかくなります。カシスやブラックベリーなど黒い皮の果実の強い香りが広がります。しっかりとしたタンニンがありますが、口当たりはベルベットのようにしなやかでとてもバランスがとれています。

シチリア島からはカステラーニ社「ボッサート」シリーズのグリッロと、ネロ・ダヴォラ。イタリア各地でコスパの高いワインを生産するカステラーニ家のシチリア産白と赤。太陽の恵みを存分に受けたワインは、暖かさを感じるアロマに完熟した豊かな果実味を持ち、魚料理から肉料理まで幅広く料理にも合わせられ、食卓を楽しませてくれます。

スペインからは、イヌリエータ社ナバエルス ナヴァラ。日本限定で造られた特別のワインで、名前はナヴァラ地区からの造語です。緑豊かで、風が強く風力発電が盛んな地域で、あちこちに強大な風力発電機があるようです。イヌリエータ・ラベルのワインを造る全ての段階で選別し、基準に僅かに満たないものをブレンドして、このナバエルスになります。また、全てがナバエルスになるわけではなく、劣るものは地元の農協へ一部バルクで売っています。「飲みやすいをリーズナブルで」が、モットーのコスパワインです。

ファン・ヒル社ペドレラ。1916年設立のファン・ヒルは、4世代に渡ってワインを造り続ける南のフミーリャ州を代表するボデガです。ブレンド用とされていた品種モナストレルにこだわり、品質を求めて収量を制限しています。モナストレル種の肉厚な果実を、シラー種のがっしりとした骨格と緊張感が絶妙のバランスで支えるパワフルな赤ワインです。このワインをタンクで輸入し、日本で瓶詰した為、美味しさはそのままでお安くなりました。

ドイツ・モーゼル地方からはフリッツ・ハーク リースリング QbA トロッケン。ミシュラン三ッ星レストランのワインメニューに、ドイツワインを代表してオンリストされることが多いハーク家の辛口ワイン。このワインも、そうしたレストランのために造られています。温暖化の影響で、以前よりも尖りのある酸の取れたモーゼルの繊細な味わいは、まさに和食にもぴったりです。

アメリカ・カリフォルニアからはダックホーン社メルロ ナパ・ヴァレー。ダックホーンはナパヴァレー地区セントヘレナの北に、ダンとマーガレットのダックホーン夫妻により1976年に設立。当時ブレンド用品種として見られていたメルロ種を、主体にしたワインで大成功を収めました。メルロ種は今日に至ってもダックホーンを代表するワインとして評価を受けています。滑らかな口当たりに柔らかなタンニンが心地良く、長い余韻にはしっかりとした濃さも楽しめます。仏サン・テリオン村の赤ワインを思わせる上品な味わいです。

ニュージーランドからはオーバーストーン社ソーヴィニヨン・ブラン。ニュージーランド産のソーヴィニヨン・ブランでは、おそらく最安値でしょう。しかも品質が良いと、いいとこづくめの白ワインです。木の芽や草原を思わせる爽やか系。冷蔵庫に常備しておきたい逸品です。

また同じニュージーから、フライング・キウィ社のシャルドネ。コストパフォーマンスが高く、当社では大好評のフライング・キウイ社の白が再入荷しました。この価格でも、樽で発酵・熟成をしている贅沢な造りで、樽の香ばしさにも負けない豊かな果実味と、心地よい酸味が絶妙に合わさっています。少しこなれた2014年というのも魅力的です。

ハードリカーでは、辰巳蒸留所のアルケミエ・ジン。岐阜県郡上(グジョウ)市の八幡(ハチマン)町で造るクラフトジン。取り扱いをしたくて随分待ちましたが、やっと入荷しました。18年の春の蒸留から、夕張で使われていたポットスチル(単式蒸留機)を移設して蒸留した物をブレンドしているとのこと。何か里帰りした娘のようで身近に感じます。数量限定で入荷ですので、お早めに!

