2018年 6月

今月は山梨に出来た、注目の新ワイナリーのお話。

山梨県塩山駅から車で10分程の日川(ヒカワ)沿いにあるマグヴィス・ワイナリーに行ってきました。二階建ての近代的な建物に入ると、一階は今時のおしゃれなテイスティング・カウンターとワインショップがあり、その奥はガラス越しに発酵タンクが並ぶ醸造所が見えます。ここで「マグヴィス・ワイナリー」のロゴ入りTシャツを着た松坂社長さんから説明を伺いました。

このワイナリーの経営母体は塩山製作所という半導体の組み立てを行う会社。1953年からここ塩山で電気製品製造等を行う会社が、66年に半導体の組み立て事業を開始し、発展をしたそうです。このワイナリーの建物も、実は04年に建設した液晶用半導体生産の工場でした。

しかし5年後の09年には、台湾メーカーとの価格競争で液晶部門を閉鎖。より高度なスマートフォン用カメラのフィルター製造に移行しますが、アジア圏との価格競争でベトナムへ生産を移管し15年には国内生産を閉鎖。

社長さんからこんな壮絶な話を淡々と話された後、5年で破たんする仕事ではなくこの地で何十年も続けられる事業を模索。まずは社長さん自身が地元、山梨のワインが好きだった事と、祖父がここで葡萄農家だったこともあって、15年に半導体の会社がワイナリ―に着手したそうです。

半導体の設備で活かされたのが、エアーシャワー付きの防塵室と奥の瓶詰室。手術室か原発の技術者を思わせる、開口部が目の部分だけの作業着を着て、クリーンルームで瓶詰する事で異物混入を防止。搾汁時の酸化を防ぐため、半導体で使用した窒素と炭酸ガスを随所に使い、果汁の酸化を極力抑えています。もちろん各畑にはセンサーが設置され、気候データ等がオンラインで監視されています。

葡萄は地元産にこだわり、フランス系品種は無く、白が甲州種、赤はマスカット・ベーリーA種だけ。ワイナリーに隣接する畑は、横を流れる日川(ヒカワ)が運んだ砂と石が主体の痩せた土地で、当然水はけも良く葡萄にとっては最適の畑。良い葡萄が育つ場所だけに、半径500メートル程の周りにはグレイス・ワイン、メルシャン、シャトレーゼ・ワイナリー等5軒以上のワイナリーが軒を連ねています。

また、新たに購入した勝沼町上岩崎・引前(ヒキマ)畑は、中央高速の勝沼インターチェンジと繋がる国道東側の区画。畑の西側で10メートル程高い位置にある高架道路は西日を遮る役目を果たし、近隣の畑より夜間の温度が下がる事で寒暖差から葡萄の糖度が上がり、17年産のベーリーA種の糖度は23%になったそうです。

この話を聞いた私が思い出したのは、カリフォルニアでピノ・ノワール種の名手カレラ社のオーナー、ジャンセン氏が、仏で研修後にカリフォルニアで畑を探す際に、石灰質土壌の分布を調べるのに人工衛星からの写真を使って畑を探したという逸話です。異業種から農業へ参入したマグヴィス・ワイナリーの挑戦はまだ始まったばかり。また、ここのワインは3,000~5,000円と高価ですが、北海道の各ワイナリーと共に発展して行く姿を見てゆきたいと思いました。

最後に、6月9日(土)当社店舗で行う試飲会で、マグヴィス・ワイナリー数種を出品する予定です。高額の為に有料試飲が多くなりますが、山梨で始まった甲州種とベーリーA種の新しい挑戦をぜひ味わってみてください。

それでは今月のお薦めワインです。

北海道からはオサ・ワイナリーのtabi(タビ)17年。ワイナリーのある小樽はお寿司が美味しい事でも有名です。そのお寿司との相性を一番に考え、旅路葡萄の収穫時期をずらした4種のワインをブレンド。次の一口が美味しくなるようなワインに仕上げました。お寿司に合う事は間違いないのですが、以外にもガリにもよく合うワインです。お食事無しでワイン単体で飲まれる時は少し飲まれる温度を高めにしていただくと一層美味しくなると思います。

同じく地元から、千歳ワイナリーの北ワイン・ケルナー17年。1988年創業のワイナリーでは、余市町登地区・木村農園産の葡萄のみを使用しています。樹齢約30年のケルナー種の白は、心地良い爽やかな辛口で、後味にほんのりとした苦みが余韻に広がります。北海道の良質な白ワインを飲んでみたい方に、ぜひ飲んで頂きたい北海道を代表するワインです。

関東・栃木県からはココファーム・ワイナリーの農民ドライ17年。農民ドライは軽めでスッキリと飲める、手ごろな価格の白ワインを目指し、日本各地の葡萄を使って造られました。そして嬉しい事に、この17年産には余市の白葡萄が63%も使われています。爽やかな辛口タイプで、鶏肉や魚、チーズなどの軽めの料理と合わせやすいです。また、暑い夏の時期、1日の終わりや夕食に飲むと、涼しい気分にさせてくれます。お寿司や和食、お惣菜にも合う白ワインです。

仏ボルドー地方からは、レクスプレッション・ド・ポイヤック ポイヤック11年。超優良生産者から提供されたワインを瓶詰めしているというACポイヤックの赤。そのワインの出所のシャトーがどこなのか気になるところですが、インポーターは頑なに教えてくれません。気になってインターネットで調べてみると1級シャトーの名前が出てきますが、それが真実なのかも分かりません。しかし、美味しいことは事実で、この価格で力強さとエレガントさのあるポイヤックらしさが感じられます。

仏ブルゴーニュ地方からは、シャンソン社ブルゴーニュ・ピノ・ノワール15年。安定した造りで定評のあるシャンソンが造る旨安ピノ・ノワール。2015年は天候に恵まれたため、果実味に厚みがあり、酸味、タンニンとのバランスも秀逸で、自社畑の葡萄も一部使用されていることもあって、味わい深さもあります。ブルゴーニュの価格の高騰が続く中で、大変お買い得感のある1本です。

次もブルゴーニュで、ショーヴネ・ショパン家のコート・ド・ニュイ・ヴィラージュ14年。ユベール・ショーヴネ氏はニュイサンジョルジュ村の南にあるコンブランシアン村の生産者。しかしこの村のワインはコンブランシアン村の名を名乗ることができず、ラベル表記は「コート・ド・ニュイ・ヴィラージュ」になってしまいます。知名度の低い村で代々続く生産者には、お値打ちなワインが多いですが、この赤も小粒なニュイサンジョルジュを思わせるタンニンと果実実が楽しめる良品です。

南仏からはヴィニュロン・エステザルク組合のキュヴェ・デ・ガレ16年。エステザルグ葡萄栽培者組合は、現在10人のメンバーで構成される小規模な組合です。最も良い葡萄約1/3をドメーヌ名で出荷、1/3は組合名で瓶詰めし、残りはネゴシアンに売ってしまいます。選別酵母や濾過、清澄などは使用せず、果実味と土壌の可能性を生かすように醸造しています。フレッシュでふくよかな果実味が楽しめる人気コスパワインです。

仏アルザス地方からは、今注目のチュスランが造るゲヴュルツトラミネール ボーレンベルグ12年。このワインは香りがとっても華やかで、蜂蜜、ライチ、ユリ、バラ等、次、次と香りが出て来て楽しませてくれます。ほんのりとした甘味が心地よくアペリティフ(食前酒)としても良いですし、ドライコルンにクリームチーズをトッピングしていただきますと格別の味わいです。

南仏からはドメーヌ・ド・ヴェディランのセリカ・ヴィオニエ16年。ヴィオニエ種を樽発酵、樽熟成したワインで、2千円以下で美味しいと思えるものはなかなか見つかりません。低収量による贅沢な造りをしており、花にナッツやバターの香り、アプリコットのふくよかで凝縮した果実味、洗練された味わいの中にはほろ苦さもあって、酸味、ミネラルと合わさることで広がりが生まれます。同じ

南仏から、マジャスのスリー・ツリーズ・ル・カイユでブラン14年。親日家のオーナーが、日本語で「森」と書かれた印象的なラベルのフランス・ワインです。有機栽培に取り組み自然酵母で発酵し、果実味を楽しんでもらうためにコンクリートタンクで発酵、熟成。有機栽培の葡萄から造られた滑らかで綺麗な味わいと、ミネラリーな風味がお料理を一層美味しくしてくれるワインです。自然な作りなのでほんの少し酸化熟成したニュアンスがありますが、これが果実味と酸とミネラルを調和させる黒子のように働き全体をまとめています。魚介とももちろん相性が良いですが、サラミ、生ハムと合わせてもお楽しみいただけると思います。

イタリアからはラッツィオ州ポッジョ・レ・ヴォルピ社のフラスカーティ・セッコ17年。約40ヘクタールの畑を有し多様なワインを生産する名門ワイナリーで、フラスカーティはローマ近郊の町フラスカーティ周辺で伝統的に造られる白ワイン。爽やかで軽快、飲み心地抜群のデイリーワインとしてローマっ子に親しまれてきました。魚介系はもちろんのことお料理を選ばず楽しめるワインです。

アブルッツオ州のカンティナ・トロ社のカジオーロ・モンテプルツィアーノ・ダブルッツオ12年。この会社は安価でも上級ワインの品質を持つ事で、世界中から注目を浴びているワイナリーです。このカジオーロは、メリハリのあるダイナミックな渋みとそれを包むまったりとした濃厚さが特徴。イタリアワインらしい飲みごたえのある1本です。

オーストリアからはロイマーのロゼ16年。葡萄はツヴァイゲルト種とピノ・ノワール種で、北海道でもこの二品種のブレンドで赤ワインが造られています。オーストリアでロゼに造るとどうなるのか、興味があり仕入れてみました。味わいは爽やか系ロゼワインの良さを思う存分発揮しています。ツヴァイゲルト種からは白コショウの様なスパイシーな香り、ピノ・ノワール種からはチェリーとホオズキの香りをもらい絶妙な香りのバランスで楽しませてくれます。

ドイツからはトーマス・バルテン社のドルンフェルダー・トロッケン16年。ドルンフェルダー種の畑は、標高250m、斜度35%の斜面にあり、西南西を向いています。葡萄の平均樹齢は15年。ドルンフェルダー種は樹勢が強い品種のため、収量制限をする必要があります。樽で2ヶ月熟成させたワインは、マイルドな味わいの軽やかでドライな赤ワインです。夏は少し冷やした方が美味しく飲めます。

こちらもドイツの赤で、フォン・ウィニング・ダインハード社のダイデスハイム村シュペートブルグンダー種13年。南部ファルツ地方の温暖な気候から生まれる果実味豊かなシュペートブルグンダー種(ピノ・ノワール)の赤。畑はビオディナミとサステーナブル農法を実践し、一部に天然酵母醗酵を行うなど人為的なものをできるだけ抑え、テロワールの表現を重視したワイン造りで、世界的に評価を高めています。希望小売価格2,400円が特別価格で限定入荷しました。

リキュール類ではイタリア・カルパノ社のビアンコ(白・甘口)。「ヴェルモットはドライじゃなきゃダメ」と、お考えの皆様に飲んでいただきたいスウィート・タイプのヴェルモットです。たっぷりのハーブとスパイスが甘味と渾然一体となり、旨みが広がっていきます。休日の昼間に炭酸で割ってカルパノ・スプリッツァーを一杯いただくと、幸せな午後になること間違いなしです。

食品ではアルテル・エコ社がスイスで作るオーガニック・チョコレートのノワール(黒)。カカオの含有量が高いチョコレートは苦味が強く、カカオは身体に良いからと無理して食べていた感ありましたが、このノワール・アブソリュ85%は苦味が柔らかく、甘み、酸味と調和してバランス良く美味しくいただけます。また、ここのノワール・オランジェは、有機のオレンジ・ピール(皮)が練りこまれ、オレンジの甘酸っぱさがチョコレートとマッチし、なんともあとをひく美味しさです。2種ともこのクオリティで、このお値段なら言うことなしです!

北欧ラトビアからはバンガ社のスモーク・オイル・サーディンで2種類。燻製している珍しいオイルサーディンで、鮮度が良いいわしを丁寧に加工しているので、臭みがなく、やさしい塩味、燻製香もやわらかく様々なお料理にアレンジ出来ます。そのままワインのおつまみとしていただくなら、軽い辛みがアクセントになっているチリ味がおススメです。

ナッツの専門店「豆豊」のメイプル・カシューナッツ。当店のナッツの中で一番人気のメイプル味のカシューナッツです。お酒のおつまみに、またお茶うけのおやつに男女問わずに支持されている美味しさです。

ここの新製品が、グリーンレーズンと、いちじくのプラリネ。イチジクとグリーンレーズン、さらにアーモンドとカシューナッツをプラリネ風に固めた、「おこし」のようなものです。ワインのおつまみとして合うので、゛雷おこし゜ではなく、゛ワインおこし゜と呼びたいです。

2018年 5月

今月は4月上旬、京都に行ったお話し。

三十数年前の話ですが、全国の酒小売店でワインに力を入れている所が20軒ほど集まり、生産地から共同仕入れをして安価で良質なワインを販売するネットワークが出来ました。北海道では当社が参加したのですが、毎年ヨーロッパ等に買い付けに行く時間と余裕が当社には無く、当時は本部の仕入れた物を販売するだけでした。その後、買い付けは全員参加にしようと、加盟店は毎月積み立てをして買い付けに備えましたが、 その会は数年で自然消滅。その後30年以上経て、大阪の本部から当時に積み立てたお金が今も残っており、同窓会にでも使おうと「京都・山城の筍と、京料理に合わせるワイン会」の案内が来ました。

会場の京都・美濃吉本店・竹茂楼さんに現地集合してみると、私も含めて皆さんすっかり浦島太郎状態で年配になられていました。挨拶の後、食事が始まり、途中からは舞妓さんと芸子さんが来て、食事と舞を堪能しました。舞が終わると、二人の女性はワインの給仕をしながら皆と会話をします。私の横でも給仕をされましたが、本当に首からお顔まで真っ白なのです。

私が思い浮かべたのは、真逆ですが昔流行ったコーラスグループ「シャネルズ」。彼らは黒人の音楽とスタイルに憧れ、自ら靴墨を自分の顔に塗って黒人になりきって歌い踊っていました。でも、舞妓さんはお客の為に、白く塗り舞を踊るのです。シャネルズは自身の希望で黒く塗りましたが、舞妓さんはお客さんの為に白く塗っていると思うと、居たたまれなくなり、私は舞妓さんの顔を正面から見る事ができませんでした。

そんな困惑した状態の時に、「藤井さん、こっち向いて!」と本部の方に言われて、芸子さんと記念写真を取られました。多分、今自分は苦しく、困った顔をして写っていたのだろうと思っていましたが、数日後メールに添付されたその時の写真を見ると、でれ~と鼻の下を伸ばした私が写っているのです。

人は頭の中では理性を持って行動しているつもりでも、体は違う動きをしているのが分かりました。大変赤面する写真ではありますが、証拠写真としてプリントしましたので見たい方は当社店舗にお越しの際に、「証拠写真を見せて!」と言って下されば、特別にお見せします。どうぞ笑ってやって下さい。

さて、今月のお薦めワインです。

北海道からは藤野ワイナリーのコハル・ロゼ17年。丁寧な選果を行い、亜硫酸塩(酸化防止剤)を最小限に抑え、無濾過と天然酵母で醸造するワイン作りをしています。イチゴやラズベリーの甘酸っぱさの中に熟した果実の柔らかさが余韻を引き立てる辛口のロゼワインです。自然の炭酸ガスやぶどう由来のオリが含まれることがありますが全く無害ですので安心してお召し上がり下さい。

フランス・ボルドー地方からは、オー・メドック地区のシャトー・ラローズ・ペルガンソン10年産。フランス全土で、ワインは素晴らしい出来となった2010年。果実味の凝縮と新樽熟成のコーヒーやチョコの風味があいまって、これぞボルドーといった風格を醸し出しています。2010年産を見つけたら、即、買いです。でなければ、後で後悔する事になりますよ。

仏ブルゴーニュ地方からは、フェヴレ社メルキュレ村のラ・フランボワジエール畑の赤でハーフ・ボトル15年。ニュイ・サン・ジョルジュ村に本拠を置くフェヴレ社は、1825年の創立から7代にわたって続く名門です。このメルキュレ村でも優良なフランボワジエール畑のピノ・ノワール種で、素晴らしい年となった15年産。ラズベリーやフランボワなどの香りに、爽やかな瑞々しい果実味が中心となり、後から上品な木樽の風味が広がる、しなやかで滑らかな口当たり。若いうちから楽しめる、懐の深い味わいです。

同じくブルゴーニュから、ルー・デュモンのブルゴーニュ・ブラン15年と、ルージュ15年。18年1月に、某・国営放送局の番組でオーナーの仲田晃司さんのルポタージュがありました。ブルゴーニュの地で裸一貫から始め、今や世界中に輸出するまでの生産者へ成長された仲田氏の温和で堅実な人柄がにじみ出ている様なワインです。

南仏からはフォンカリユ社でコトー・ダンシェリューヌ地区のエスプリ・ド・ノ・ペール11年の赤。フォンカリユ社は組合員1200軒、5000ヘクタールを持つ、南仏でも大手の生産者共同組合で、仏ワイン専門誌「ラ・ルヴュ・ド・ヴァン・ド・フランス」の『2012年度・年間最優秀ワイン生産者組合賞』を受賞しています。この赤はシラー種主体に数品種をブレンドし、タンクで5年以上熟成させた11年産ワイン。若いワインが多い南仏で、安価ですが飲み頃の美味しさが楽しめる貴重な1本です。

仏シャンパーニュ地方からは、J-M セレックが造るソレサンスのブリュット・ナチュール。17年、ジャン・マルク・セレック氏が来札され、試飲いたしました。平均樹齢40年の力ある葡萄からのピュアな味わいと、 ヴァン・ド・レゼルヴ(優良年で取り置きしていたワイン)の比率が50%(通常は3割程)というだけあって、複雑で奥行きのある風味に圧倒されました。今一番のお薦めシャンパーニュです。

人気のスペインからは、温暖なバレンシア州南部のエル・アンゴストが造るラ・トリブ10年。ここの標高は550メートルと高く、西の大西洋から吹く比較的冷涼なポニエンテと呼ばれる風と、東の地中海から吹く比較的温暖なレバンテと呼ばれる風が交差し、ぶどうは理想的に成熟します。しかも最高の天候だった10年産なので、凝縮した果実味と、スパイス感に木樽の風味が合わさり、飲み応えがあり、満足感の高い一本です。パーカーポイントも90点で、この価格はお値打ちです。

そして、今やスペインの顔となったカヴァ(泡)で、 コヴィデス社のゼニウス・カヴァ・ブリュット。ここはペネデス地域の800のワイン生産者による大手協同組合で、日本のワイン専門誌にもベストバイと評価されたことがあり、高品質のカヴァを生産しています。泡がきめ細かく、果実味と酸味のすっきりとした爽やかな味わいで、暖かくなるこれからの季節にぴったりな、一押しスパークリングワインです。

更にスペインの白では、テラ・アルタ地区のセリェール・ピニョル家のヌエストラ・セニョーラ・ポルタルでブランコ。ガルナッチャ・ブランカ種主体の白で、複雑な香りと長い余韻が魅力のワイン。テラ・アルタはカタルーニャ語で「高い土地」を意味し、その名の通り標高950mの山々に囲まれた場所にあり、銘醸地のプリオラートやモン・サンに似たテロワールを持ちながらも、リーズナブルで高品質なワインを産出するとして注目されています。希望小売価格1,650円が特別価格で入荷となり、大変お買い得となりました。

スペインの最後は赤、カスティーリャ・レオン地区のトリデンテでエントゥレスエロ・テンプラニーリョ15年。上級品のトリデンテには僅差で使われなかったタンクを、別に詰めたお買い得ワインになります。凝縮した果実味と樽からのバニラ香が広がり、パエリヤ、パスタ、マッシュルーム、シチュー、ソーセージ、チーズなどによく合います。この価格でフルボディワインをお探しの方には必見です。

ドイツからはダイデスハイム村の名門ワイナリー・ヨーゼフ・ビファー社のリースリング種ハルプ・トロッケン(やや辛口)14年。ここではテロワールを尊重したワイン造りを行っており、2013年より日本人徳岡女史が社長兼醸造家として活躍しています。このハルプ・トロッケンは、ピュアな果実味、きれいな甘味、フレッシュな酸味とが見事な構成をつくり、透き通ったミネラルとの調和により、味わいに広がりのある上質なワインに仕上がっています。

チリからはカサス・デル・ボスケ社カルメネール種のレゼルバ15年。カサス・デル・ボスケは、森や牧草地だった未開の土地をワイン用の葡萄栽培が出来るよう開拓し、「量より質」を求め、チリのプレミアム・ワインを生み出す事だけを目指した新鋭のブティック・ワイナリーです。風味の良い口当たりで、果実と樽の絶妙な融合が感じられ、バランスの良い柔らかいタンニンと程よい余韻が楽しめます。甘酸っぱいソースを使ったお料理や、火を使ったお肉料理に合わせやすい味わいです。

アルゼンチンからはエル・エステコ社のドン・ダビでトロンテス種レイト・ハーヴェスト16年。こちらは遅摘みしたトロンテス種100%で造られた甘口ワインです。トロンテス種独特のバラやライチ、ハチミツのような華やかな香が広がり、 果実味と酸味とのバランスが良く、マーマレードのような心地よい酸味を伴った爽やかな甘味を楽しむことができます。若干の貴腐香も感じられ、この価格では驚きのパフォーマンスです。

次は清酒から、新潟の佐渡ヶ島の北雪酒造の北雪で純米生原酒。少しマスカットを思わせる爽やかさがあり、ワイングラスでお飲み頂くとよりそのフルーティさが際立ちます。加熱処理をしていない生原酒ならではのフレッシュな香りと、コクのある旨味が楽しめます。

食品では宮城県塩釜市の五光食品が作る「炙りかき」です。アジア圏の輸入物ではなく、国産品。 原材料の欄には、「宮城県産かき」しか書かれていません。加工食品で添加物が無添加というのはあまり例がなく、さらにお手頃価格。宮城県で水揚げされた牡蠣を、海の目の前の工場で作っているので、新鮮さが封じ込められています。搾ったレモン汁をかけたら、小粋なワインのおつまみがスピーディに出来上がります! また、自然で優しい味わいなので工夫しだいで、色々アレンジが出来ます。

2018年 4月

今月はちょっと昔のお話。

今年の2月末で、狸小路3丁目のドンキホーテが入っているビルの1階にあった果物店「サン・フルーツ」さんが立ち退きで閉店されました。私が子供の頃、ここはサンデパートという百貨店で、そこの果物店なので「サン・フルーツ」となったのでしょう。そしてワインショップフジヰも、元々は札幌北1条西3丁目にあった果物店「フジヰ食料品店」がルーツです。元は同業者だったこともあって、私はサン・フルーツさんの前を通る度に挨拶をしていました。

1972年の札幌オリンピックと共に出来た、地下鉄南北線と地下商店街。その商店街ポールタウンの開業時に、フジヰ食料品店の支店として入店。始めは果物店として営業し、途中から輸入洋酒の販売を始め、その後ワインの割合が増えて「ワインショップフジヰ」という店名になりました。


私が子供の頃、町には今の様な「スーパーマーケット」は無く、八百屋さん、魚屋さん、肉屋さん等が単独で営業するか、市場(イチバ)と呼ばれる共同店舗に入って営業していました。北1条のフジヰは、1階が果物を中心に食品類、お菓子、酒類を販売し、2~3階は「パーラーフジヰ」の名でレストランを営業。4階は住み込みの従業員さん達と共に私達家族も暮らしていました。

うちの家族は両親と、私と弟の4人で六畳一間。タンスで狭くなった部屋に、毎晩、家族の布団を敷くだけでギリギリでしたが、住み込みの従業員さんは大部屋に何人もが狭いスペースの中で暮らしていました。


さて今の商店は、全国チェーンのスーパーが多くなり、個人商店はどんどん減っていく一方。サン・フルーツさんはビルの立ち退きで閉店されましたが、店主のお父さんはここに新しいビルが出来ても、家賃が高くなって入れないとぼやいていました。当社の得意先の飲食店さんでは、サン・フルーツさんからレモンや、果実類を買っている店が多かったので、この界隈で再び営業して欲しいと願っています。


さて今月のおすすめワインです。

仏ボルドー地方からは、レ・フィエフ・ド・ラグランジュ09年産。メドック格付け3級のシャトー・ラグランジュのセカンドワインです。115haを所有し、収穫は手摘みで行い、ステンレスタンクで15~25日間発酵後、新樽を25%使用して樽熟成を行います。深みのある赤色で、ブラックカラント、スパイス、タバコ、チョコレートの香りを感じ、肉厚で長い余韻が楽しめるワインです。メーカー希望小売¥5.200が特別価格で限定入荷しました。しかもグレートヴィンテージの09年は間違いなく買いでしょう。

同地区の白は、グラーヴ村のクロ・フロリデーヌ・ブラン14年。1982年には僅か2haの畑を所有するにすぎなかったこのシャトーをボルドー大学醸造学部教授ドゥニ・デュブルデュー氏と夫人が拡大し、現在は31.9haを所有します。樽の香りとミネラルがバランス良く合わさったワインで、同価格帯のブルゴーニュを買うより満足感があります。定価¥4.150が特別価格でのご提供です。

同一オーナーでブライ地区のCh レイノン ソーヴィニヨン・ブラン15年。白ワインがお好きな方、このレイノン白もとってもお勧めです。木の芽を思わせる香りと辛口なのに蜂蜜を思わせるふくよかさ、春野菜やゆずの風味を利かせた魚介にとっても良く合います。一昨年に亡くなられたドゥニ・デュブルデュー博士の心意気をそのまま継承しています。


次はブルゴーニュ地方から、ドルーアン社のモンタニー村の白13年。メゾン・ジョゼフ・ドルーアンは1880年に古代ローマ要塞の内側のボーヌ村に創立されたワイナリーです。130年以上もの間、家族経営にこだわり、頑なに創業当時から受け継がれるテロワールへの信念を守り、「エレガンスとバランス」を追求し続けています。モンタニー村のシャルドネ種は、活き活きとした柑橘系果実の味わいがありながらも、まろやかな厚みもある凝縮感を楽しめます。フレッシュでチャーミングな果実味のある、バランスのとれたワインです。

同じブルゴーニュから、ミュザールのサントネ村のピノ・ノワール赤96年。ミュザールは、サントネ村の歴史あるドメーヌです。しかもこちらの赤は、22年も熟成した、村名付きブルゴーニュとしては破格のお値段。熟成香の、きのこや枯葉のような香りが広がります。飲み心地は少し枯れ始めていますが、味わいは複雑です。熟成したワインがお好きな方におすすめです。


南仏からは、アンドレ・ブリュネルのヴォークリューズ地区の赤。この生産者はシャトーヌフ・デュ・パプの最もエネルギッシュで、力量のある生産者の一人です。土壌は出来るだけありのままで、たまに使う肥料はオーガニック。土は、年4回掘り返し、全ての畑で除草剤は使っていません。問題がなければ、銅などの農薬は全く使いません。グルナッシュ種主体で、スパイス感と熟した果実味が楽しめる超コスパワインです。

北部のアルザス地方からは、クザヴィエ・ヴァイマン ミノリ リボ・ミックス14年。アルザス自然派を代表するクリスチャン・ビネール氏とのコラボで造られた日本限定の逸品です。華やかなライチと柑橘の香り、旨みの乗ったふくよかな果実味が食欲をそそります。3品種のブレンドによる味わいがバランス良く、和食全般に合わせられる味わいです。