佐渡島北雪酒造の北雪 金星 生貯蔵原酒。創業時から造られている北雪を代表する金星の生貯蔵原酒。冷酒からお燗まで幅広く楽しめるお酒で、料理にも合わせ易いので用途に合わせて一年中楽しむことができます。原酒のためアルコール度数が高いので、オンザロックや、炭酸割で飲むのもおすすめです。残暑にひんやりとしてお楽しみいただけます。

素焼きカシューナッツ500g。生産地が高温・干ばつによる天候不順で生産が減少し、ナッツ類の高騰が続いています。更に健康志向ブームによりナッツの需要が増えているようです。今回入荷したカシューナッツは、ナッツの老舗専門店のもので、炒りも程良く品質も高い物です。500gとかなりの量ですが、業務店様、ヘビーユーザーの方にオススメです。

2018年 8月

今月は十勝に行ったお話。

2019年を目標にワイナリー開業を目指している、帯広のあいざわ農園さんへ7月に行って来ました。ここでは山葡萄系の品種を無農薬で栽培し、独自のワイン醸造に向けて準備をしています。畑に行って驚くのは、葡萄の葉の多くにポツポツと小さな虫食いの穴が見られました。畑を案内していただいている間にも、相澤さんの手は葉に着いた虫を1匹、1匹潰していますが、追い付かない数の虫がいます。それでも数日前から、この虫を食べる益虫が現れて少し気が楽になったと話していました。

さて、葡萄の木は-10度~-15度以下になると、凍害で枯れてしまいます。しかし余市など日本海側の産地は、雪が沢山積る事で雪が断熱材となって、木は低温でも越冬する事が出来ます。しかし十勝など太平洋側の産地は、冬に雪が少ない為に寒さで葡萄の木は枯れてしまいます。そこで低温に耐性のある山葡萄か、山葡萄を品種改良した品種しか栽培できません。

北海道産ワインと言えば、ケルナー、ツバイゲルト、最近はピノ・ノワールですが、こういったヨーロッパ系のワイン用品種は、十勝では越冬出来ないのです。害虫と闘いながら必死に育つ山葡萄系品種からのワインが、新しい北海道ワインの顔となる事を願いつつあいざわ農園さんを後にしました。


私は今まで余市か、岩見沢付近の農家さんしか知らなかったので、十勝ではアメリカの農業を見たような気持ちになりました。私の知る余市の農家さんの多くは4~5ヘクタールの畑ですが、多分、十勝の農家さんは50ヘクタール以上の畑を持っているのでしょう。大平原の中を車で走っていると地平線の先まで畑が続きます。そして畑の中に居るトラクターも大きいのです。

帯広に着いて、昼食は名物の豚丼。本当は豚丼発祥の店「ぱんちょう」に行きたかったですが、店の外にも人が並んでおり断念して、近所の「はなとかち」で食べましたがこちらも大満足でした。大規模な十勝の農家さんの経営が成り立ち、帯広に人や物が集まる事で街に活気が生まれ、そこに豚丼や六花亭など独自の食文化も発展したのでしょう。

その日の宿は帯広から少し離れた糠平(ぬかびら)温泉の中村屋です。ここが又とても良い宿でした。元々中規模のホテルだったこの宿を、現オーナーの中村さんが客室数を1/3以下にしてコツコツと自前で改装、工事を続けながら営業をしています。館内のあちこちにオーナーのセンスを思わせる手仕事が感じられ、有名建築家やデザイナーさんが作る箱物とは真逆の路線。お食事も地元の食材で作ったお惣菜的な味付けが心地良く、ゆったりとした気持ちで美味しく頂きました。

中村屋さんの手仕事で一番感動したのは、露天風呂。湯船の脇に1メートル程の金属の棒が置いてあり、お湯に浸かりながら棒を持ち、壁の下部にある黒いボタンをそれで押すと全ての明かりが30秒程消えます。真っ暗な湯船の中で上を見上げると、空には満天の星。安全の為に明かりは間もなく付きますが、星の美しさに惹かれ私は何度もボタンを押して夜空を眺めていました。