イタリアからはラ・ビアンカーラが造るサッサイア IGT ガルガーネガ・デル・ヴェネト 16年。人気が高く入手困難となっているイタリアの自然派ワインの白です。人為的介入を極力抑え、無施肥による有機農法を実践し、すべてのワインを野生酵母で発酵しています。今回入荷のサッサイアは、ガルガーネガ種100%(ヴィンテージによってブレンド有)で酸化防止剤無添加タイプ。タンクの上澄みの部分から造られた、きれいでピュアな果実味と旨味が楽しめます。

トスカーナ地方の赤ではポリツィアーノ家のロッソ・ディ・モンタルチーノ15年。創業1961年、現オーナーのフェデリコ・カルレッティ氏は二代目を担っています。農学を修めた後、北イタリアのワイン産地での経験を経て、1980年にポリツィアーノに入社。最高品質の葡萄を収穫する目的のために、最適な土壌やミクロクリマを求め、クローンを厳選し、最適な植樹のレイアウトを施し、剪定法を研究しました。ロッソ・ディ・モンタルチーノは、チェリーやベリー系の豊かな香りに、ホワイトチョコレートやローストされたコーヒーのニュアンスが感じられます。程良く濃さのある、飲みやすいワインです。

南部ラッツィオ州からはファレスコ社テルース ロッソ・ラッツィオ15年。太陽燦々と輝くイタリア・ラッツィオ州からシラー種で造られたスパイシーなワインです。シナモン、ナツメグなど香り系のスパイスに、デーツなどドライフルーツを思わせる凝縮感。これからの行楽シーズンにはもってこいのワインです。


近年人気のスペインからはナヴァラ地方アスル・イ・ガランサ社アブリル・デ・アスル・イ・ガランサ16年。スペイン北部のナヴァラ地方でビオロジック栽培から生まれたコストパフォーマンスの高い赤。ワイナリー名の「アスル・イ・ガランサ」は、「アスル」はスペイン語で青、 「ガランサ」は、輝きのある深い赤色を意味し、強い日差しと乾燥した空気によって際立つ強烈な空の青さと、美しくテロワールが表現された果実味豊かな赤ワインの色を合わせて名付けられました。春のすがすがしさを表したかのような「アブリル(4月の意)」と名付けられたこのワインは、まさに春の陽気の中で楽しむのにぴったりの赤ワインです。


近年、地味に人気が出てきたオーストリアからは、ブルゲンラント地区のマインクラングがピノ・ノワール種で造る赤16年。デメテルの認証を受けたビオディナミ農法で育てられたピノ・ノワールの赤。ブルゴーニュの高騰が著しい中で、ピノ・ノワール好きには嬉しい価格帯であり、果実味がきれいで、酸味、タンニンのバランスが良く、純粋に果実の旨味が楽しめるお買い得感のあるピノ・ノワールです。


今注目のポルトガルからは、ドウロ地区モンテ・カシュカシュのレゼルヴァ・ブランコ 14年。地葡萄のラビガト種100%で造られたふくよかでリッチな味わいの白。口当たりは滑らかで、洋梨、アプリコットなどの熟した果実味に程よい酸味があり、 フレンチオークの上品な樽の風味が広がる中ですっきりとしたミネラル感がアフターまで続く、この価格では驚きのパフォーマンスです。輸入元終売により、希望小売価格1,900円が特別価格で入荷しました。


ルーマニアからは、デアル・マーレ村のヴィル・ブドゥレアスカが造るヴァイン・イン・フレイムのシャルドネ種17年。今注目の東ヨーロッパのルーマニアで造られた、しっかりとした樽感が感じられるシャルドネ種の白です。ここはルーマニアの伝統と最新のワイン技術の融合により、安価で上質なワインを生産するワイナリーです。トロピカルな厚みのある果実味と、オーク樽が合わさりニューワールドを思わせるようなリッチな味わいに仕上がっています。


次はハードリカーから、英国からキングスバリー社ヴィクトリアン・ヴァット・ジン。ジンの味わいを決める中心軸は何と言ってもジュニパー・ベリー(ネズの実)。贅沢にもそのジュニパー・ベリーを通常の2倍以上使用し、シングル・カスク(1タンク分)で仕上げられたジンです。そのため生産本数は346本、またこのジンがリニューアルするため今回のラベルでの出荷は最後となります。大きな声では言えませんがラベルが変わる時は味わいも変わる時が多いです。この貴重な逸品をお見逃しなく。


当社はワイン主体ですが、清酒も扱いはございます。地元、札幌の千歳鶴で純米生うすにごり。札幌の老舗酒蔵、千歳鶴が造る季節限定の生酒です。明治五年の創業以来、女性が初めて杜氏となり、千歳鶴は転換期を迎えています。6代目杜氏となる市澤智子さんが酒造りに加わったことで新たなラインナップも増え、このうすにごりも誕生しました。従来のものとは異なる爽やかさと旨味が加わることで味わいに広がりが生まれています。ワイングラスでお飲み頂くと色調、香り、味わいをより楽しむことができます。

食品ではスペインのサンセホ・ホットチョコレート。このホットチョコレートはスペインの高級デパート『エル・コルテ・イングレス』等で販売されているそうです。スペイン旅行で味わった本場の味を再現出来ます。キッチンに飾っておきたいインスタ映えする可愛い缶です。ココア・ドリンクだけではなく、お菓子作りの材料としてもおススメです!


最後はワイン・アクセサリーで、コルカー。現物をお見せできないのが残念ですが、コルク栓に付属のピンを指して、可愛いマスコットに仕上がります。とあるワインバーでは、手持ちぶさたのお客様にコルクと、このコルカーをお渡しして、仕上げていただくそうです。マスコットが仕上がるにしたがって、お客さまも笑顔に!コミュニケーションツールとしてもお使いいただけます。

2018年 3月

今月は買い物の話。

休日に書店でワイン関係の本を見た後、入口付近に「黒沢明コレクション」と書かれて、名作映画「用心棒」が1,000円で売っていました。黒沢明が監督し、名優「三船敏郎」と「仲代達矢」が戦う有名な作品です。旧作ですからレンタルしても100円ですが、黒沢監督の名作が1,000円なら絶対買いでしょう。しかもこの黒沢映画はシリーズ物で隔週ごとに発売され、第二弾は最高傑作と言われる、「七人の侍」が1,800円で隣に並んでいます。思わず私は、衝動的な大人買いで二作を購入しました。

実は私、封切りで黒沢映画を見たのは「影武者」以降で、真の黒沢ファンとは恥ずかしくて言えません。しかし、こんな値段で少しでもその仲間に入れるのでは?と、思わず買ってしまいました。黒沢映画に興味のある方は、騙されたと思って1、000円の用心棒だけでも買ってみてください。気が乗らずに買う気になれない方は、100円のレンタルでも結構です。この時期の黒沢映画は世界中の映画関係者から絶賛され、世界の最前線にいた事が分かると思います。でも、もし観て面白くなかったら、私に文句を言って下さい。私は真摯に謝るつもりです。

そして、私が一番好きな黒沢映画は「天国と地獄」と、「影武者」。少なくてもこの映画が出るまでは、書店で黒沢映画全集を買い続けます。私にとって美味しい食事やワイン、楽しい映画、こういった休息が毎日の仕事の情熱に繋がっている様な気がします。

さて今月のお薦めワインです。

レ・フィエフ・ド・ラグランジュ14年1/2サイズ。メドック格付け3級シャトー・ラグランジュのセカンドワインです。サンジュリアン村で115ヘクタールの広さを持ち、収穫は手摘みで行い、ステンレスタンクで15~25日間発酵後、新樽を25%使用して樽熟成を行います。深みのある赤色で、ブラックカラント、スパイス、タバコ、チョコレートの香りを感じ、肉厚で長い余韻が楽しめるワインです。メーカー希望小売¥2.640が特別価格で限定入荷しました。ハーフサイズなので気楽に開けられます。

ムーリ村のトップ・シャトーのひとつであるシャトー・モーカイユ14年。その実力はメドックの格付けシャトーに比肩する高い評価を得ています。2014年のボルドーは偉大な年の2015年に隠れてしまっていますが、良質な葡萄が収穫され評論家からも高い評価。2015年産の価格の高騰が著しい中、2014年は価格が抑えられ、消費者にとっては喜ばしいヴィンテージとなっています。

サン・テミリオンのシャトー・ラセグ07年。パーカー・ポイント100点を13回獲得したカリフォルニア、ソノマ地区の「ヴェリテ」。ここのオーナー、ケンダール・ジャクソン社と、ヴェリテのフランス人醸造家ピエール・セイヤンが、サンテミリオン村のシャトーを購入し、共同で手掛けるボルドーワインです。ボルドーで厳しい年となった2007年をよくぞここまで凝縮させて、熟した果実の旨みとオーク樽の上品な風味の調和が楽しめるワインに仕上げたものだと驚きと感動があります。ゆくゆくは、ヴェリテと同様に、ラセグでも100点獲得を目指しているのでしょうか?

次はブルゴーニュ地方から、元DRC(ロマネコンティ社)の社員で、担当はロマネコンティ畑と、ラ・ターシュ畑の栽培だった、オーディフレッド氏。独立した彼が、ニュイ・サン・ジョルジュ村に所有する区画と、賃貸契約できた区画を合わせた0.14ヘクタールから造られた1樽(300本)だけの赤ワイン。オーディフレッドのワインはピュアという言葉を体現したような味わいで、ブルゴーニュの真骨頂といったところ。収穫から5年を経て、少し開き始めた頃でしょうか。

同じブルゴーニュから、ドゥフェ・ラヴノー家のシャブリ1級レ・リス畑で03年産。ここはシャブリでも歴史のある造り手で、有名なフランソワ・ラヴノーとは親戚になります。果実味とミネラル感、15年を経た熟成による複雑な味わいを楽しめます。古酒のお好きな方におすすめです。

こちらもブルゴーニュから、フレデリック・マニャンのモレ・サン・ドニ村クール・ダルジル14年。ジュヴレ村寄りの畑で粘土を意味するアルジルの名の通り、粘土が多い土壌から力強い葡萄を産みます。収量は45hL/haとまるで特級畑並みの少量生産。ブルゴーニュ本来の旨味、果実味、酸味のバランスの取れた味わいをお楽しみください。

バスク地方イルレギーの白。 44年間シャトー・ペトリュスの醸造長だったジャン・クロード・ベルエ氏が生まれ故郷で造る白ワインで、希少な14年産が入荷しました。木樽を使わずにステンレスタンクによる発酵、熟成で、テロワールとグロ・マンサン種の個性を表現したワインになります。凝縮した果実味に、酸、ミネラルが混じり合った、複雑な味わいが楽しめます。

次もブルゴーニュで、シルヴァン・ロワシェで赤、白、2種類のワイン。ブルゴーニュで新進気鋭のドメーヌが造る上質でありながらコスパの高いシャルドネとピノ・ノワール。ビオロジック農法で栽培をし、発酵は野生酵母、洗練されたスタイルで 注目を集めている生産者です。コート・ド・ニュイ・ヴィラージュ白は第一搾汁のみを使って樽発酵をし、ピュアでクリーンな果実味とオーク樽の上品な余韻が楽しめます。ニュイ・サン・ジョルジュ村の赤は1級畑に接するレ・グランド・ヴィーニュ畑のもので、コート・ド・ニュイの畑名のものでは破格のお値段です。しかも優良年の2012年産。無清澄、ノンフィルターで旨味がつまった果実味豊かなスタイルです。

シャンパーニュ地方からは、ラミアブル社のブリュット。品種はピノ・ノワール種主体で、果実味豊かなスタイル。ここが生産するシャンパーニュは殆どが国内で販売され、輸出されるものは全体の10%ほど。日本での知名度は低いですが、フランス国内での評価は高く、上質なシャンパンとして知られています。小売価格5000円が特別価格で入荷しました。

イタリアからはサン・パトリニャーノを代表する「アヴィ」サンジョベーゼ・ディ・ロマーニャ14年。サン・パトリニャーノはイタリアの麻薬等の薬物中毒の更生施設で、若者らが技術習得と社会復帰を目的として、葡萄栽培、酪農、織物製作等で働いています。そのワイン部門のトップ・キュヴェがアヴィで、凝縮した果実味とタンニンがたっぷりの赤。希望小売¥6000のところ特別価格でのご提供です。

伊ウンブリア州のスポルトレッティ社ヴィラ・フィデリアの白13年。スポルトレッティは何代も続く農家でしたが、ワインを主力になったのは1970年代から。ウンブリア州ペルージャ郊外アッシジの丘陵地に26haの畑を所有する、家族経営のワイナリー。ヴィラ・フィデリアの白は、グレケット種とシャルドネ種を樽発酵、樽熟成させた、果実味と樽香が調和した、高コスト・パフォーマンス・ワインです。

アブルッツオ州からはファルネーゼ社のジロで3Lのビッグ・ボトル。パーティーに持参すれば、スターになる事間違えなしの瓶です。モンテプルチアーノ種の赤は、4~7ヶ月新樽で熟成させているので、熟した赤い果実の複雑なアロマに、 チョコレートや樽からのスパイシーな風味が感じられます。今でも楽しめますが、しっかりした骨格があるため、この先、長期熟成させることが出来ます。

スペインからはK5ワイナリーのピロタ15年。スペイン北部で、フランス国境に近いバスク地方出身の有名シェフ、カルロス・アルギニャーノ氏がプロデュースした微発泡白ワインのチャコリです。チャコリ独特の飲み方として、瓶を高く持ってテーブルの平たいグラスに勢いよく注ぎ入れ、発泡させてから飲むのが流儀といわれていますが、これはカジュアルなチャコリの話。このピロタは、白ワイングラスであくまでも白ワインとして飲んでいただきたい、とのことです。オンダラビ・ズリ種をオリと共に5ヶ月間熟成させた極上のチャコリは、シーフードと共にお楽しみください。

こちらもスペインで、フミーリャ地方アテカ村のオノロ・ベラ16年。ジャケ買いしたくなる、白黒の大胆な女性の顔のラベルです。オノロは創業者の曾祖母の名前、ベラは祖母の名前で、祖父の名前は「ファン・ヒル」として残っているので、母方の名前も残したいと願ってワイン名にしました。ガルナッチャ種からの熟したブラック・チェリーの色で、赤い果実(ラズベリー、スグリ)、ミネラルやバルサムを思わせる強い香りがあります。少し甘い風味の果実とタンニンがパワフルで、インパクトのあるスペイン・ワインです。

カリフォルニアからはデリカート社のウッドヘーヴン・カベルネ・ソーヴィニヨン13年が特価で入荷しました。デリカート・ファミリーは、アメリカン・オブ・ザ・イヤーに3度受賞するなどアメリカを代表する大手優良生産者で、ウッドヘーヴンはハイコストパフォーマンスのワインとして人気の高いシリーズです。カシスなどの豊かな果実味に、フレンチとアメリカンオーク・チップによる香ばしいオーク香が合わさり、味わいに広がりを見せる飲み応えのあるワインです。輸入元の終売による特別価格です。

2018年 2月

この独り言に何度か書いていますが、私の年越しは大晦日の夜11時過ぎから時計台の正門横で新年を待ち、12時の鐘の音を聞いて今回で37回になります。

大晦日の夜11時といえば、普通の家庭では「紅白」を見ながら、ご馳走を食べてゆっくりくつろいでいる時でしょう。氷点下の屋外で一人、やせ我慢で冷えたシャンパーニュとキャビアをつまみながら12時を待っていると、頭の中も真っ白に冷えて来ます。こんな時間でも時計台の前には沢山の人がいるのですが、多分私以外の殆どが観光客で、皆さん時計台をバックにスキーウエアー姿で記念撮影をしています。

一応、当社のお客様が来た時の為にシャンパン・グラス数個は毎年用意していますが、あまりに非常識な時間ですから、ここ数年は使わずに済んでいました。ところが今年は、お二人もお客さんが来てくれました。一人、屋外で良質なシャンパーニュを飲んでいても、寒さの為に香りは殆ど感じられません。でも、知っている方と共に味わうと、この寒さの中でも美味しく楽しめるのです。震える手でクラッカーにキャビアを載せてお渡しすると、皆さん手袋をポケットにしまい素手で受け取り、寒さの中で濃厚な魚卵の美味しさを共に味わいます。

そして11時50分を過ぎる頃から、ここに集まった方々は無口になり時計台の時計を見上げるようになります。さらに1分前ぐらいになると、皆が自分の携帯の時刻と時計台とを見比べ始め、30秒前からは何人かのカウントダウンの声が聞こえてきます。そして振り子時計の鐘の音が12回、澄みきった空気の中で鳴り響くと、あちこちから「明けましておめでとうございます」の挨拶と共に、時計台前がまた賑やかになります。毎年大晦日の夜、外で1時間弱立ちすくむ事で全ての煩悩が消えるわけではありませんが、この事が私にとって除夜の鐘の様なものになっています。

当然、今年2018年の大晦日も、38回目の年越しを一人で行っていますので、ご興味のある方は<暖かい格好をして>時計台の前に11時過ぎにお越しください。参加費は無料。そして飲み物、食べ物の持ち込みは大歓迎(当然、ゴミは持ち帰ります)です。ただ、アルコールを飲みますので、必ず地下鉄か、タクシーでお越しください。

さて今月のお薦めワインです。

北海道・最北端の果実の産地である増毛(マシケ)町産ポワール(洋梨)。春頃までの期間限定商品の洋梨で造ったスパークリングワインです。2017年度の洋梨は、色づきが早めでしたが、味、香りともに良い物となりました。昨年から粗濾過タイプになり、若干にごりがありますが、品質には問題ありません。細やかな泡立ちと豊かな香りが楽しめ、アルコール3.5%と低めなので幅広い方に楽しんでいただけます。

仏ボルドー地方からはカスティヨン地区のシャトー・カプ・ド・フォジェール。13年はバッド・ヴィンテージだからと敬遠されていらっしゃるお客様。難しい年だからこそ良い生産者を選べば、お手頃で若くから打ち解けてくれるワインに出会えます。コスパの高いお財布にやさしいワインです。

ブルゴーニュ地方からはウィリアム・フェーヴルが造る1級畑ヴァイヨン15年。ここの自社畑は15.2haがグラン・クリュ畑とシャブリ最大のグラン・クリュ所有ドメーヌです。跡継ぎのいないフェーブル氏はドメーヌを売却することにし、1998年、同じブルゴーニュにあるブシャールの復活に成功していたシャンパンハウスのアンリオ家が獲得しました。今シャブリでも95%は機械収穫ですが、フェーヴルは手摘みで行っています。シャブリ1級畑らしいフレッシュ感と、ミネラル豊かな味わいが楽しめます。

こちらもシャブリで、ジャン・マルク・ブロカール氏のシャブリ サント・クレール16年。やや酸が穏やかだった15年と比べると、酸味とミネラル感が増し、よりシャブリらしい味わいが楽しめます。寒いこの時期の牡蠣にピッタリの逸品です。

次もブルゴーニュで、シルヴァン・ロワシェで赤、白、2種類のワイン。ブルゴーニュで新進気鋭のドメーヌが造る上質でありながらコスパの高いシャルドネとピノ・ノワール。ビオロジック農法で栽培をし、発酵は野生酵母、洗練されたスタイルで 注目を集めている生産者です。コート・ド・ニュイ・ヴィラージュ白は第一搾汁のみを使って樽発酵をし、ピュアでクリーンな果実味とオーク樽の上品な余韻が楽しめます。ニュイ・サン・ジョルジュ村の赤は1級畑に接するレ・グランド・ヴィーニュ畑のもので、コート・ド・ニュイの畑名のものでは破格のお値段です。しかも優良年の2012年産。無清澄、ノンフィルターで旨味がつまった果実味豊かなスタイルです。

次もブルゴーニュからドミニク・ローランの自社畑でモンテリー村の赤12年。パティシエ(菓子職人)から転身し、ブルゴーニュ屈指のネゴシアンとなったドミニク・ローラン。豊かな果実味と芳香のワインは、ドミニクマジックと呼ばれ、世界中のワイン愛好家を魅了しています。上品なスモーク香、澄んだ果実味と旨味のある、上品なピノ・ノワールです。

モレ・サン・ドニ村の生産者、ユベール・リニエのアリゴテ15年。かつてはリッチで凝縮感が高く、新樽の香りも強かったユベール・リニエのワインですが、故ロマン氏がスタイルを変え、バランスのよいものに仕上げてから、昔の濃さを支持していたアメリカ市場だけでなく、世界的に高い評価を受けるようになりました。こちらのアリゴテは、生き生きとした酸味とふくよかな果実味が調和した飲み心地です。

南仏からはシャトー・ペスキエの赤で桜のラベル15年。パーカー・ポイント92点を獲得したコート・デュ・ローヌ地方の赤です。優良年の2015年は凝縮感のある綺麗な果実味と柔らかなタンニンがあり、パーカー高得点のイメージとは反して、洗練されたワインに仕上がっています。ラベルに描かれた桜も、心地よい旨味と余韻が楽しめるワインのイメージによく合っています。

アルザスのマルク・クライデンヴァイツでクリット畑のピノ・ブラン16年。クライデンヴァイツ氏は早い時期からビオディナミ農法を実践し、1989年よりビオディナミの称号であるデメテールが認定されています。この区画のピノ・ブラン種は樹齢が50~60年と高く、鉄分と小石の多い花崗岩質土壌と共にリッチな味わいを醸し出しています。一般のピノ・ブランより複雑でバランス良く、お食事に合わせやすい白ワインです。

南仏・ルーション地方の名手ガルディエのマ・ラ・カーヴ14年。米「ワインスペクテーター」誌でもルーションの新しい生産者の一人として紹介されています。馬を使って土を掘り返し、肥料も基本的には使用せず、必要な時は家畜の糞と食物をまぜたものを使用します。病気の時は、イオウとオレンジの皮を松脂と混ぜて使用。必要最小限にする為、松脂と混ぜて用います。シラー種主体に、グルナッシュ種、ムールヴェードル種、他をブレンドした赤は、南仏特有のスパイス、ふくよかさがありながら、澄んだ果実味が楽しめます。

シャンパーニュ地方からはドラピエ社のブリュット・ナチュール。このドラピエ社の白眉ともいうべきシャンパーニュは、有機栽培のピノ・ノワール種100%と、ドサージュ(糖分添加)無しの自然な味わいで、自然派生産者のパカレ氏や故ラピエール氏が愛飲していたのも頷けます。ピノ・ノワール種本来の太い酸味と、厚みのある味わいをお楽しみください。今回は希望小売価格7,200円のところ特別価格でのご提供です。

次はスペインのお値打ち白ワイン、アルタビンのプティット・ホワイト16年。2001年創業とまだ新しいワイナリーですが、当主のジョアン氏は代々ワイン造りの家系出身ということもあり、 安定して品質の高いワインを生産しています。ガルナッチャ・ブランカ種主体のワインは、豊かな果実味が酸味とミネラルにより引き締められ、食事が進む親しみやすい味わいが魅力です。

食品からはサンセホのホットチョコレート。ホットチョコートといえば、日本の甘いココアをイメージしますが、これはカカオの風味を楽しめる大人のチョコドリンクです。この商品はスペインの有名デパート『エル・コルテ・イングレス』や、グルメ・ショップで販売されているそうです。これからの季節、バレンタインの義理チョコとしても最適です!

<おいしい作り方>①本格的な作り方は鍋にホットチョコレート粉末と牛乳(150ml)を鍋に入れ火にかけ、ゆっくりと混ぜながら温めます。②お手軽な作り方はカップに粉末を入れ、上から熱い牛乳を注ぎ入れてよく混ぜて溶かします。(少しダマになりやすいです)

サンティアゴのペドラス社のチョコレート。このチョコの名前でもあるサンティアゴの街はキリスト教カトリックの巡礼地として世界遺産にも指定され、世界中から癒しや奇跡を求めてこの地に巡礼にくるそうです。人生を立ち止まり、変わらない存在との出会いを求める旅、幾日間も歩き求めて最終地で味わうチョコレートの味わいは格別でしょう。歩いた人しかわからない領域でしょうが、それを思い巡らしながら食す想像力も神から与えられていることを感謝します!

地元、北海道産のメグデュカ。デュカはエジプトの調味料で、ハーブやスパイスたっぷりのお塩。料理にかけるだけで、お気軽にエスニック風味が楽しめます。地元産の昆布や、スパイスも調合されているので、普段エスニックな味付けに慣れていない方でも十分に楽しめます。パラリとかけるだけで、味わいが変化し、料理のアクセントになり、会話もはずむこと間違いありません!このスパイシーな味わいに合うワインは、南仏のシラー種というのが、フジヰスタッフの意見でした。

2018年 1月

今月は、ちょっと難しいお話です。

最近は毎月のように、北海道産ワインのイベントが行われ、私もなるべく参加するように心がけています。こういったイベントで多いのが「パネル・ディスカッション」と呼ばれる公開の討論会で、各ワイナリーや行政の担当者等がテーマに沿って発言をします。昨年開催された公開討論会では、アメリカでのワイン産地の発展がテーマでした。

今では名産地として知られるカリフォルニアは1850年代からワインを造っていたが、世界的に評価されるようになったのは1970年代に入ってからです。病害虫を乗り越えてワインの品質を上げ、産地の知名度を高める為に行った方法は、その地区内全ての生産者が、ワインを出荷する際に「1リットルにつき1円」の様な形でお金を集め、その資金で大学や研究機関に問題の解決法を研究してもらったり、産地の知名度を上げる為のイベントを開催したそうです。

この時の司会者が、「こういった形で日本でも産地の発展は出来ないだろうか?」と質問すると、参加していたアメリカ人のブルース・ガットラヴ氏(岩見沢10Rワイナリー)が答えたのはたった一言、「デモクラシー(民主主義)!」でした。広くて新しい国アメリカは、国土開拓の歴史が全て。西へ西へと開拓を進める際に問題が起こると、皆で資金を出し合い解決法を見つけては前に進んだそうです。

私も「デモクラシー」という言葉は知っています。でも、この言葉は歴史の教科書の中か、政治家や組合等が行う事で、自分たち日本の生活ではあまり使わない言葉だと思いました。北海道内でも、規模も産地も違う各ワイナリーが、一つのテーブルに集まり討論をして何かを決めるという事は、多分大変なことです。でもこうした際に必要となるのが「民主主義」らしいのです。私たち日本人は、共同作業に関しては欧米からまだ学ぶ必要があるようです。

さて今月のおすすめワインです。

千歳ワイナリーが造るピノ・ノワール16年。北海道のピノ・ノワールのルーツとも言える、余市の木村農園。92年に苗を入手してから、ピノ一筋でやってきました。繊細で上品なミドルボディで、チェリーなどの果実の風味と上品なフレンチオーク樽の香りを特徴としています。半年から1年ほど熟成させると、更に味わいが開いてくるでしょう。

フランスのボルドーからはシャトー・ジョアナン・ベコの11年。シャトー・ボーセジュール・ベコのオーナーである、ジェラール・ベコ氏の娘ジュリエット・ベコ女史が2001年2月から所有するワイナリーです。グリーン・ハーベスト(間引き)により収量を厳格に制限し丁寧に仕立てられるワインは、果実味の凝縮感がありながら、柔らかなタンニンを持ち、優しさや丸みを感じられます。女性醸造家の情熱や思いが詰まった1本を、ぜひこの機会にお楽しみください。