翌日は帯広の隣の中札内(なかさつない)にある、六花亭が運営する六花の森に行きました。こちらの施設は手仕事ではなく、プロによる計算された素晴らしい庭園でした。十勝には気の利いた手作りの宿があり、緻密に作り込まれた庭園があり、この町独自の美味しい食文化があり、この町で生まれた素晴らしいお菓子がある。人口では勝っている札幌ですが、私は十勝に対して少し羨ましい気持ちが芽生えました。


それでは今月のおすすめワインです。

仏ボルドーからはバリエール・フレール グラン・バトー ボルドー・ブラン16年。ソーヴィニヨン・ブラン種100%で造られるワインは、発酵と熟成にフレンチオークの新樽を70%使用するなど、贅沢な造りで、豊かなコクを備えています。この価格でここまで上品な樽香を感じられるワインは、そうある有るものではありません。シーフード料理、グリルしたお魚はもちろん、白身のお肉にも合います。


仏ブルゴーニュからはパトリック・ジャヴィリエ家のキュヴェ・フォルジュ13年。ジャヴィリエ家はムルソー村で何代も続く栽培農家の家系でしたが、パトリックが73年に醸造学のディプロマを取得し、翌74年より収穫、醸造を自ら行うようになりました。キュヴェ・デ・フォルジュはヴォルネイ村寄りの区画の葡萄を使用し、リッチなスタイルに仕上がっています。新樽率も適度で樽香がくどいこともなく、非常にバランスのとれた白ワインです。


ロワール地方からはパトリック・ボードアンのサヴニエール15年。低収量のシュナン・ブラン種から造られる果実味の凝縮とミネラルの豊かさを存分に感じられるワイン。畑ではビオロジックでの栽培、醸造では自然発酵、SO2の使用は最小限など人為的な介入をできるだけ避けて自然な手法でワイン造りを行う生産者です。


アルザス地方からはツイント・フンブレヒト家のリースリング種でトゥルクハイム村16年。今やアルザスだけではなくフランスを代表する白ワインの名手ツイント・フンブレヒト氏。氏の一番ベーシックなシリーズのご紹介です。リースリング種の特徴である酸味とパイナップルを感じさせる豊かな果実味が長い余韻と共に印象的です。

同じアルザスからヒューゲル社のジョンティ・アルザス16年。アルザス地方の老舗ワイナリー、ヒューゲルが造るお手頃な白ワイン。アルザスの高貴品種を組み合わせて造られたジョンティは、ゲヴュルツトラミネール種、ピノ・グリ種、リースリング種、ミュスカ種、シルヴァネール種の品種の個性を見事に調和させた逸品。熱い季節にはぴったりの爽やかな白ワインです。輸入元希望小売価格2,100円が特別価格で入荷しました。


仏シュド・ウエスト地方からは、マディラン村アラン・ブリュモン氏のシャトー・モンテュス13年。アラン・ブリュモンは85年に、かつて誰も行わなかった、タナ種80%、カベルネ・ソーヴィニヨン種20%というアッサンブラージュのシャトー・モンテュスを発売し、大きな注目を集めました。非常に濃厚で力に満ち、まろやかで滑らかな味わいのワインとなります。ブラックベリー、プラムの凝縮感にスパイスの香りが豊かに広がり、緻密で芳醇なタンニンが、上品に感じられます。ある意味、ボルドーよりもボルドーらしい強さと、きめ細やかさをもった赤ワインです。


イタリアからは北部ロンバルディア州のマスティオ・デッラ・ロッジアのスプマンテ・グラン・キュヴェ ブリュット。とっても長い商品名で申し訳ありません。暑い夏を乗り切る爽やか系スパークリングに特別価格が出ました。やや辛口でフルーティな味わいは何方がお飲みいただいても楽しんで頂け、しかもお手頃価格でお財布にも優しいのが魅力です。きっと自宅の冷蔵庫に常備したくなる逸品です。