ブルゴーニュ地方の大手生産者、ジョセフ・ドルーアン社のアリゴテ16年。メゾン・ジョゼフ・ドルーアンは1880年に古代ローマ要塞の壁の内側に位置する、ブルゴーニュワインの中心地ボーヌに創立されたワイナリーです。130年以上もの間、家族経営にこだわり、頑なに創業当時から受け継がれるテロワールへの信念を守り、「エレガンスとバランス」を追求し続けています。このアリゴテ種は綺麗な果実味とほのかな火打石のニュアンスを感じられる、酸のしっかりとしたフレッシュな白ワインです。この低価格でもブルゴーニュの良さが楽しめるお値打ちな白です。

次はニュイ・サン・ジョルジュ村のティボー・リジェ・ベレールが造るブルゴーニュ規格の白。リュニー村とモンタニー村のシャルドネ種をブレンドすることで、ふくよかでミネラリーな味わいになっています。2012年はブルゴーニュの当たり年で、熟成によりきれいな果実味とこなれた酸味との調和が楽しめます。

ミッシェル&ジョアンヌ・エカールのサヴィニ・レ・ボーヌ ルージュ ヴィエイユ・ヴィーニュ14年。長い商品名で申し訳ありません。この生産者は元々サヴィニ村を代表するモーリス・エカールの息子夫婦になります。諸事情があり、「モーリス・エカール」の名前とワイナリーを売却しました。その品質が以前のレベルに達していないと考えたミッシェル氏は、ドメーヌの再興のため約1/3になった畑を基にワイン造りを始めました。入魂のサヴィニ村名ワインが超特価でのご提供です。

南仏で当社大人気の生産者ダンデゾン。35haの畑は海抜200mに位置し、ワインは50%がドメーヌ名でリリース、残りはエステザルグのワインにブレンドするか、ネゴシアンに売ってしまいます。基本は、除草剤を使わず、銅や硫黄を使用。ただ、病気に罹った際には、薬を使うこともあります。ラベルに牛が使われているのは、元醸造責任者のニックが牛が好きだったことと、ラベルを見て「雄牛=フルボディ」というたくましいイメージを連想させるためだそうです。シラー種100%からのワインは、雄牛のように濃くて強い味わいです。

ロワール地方からは、プイィ・フュメ地区のタボルデが造るソーヴィニヨン・ブラン種の白。人気のプイィ・フュメと、隣村のサンセールは、価格も3~4,000円以上の高級ワイン。そんな中でダボルテの白は、品質とお値打ち価格で、社内試飲では満場一致で決めたロワールの白。イヴォンとパスカルの「タボルデ兄弟」が1981年に設立したドメーヌで、畑では農薬や除草剤、化学肥料などはほとんど使用せずに自然な農法でワイン造りを行っています。16~18℃の低温で約2ヶ月かけてじっくりと醗酵するため、味わいはクリアでミネラル感に溢れています。

LGI ビッグ・レッド・ビースト16年。ラベルを見るとまるでカリフォルニア・ワインかと思うようなヘタウマのビースト(野獣)が描かれています。しっかりとした濃い系の果実味があるのに、全体を渋みと酸味が上手くまとめ上げて楽しませてくれます。コスパ抜群のリッチな南仏産赤ワインです。

シャンパーニュ地方からはピエール・パイヤールのレ・パスセル。ブジー村のパイヤール家では、力強いピノの産地で知られるこの村の葡萄だけから造られます。パワフルなこの村の味わいに、フレッシュさとエレガンスさをもたらすため、このキュヴェではシャルドネ種を40%も加えて、独自の上品さとふくよかさが楽しめます。葡萄栽培は20年前からリュット・レゾネで行っており、自然の野草で覆われた葡萄畑では、ここ15年間、化学肥料を一切使っておりません。ノン・ヴィンテージですが、瓶詰め後42ヶ月間も熟成を行っており、生き生きとした細かな泡が駆け抜ける味わいは、ふくよかな果実と細かな酸を備えています。グラン・クリュの力強さとエレガンスに、長期熟成の奥深さを堪能できます。

イタリアからは南の濃い系ワイン、ヴィニエティ・デル・ヴルトゥ-レのアリアニコ種の赤。畑は標高500m以上の高い所にあり、南部でも冷涼です。アリアニコ種は晩熟ですが、成長過程では涼しい気候を好むため、最適の産地。認証はありませんがオーガニックに近い栽培方法です。クモは化学的物質に弱い生き物で、その存在は畑が健全で自然であることを示します。濃厚で濃いワインですが、酸があるので、シロップのような濃さまでにはなっておらずバランスが良い味わいです。

次は食後酒に最適な、薬草がたっぷりのイタリア産プレミアム・ヴェルモット。カルパノ社のアンティカ・フォーミュラーは、私が一番好きなヴェルモットです。お食事とワインを終えて、ちょっと飲み足りない時や、少し音楽でも聞きたい時に最適なお酒です。甘さとハーブの苦旨みが、奥行きの深さと重層的な味わいで、特に寒いこの時期には欠かせません。ぜひ一度お試しください。

スペインのシェリーでは、バルバディージョ社が英国の酒商ベリー・ブラザーズ・ラッド社の為に造ったオロロソ・タイプの辛口シェリー。シェリー好きの人には是非試して頂きたい熟成シェリーです。英国最古のワイン&スピリッツ商が、生産者との深い絆より生まれたオリジナル・シェリーです。熟成感の中にもフレッシュさがあり、輸入過程における劣化を感じさせない抜群の状態です。肉料理や中華料理もそうですが、濃厚なチョコレート・デザートにも相性が良いです。

日本酒では、鯉川酒造の別嬪(ベッピン)純米酒。寒さが続く中で温めて美味しくなる日本酒をご紹介します。全国燗酒コンテストで2度の受賞歴があり、実際に温度を上げながら試してみると、まろやかになり全体の調和がとれてより美味しくなりました。ただ、温度を上げ過ぎるとアルコールが強く感じてバランスを崩してしまうので、ぬる燗(40度程度)がおすすめです。

2017年 12月

近年、北海道産ワインの評価が上がるにつれて、行政側でもワインを応援するイベントが増えています。今回、「道産ワインと胆振地方の食・魅力発信セミナー」が11月16日、洞爺湖のウインザーホテルで開催され、私も参加させていただきました。


2008年、日本開催のサミット会場となった、北海道で最も豪華なホテル、ウインザー。今回はここの総料理長が6種類の道産ワインに最適な料理を地元の食材を使って考案し、ワインと食の組合わせを体験するという贅沢な会。ただ私はウインザーで食べた事があるのは、前にここで購入した数種のパンしかありません。そんな「おのぼりさん」状態でしたが、第一部のセミナーで飯島総料理長さんのお話を聞いて驚きました。

飯島さんの前職場は日本で最高の朝食と評価された、栃木県那須高原に4万2000坪の敷地を持つ高級リゾートの二期倶楽部。那須では敷地内のガーデンで野菜栽培と、調理の両方をされていた飯島さん。更に雄大な自然が残る北海道に来て、素材探しと新しい食材を使った料理に打ち込んでいる姿に私は感動を覚えました。洞爺湖を見渡す山の頂上に立つお城のようなホテル、私のイメージでは日本中どころでは無く、世界中から最上の物を取り寄せているイメージでしたが、飯島さんが来てからは地元の食材にこだわり、地元の生産者とミーティングを重ねて、独自の味わいを追求しているそうです。そして今、ウインザーでは地元のお祭りや、イベントに積極的にブース等を出して参加しています。出店の際は食器やサービスも含めて本物にこだわり、食で感動していただくことで、洞爺の皆さんに愛されるホテルを目指していると語っていました。


次の第二部は試飲と試食。最初の鶴沼ヴィンヤード白は、マスカット香が華やかで食事とは合わせ辛いイメージでしたが、生の帆立を使ったマリネにマンゴーを加えることで、マスカットとマンゴー二つの香りが口中で共鳴し、閃きのある前菜となりました。

今回、私の注目はロゼワイン。千歳ワイナリーのピノ・ロゼに、ヒラメのお寿司と、霜降り和牛のローストの2品が用意されます。お寿司はポン酢・紅葉おろし・シソを使って、ワインの酸味と上手く調和していました。でも次の霜降り和牛の様な強い食材には、赤ワインでなければ負けてしまいそう。そこで牛にドライフルーツのソースを加える事で、フルーティなワインとの相性が良くなり、ピノ・ノワール種のタンニンと旨みを持つ辛口のロゼが、肉の脂肪分に溶け込んでゆくような感覚は初めての経験でした。

こうして今回、6種のワインに12品の料理が用意されていました。


さて、農学部で有名な北大は、今、ワイン研究にも目を向けています。道庁から市町村までの行政も、ワインが町おこしに役立つと気付き、動き始めています。当然、葡萄農家さんと、ワイナリーは全力で打ち込んでいます。5年、10年後、道産ワインが更に美味しくなり、道民だけではなく、全国のワイン好きから愛される事を願って私も努力を続けて行きます。

そこで皆さんの応援方法は、例えばカニやシカ肉など地元の良質な食材を入手した時に、道産ワインと共に味わってみませんか? 洋食でなくてもいいです。いつもの調理法でも、別に小皿を数枚用意して、ミネラル分の多い塩、粗引きコショウ、レモン汁、柚子こしょう、オリーブオイル、バルサミコ酢等を各小皿に入れます。そして食材とワインが調和する調味料を色々食べ比べをしてみると、食卓に楽しい会話と発見が見つかる事でしょう。


さて、今月のオススメワインです。

まずは地元から、余市・田崎正伸ソーヴィニヨン・ブラン16年。大手である北海道ワイン㈱の契約農家の中で別格の扱いを受ける田崎農園。ここが試験栽培を始めたソーヴィニヨン・ブラン種の初成り葡萄からの白。植えて3年の若木ですが、爽やかな酸味を持った味わいはまさにソーヴィニヨン・ブラン種。今後、木の成熟と共に、将来が期待されます。


フランス・ボルドー地方からは、ムーリ村のシャトー・ベレール・ラグラーヴ97年。20年を経てまさに飲み頃のボルドーです。若くてジューシーなボルドーも楽しいですが、熟成による旨みと複雑さにはかないません。「まさにボルドーの真骨頂!」といった感じです。また、今年二十歳になられた若い方々へのプレゼントとしても最適ではないでしょうか。


仏ブルゴーニュ地方からは 期待を裏切らないグロ・フレール・エ・スールのオート・コート・ド・ニュイ地区の赤で、作柄の良かった15年産。以前は果実味豊かで力強いスタイルで知られる生産者でしたが、オーナーが病気をして以来、洗練されたエレガントな造りを目指しており、味わい深いワインとなっています。2015年は良質な葡萄が収穫され、上質な果実味にオーク樽の香ばしさが合わさり、若いうちからでも芳醇な味わいを楽しむことができます。


同地区での上級品は、ヴォーヌ・ロマネ村の名門ジャン・グリヴォでこの村の12年産。ジャン・グリヴォは18世紀の末にまで遡る由緒正しき造り手です。ベルベットのようなエレガントな喉越しが、このドメーヌの共通の特徴。この赤ワインは、ヴォーヌ・ロマネ村内の数区画からのブレンドから造られています。綺麗なチェリーの風味、しっかりとした果実味とタンニンを楽しめる、旨みのあるワインです。


ブルゴーニュの白では、若手生産者の中で注目度ナンバーワンのバンジャマン・ルルー14年。果実の純粋性を表現する達人で、オーク樽のニュアンスはほんの僅かしか感じさせないようにしており、果実のみずみずしさを感じることができる上質なワインです。奥まった位置のオーセイ・デュレス村は、控え目な値付けで良品が見つかる、とっておきの産地です。


ムルソー村の人気生産者フランソワ・ミクルスキの赤、白。当主であるフランソワ・ミクルスキ氏はボーヌで醸造学を学んだ後、カリフォルニアのカレラで研修を受けます。白は天然酵母を用い、発酵に3~4ヶ月もかけます。熟成はオーク樽で12ヶ月以上、樽のニュアンスが出過ぎないように新樽比率は20%以下に抑えています。赤は15~17日間ステンレスタンクで発酵させた後、オーク樽にて14ヶ月以上熟成させます。希望小売4,000円以上の品が特別価格で限定入荷です。


南仏からは、エステザルク農協が造る安旨ワイン、プティ・アンデゾン赤。当社で大人気ワインであるダンデゾン・ヴィエイユ・ヴィーニュのセカンド的ワインです。16年ヴィンテージよりシラー種はダンデゾンのシラー種のみを使用し、グルナッシュ種は南部の葡萄を使用。シラー種2/3、グルナッシュ種1/3で、今まで以上にダンデゾンの品質に近づきました。ダンデゾンは無濾過、無清澄で濃厚ワインでしたが、このプティアンデゾンも力強い果実味は流石です。


シャンパーニュ地方からは、リッチな味わいで有名なゴッセ社グランド・レゼルヴ・ブリュット。1万円弱のプレミアム・シャンパーニュが、なんとビックリの価格です。豪華なおせちと共に味わう、年越しの泡はゴッセで決定です。


イタリアからは、コスパの高さで知られるファルネーゼ・ファンティーニ社のシャルドネ種と、ピノ・グリージョ種の白2種。辛口評価で知られるルカ・マローニ誌で常に最高評価を受けている生産者です。2種共に、12度で約20日、ステンレスタンクで発酵させます。その後、良質な澱とともにステンレスタンクで約3ヶ月熟成させます。シャルドネはレモンライムの香り、ふくよかな果実味とミネラルのフレイバーがあり、ピノ・グリは香ばしさとメリハリ感が楽しめ、共に爽やかでバランスの良いワインです。


スペインからボデガス・カスターニョの赤、ソラネラ15年。カスターニョ家では、自然が与えてくれた贈り物、天然の良質な土壌と、モナストレル種を大変誇りに思っています。彼らは先祖代々受け継がれてきた伝統を決して忘れることなく、更に新しい技術の開発に心血を注いできました。3品種のブレンドによる完熟した濃厚な果実味は飲みごたえがあり、少し贅沢な時間を与えてくれます。


ドイツ、モーゼル地方からは、コスパワインの代表格トーマス・バルテン家のやや甘口リースリング15年。畑の50%以上が急勾配の斜面で、その傾斜はなんと40%~75%。ワインは自然なものであるべき、そして自然のままであり続けるべきと考え、培養酵母は使わず、自然酵母を使って発酵させています。デザートワインまで甘くないので、どなたでも飲みやすい万能ワインです。


チリからコイレ社のロヤル・カルメネール13年。コイレは、1885年から6世代にわたる栽培醸造家のウンドラーガ氏が2006年に設立したプレミアム・ワイナリーです。コルチャグア・ヴァレーで最も標高の高いアルト・コルチャグア地区に畑を所有し、バイオダイナミックとオーガニック農法で栽培しています。凝縮したスパイス、オレンジピールにカカオ、森林を思わせるクリアな香り立ちがあり、しっかりしたコクと深みのある均衡のとれた味わいで、滑らかなタンニンが余韻まで続きます。インパクトのあるワインをお探しの方におすすめです。


アルゼンチンからは、トップ・ワイナリーのモンテヴィエホが造るマルベック種の逸品、リンダフロール08年。畑では環境に配慮した有機農法による栽培を実践し、ミッシェル・ロラン氏監修でポムロールのシャトー・ル・ゲ等のテクニカルチームがワイン造りを担当、世界でもトップ・レベルのワインを生産しています。味わいはふくよかで滑らかな果実味と、フレンチオークの上品な樽香が見事に調和しており、9年の熟成により濃さだけではなく、飲み頃の旨みも楽しめます。


ハード・リカーでは 仏アルマニャック地方の名門サマランス社の8年熟成アルマニャック・ブランディ。単一種の葡萄(ユニ・ブラン種)、単一蒸留所、単一生産地で、シングル・ド・サマランスと名前が付けられている通り、全てシングルにこだわりぬいており、このほかにも芳醇なフローラルの香りをつけるため澱を加えたり、自然な甘みだけを出すためにリキュールや砂糖を加えないなどのこだわりを持って造られています。滑らかな口当たりを持ち、香り高い上品な香りが口中に広がる高品質なアルマニャックです。


ラムでは、プランテーション・オリジナル・ダークラム。カリブ海の島でバーボン樽熟成の後、クオリティーの高い物だけを、わざわざフランスへ運び、コニャック樽で再熟成と、何とも贅沢な造りのラム酒です。ストレートでももちろん美味しいですが、ダークラム仕様のカクテルを秀逸に仕上げます。「マイヤーズでは少々甘くて・・・」と思ってらっしゃる方に最適な味わいです。なお、同じプランテーションで、アルコール69%もあるダークラムと、3つの島からのラムをブレンドしたスリースターズ(ホワイトラム)も、本当はお薦めに入れたいくらいの品質でした。


ビールでは、ベルギーの欧和(オーワ)ブリュワリーが造る黒欧和(クロオーワ)。以前、某航空会社の機内誌に今井礼欧氏の記事が載っていて、是非当店でも取り扱いたいなと思っていたビールです。しかも今回はボルドーで”クロ・レオ”を造る篠原麗雄氏とのコラボとなると見過ごす事が出来ません。


食品からはスリランカのマーズ・ハッピー・ライフ・キッチン社のカレーペースト。料理をカレー風味にしたいけど、普通のカレー粉ではもの足りない、そんな時に最適なカレーソースです! スパイシーで酸味のバランスのとれた味わいです。瓶に入っているので、開けても冷蔵保存出来るので便利です。マンネリ化した家庭料理にちょっと変化球を投げてみてはいかがでしょう。


ドイツ・メステマッハー社からはライ麦、オート麦等から作られたとても重たいパン、ドライコルン。これほど栄養素の高いパンはないでしょう。原材料は、有機全粒ライ麦、有機オート麦、有機大麦、有機亜麻仁、海塩、有機ゴマなど、身体に良い物ばかり。繊維質、ビタミンB、ミネラルたっぷりです。おすすめの食べ方は、厚めにカットしたセミハードチーズをのせてこんがりトーストします。クリーミーなチーズがドイツパンの複雑味、酸味を包みこみ、あとをひく美味しさです。朝食にいただいたら、朝から元気に活動できそうです。このパンは、7枚カッとされていて、丁度一週間分です。ワインのおつまみにも最適で、ミネラル豊かな白ワイン、酸味やスパイシーな赤ワインにもよく合います。※お腹に負担をかけない為、玄米のように、何度も良く噛んでお召し上がりください。


北海道からはアグリシステム社の小麦ヌーヴォー。ボージョレ・ヌーヴォーにあやかり、最近、様々なものが初物と称して紹介されています。この道産の粉もそのひとつ。この粉で、パンを焼きましたら、いつものパンより粉の味わいが深く美味しく感じました。初物に感謝する心も相乗効果になっているのでしょうか。とても簡単に作れ、かつ美味しいパン「ドデカパン」の作り方を、YouTubeで紹介しています。「世界一簡単かも??基本のドデカパンの作り方」で検索ください。ドデカパンをこの粉で焼きましたら、フジヰスタッフにも大好評でした!

2017年 11月

10月、家内の両親が数年ぶりに札幌に来ました。

初日の夕食はうちの家族3名と両親の5名で、札幌駅西側に出来た、六花亭ビルの上にある「モリエール・カフェ 降っても晴れても」でディナー。ワイン屋の仕事をしていると、沢山の美味しいお店とお付き合いがあって、お店選びはかえって悩んでしまいます。今回は両親が高齢なのと、義父の江戸っ子気質もあって、何皿も出てくるコース料理では無く、メインの料理中心でくつろげるお店で選びました。

前菜のサラダはとても綺麗な盛り付けと、具材ごとの味付けが見事で、小食の義母も完食してくれました。メイン料理は私と息子と義父の3名は牛肉の赤ワイン煮を選び、女性陣は魚料理のクネル。男性ですとサラダと、メイン一品では足りないと思われますが、 メインの料理を半分ほど食べた頃にクネルにはリゾット、肉にはビーフシチューとご飯が熱々の状態で、おかわりの様に盛りつけられ、お腹は十分満たされます。〆のデザートはミシュラン北海道版で三ツ星評価を受けたレストラン・モリエールのカフェですから、提供の仕方も、味わいも大満足。両親に喜んでいただき、私もホッとしました。

翌日は私が運転して、藻岩山の頂上から札幌の景色を眺め、その後はお義母さんの希望で北大のイチョウ並木を散策、夕食は自宅で鍋料理を頂きました。その食事中、義母から驚くべき話しを聞かされたのです。

この「独り言9月号」で、私は家内と東京の新名所となった「ギンザ・シックス」に行った事を書きました。ギンザ・シックスではランチの値段が超高いので、このビルを出て、裏側にあるラーメン店「むぎとオリーブ」で安くすませた話です。義母はその話が気になり、ギンザ・シックスに行った際にそこの案内の方に「このビルの裏にあるという「むぎとオリーブ」というラーメン屋さんは何処にあるの?」と聞いたそうです。

私はその話を聞いて目が点になりました。義母は「その方は親切で、ラーメン店に近いビルの出口を教えてくれて、出ると正面にあったのでラーメンを食べて来た」と言っていました。ギンザ・シックスのスタッフの方、義母が失礼なことを伺いましたが対応していただきありがとうございます。お返しで次に私が伺った際には、ギンザ・シックス内で食事をさせていただきます。

それでは今月のおすすめワインです。

北海道からは、藤野ワイナリーがリンゴで造るスパークリングワイン、シードル16年。札幌市の中心部から車で約30分強で、気軽に行くことができるワイナリー。亜硫酸塩(酸化防止剤)を最小限に抑え、無濾過であることと天然酵母で醸造する、より自然に寄り添うワイン作りを目指しています。アルコール度数6度と低めな為、アルコールに弱い方でもお楽しみいただけます。リンゴの爽やかさが楽しめるワインです。

長野県からは小布施(オブセ)ワイナリーのちゃぶ台ワイン16年。フランス産のアリカント・ブーシェ種を親に持つ日本の伝統的赤品種であるアリカント種を使用。このワインはイタリアやフランスでよく見かけるような、ワイナリー内の計り売りワインのイメージで造られました。適度に濃さのあるバランスの良いチャーミングな味わいで、テーブルではなく、ちゃぶ台に置いて、コップで家族や仲間と楽しく気軽に飲めるワインです。

フランス・ボルドー地方からは、サン・ジュリアン村の名門シャトー・タルボ14年。高騰しているブルゴーニュ地方に比べ、やっとボルドー地方の価格が落ち着いて来ました。しなやかで魅力的なサン・ジュリアン村の第4級格付け。年末に向けて今のうちに確保したいワインです。

ボルドーの白では、クロ・フロリデーヌの白14年。名醸造家、故ドュニ・デュブルデュー氏が所有するシャトーの一つ。氏はスキン・コンタクトや樽発酵、熟成など、現代的な手法を取り入れた先駆者。剪定などは全て手作業、有機肥料の使用や除草剤の不使用など、化学肥料などの使用を抑えています。ソーヴィニヨン・ブラン種とセミヨン種を主体に造られ、石灰質土壌の畑に由来する爽快な果実味、透き通るようなミネラルが特徴の白ワインです。

お値打ちボルドーでは、シャトー・ピュイグローの11年。銘醸『ル・パン』のティエンポン家が、ボルドー、コート・ド・フラン地区に所有するシャトー。1983年のファースト・ヴィンテージより評論家にも絶賛され、安定した品質と抜群のコストパフォーマンスで大人気のシャトーです。ボディは力強く、熟した赤い果実の豊満な果実味と、しっかりとした渋みがとてもバランスの良いワインとなっています。

ブルゴーニュ地方からは、リュリー村のシャトー・ダヴネイ白09年。8年熟成により飲み頃を迎えた、貴重なブルゴーニュの白。ニコラ・ポテル氏の下で白のスペシャリストとして名声を高めた、ファブリス・レンヌ氏が醸造に加わったことで、 今、評価を高めている注目の生産者です。09年らしい完熟したアプリコットの風味に、木樽由来のカスタードの上品な香りが合わさり、余韻まで長く楽しめます。

お値打ちブルゴーニュでは、ヴェルジェ社のマコン・ヴィラージュ16年。通常ヴェルジェのマコンで一番ベーシックなワインは、マコン・ヴィラージュ”テール・ド・ピエール”ですが、この年は雹が降り難しい年だったので選別を厳しくし、言わば上級品を格下げして出されたワインです。希望小売¥2.500のところ、特別価格での入荷です。

赤では、特級畑クロ・ド・ベーズの最大所有者としても知られる、ジュヴレ・シャンベルタン村の名手、ピエール・ダモワが造るACブルゴーニュの赤14年。ジュヴレ村のお隣、フィサン村やクーシェ村の樹齢40年のピノ・ノワール種を使用しており、村名クラスと言っても過言ではない、タンニンと果実味が重なった味わいが楽しめます。

南仏からは、ローヌ地方の頂点に立つギガル社のシャトーヌフ・デュ・パプの赤11年。ギガル社の創業は戦後間もない1946年。その後、わずか半世紀にして北部ローヌ最上の生産者へと大成長を遂げました。平均樹齢50年の葡萄を使用し、温度調節をしながら3週間の醸し発酵。3年間大樽で熟成。よく熟した赤い果実のアロマ、タンニンはこなれており、プラムのフレーバーがあります。複雑でリッチ、ボリューム豊かで、誰もが満足できる飲み心地のワインです。

ロラトワール・サン・マルタンが南仏ケラーヌ村で造る赤13年。畑の主となる部分は、ラストーの丘から200mあまりの、ケラーヌ村の北東にあります。栽培は農薬や化学肥料は使わず、ビオディナミ農法を実践。熟した果実味にスパイスの風味が合わさった、まさに理想のローヌワインで、ジビエ料理とは最適です。

ロワール地方からは、今注目の生産者ジョナタン・ディディエ・パヴィオのプイィ・フュメ16年。収量が激減し、「16年産は入荷しないのでは?」と思われたワインが数量限定入荷です。フュメ香(スモーキーな香り)と、澄みきった果実味で楽しませてくれるスタイルは、この年も健在。旨みの乗ったスモーク・サーモンに最適です。

お値打ちなロワール地方の白では、プイィ・フュメやサンセール村に程近いカンシー村の生産者トロテローの15年。粘土石灰質土壌のソーヴィニヨン・ブラン種は、豊富なミネラルに凝縮した果実味と柔らかな酸味とが調和し、爽やかな品種の個性と、複雑さが見事に表現された逸品です。

シャンパーニュ地方からはJ・コンテのブリュット。高騰していくシャンパーニュで、古木のピノ・ノワール種50%、ピノ・ムニエ種35%と、黒葡萄主体で造られたふくよかで、お得なシャンパンを見つけました。泡立ち細かなクリーミーな口当たりに心地良い酸味。こなれた味わいで複雑さがあり、この価格では驚きの上質な味わいが楽しめます。

次はイタリアからのお得な泡、アントニーニ・チェレーザ社のスプマンテ。実はこのスパークリング、当社で人気のスプマンテ「マスティオ・デラ・ロッジア」がメーカー欠品し、代替で取ったのですが、試飲をすると活気のある泡と爽やかな果実味で、こちらも定番化に決定。一度お客さまに紹介してみようと思いオススメに入れてみました。

スペインからフルボディタイプの赤で、アタラヤ社の最上級品のアラヤ15年。ステンレスタンクで27度以下に保ちながら発酵、マロラクティック発酵は樽で行います。熟成はフレンチオークとアメリカンオークのバリック樽で15ヶ月後、 ろ過も清澄もせず瓶詰めします。ガルナッチャ・ティントレラ種のポテンシャルの全てがこのワインに詰まっています。濃くて強いフルボディワインがお好きな方にお薦めしたいワインです。