中部ウンブリア州からはファレスコ社のメルロ・ウンブリア14年と、同ラッツィオ・ビアンコ15年。メルロの魔術師と呼ばれている醸造家リカルド・コタレラ氏がオーナーのファレスコ社の赤、白が限定・特別価格です。メルロ種はチェリーを思わせる豊かな果実味にほんのりとウッドのニュアンスが楽しめます。ラッツィオ ビアンコはメロンの果実味にフルーティな酸味が調和し、グビグビ飲んでも飽きない味わい。赤、白共にバランスの良い味わいと、お値打ちな価格でお薦めです。


スペイン中央部からは、フェルナンド・カストロ社のバルデモンテ赤ラ・マンチャ。スペインのワイン評価本『ペニン ガイド』で、2010年・2011年と2年連続5つ星の最高評価を受けた赤ワイン。高品質ながら手頃な価格のため、日本でも人気が高いワインです。複数ヴィンテージをブレンドしているのでバランスが良く落ち着いた印象。この価格でこなれた味わいが楽しめます。


スペインのお隣ポルトガルからはアレクシャンドレ・レウヴァス社のアトランティコ赤16年。アレンテジャーノ地区のこのワイナリーはコスパの高いワインを生産することで定評があり、大航海時代をイメージさせる「アトランティコ(大西洋)」と名付けられたこのワインは、世界中の様々なコンクールで金賞を受賞しています。オーク樽熟成による香ばしさがあって、果実味、酸味、柔らかなタンニンのバランスが良く、スパイシーさも楽しめます。


人気のチリからはインドミタ社のグラン・レゼルバ規格カベルネ・ソーヴィニヨン16年。インドミタの看板シリーズで、8ヶ月~10ヶ月の樽熟成からくる複雑味と熟した果実味がバランス良くまとまっています。安価でも、期待を裏切らないチリカベです。


東欧ルーマニアからはヴィル・ブドゥレアスカのヴァイン・イン・フレイム シャルドネ17年。今注目の東ヨーロッパからのしっかりとした樽感が感じられるシャルドネ種です。今年のフジヰニュース4月号のおすすめでこの2016年産を紹介しましたが、
瞬く間に輸入元で完売となって早くも2017年産が入荷しました。トロピカルな厚みのある果実味と樽風味が調和し、ニューワールドを思わせるようなリッチな味わいに仕上がっています。


次はハードリカーのお薦めで、シングル・モルト・ウイスキーのスプリングバンク10年。スコッチ・ウイスキーの中でもバランスの良さと塩っけがアクセントの人気銘柄。近年のウイスキーブームの為、入荷が年1回しかございません。お見逃しなく。


食品からは、伊シチリアでオーガニック・ワインの生産者アリアンナ・オッキピンティが自家用に作るタイムの花のはちみつ。ハーブのニュアンスを感じる複雑さはありますが、クセが強いわけではなく、どなたでも美味しく召し上がれます。処理をしていない為に結晶化していますが、ぜひ、熱を加えずに常温でヨーグルトやチーズやパンに合わせてどうぞ!


ふらのから、ワインポテトチップス。富良野の酒屋さんがプロデュースしたポテトチップスです。ふらのワインの赤をフリーズドライ化して、ポテトチップスにまぶした本物志向。しかもワイン味?これはぜひ試食したい!と富良野から取り寄せました。味わいは酸味とチーズがマッチして、なんともあとを引く美味しさです。このポテトチップスを商品化するまでに何度も試食をくり返されたそうです。ドレッシングにビネガーを加えていくような微妙なさじ加減を感じます。

2018年 7月

今月は寄合(よりあい)のお話。

私が30代の頃は今よりずっと自分勝手で、皆が共同で何かを進める事は若気の至りでカッコ悪いと思っていました。仕事や家の事での集まりでは、会費は出しても会合には一切参加せず、自分がしたい事だけ続けて来ました。そんな私も今年59歳にもなって、先輩方から寄合にもたまには参加して下さいよ! と言われて参加すると、私の年齢もあって会の役員を頼まれてしまうのです。

こういった会の多くは3月が年度末で、前年度分の会計監査や新年度の計画等を決める為に、5~6月にかけて年一回の寄合が集中します。各役員が無報酬で寄合に向けて準備をし、会員の方々への書類を作成します。