ドイツのモーゼル地区からプリュム社のリースリング種で、トロッケン(辛口)タイプの14年。プリュムは、モーゼル川沿いの険しい傾斜の土地に葡萄畑を作った先駆者の一人で、何世代にも渡り近代的手法で高品質なワインを生産してます。粘板岩土壌の土壌からの、フルーティで華やかな芳香をもったワインです。辛口でも果実味が豊かで、酸とのバランスの取れた爽やかな味わいが楽しめます。

アメリカ、カリフォルニア州のノース・コーストからボドキン社のソーヴィニヨン・ブラン14年。シェークスピアの史劇「ヘンリー5世」にちなみ、ボドキン(矢じりの古語)の名を冠した気鋭のワイナリーです。醸造家のクリストファー・クリステンセン氏はスタンフォード大学を卒業後、20代の若さでメドロック・エイムズにて醸造家として活躍する傍ら、2011年より自らのブランドで、繊細な食事にも調和するな上品なソーヴィニヨン・ブラン種の白を造り始めました。ハーブのように爽やかで、果実味の凝縮感の強い仕上がりになっています。

次は近年注目される、東欧からの白。1450年創業のクロアチアの老舗ワイナリー・イロチュキ・ポドゥルミが、クロアチア原産のグラシェヴィーナ種で造られた辛口白ワイン。今や世界標準となったドライアイスや窒素ガスで酸化を防ぎ、ステンレスタンクによる醸造でみずみずしい果実味と爽やかさがあり、魚介類は勿論、鶏肉や豚肉料理にも調和する、ふくよかさも楽しめます。

今月は当社では珍しい清酒のお薦め。仏・ロワール地方でワインを造っている新井順子女史が、杜氏として仕込んだ酒。熊本震災の復興に少しでも役立てばとの思いを込めて熊本の米を使用し、地元茨城の蔵元と造りました。「順子・純米大吟醸・吟のさと」は2種類あり、通常のヤブタ式搾り器で搾った物と、もろみを布袋に入れて、袋をぶら下げ搾った、袋吊りの二種。ヤブタ搾りと、袋吊りの飲み比べはとっても楽しめました。

食品からは、毎年秋に入荷するフランス産のとてもお得な、マセズ社のトリュフチョコです。高価なトリュフ・チョコが500gも入って、この価格は驚きです。味も量も大満足いただけると思いますので、まだ召しあがったことがない方はぜひお試しください! 食後に濃いめに入れたお茶と共に、このチョコを味わって頂くと、私はちょっとゴージャスな気分に浸れます。小分けにして、おすそ分けしても喜ばれると思います。

2017年 10月

9月の定休日に、店内の空調設備の点検・洗浄をしました。

当社が扱っているのはワインですから当然、空調には気を使います。お客様の店舗部分は1階だけですが、地下と2階は商品庫で、業務用エアコンが全部で6台。エアコンとセットの熱交換器も5台。この11台と、屋外の室外機4台も洗浄してもらいました。

店を移転して10年目。この場所は元、大手ハンバーガー・チェーンの店が入っていた為、各階には大きな業務用エアコンが2台づつ設置され、今は熱の出る厨房が無いので元の機材のままで十分だろうと、そのままで営業しました。

しかし夏場は思ったように室温が下がらず、その後に空調機器の清掃を実施しましたが効果も感じられず、結局は1階のエアコン2台と室外機を交換してやっと店内温度が下がりました。しかし、地下と2階部分は元の設備のままなので、いつかは手を付けなければ、と思っていました。

今回は清掃だけでなく今の空調設備の状態も判断してくれるような業者さんを探していると、昨年のエアコン洗浄3,000台、エアコンの修理、施工100台という業者さんを見つけました。ホームページから見積もり依頼をすると、誠実そうな営業の方が来て店の設備を見に来ました。その方の話しを聞いていて、空調の専門家らしい信頼感があったので、私は直ぐに洗浄を依頼しました。

そして当日、その営業担当の方と他6人の計7名が、揃いのユニフォームを着て朝8:30に集合して作業が始まりました。前回の清掃時も私は立ち会いましたが、天井に埋め込まれたエアコンのボディを外し、ビニールで囲んでから掃除機でフィルターのゴミを吸い取る作業でした。

しかし今回はボディだけでなく、本体を分解しプロペラやモーターを外してエアコン内部のラジエターをむき出しにします。その周りをビニールで囲い、車の洗車に使うような高圧ポンプで洗剤を噴射して汚れを落とします。本来ラジエターはアルミ地金の色でシルバーなはずですが、うちのは油と埃で真っ黒。これでは空気がラジエターを通過できず、冷却効果が出なかったのが一目でわかりました。

作業をした方が、「この汚れは油なので、以前のハンバーガー店の汚れだろう」と言っていました。噴射した洗浄水はタールの様に真っ黒で、ビニールの中を通ってバケツにどんどん溜まります。外されたフィルターやプロペラは、大きな桶の中で丁寧に洗います。こうした流れ作業が夕方の5時過ぎまで続き、全ての機械の清掃が終わりました。

そして恐る恐る、地下と2階に設置された古い機械の寿命を聞いたところ、今回の洗浄でもう何年かは使えるだろうと言われました。業務用のエアコンは当然高額で、それを何台も交換すると多分2~300万円にはなるでしょう。私は後2~3年は頑張ってね、と機械にお願いしました。

そして今回依頼した、日美装建さんのプロの仕事には感謝しました。当社の主な納品先であるレストランさんは、厨房があり油汚れも多いと思います。フィルター、ラジエーターが詰まると、冷気が出なくなり、その結果モーターは止まることなく回り続ける為に、故障してしまうそうです。時々、空調の点検、洗浄をお薦めします。

それでは今月のお勧めワインです。

今年もヌーヴォーの季節がやってきました。シャトー・カンボン(M.ラピエール)ボージョレ・ヌーヴォー。有機栽培ボージョレ・ヌーヴォーの代表格シャトー・カンボンが昨年よりもお安くなりご紹介です。雑味の無いきれいな味わいは故ラピエール氏の伝統をしっかりと受け継いでいます。

今年の新顔は、ジョヴェール(ジュンコ)ボージョレ・ヴィラージュヌーヴォー。元ドメーヌ・ボワルカのオーナーだった新井順子女史がブルイィで葡萄の摘み取りから醸造まで丹念に行います。急勾配な畑、ポン・デュ・ディアブルからの出汁系旨みのきいたヌーヴォーをお楽しみください。

イタリアからは、大人気ファルネーゼのノヴェッロ(新酒)。ボージョレとノヴェッロの違いはノヴェッロはイタリア全土で造られ、品種も規定がないので、その生産者の個性、地域性が反映されています。南イタリアの太陽の恵みをたっぷりと感じられる、濃厚な果実の味わい。新酒ならではのフレッシュ感と葡萄の凝縮によるフルーティさがマッチして、飲みやすいけれど飲み応えのある味わいとなっており、それゆえ、ワイン初心者から幅広い層に人気があります。

フランス・ブルゴーニュ地方シャトー・ド・サントネが造るメルキュレ村の赤。除草剤に頼らず耕作するとともに、草生栽培を施して土壌の微生物層を活性化するなど、ビオロジック栽培を実践しています。また、ワイン醸造は伝統的な手法を取りながらも、空気式圧搾機や自動ピジャージュなど、常に最新の設備を投入し、テロワールの特徴を最大限引き出す醸造が行われています。グレート・ヴィンテージの2010年産。熟成感が程良い、エレガントなワインです。

南仏からは最高峰のシャトーヌフ・デュ・パプを造るジャナスがヴィオニエ種100%で造る白。2015年はローヌ地方はグレートヴィンテージで、ボリュームのある果実味があり、ワインアドヴォケイト誌で90点の高評価。凝縮感と風味の豊かさは同じヴィオニエ種で造られるコンドリューを彷彿とさせ、この価格では驚きの上質な味わいです。

ロワール地方からは、アルフォンス・メロ・サンセール・ブラン。ロワール川上流域でビオディナミ(自然農法)を実践する生産者で、凝縮と樽熟成による複雑さが楽しめます。このワインが僅かにラベル不良があり特別価格となりました。次の16年は雹害のため、この地域は収穫量が少なく価格が高騰しています。中身勝負というお客さまにもってこいのワインです。

同じロワール地方でマルク・ブレディフのヴーヴレ村の白。マルク・ブレディフは、1893年エルネスト・ブレディフ氏によって創設されました。1980年にパトリック・ラドゥセット男爵に引き継がれ、これまでの伝統に新たな技術を導入し飛躍的な発展を遂げています。完熟したシュナン・ブラン種からの蜜のような香り、柔らかい果実味と強すぎない甘みが絶妙なバランスで、まったりと飲みたい時におすすめです。

アルザス地方からは老舗ワイナリー、ヒューゲル社が造るお手頃な白ワイン。アルザスの高貴品種を組み合わせて造られたジョンティは、 ゲヴュルツトラミネール種、ピノ・グリ種、リースリング種、ミュスカ種、シルヴァネール種の品種の個性を見事に調和させた逸品。輸入元希望小売価格2,100円が特別価格で入荷しました。

イタリアからはバローネ・ピッツィーニのスパークリング・ワイン、フランチャコルタ。シャンパーニュを凌駕するほどの上質なスパークリングワインを産出するフランチャコルタから、30ヶ月の瓶熟成を経て造られた極辛口のブリュット・ナチュレ。ワイナリーは環境に配慮した有機栽培に力を注ぎ、葡萄本来の個性を味わうワイン造りをすすめており、年々評価を高めています。2013年産はシャルドネ種60%とピノ・ネロ種40%のブレンドで、構造がしっかりとした、風味豊かな味わいになっています。

イタリアの赤では、ラ・ソガーラのコミス。アンナベルタ社の別ブランドであるソガーラは、ヴェネト州ヴェローナの方言で”ソゲ”という言葉からきています。これは畑で葡萄の枝を束ねるために使っていたロープを指します。昔と現代を繋ぐ、また大切な友人との絆を繋ぐという意味が込められています。コルヴィーナ種、コルヴィノーネ種、カベルネ・ソーヴィニヨン種の3品種のブレンドが、バランスよくまとまり、飲みごろのおいしさが楽しめます。

次は超お得な、でかボトル入りワイン。エミリア・ロマーニャ州産の葡萄から造られる、モンテベッロ・サンジョベーゼ(赤)と、トレビアーノ(白)。2本分の1,500mlボトルで、香り高くバランスの良い赤と白が超特価980円!! この価格は見逃せません。BBQでもクッキング用でもこれ一本で大丈夫。質も量も兼ね備えたデイリーワインです。

イタリア中部のウンブリア州で有機栽培と、自然派の醸造を実践しているバローニ・カンパニーノ。ロッソ・ダ・ターヴォラはここのワインで入門編の赤。世界遺産アッシジの裏山で有機栽培の葡萄から造る風味豊かなワインですが、定価2、200円の品が、輸入元で扱いをやめる為に終売特価でご案内です。完熟した葡萄からの旨みと、果実味の豊かさが印象的な一品です。

シチリア州からはヴィニエティ・ザブがグリッロ種から造る白。グリッロ種はマルサラ酒用の葡萄でしたが、近年のクリーンな醸造法により、現在ではシチリアを代表する白ワイン用品種となりました。サンブーカのアランチョ湖周辺の畑からのグリッロ種をやわらかくプレスした後、香りを引き出すために低温で発酵。熟成はステンレスタンクで行います。華やかな果実の香りに、フレッシュでありながら厚みがあり、後味には心地よいほろ苦さを感じます。

スペインからはボデガス・ランガの白。ここでは代々受け継がれた畑を大切に管理しながら、1867年に小さな醸造蔵を建て、ワイン造りを開始しました。こちらのπ(パイ)は、標高900メートルの高地畑で栽培されている、樹齢60~80年の古木ガルナッチャ・ブランカ種を使用。凝縮した果実味、落ち着いた酸、豊かなミネラル感でなめらかな口当たりです。スモーキーでミネラリーな余韻が続き、心身ともに解きほぐされるような感覚を楽しめます。このワイン、個人的には「ぎょうざ」に最適と思っています。皆さんも一度、スペインのガルナッチャ種白と、ぎょうざをお試しください。

スペインで力強い赤を生む、トロ地区。ここで人気の生産者ボデガス・マツのエル・ピカロ。「マツ」という名は、日本語の「待つ、松」からわびさびをイメージしてつけた名前で、日本人にはとても親しみやすい生産者名です。このエル・ピカロはバリックで発酵し5ヶ月ほど樽熟成したタイプ。若々しい青年を表すラベルの通り、豊かな果実味に満ち溢れ、ジューシーな香りと力強い味わいの赤ワインです。

ドイツからは20年以上熟成した古酒です。廃業したモーゼル・シルト社が持っていた94年産白が当時と変わらない価格で入荷しました。エルデン村で最高の畑、トレプヒェンの斜度は約75%、モーゼル渓谷の中でも最も険しい斜面に広がっています。畑の向きは南南東。さらに樹齢の高い葡萄がワインに独特の個性とスタイルを与えています。今回は完熟を待って遅摘みしたシュペートレーゼ規格のワインを、甘さ控えめにに仕上げた「ハルプ・トロッケン」タイプです。

次は近年、注目されるポルトガルから、ソラール・ドス・ロボスの白。産地はポルトガル南部のアレンテージョ地方で、2002年に設立された若いワイナリーです。父から引き継いだ、娘のフィリパ女史が、最新の技術と女性ならではの感性で品質の向上に努めています。品種は地元品種と、仏系品種の計4種のブレンド。このブレンドが上出来で、柑橘風味の切れの良い辛口ですが、完熟した葡萄の果実味が感じられ、余韻も楽しめます。女性らしいイラスト風な可愛いラベルも、とってもキュート。

こちらも注目の産地、南アフリカから、フェアヴァレー社が造るピノタージュ種の赤。元の小作人である、黒人労働者達が共同で独立し、誕生した初のワイナリー。アパルトヘイト撤廃後の象徴とも言える、革新的なワイナリーが造るコスパの高い赤ワイン。南アフリカのオリジナル品種であるピノタージュ種100%で、豊かな果実味とスパイシーさが楽しめます。空気に触れさせることで全体のトーンが落ち着き、まとまり感が生まれるので、時間をかけて楽しむこともできます。

今度は大人気チリ産のエスピノ・ピノ・ノワール。フランスの辛口評価本「クラスマン」誌が、最高の3つ星評価を与えるブルゴーニュの生産者はわずかに15軒。その一人である、シャブリ地区のフェーヴル氏がチリで造るワインです。全体の40%はグリーンハーベストで収量制限し、完熟した集約のある葡萄に仕上げます。発酵後は、一部をフレンチオーク樽で熟成させますが、多くはタンクによる熟成。収穫も16年産と若いですが、香りにキノコや腐葉土を思わせる熟成香が感じられます。チリ・ワインでも、フランス人が造ると、何故かチリっぽく無く、フランス風に感じてしまいます。

次は食品からで、ギリシャのオリーブ・オイル2種類。この二種はよくあるオリーブの品種違いではなく、海側の産地と、山側の産地で区別しています。香り高く爽やかな味わいの海側と、ふくよかでコクのある山側は、 お料理やお好みで使い分けできます。良質で知られるギリシャのオリーブですが、ネックは高価なお値段。そんな中で、750mlで1,500円は絶対おすすめです! サラダやマリネには海側オリーブを使い、お肉や魚に合わせるなら山側がお薦めです。またこの価格ですので、揚げ物やいため物のオイルに使うと、上質な仕上がりになります。

最後は北海道の「風土火水」のお味噌。原料は北海道十勝の有機大豆に、無農薬・無化学肥料栽培したななつぼし玄米と、天日塩。この最高の原料を、日本で最高の自然派味噌の造り手、福井県のマルカワ味噌に依頼しました。1年間かけて仕込まれた、本物の味噌をお試しください。

2017年 9月

今月はお盆休みで家内の実家に行ったお話。

今や、東京の観光名所となった銀座6丁目の新商業施設「ギンザ・シックス」に私も行って来ました。ここに入っている海外の有名ブランド品には興味がありませんが、地下の食品売り場に新しいスタイルのワインや、日本酒のショップが気になっていました。館内に入るとお盆時期だからでしょうか、地下の食品街も大変賑わっています。長野のワイナリー直営店では、自社ワインだけではなく自家製のジャムや食品類が並び、新潟の清酒メーカーのショップでは、日本酒以外に麹を使った甘酒、塩麹、酒粕を使ったスイーツが並んでいます。そして、どの店でも買い物をされているお客様は殆どが女性でした。

そして屋上の庭園とウォーター・ガーデンを散歩して、時刻は昼過ぎ。家内がここでランチをしましょうと言い、レストラン街に行くと、どのお店も待ちのお客様が店の外まで並んでいます。何軒ものメニューを見ましたが、どこも驚くような銀座価格。親子丼が3,000円以上しているのを見て、私は「地下のパン屋さんでパンを買って、ベンチで座って食べようや」と提案。もちろん妻は反対で、二人の間に険悪なムードが広がります。

そこで妥協案は、このビルを出て近所の(安めの)お店でランチを食べようという事になり、見つけたのが店外に数人並んでいる小さなお店。店名「むぎとオリーブ」からスパゲティのお店と思いきや、ラーメン屋さんでした。5分程順番待ちの間に家内がスマホで検索すると、このお店はミシュラン誌にも載っている無化調(ムカチョウ・化学調味料無添加)ラーメンの有名店でした。

家内は醤油味の「鶏SOBA(トリソバ)」880円、私は100円アップの鶏SOBA大盛りを頼みます。ラーメン店らしからぬ店名から女性受けを狙った優しい味と思いきや、スープは醤油の味がビシッと決まり、ちじれの無いストレート麺はアルデンテのスパゲティを思わせるハリを持った仕上がり。安くても良質な味わいに満たされ、銀座のランチは大成功でした。

これには後日談があり、家内が東京の友人と会った際に「ギンザ・シックス」の話しになったそうです。多分家内は、「うちの旦那はケチで、ここは高いから外で食べよう」とでも言ったのでしょう。すると元同僚の女性は、私もここは高いと思って外に出たら、人が並んでいたので入った店が、同じ「むぎとオリーブ」だったそうです。皆さんにもお薦めします、「ギンザ・シックス」で買い物の後にここで食事が出来ない人は、このビル裏側の正面にあるビル1階にある「むぎとオリーブ」です。数人並んでいても回転が良く、それほど待たずに食べられると思います。

それでは今月のおすすめワインです。

千歳ワイナリーが余市産ケルナー種から造る白16年。余市町登地区・木村農園産のケルナー種でも、樹齢20年以上の区画が中心に造られています。2017年7月に山梨県で開催された「日本ワインコンクール」の審査会において、ここのケルナー2015年産が、欧州系品種の白部門にて金賞を受賞しました。同時に、この2016年産も同部門で銅賞を受賞しました。北海道を代表するミネラル豊かな辛口白ワインです。

赤では、余市町にある平川ワイナリーのセレニテ赤15年。主体品種であるレゲント種は、ファルツ地方ジーベルディンゲンの連邦ぶどう交配研究所で、ジルヴァーナー種とミュラー・トゥルガウ種の交配種に、さらにシャンボーソン種をかけ合わせたもの。特定のカビ菌に耐性があり、ビオワインの生産に向く品種です。ふくよかでキメ細かなタンニンが混じり合った複雑な味わいで、北海道の濃い赤ワインを探されている方におすすめです。

次は新しく取り扱いを始めた滋賀県のヒトミワイナリーから、白葡萄を原料に果汁と種皮をしばらく漬込む『醸し』という製法で造られたデラオレンジ。色素が抽出され、オレンジ色のような色調になる事からオレンジワインと呼ばれています。山形県産のデラウェア種から造られたワインは、はちみつのようなデラウェア種の香りのニュアンスを感じる個性豊かなワインです。

ブルゴーニュ地方からは、シャトー・ド・サントネのオート・コート・ド・ボーヌの白15年。除草剤に頼らず耕作するとともに、草生栽培を施して土壌の微生物層を活性化するなど、ビオロジック栽培を実践しています。また、ワイン醸造は伝統的な手法を取りながらも、空気式圧搾機や自動ピジャージュなど、つねに最新の設備を投入し、テロワールの特徴を最大限引き出す醸造が行われています。ミネラル豊かで凝縮感のある辛口ワインです。

赤では、ジュリエット・シュニュが造るブルゴーニュ・ルージュでモントル・キュ09年。暑かった09年を表現するように果実味たっぷりで、8年を経て熟成し、旨みと香りが複雑に絡み合います。今まさに飲みごろのブルゴーニュをお楽しみください。

アルザス地方からはマルク・クレイデンヴァイツのアンドロー村のリースリング15年。クレイデンヴァイツ氏は早い時期からビオディナミ農法に取り組んできました。1989年よりビオディナミの称号であるデメテールが認定されています。花崗岩質土壌で繊細な味わいとリッチな味わいを醸し出しています。林檎のような香りと、果実味の凝縮感が楽しめます。

南仏からはサン・シニアン地区のパン・デ・マルグリットが造るルー・ガベル15年。ここはラングドック地方にあるベルルーという人口180人弱の小さな村で営む家族経営のワイナリー。所有する10ヘクタールの畑では基本的に農薬を使用しない有機栽培を実践しており、サン・シニアンのテロワールをそのまま表現したいとの思いから、樽熟成は行わず、酸化防止剤も必要最低限に止め、ピュアな果実感を表現したワイン。滑らかな口当たりで、凝縮した果実味と旨味を伴ったスパイスの複雑さが楽しめます。

同じ南仏からルーション地方のワイン、ヤエの赤。フランスのルーション地方のまだ知られていないワインの魅力をカジュアルに知ってもらいたいという思いから生まれた、輸入元オーデックスがルーション地方に住むジャン・プラ氏と協力してブレンドしたオリジナルワイン。南仏らしいふくよかな果実味とスパイス感、そして09年産から11年産の葡萄のブレンドにより複雑で程良い熟成感があります。コスト・パフォーマンスに優れたワインです。

イタリアからは、トスカーナの老舗ワイナリー、ヴィッラ・プッチーニ社がヴェネト州のシャルドネ種で造る白。柑橘類やメロン、リンゴなどのフルーティな香りがあり、生き生きとしたフレッシュな果実味が楽しめます。輸入元希望小売価格1,200円が特別価格で入荷しました。

白ではウマニ・ロンキ社を代表する有名白ワイン、カサル・ディ・セッラ。このヴェルディッキオ種はあまり冷やしすぎないで”チョット温いかな~”ぐらいがベストな冷たさです。ふくよかな果実実に一本芯の通った味筋。魚介はもちろんコールドミートでも十分お楽しみ頂ける味わいです。

シチリア州からムルゴ社のエトナ・ロッソ15年。エトナ火山の麓、標高500~550mにあり非常に冷涼かつ雨の少ない気候のため、葡萄はゆっくり成熟し、果実味と酸どちらも豊かに育ちます。発酵後に滓引きし、エトナ地方の伝統的な栗の樹を使った樽(30~130hl)で熟成させます。ピノ・ノワール種、ガメイ種を思わせる爽やかな赤ワインです。

サルディーニャ島のセッラ&モスカ社が造るカンノナウ・ディ・サルディーニャ。軽やかなのに旨みがあり、しかも香りが素晴らしいワインで、デイリーワインに最適な一本。レゼルヴァ規格の熟成タイプは先のワインを二回りほど複雑で濃くした感じです。5年を経てキノコや、腐葉土などの熟成香が楽しめます。

MGM・モンド・デル・ヴィーノ社のイル・サローネ14年。お手頃価格で美味しいワインを造るというコンセプトの元、ワイン法を無視するかのようにイタリアの複数の州のワインをブレンド、しかもイタリア地場葡萄品種。濃くてはっきりとした風味は秋の季節にピッタリです。

スペインからはマリオーナ社のモスカテル/ソーヴィニヨン・ブラン16年。輸入元の品切れの為ご迷惑をおかけしていましたワインがやっと入荷しました。華やかなマスカットの香りなのに辛口、この意外な組み合わせが、逆に面白い風味を醸し出してくれます。

オーストリアからは、グリューバーが造るグリーン・ペップ16年。この国を代表するグリューナー・フェルトリーナー種100%で造られた白ワイン。「キュートな」を意味するペップというワイン名が正しく当てはまるような白。フレッシュな果実味、酸味とミネラル感の心地良さがあり、親しみ易い味わいです。

ドイツからはゼルバッハ・オスター社のスパークリング・ワイン。350年の歴史を持つ名門が造る限定生産のゼクトは、2008年産のピノ・ブラン種、ピノ・ノワール種、ピノ・ムニエ種の3つのピノをブレンドしており、瓶内熟成期間が72ヵ月という贅沢な造りをしています。泡立ちはきめ細かくクリーミーで、複雑さと味わい深さがあります。この価格は間違いなくお買い得!

ドイツ・モーゼル地方で評価の高い生産者フリッツ・ハークのアウスレーゼ規格でゴールドカプセルの熟成した04年産。ブラウネンベルグ村のユッファー・ゾンネンウーア畑の特徴は、完熟しても豊かな酸味を持ち甘く感じないことです。アウスレーゼであっても、料理に合わせられるようなイメージで、アウスレーゼ・ゴールドカプセルのようにトロリとしたものでも、ミネラルと酸味が豊かです。オーナーのオリヴァー氏はアジアを訪れ、気候、料理共にドイツワインに合っている、特に日本食が一番と感じたそうです。

カリフォルニアからはヴァレンタインのメルロ種で熟成した04年産。ソノマの北端からわずか500メートルに位置するメンドシーノのエコー・ヴァレー産です。ヴァレンタイン氏は、この盆地が生み出す昼夜の寒暖差を利用して凝縮感とエレガンスを併せ持つ高品質な葡萄を作り続けてきました。このワインは、2015年にこの世を去ったヴァレンタイン氏のプライベート・ストック。13年を経た熟成感を楽しめる飲み頃ワインです。

ワインの次は蒸留酒、吹上焼酎が造る風憚(フウタン)の芋麹仕込み25%。芋焼酎の本場、鹿児島で米麹を使わずに芋のみで仕込んだ珍しい焼酎。原料には生育が難しく鹿児島でもあまり生産されていない栗黄金を100%使用。芋の風味が際立つような味わいと思いきや芋の臭みは全く無く、思わず呑まさるほど澄んだきれいな味わいです。

食品では、スペインのアンドレス社のピコス。日本の乾パンの様な軽い食感で喉にも詰まらず、ほんのり塩味と小麦の味が楽しめます。ワインのおつまみは濃い味が多いので、箸休め的な役割を果たしてくれます。人で例えると、口数は少ないけど、みんなの話を聞いて、受け止めてくれるような存在!? 必要不可欠的なおつまみです! 現地では、名産の生ハムを巻いておつまみにしています。

イタリアからは最高のワイナリー、テヌータ・サン・グイド・サッシカイアが作るエキストラ・ヴァージン・オリーブ・オイル。グリーン・オリーブの鮮烈な香りと心地よい苦み、まさにトスカーナ州を代表するようなインパクトのある風味で味わった人を虜にしてしまいます。数量限定の入荷です。お見逃しなく。

「サッポロッピー」という名前ありきで始まったノン・アルコール・ドリンク。地元を愛する札幌人による、札幌人への飲み物で、 ホッピーの札幌版です。うんちくなしに、焼酎やハードリカーで割って、お気軽にアルコールを楽しみたい方に! また、そのままで、大人のノンアルコールドリンクとしても、おススメです。ラベルが白と、黒の2種類あり、柑橘主体の爽やかな白と、少しスモーキーさがある黒ラベルがございます。