説明、質疑の後は拍手で採決して、親睦会です。諸先輩のグラスにビールを注ぎ、挨拶をするのは今も得意ではありませんが、私も少しずつ大人の仲間入りをしています。人が集まると、そこには色々な思いや意見が出て来ます。その中でより良い意見を取り入れ、皆で少しずつでも進む事で今の社会が出来ている事が分かりました。

自宅マンションのエレベータに乗っても、今までは殆ど一人無言のままでしたが、寄合の後は自然と挨拶するようになりました。小さな会社でお山の大将になっていると分からない事。人間関係の中で人は成長するという事を、60歳を前にして今頃気付き始めた私です。


さて今月のおすすめワインです。

北海道からは千歳ワイナリーの北ワイン・ケルナー・レイトハーベスト・プライベートリザーブ14年 1/2サイズ。ここは1988年千歳で創業したワイナリーで、 葡萄は余市町登地区・木村農園産のみを使用しています。レイトハーベストはいい年にしか生産されないので、2010年以来となる発売です。マーマレード、蜜の様なニュアンスは疲れた体を癒してくれます。ハーフサイズというのも少し飲みたい時には重宝します。

こちらは余市・平川ワイナリーのスゴン・ヴァン16年。スゴン・ヴァンは、余市にある平川ワイナリーが、高品質のセカンドワインを目指して造られた赤。香りに独自の個性があり、色調の濃さと香りのバラエティーさがあります。一方で味わいはなめらかで、優しいふくらみがあり、きめ細かいタンニンの質感があって飲みやすいです。料理の前では一歩引いた謙虚さがあり、食の味わいを引き立てるワイン。牛肉から豚肉、鶏肉、ジビエを幅広く合わせることができます。


仏ボルドー地方からはシャトー・ロックブリュンヌ・ボルドー16年。カベルネ・ソーヴィニヨン種100%で造られた驚きの旨安ボルドーです。線が細くボディが軽くなりがちなカベルネ・ソーヴィニヨン種を、ブレンドせずに100%で造られているのに、果実味、酸味、タンニンのバランスが良く、厚みのある味わいに仕上がっており、50%をオーク樽(フレンチ&アメリカン)熟成した中には3割新樽を使用するという贅沢な造りをしています。


アルザス地方からはポール・ブルケール リースリング アルザス16年。2ヶ月程欠品していました当社人気のアルザスワインがヴィンテージも新たに再入荷いたしました。フルーティなすっきりとした辛口で、これからの季節に最適なワインで、鱒やイカなど魚介類と良い相性です。


シャンパーニュ地方からは、J-M セレック ソリスト13年。ピノ・ムニエ種100%のシャンパーニュは今では珍しくはなくなりましたが、これは別物です。輸入元主催の試飲会で飲ませていただき、これほどの完成度が高いムニエは初めてでした。単なる果実味主体の味わいではなく、複雑味と綺麗な酸が調和し独自な世界を醸し出していました。シャンパーニュ好きなお客様にぜひお薦めしたい逸品です。


イタリアからはヴェネト州のルイジ・リゲッティが造るプリモ ロッソ ヴェネト16年。創業者のアンジェロ・リゲッティ氏が100年以上前に傑出した生産者として評判を得てから今日まで、高い評価を得ています。コルヴィーナ種だけ1ヶ月ほど、乾燥(アパッシメント)させているので、干したプルーンの様な味わいがありますが、後味が甘ったるくなく、エレガントな果実味がスッと伸びていきます。よくある濃い甘ワインよりも品のある味わいが楽しめます。


泡ではヴェネト州のカヴィッキオーリ社ランブルスコ・ロッソ・ソルバーラ セッコ。これからの暑い季節にぴったりな冷やして楽しめる微発砲性の辛口赤ワイン。ジンギスカンとの相性が非常に良く、弊社でも人気の高いランブルスコに新商品が入荷しました。ソルバーラ種は、軽やかでありながら果実味に芯があり、酸味を基調とした味わいはどことなくピノ・ノワール種にも似た感じがあります。


南のプーリャ州からはロッカ・パリィアーラ アパッシメント・ロッソ16年。このワインの造り手ボッター社は1928年にヴェネト州に設立されました。アパッシメントとは、イタリア語で葡萄の乾燥を意味します。干して旨味を凝縮させた葡萄からは、強くて複雑な味わいのワインが出来上がります。豊潤なボディと上品なタンニン、程良い酸味とほろ苦さが、濃密ながら飲み疲れしないバランスを生み出しています。


スペイン・アラゴン地区からは、ガバルダ セレクション15年。カリニャン種85%、ガルナッチャ種15%のワインをアメリカ産、フランス産のオーク樽(50%ずつ)で10ヶ月熟成させました。ワインアドヴォケイト誌で90点獲得のスペインワインといえば濃度勝負と思いきや、上品な樽香とエレガントな果実味が楽しめる品のあるスペインワインです。

スペインと言えば赤ワインのイメージですが、こちらは白の良品でトビーア ダイモン・ブランコ リオハ15年。ふくよかで豊かな果実味と、木樽熟成によるバニラ、ナッツ、スモーキーな香りが融合し満足度の高いワインに仕上がっています。シンプルな塩味の焼き鳥に最適です。


カリフォルニア・ナパからはフランシスカン社カベルネ・ソーヴィニヨン15年。ナパ・ヴァレーの中心に構えるフランシスカン・エステートは、カリフォルニアで最も愛され敬意を表されるワイナリーのひとつです。今でも何百もの区画の中から選ばれた、最良の区画のみで収穫された葡萄を使ってブレンドしています。カベルネ・ソーヴィニヨン種には最上級のロットのみが使われているため、ワインに強さ・凝縮感があり、濃いワインがお好きな方にオススメです。ステーキや煮込みハンバーグ、すき焼きと相性が良いです。


ニュージーランドからはフライング・キウィ ピノ・ノワール16年。ニュージーランドでは上質なピノ・ノワールが産出されますが、美味しいと思えるものは大体3~4千円してしまいます。そんな中で見つけた大変お買得感のあるピノ・ノワール。オーク樽の香ばしい風味が楽しめ、樽のロースト感にも負けない果実味があり、酸味、タンニンとの均整が取れたバランスの良い味わいです。


次はハードリカーのお薦めで、モルト・ウィスキー・ベンロマック10年。ピート、オレンジ、焦がした麦の香ばしい香り、蜂蜜等々、複雑で華やかな香りに、骨格がしっかりとした麦の風味とオロロソ・シェリーの味わいが口中に広がります。スコットランド・スペイサイド地区の新星といっても過言ではない逸品です。


こちらは札幌・澄川の紅桜公園内に出来た蒸留所のクラフトジン9148(ロットナンバー0101)。18年の春から生産を始めて間もないのに、この味わいの完成度は驚きです。ヨーロピアンスタイルを思わせるコクのある味わいは、一度飲むと病みつきになりそうな雰囲気です。正直言って高いジンには懐疑的だった私の固定概念を打ち砕いてくれたジンでした。ハードリカーがお好きなお客様にオススメです。


次は食品から、良質なドライ・フルーツの専門店、タツヤのフィグ・ブランシュ(白いちじく)。美容、健康にも良い乾燥イチジクは積極的に頂きたいのですが、なかなか日々の生活では取れにくいので、我が家では透明の保存瓶に入れて、キッチンで見える所に置いています。横にはナッツを入れた瓶。目につくとおやつがわりに自然に手が伸びます。


次はナッツの専門業者・豆豊のカップ入り日本酒アーモンド。この日本酒アーモンドには一体なにが合うか?店にあるお酒と合わせてみました。その結果は、やはり日本酒!特に純米酒でした。アーモンドに酒粕をコーティングしたおつまみは、酒粕の香りを楽しみながら、純米酒をいただきますと、まさに相乗効果バツグンでした。また熟成させた甘口シェリーとも良く合いました。両方の甘さがひとつになって、深みのある味わいをお楽しみいただけると思います。